令和3年9月15日【今後の地域公共交通と高齢者の移動支援】
令和3年9月15日 第3回定例会
「今後の地域公共交通と高齢者の移動支援」
(久保田英賢議員)
2点目は「今後の地域公共交通と高齢者の移動支援」についてです。
市では、令和元年10月から令和3年9月の間で、新たな取組として鉄道駅の利用範囲、駅から半径1キロメートル圏内において、子育て世帯や高齢者などの移動支援を目的とした地域公共交通の実証実験を行っております。今月で実証運行の最終月となりますが、この取組のここまでの利用の傾向などについてお伺いをしたいと思います。先ほどつつ木議員のほうで実績を聞かれていますので、利用の傾向に関してお伺いをします。
また、海老名市では高齢者の移動支援の策として平成22年から本格運行を実施したぬくもり号があります。昨年からコロナ禍で外出を控えるため利用も少ないと伺っておりますが、ぬくもり号など高齢者の移動支援の現状の取組と実績についてお伺いいたします。
市長(内野 優)「今後の地域公共交通と高齢者の移動支援」についてでございます。
本市では、高齢者や障がい者の外出を支援する福祉車両として、ぬくもり号、さくら号を運行し、多くの方に利用をいただいております。しかし、ぬくもり号の運行開始から11年が経過し、様々な課題も見えてきたため、現在、新たな外出支援事業の在り方を検討しているところでございます。
なぜかといいますと、コミュニティバスについては交通不便地域という位置づけでやりました。ぬくもり号は福祉的な観点であります。今問題になっているのは、高齢化がどんどん進んできている中で、福祉的な要素が多くなってきていることも事実であります。あるいは、現状の中で運転免許の返納もございますし、様々な高齢者を取り巻く環境が変わってきております。そういった面では、今後在り方について様々検討を指示しております。
もう1つ、つい最近、神奈中の社長とお会いしたときに、神奈中も今まで運賃を決めていてやりましたけれども、定額でどこでも乗れるという形をやっているそうであります。そういった面で考えると、そういった定額でどこでも乗れるということになると、意外とこれからの高齢者の問題について、そこに支援をする場合もあれば、返納の方にとってプラスだと思いますし、あるいは何といっても、今ある公共交通が廃線とかならないように、利用者が増えていかないといけない。そういった問題では様々出てくると私は思っています。よって、私ども民間の公共交通機関とも常にいろいろな協議を進めておりますし、様々これからの高齢化に向けた形の中で、いろいろな公共交通の事業主、商売をやっている方、あるいはいろいろな方がいろいろそういった形を考え始めている時代になってきている。そういった方々との連携とか、そういったことも必要になってきているだろうと思っています。
まちづくり部所管部分の詳細につきましては清田まちづくり部次長から、保健福祉部所管部分の詳細につきましては鶴間保健福祉部次長から答弁いたします。
保健福祉部次長(鶴間由美子) 保健福祉部所管の部分についての詳細でございます。
市では、高齢者等の外出支援策として、平成22年からぬくもり号、平成29年からさくら号を運行しております。令和2年度は、コロナ禍での運休、それから高齢者の外出自粛により、利用実績が、令和元年度の延べ利用者数が4万9015人おりましたが、55パーセント程度に落ち込みました。令和3年度は徐々に利用者が戻ってきている状況です。しかし一方で、車両の維持経費や運行ルートが限定的であるため公平性に欠ける等、様々な課題も見えてきております。こうした課題について、現在、まちづくり部、経済環境部、保健福祉部の3部で高齢者等の移動支援について様々な視点からの検討を行っております。検討に当たっては、既存の公共交通機関のほか、今年度実施したワクチン集団接種の移動支援やサロン送迎事業の試験運行の利用実績等も検証し、福祉的な観点での移動支援の在り方をまとめてまいります。
(久保田英賢議員)先ほど実証実験のお話を伺いました。今回で一応終えることとなりますけれども、今回の結果を市としてはどのように分析しているのか、その考えをお伺いしたいと思います。
まちづくり部次長(清田 聡) 今回の結果をどのように分析するかということでございます。
今回の実証運行は誰でも利用可能な公共交通として実施しておりまして、利用状況につきましては、先ほどつつ木議員のところでご答弁させていただきましたとおり、平均で1日当たり約28人、1便当たり1.9人となってございます。公共交通として運行する場合には、ある程度の採算性を確保したいと考えておりますので、今回の実証運行、公共交通として実施していくことは難しいと判断してございます。
(久保田英賢議員) 2年にわたって無料と有料で試された事業だと思います。駅を中心に鉄道との結節を模索しながらやった事業だったと思いますが、結果としては、先ほどのお話もありましたけれども、海老名駅志向が強いというところでは、これだけ鉄道が張り巡っているすばらしいまちでありながら、皆さん、海老名駅に行きたい、そんな結果が少し出てきたのかなとも思います。実証を行った地域の皆さんは、これが発展するのではないかと思っていると思うのです。この後、何か違う展開になるのではないかというところも思っていると思いますので、やめるということの選択も1つの中では、ぜひ地域にしっかりとお知らせをしていっていただきたいと思います。
そして、ぬくもり号でありますけれども、これも平成22年から本格運行になった事業であります。この事業の現状を改めてどのように分析されているか、お伺いしたいと思います。
保健福祉部次長(鶴間由美子) ぬくもり号の利用者数については、先ほど申しましたが、コロナの影響で、昨年度、今年度減少しておりましたが、令和元年度までの延べ利用人数は年々増加しておりまして、一定のニーズはあるものと認識しております。しかし、ルートが限定的である等の課題もありまして、福祉的な観点からの高齢者の移動支援としてはまだまだ検討の余地があるものと認識してございます。
(久保田英賢議員) 11年間ぐらい運行されている中で、どんな目的で利用される方々が多かったか、どのように把握をされているか、お伺いしたいと思います。
保健福祉部次長(鶴間由美子) 乗っている方に対してのアンケート、それから寄せられた声などを見ますと、利用の目的は、通院、それから買物、それがもうほとんどの目的を占めてございます。
(久保田英賢議員) 分かりました。ありがとうございます。今いろいろお話の中で車両の維持経費とか運行ルートなどの様々な課題があるというお話もありました。これは具体的に車両の維持経費とか運行ルートというところに関しての課題をもう少し明確にお伺いしたいと思います。
保健福祉部次長(鶴間由美子) 車両につきましては、ぬくもり号が運行開始から11年経過しておりますので、メンテナンスにかかる費用の負担が大きくなっております。また、今後車両の更新、新車に買い換えるなどの費用も継続するには見込まれるところでございます。また、ルートが公共交通等と重複するルートがございまして、あと特定の地域のみの運行となっておりますから、移動支援が必要な多くの高齢者にとっては公平性の観点からも課題があると認識してございます。
(久保田英賢議員) そういう課題があるという中で、このテーマにおいては、過去からいろいろと庁内でも議論をされてきていると聞いています。平成元年5月から約8回開催された都市計画課と福祉政策課で、ぬくもり号、コミュニティバス庁内ワーキンググループという会議で、それぞれの課題に関して議論を行ってきたと聞いています。どんな議論をされてきたのか、お伺いしたいと思います。
まちづくり部次長(清田 聡) ぬくもり号、コミュニティバス庁内ワーキンググループは、市内の公共交通網の在り方を庁内横断的に検討することを目的といたしまして、令和元年度に実施したものでございます。内容といたしましては、コミュニティバスやぬくもり、さくら号の課題の共有、今後の移動支援施策の方向性等の検討を行ったものでございます。ワーキンググループでは、既存の路線バスやコミュニティバスといった公共交通を補完する役割といたしまして、高齢化に対応してきめ細やかな移動支援が必要としてまとめてございます。
(久保田英賢議員) ありがとうございます。そうすると、そのワーキンググループの結論としては、高齢化に対応したきめ細やかなそういう高齢者の移動支援が一番重要であろうというところになったということで理解をしております。
その中で、今回実証実験が終わって、ぬくもり号の課題も出てきている。そして、答弁の中で、今後、保健福祉部、まちづくり部、経済環境部の3部で高齢者の移動支援に関して検討を行っていくというお話がありました。今後どんな目的で、どんな検討をしていくのか、それぞれの部がどんな観点から検討に加わっているのかというものを、保健福祉部、まちづくり部、経済環境部の順でお伺いしたいと思います。
保健福祉部次長(鶴間由美子) 今回の検討に当たりましては、保健福祉部としては、福祉的な観点から高齢者や障がい者の移動支援の在り方を具体的に検討してまいりたいと考えております。ここでは、ぬくもり号の今後の在り方をはじめ、民間のNPO等が運行する福祉有償運送と既存の福祉的な移動支援も視野に入れた研究をしてまいりたいと考えてございます。
まちづくり部次長(清田 聡) まちづくり部といたしましては、交通事業者、それと国土交通省関東運輸局などとのつながりも含めまして、コミュニティバスの運行などでのノウハウが蓄積されてございます。そういった点から、道路運送法などの法的な取扱いなどについて整理をすることが主な役割と認識してございます。
経済環境部長(金指太一郎) 先ほどの答弁にもありましたけれども、高齢者の外出の主な理由といたしましては、買物、通院、それからレジャーと大きく3つと認識してございます。経済環境部では、高齢者をはじめ妊産婦など、買物弱者支援の面から検討を進めてまいりたいと考えてございます。
(久保田英賢議員) それぞれの部でそれぞれの観点でというところで伺いました。今の買物の点、移動の支援ということではないのですけれども、買物弱者の部分に関しては、お隣の座間市では、商店街で買物不便地域に買物バスを運行している。これは民間の商店会、民間の方々がやっている。民間でやっている業者は、実は海老名に本店があるスーパーであります。これはもうノウハウがありますね。実際にやられています。そういうノウハウがあるので、海老名の中でも、そのスーパーの周りには、肉屋、魚屋、和菓子屋、ドラッグストア、それぞれの生活に密着したようなお店もあります。実証でも構いませんので、ぜひ海老名でやっていただきたいと思いますけれども、ご見解をお伺いします。
経済環境部長(金指太一郎) 今の議員ご紹介いただきました事例については私ども承知してございます。議員のご提案の事例も参考にしつつ、本市の公共交通網、地形、あるいは高齢化率、既存の店舗の配置状況、それから自治会等を十分勘案して、買物弱者への支援方法を検討してまいりたいと考えてございます。
(久保田英賢議員) ありがとうございます。ノウハウがある民間のそういうノウハウはしっかりと研究をさせていただきながら、ぜひ実施につなげていっていただきたいと思います。まずやるかやらないかで市民の皆さんの動き方は違うと思いますし、民間の力を借りることで、行政だけではできないことができると思いますので、お願いをしたいと思います。
あわせて、全国では、山間部とかそういう不便地域だけではなくて、移動のスーパーマーケットなんていうものも大手の協力の下、できていると思います。ネットスーパーもすごく便利でいいのですけれども、コミュニティということを考えると、そういうバスで買物に行くだとか、もしくはそういう移動スーパーが来たときに出ていくとか、そういうお出かけという観点は非常に重要だと思いますので、海老名にも大型のスーパーもありますので、ぜひそういうところと協力しながら、移動スーパーマーケットなんていうのも検討いただきたいと思います。
いずれにしても、高齢化の問題で、高齢者の移動支援を中心にこれから海老名としては考えていくよというお話だったと思います。ただ、公共交通に関しても、駅やバスまでの不便という場所も出てきています。そこまで行くのがちょっと大変だ。そこまでの足が欲しいということに関しても、引き続きそのグループの中でお話をしていっていただきたいと思います。
元気な高齢者の方が元気でい続けていただくためには、お出かけということは非常に重要だと思いますので、お出かけするにはその足というのが、自立が難しい人の支援ばかりではなくて、元気な人の支援もすることによって、いつまでも元気でい続けられる、そんなことをぜひお願いしたいと思います。
福祉の面で、先ほど新しい研究をされるということがありました。福祉有償運送の話がありましたけれども、今現在、これはどんな内容で利用されているのか、その実績をお伺いしたいと思います。
保健福祉部次長(鶴間由美子) 福祉有償運送は、1人で公共交通機関を利用することがちょっと難しい障がい者、それから要介護者などを対象に、民間のNPO法人等が有償で提供する輸送のサービスでございます。本市においては、市社会福祉協議会とNPO法人の2団体が運行しておりまして、いずれも会員制、完全予約制で、外出先での見守りや同行等の支援も受けられることが特徴となっております。利用実績につきましては、令和2年度は2つの団体合わせまして約430人の会員登録がありまして、約6400回の利用があるとの報告を受けております。
(久保田英賢議員) ありがとうございます。家から目的地までドア・ツー・ドアで行けるサービスだということで承知しています。社協がやられている中では、片道500円なんていう値段で行けるということを聞いていますし、ただ、私の懸念するところは、この資格、1日で講習が受けられて、移送する車が白ナンバーだというところにあります。もちろん国の制度としてあるから、それはそれだと思いますけれども、そういう点も考えながらご検討していっていただきたいと思います。
今後の高齢者の移動支援ということに関して、市は具体的にどういう考え方を持っているのか、お伺いしたいと思います。
保健福祉部次長(鶴間由美子) 特に福祉的な観点からの高齢者の移動支援でございますけれども、一口に高齢者といいましても、利用する方のお体の状況ですとか自立の度合いなど、様々な生活のニーズもありますから、それぞれに配慮したきめ細かい支援の検討が必要であると考えてございます。今後につきましては、ぬくもり号の在り方、それから福祉的な観点での移動支援について、より情報収集をしますとともに、地区社協等をはじめ地域の方にもご協力をいただきまして、高齢者の移動支援が地域づくりにもつながるような仕組みづくりを検討してまいりたいと考えております。
(久保田英賢議員) ありがとうございます。福祉的な観点からというお話がありました。繰り返しになりますけれども、高齢者でも元気な方、そしてちょっと元気ではない方、寝たきりの方、それぞれいらっしゃると思います。そういう方々を見たときに、どういうサービスがマッチするのかということ、その辺の観点をしっかりと考えていっていただきたいと思います。
1つご紹介をさせていただきます。もともと豊田市でもやられている事業であるのですけれども、市内でガーデン薬局という薬局を運営されている株式会社メディカルガーデンと、そしてハートフルタクシーが提携によって、移動や買物にお困りの方々を支援する海老名お出かけ支援プロジェクトというのを始められるということです。これが10月4日から試験運行となるのですけれども、メディカルガーデンとハートフルの企業の社会的責任として、高齢者のお出かけの機会をしっかりつくっていこうということで、自ら民間の中で事業を行われる。
これはすごいところが、ドア・ツー・ドアの利便性が確保されている、AIによる乗合運行システムのチョイソコというトヨタグループのアイシンのシステムを導入しての実施になります。チョイソコというのは、お客さんから依頼があったときだけ走行するデマンドの方式であります。ぬくもり号のように、定時、定路線で、お客さんが乗っていないときにも走行する必要があるけれども、チョイソコはお客さんの依頼に合わせて任意の場所から任意の場所まで気軽に効率よく移動することができる。これは2018年の愛知県豊明市で運行が開始されて、全国で今20か所以上導入実績があるそうであります。災害協定を結んでいる豊田市でも10月4日から運行開始となります。ぜひ民間の活力を借りながら連携をしていっていただきたいと思いますが、最後に市長、ご見解をお伺いします。
市長(内野 優) 先ほど経済環境部長が言った商店街の関係で、私も知っていますし、座間でもそれを見ております。そういった面では、国の補助金か、県の補助金がちゃんとしっかり出ているということも聞いておりますし、そういったものについては、商工会議所等も積極的に導入を進めていただきたい。それについて支援できる部分については支援していきたいと思っています。
そして、今言われたガーデン号についても、私もつい最近訪問を受けました。そして、お話をしているときに思ったことは、いいことだなと思っています。運行するのがしっかりした会社であるということと、もう1つは、そういったデマンドで玄関からその場所までという話でありました。そういった中で、議員おっしゃるとおり、いろいろな形が高齢者のためにとってどうなのかということで動き始めてくる。その総合トータルとして海老名市もぬくもり号をどう運行していくのか。様々な点があると思います。そうした中で、総合的に利便性が向上することによって、高齢者が元気な高齢者であってほしいという形になるのでないかと思っていますので、そういう部分については、この間お会いしたときにも、実証実験という形になっておりますので、どういう形でやられるか、どういう結果が出ているか、そういうことも私どもにちゃんとご報告をお願いしたいという形をお願いしてありますので、総合的に見ていきたいと思います。以上であります。
久保田英賢議員) ぜひよろしくお願いします。終わります。
令和3年6月14日【海老名市の農地の現状と今後のあり方】
令和3年6月14日 第2回定例会
「海老名市の農地の現状と今後のあり方」について R3.6.14
(久保田英賢議員) 政進会の久保田英賢でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い市政に関する一般質問をさせていただきます。
1点目は「海老名市の農地の現状と今後のあり方」についてです。
海老名市でも田植えが始まり、きれいな田園風景が見られる季節がやってまいりました。SNSの投稿を見てみると、美しい田園風景に集まる野鳥や、大山を望む田園風景の写真などを多くの方が投稿されており、この景色が心の癒しになるなど、田園風景を愛するコメントが多数書かれております。少し前になりますが、市が行ったイベントの際の中学生のインタビューで、海老名の好きなところはという問いに対して、ちょっと都会でちょっと田舎なところとの答えがありました。まさにこの田園風景こそが、ちょっと田舎を指していたのではないでしょうか。
しかし、この農地を維持しているのは、土地の所有者である農家であり、放っておいて農地が維持できるわけではありません。農地を維持していただいている農家の現状は、総農家数687軒で、専業農家数は109軒とのことです。市内の農地の現状を見ると、平成29年のデータで524ヘクタールと言われており、水田が約2320反、畑が約2800反で、市域面積の約5分の1を畑や水田が占めております。圏央道の開通など交通網の発展により、流通業務の総合化及び効率化の推進に関する法律、いわゆる物効法の適用によって、市内南部地域の水田に大型物流倉庫が開発されるなど農地の減少が進んできております。全国的にも農業、農地を守るということに関し、高齢化の問題や後継者不足、もしくは担い手不足とも言われております。海老名市では、今の農地の現状をどのように考えているのか、今後、この農地をどのように維持保全していこうと考えているのかお伺いをいたします。
以上のテーマにおいて、内野市長の明快なるご答弁をお願い申し上げ、この場からの質問とさせていただきます。
市長(内野 優) 久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
「海老名市の農地の現状と今後のあり方」についてでございます。
農業振興を図る上で農地は必要不可欠であり、都市においては、景観形成、保水、防災機能など多面的な機能を有していることからも、農地の維持保全は重要であると考えております。しかしながら、今、海老名の農地が大変少なくなってきている状況がございます。これは、議員おっしゃるとおり、物効法によって倉庫ができたり、様々、農地であっても利用が図れるという形もあるわけであります。そういった中で、農業以外の利用が厳しく制限される制度として、農用地区域の指定がございます。私ども、こういった農用地に指定していただくことについては、支援を行っていきたいと思っております。また、収益性の高い安定した農業経営を図るためには、農業者等に対して、各種支援施策を実施するとともに、農業基盤整備による作業の省力化等を図ることで、農業者の営農意欲の向上につなげ、農地の維持保全にもつながっていくと思っているところでございます。
(久保田英賢議員) 市長、ご答弁ありがとうございました。
今、市長の答弁の中でも、農地の維持保全は重要だということのご答弁がありました。農業振興プランの中でも、農用地及び集団化された優良な農地はもとより、市街化区域における生産緑地を含めて農地の適正な管理を図っていく対策が今まで以上に必要であるということが書かれております。冒頭でもお話ししたように、今、海老名の農地は約524ヘクタールである、この保全していくべき農地をどこの農地として考えているのか、また、完全に農地を保全するならば、農用地を増やすしかないと思いますが、まず、市として農地のゾーニングというものはできているのか、そして、市全体の農用地の計画の図面などは作られているのか、また、農用地拡大についてどのように考えているかお伺いいたします。
経済環境部長(金指太一郎) 農地の保全ということです。今お話しいただきましたように、農業振興プランの中でも位置づけておりますけれども、特に農地保全を含む農地の土地利用や土地基盤整備等については、海老名市農業振興地域整備計画に基づき進めているところでございます。市の農地保全の方向性でございますが、農用地区域指定による農用地をはじめ、集約化、あるいは連担している優良な農地についても将来にわたって維持保全をしてまいりたいと考えてございます。また、現在、北部、中部、南部、それから、本郷地区に農用地区域を設定しておりますけれども、農用地区域の拡大につきましては、農用地区域の周辺農地などを新規に農用地指定し、編入、いわゆる区域拡大を行ってまいりたいと考えてございます。なお、農地指定のエリアにつきましては、特に現在のところ、ゾーニング等については行っていない状況でございます。
(久保田英賢議員) ありがとうございました。まさに農地を守るという部分に関しては、どこの農地をどういうふうに守っていくかという、市の考え方が非常に重要だと思います。都市計画法第18条の2に位置づけられる都市マスタープランというものが海老名市でも作成されてあって、令和2年の4月に改訂版を出されております。この中でも自然、都市環境の形成方針の中で、農地の保全活用に示されております。都市マスタープランとは、望ましい将来の都市像を描き、その実現のための都市づくりの方向を総合的に示すものということが書かれておりまして、私はぜひその中で、都市マスとはまた別なのですけれども、先ほど来言っている農地のゾーニングを市がしっかりとして、どこの農地をどういうふうに残していくのかというものは必要だと考えております。とはいうものの、先ほど登壇でもお話をさせてもらったように、農地というものは農家の所有物であります。農家の私権を考えたときに、農用地拡大を進めるというものに関しては非常に課題が大きいものになってくるかなと思います。農用地拡大を図るためには、今どんな取組をしようとされているのか、また、どのような課題があると思われているのか、お伺いしたいと思います。
経済環境部長(金指太一郎) 農用地拡大の取組と課題ということでございます。新たに農用地区域に指定する場合には、まず、おおむね5ヘクタール以上で、先ほどもありましたけれども、集団化、それから、連担されている農地で、機械化による営農が可能な土地などの一定の条件がございます。その上で、これらの条件を整えた農地であっても、先ほど来お話がありましたように、それぞれの地権者の意向が様々でございますので、この合意形成が最も課題と認識してございます。農用地区域の拡大の取組といたしましては、地権者の意向を踏まえ、農用地指定を進めるだけではなく、市で農用地指定エリアを設定する、今、議員からもご提案がありましたけれども、そういう形をとって、地権者の理解や合意形成を図っていくことも必要であると考えてございます。
(久保田英賢議員) まさにここを、農地保全をしていきたい、市民の皆さんからは、農地の風景、海老名市の風景が本当に素敵だということがあったにしても、やっぱりその農地は農家のものであり、その農家のご理解がなければ、なかなか保全も難しいところもあるということは理解をしております。だけど、市がしっかりと保全に関する考え方を明らかにしていかないと話は始まっていかないと思いますし、ゾーニングという言葉を使わせていただいておりますけれども、市がしっかりその計画の作成を進めていくことはぜひお願いしていきたいということを重ねてお願いします。
農地の保全に関しては、農業委員会も関わりがあると私は認識しております。高齢化などによって担い手がいなくなっている場合には、農地を耕作以外のものに活用したいという意向も出てきていると理解しておりますし、いわゆる農転というものだと思いますけれども、このような農家のそれぞれの意向に関しては農業委員会の役割が重要になってくると思います。各農家の意向をどのように把握されているのか、その取組に関してお伺いしたいと思います。
農業委員会事務局長(中山康一) 私のほうからお答えさせていただきます。
現状で担い手に不自由している方の持っている農地の把握ということでお答えさせていただきますけれども、ご質問の農地につきましては、毎年8月に、荒廃農地解消のための農地パトロールを実施しております。それから、毎年末、12月から1月にかけまして、農家基本台帳の更新を行っておるのですが、その際にアンケートをお配りして情報を集めているという形になっております。
(久保田英賢議員) そのパトロールであるとか、もしくはアンケートというお話がありました。じゃ、実際、そこでそれぞれ農家のご意向が集められた場合には、その情報は具体的にどういうふうに活用されているのかお伺いしたいと思います。
農業委員会事務局長(中山康一) パトロールで担い手がいないため、荒廃したと分かった農地、それから、アンケートで、経営を縮小したいと回答した人の農地でございますが、地区担当の委員が周辺の耕作者や、経営を拡大したいとアンケートで回答した農家との結びつきを働きかけてございます。また、パトロールやアンケートだけでなく、現在は農政課、農業委員会、JAの3者協定によります連絡ネットワークがございます。そこを経由して新規の就農者が担い手になるということもございます。
(久保田英賢議員) ありがとうございます。結びつけを農業委員会のほうで、農業委員さんたちの情報を基にされているということは、予算の委員会のときにも質疑をさせていただいて、お伺いしました。そのときに、数字をお伺いしたときに、規模を拡大したいという農地あっせんの意向調査で、28軒の人が規模を大きくしていきたいという話があってということを聞きました。逆に縮小したいという意向が66軒あるということもお伺いしました。こういうものをマッチングされていこうというところがお考えなのかと思いますけれども、その点に関して改めてお伺いしたいと思います。
農業委員会事務局長(中山康一) 現在の農業委員会は、平成28年から新制度に移行しておりまして、役割としては、農地の権利移動の許可とか、農地転用の関係について意見をつけるとか、それに加えまして、やはり今、利用調整活動と言っていますけれども、担い手と、それから、農地を農業として使いたいのだけれども、誰かに任せたいというような方への結びつけというのが使命としてクローズアップされておりますので、ご質問のような内容の活動を今やっているというようなことでございます。
(久保田英賢議員) 農地は守っていきたい、だけど、高齢化が進んでいたり、もしくは担い手が不足しているという中で、その農地をどう守っていくのかということが本当に重要になっていくと思いますけれども、そのアンケートの中で、経営志向の中で、専業でこのまま行くのだという数が16.7パーセント、農業を中心に兼業でしていくのだということのアンケートが26.4パーセントと、合わせて43.1パーセントの方が、何とか農業を守っていこうというお考えだということが示されていました。また、経営計画、規模を拡大したいというものに関しては5.7パーセント、逆に縮小したいという方々が9.9パーセントということで、やはり縮小傾向にあるのかなというところは、この調査でも、恐らく毎年同じような傾向が出ているのではないのかなと思います。では、どうやって、担い手がいないものを守っていくかということは大きな課題だと思いますし、このアンケートや、先ほどのパトロールをやっぱり有効に活用しながら、この結果の分析をしっかりとしていっていただいて、まず、先ほど来言っている、市としてはどういう農地を守るのかということのビジョンを明確にして、こういう意向の分析に図っていっていただきたいと思います。
近年では、先ほどの市長もお話がありましたけれども、物効法の影響で、海老名市の農地はかなり高値で取引をされていると聞いております。今は市外の不動産会社から農地の所有者に対して積極的に農地の転用を進める働きがされている事例があることは、私も伺っております。今後、優良な農地が広がる地域においても、徐々に転用されていってしまうのではないかという心配があるわけであります。
1つ、私の地元の上今泉の事例のお話をさせていただきますと、ここは優良な一団の農地の地域であって、原則転用ができないと言われている場所でありました。そんなところに、転用ができるような要件になるような策を取られたことによって、その優良な農地が転用されようと今しているわけであります。全ての農地を守ってほしいと言っているわけではなくて、私の中では、先ほど来の、市がしっかりと守るべき農地をゾーニングしてもらい、そして、地権者である農家の理解を求めて、その農地を守っていく必要があるのではないかということをお伝えさせていただいております。
農業委員会は、先ほどの話からも、農家の意向を一番近くで把握ができる方だと思いますし、農業委員会としても、優良な農地を意識して、農家に働きを行っていっていただける必要があると思いますけれども、農業委員会の考えを改めてお伺いします。
農業委員会事務局長(中山康一) 農地の結びつけでございますけれども、その際に考慮しなければいけないのは、果たしてその農地に担い手サイドの需要があるのか、それから、先祖伝来の土地が多数占めておりますので、所有者と担い手の間の相性という問題もございます。その部分は、地区担当の農業委員、農地利用最適化推進委員の皆さんが十分熟知しているところでございますけれども、そのために、農地の結びつけを働きかける優先順位については、各委員の方々に現状お任せしているところであり、保全を優先したい農地というテーマに関して、必ずしも連動していない部分は正直ございます。農地法では、おおむね10ヘクタール以上の規模の一団の農地の区域にある農地を良好な営農条件を備えている農地と規定してございます。この中から、市街地化の傾向が著しい区域内にある農地と、市街地化が見込まれる区域内にある農地を除いた残りについては、農地法に関します農林水産省の通知で第1種農地と呼ばれておりまして、原則転用ができない立地となってございます。先ほど来答弁しております、農業委員による結びつけにつきましては、これまでの手法のよい点は残しつつ、今後はこの第1種農地を優先に働きかけていけるように、会長及び委員の方々と今後調整を図って進めてまいりたいと考えております。
(久保田英賢議員) ありがとうございます。農業委員が一番身近なところでそういうお考えを持っていただいて、動いていただくと、守られるべき農地は守られるのかと思います。まさに今お話があった第1種農地、もしくは甲種農地、第2種農地は、原則転用が許可しないとなっております。海老名市の中で言えば、農用地以外の優良な農地の場所だと思っておりますので、その辺のことに関してはしっかり認識を持って進めていっていただきたいと思います。
このような法令上転用が不可能な立地にある農地について、実際、農業委員さんたちはどの程度そのことを承知されているのかお伺いしたいと思います。
農業委員会事務局長(中山康一) 農地転用でございますが、県知事の許可になってございます。ただ、転用の申請書は農業委員会に提出し、農業委員会が申請書に意見を付して県知事に提出する制度になってございます。県知事への意見書でございますが、農業委員会で審議した結果に基づきまして、申請地が転用可能な立地であることを書いてございますが、申請地の周辺農地が転用可能な立地かどうかにつきましては、農業委員会では議論してございません。しかし、ある農地の転用が許可されました結果、周辺農地の転用の可否にまで影響することは今後考えられますので、今後につきましては、農業委員が申請のあった農地周辺の状況を理解していく必要はございます。その方法につきましては、会長及び委員の方々と今後調整を図って進めてまいりたいと考えてございます。
(久保田英賢議員) 先ほど登壇の答弁で市長からも、農用地を増やしていくのだというお話もありました。農地を守るためにはしっかりゾーニングをして、優良な1種、甲種、2種の農地から、基本的に転用できない農用地を増やしていく、これが必要があると思います。ただ、先ほど来の話のように、農地は私の権利、農家のものである、そこをご協力していただくために、農用地を増やしていくための市としての支援策も必要かと思いますけれども、その支援策についての考えをお伺いします。
経済環境部長(金指太一郎) 農用地を増やす支援策でございます。現在、農用地保全推進事業補助金という制度がございまして、これは、新規に農用地指定をされた農地の地権者に対し、農地の畦畔補償費などに充てていただくための維持管理経費を支援するもので、100平米当たり10万円を5年間交付してございます。また、農用地区域の指定に合わせまして、将来にわたり農作業の効率化や省力化を図るべき、国、県の補助事業を活用した大規模な農業基盤整備なども行っているところでございます。
(久保田英賢議員) いろいろな策をもって何とか市も努力をされていることは理解いたします。この農用地以外の1種、甲種、もしくは2種の農地を何とか維持保全をしていこうということが重要なポイントになってくると思いますけれども、その対策に関してのお考えがあればお伺いしたいと思います。
経済環境部長(金指太一郎) 対策ということでございます。現在の農地を将来にわたって全て維持していくのは現実的には難しいと考えてございます。しかし、農用地をはじめ優良な農地については、先ほど来ご答弁させていただいておりますように、維持保全を図らなければならないと考えてございます。このことから、耕作が困難だった農業者が転用等により、安易に非農地として土地利用されることを防止するため、農業者同士での農地の貸し借りや売買の制度の周知をさらに図ってまいりたいと考えてございます。また、農業者の営農意欲を高めることが農地の維持保全につながると考えてございまして、農業委員会やJAと連携を図り、各種支援策を時代や農業者のニーズに合わせて実施してまいりたいと考えてございます。さらに、これは現在、設立準備を進めてございますけれども、農業法人においても、その担い手の確保、あるいは農地の有効利用等、農地の維持保全を取組を実施してまいりたいと考えてございます。
(久保田英賢議員) 市長、私は海老名の農地は、2000年以上前からつながってきているものだと思っております。このまちの景観、田園風景の景観というのは、まちの特徴の1つでもあると思いますし、柱にもなるものだと思っています。中心市街地と農地のバランスが、市民が望んでいるものでもありますし、これを計画的にしっかり維持しなければならない、これは市がしっかり計画を立てていかなければいけない、私はそう思いますけれども、市長の見解をお伺いします。
市長(内野 優) まず言えることは、農地に値段がつくということなのですね。そこが問題なのです。坪何万円とか、そういった値段がついてしまうからこそ、農業をやる方にとっても、負担になっているときには、売買したほうがいいとか、転用したほうがいいと出るのです。だから、海老名市が集団集約をいろいろ訴えております。あるいは農機具の貸出しも行っております。今後、農業公社をつくっていこうといった関係の中では、最低限、その条件というか、環境が必要なのは、農業の従事者の意識改革が絶対必要です。自分の農地は当分、この五、六年はやっているのだと、その後は転用したいと、そういうものについては補助は私は必要ないのではないかと思います。一時、国が、農業所得の保障を一律しました。あれほど愚策だと思ったことは私はありません。残す農地について、しっかりとした予算とか、制度をつくっていく。それから、農業の稲作ではなくて、転用を図って、園芸をやっていく、それを拡大していく、そういったときに補助を出していく。今現在やっておりますけれども、そういったことにおいて、農業を守っていきますし、イコール、農地を守っていけるのだろうと思っています。
先ほどから久保田議員がおっしゃった第1種農地の関係について、条件が整うと第3種になってしまう。これは農地法の部分の通知ですから、判断なのですね。そこの問題があると思います。そういった部分では、地方へ行くとそんなことは絶対ないと思いますけれども、こういった都市型の海老名の地域はあると思いますので、農業委員会の会長、職務代理とつい最近話した段階では、今、海老名の農地で、第1種農地と言われるところはどこにあるのだということの色分けをちゃんとしていこう、それを農業委員がある程度確認した上で、今後、いろいろな農地転用が出たときにどうしていくか、そういった課題として残していこうと考えています。しかしながら、何といっても、個人の所有の土地ですから、行政が一方的にできません。そういった中で、先ほど冒頭申し上げたように、意識を変えていただいて、その中で集団集約を図っていくという形が農地を保全する道だと私は思っています。
(久保田英賢議員) ありがとうございました。ぜひ、一歩前進というところで、まず、市として守るべき農地がどこなのだという、ゾーニングを含めて図っていっていただければと思います。
この件に関してはこれで終わります。
令和2年12月10日【海老名駅西口地区のまちづくりの現状と今後】
令和2年12月10日 第4回定例会
「海老名駅西口地区のまちづくりの現状と今後」 R2.12.10
◆(久保田英賢 議員)「海老名駅西口地区のまちづくりの現状と今後」についてです。
2015年10月に海老名駅西口地区のまち開きが行われました。海老名の顔となる新たなまちが誕生しました。5年が経過した現在、高層マンションをはじめとするマンション建設が進んでおり、当初の計画を超える人口の増加も見込まれております。まさに西口地区のまちづくりが完成に近づいていると感じております。駅前広場やプロムナードは、区画整理組合と市でにぎわいの創出を行っていこうとの考えから、特徴のある整備が行われてきました。この、他には珍しい駅前広場やプロムナードにおいては、市は当初どのように活用していこうという計画でこのような形に整備してきたのか、そして、5年がたって、その計画どおりに活用がなされているのか、現状の分析を伺います。
◎市長(内野優) 久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
「海老名駅西口地区のまちづくりの現状と今後」についてでございます。
海老名駅西口地区では、大規模商業施設やタワーマンションをはじめとする建設が進み、まちの利便性の向上や、居住人口の増加につながり、本市の魅力の向上にも大きく寄与しております。先日、中心広場においては、イルミネーション点灯式が行われ、地域主体のイベントも開催されました。中心広場やプロムナードといった開放的な空間を活用したイベントは、明るい話題の1つであると感じております。コロナ禍の影響もありますが、広い公共空間を活用したにぎわいについては、今後も発展の可能性があると考えております。
詳細につきましてはまちづくり部長から答弁いたします。
◎まちづくり部長(谷澤康徳)「海老名駅西口地区のまちづくりの現状と今後」についての詳細でございます。
海老名駅西口地区の土地区画整理事業を進めるに当たりましては、市としても西口中心広場、それから、幹線道路、こういったものを整備しまして、中心市街地にふさわしいまちづくりを支援してまいりました。西口中心広場は、日常的には一般車の乗降場として利用されておりますけれども、イベント開催時などには、来街者を迎える空間として活用することも可能としてございます。それから、プロムナードでございますけれども、歩行者の休憩や散策を目的とするだけではなくて、広い空間、幅員がちょっと広めになっておりますので、こういったところをうまく活用いただいて、イベント等によるにぎわいの創出も想定してございます。また、中心広場とプロムナードにつきましては、より利用しやすい施設とすることを目指しまして、個別の条例を設けまして、ルール等を定めて管理しているところでございます。この施設については、市が設立支援を行いましたエリアマネジメント法人により管理されておりまして、この法人によりまして、イベントの開催など、まちのにぎわいづくりも行われているところでございます。これまで、扇町おもいで祭りとか、おでんナイトニッポンなど、数千人を超える来街者でにぎわうイベントのほか、一般の利用団体等によるイベント等の開催も行われているところでございます。一方、現在では新型コロナウイルスに関する対応も求められておりまして、中心広場やプロムナードといった広い空間の強みを生かした中で、今後のにぎわいの創出の在り方についても研究していく必要があると考えてございます。
以上です。
◆(久保田英賢 議員) ご答弁、ありがとうございました。それでは、順次再質問をさせていただきます。
まずは西口からお願いしたいと思います。
海老名駅西口特定公共施設指定管理業務仕様書というのがありまして、それの(5)番を見ますと、「賑わいづくりの取組み」という項目がありました。「施設周辺を含めた地区の活性化のため、施設特性を生かした賑わいづくりの取組みを行うこと。特に駅周辺にふさわしい賑わいづくり、施設周辺住民の交流といった観点から内容を検討し、実施すること」ということが書かれております。市が考える施設の特性を生かしたにぎわいづくりとは、また、特に駅周辺にふさわしいにぎわいづくりとはどういうふうにイメージをされているのか、お伺いしたいと思います。
◎まちづくり部長(谷澤康徳) 市としてのにぎわいのイメージといったことでございますけれども、先ほど来申し上げているとおり、西口中心広場、それから、プロムナード、これを有効的に活用いただくということで、にぎわいをつくっていただくというのが基本的な考え方として持ってございます。内容としましては、やはりイベントが主体になってくるのかなということでも考えてございました。そういったことから、民間のノウハウを活用するということと、あとは、にぎわいづくりに当たりましては、主体となる方は、できますれば、地域にお住まいの方とか、そこで働いている方、そういった方が中心になって、そこでにぎわいづくりをやることで、自分たちにも還元する、それから、いいまちづくりにつながっていく、こんなことを考えまして、今おっしゃっていただきました指定管理の仕様書のほうには位置づけてございます。
◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。にぎわいという考え方、それぞれの解釈も多分あるのかと思うのですけれども、やっぱり大事なのは、市がどういうにぎわいにしていきたいのだということをしっかりとしたものがあって、それを指定管理者に、民間の発想を使って広げていってもらう、その辺が大事なのかなと思います。私はちょっと勝手に思うにぎわいのイメージは、東口の中央公園が割とそれに近いかなと思っているのですね。週末になるといつもにぎわっているようなイメージがあって、もちろん民間の施設の影響もあるのだと思いますけれども、人がいつも往来をしていて、そして、ステージなんかでイベントが行われていたりもして、商業施設独自にもイベントが行われていたり、そんなところで、噴水で遊んでいる子どもがいたりとか、ベンチでおにぎりを食べている人がいたりとか、とにかく週末に何か自然に人がそこを往来しながらにぎわっている、こんなことがにぎわいなのかと自分なりには思っています。西口を見ると、確かに先ほど来のお話のとおり、イベント開催をしていただいているときはかなり大きくにぎわっていると思うのですけれども、それ以外は週末には割と静かな状況かと思っていますが、その点に関してはどうお感じになられているか、お伺いします。
◎まちづくり部長(谷澤康徳) にぎわいの関係で、東口との対比ということで出てまいりましたけれども、確かに東口の商業施設及び中央公園を活用いただいてのイベント等がにぎわいと。にぎわいということは、人が集まってくること、集まるだけでもにぎわいにつながる。東口の商業施設の開発時の1つのコンセプトとして、今申し上げましたとおり、何かなくても人が集まってくるような仕掛けづくり、お金を100円持ってきて、今、100円では缶コーヒーは買えませんけれども、要は缶コーヒー1缶飲むだけのお金を持ってきても、そこで何か楽しいことができないかということの発想の中で東口は進んできたということがございます。ですから、そういったことから言うと、現段階では、西口のほうが平日というか、平常時は寂しい感じはいたしますけれども、ただ、東口もVINA WALK(ビナ ウォーク)ができてから今18年たっていて、ある程度イベントなんかが定着してきているということを考えますと、今、西口がまち開きから5年というところで、まだまだこれから歴史を積み重ねていかなければいけないのかなと考えてございます。幸いにしてこの区画整理が1つの起爆剤となりまして、さらにその北側でもまちづくりが進んでございますので、居住人口も増えてくるので、またその辺も変わってくるのかというところで、そういった人の増加というものがまたにぎわいにぜひ寄与していただければと思っていますし、それに向けた仕掛けが必要なのではないかと考えてございます。
◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。まさに西口の場合、駅前広場とか、プロムナードは、全国的に見ても、駅至近距離にああいう施設を持っているところは少ないみたいです。言ってみれば、本当に海老名の顔になるようなすごい施設だと思っております。この施設、使いたい人は結構たくさんいるという声も聞いているのですけれども、そういう中では、設備とか、料金体系なんかが使いづらいという声も聞いています。その点に関して市としての見解をお伺いいたします。
◎まちづくり部長(谷澤康徳) 西口特定公共施設の設備とか料金体系といったお話でございます。議員おっしゃっていただきましたとおり、駅前であれだけの空間を持っているというのはやはり特徴あることだと思ってございます。当初整備の考え方としては、いろいろな形のにぎわいづくりというか、イベントが想定されますので、なるべくそれに支障がないような形で施設整備をしたいというのが基本的な考え方でした。ですから、噴水を設けておりますけれども、池のように立ち上げた噴水ではなくて、平面の中でポップアップ式の噴水にして、使うときには使えるとか、そういった点でも工夫してございます。あとは、イベント時に最低限必要になるのが電気なのかということで、電源などは確保してございます。ですから、白いキャンバスをうまく使ってもらいたいという、そもそもの発想があったということでございます。それから、利用料金の関係でございますけれども、条例で定めているのが上限額となってございますので、実際の利用料金については、現在、指定管理者の提案を受けて、それで行っていただいているという形になってございます。
◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。全国的に見てもまれに見るような施設でありますし、東と西と顔が違っていいと思います。そういうものを海老名市として持っているのだというところでは、有効な活用をしっかりしていっていただきたいと思います。設備に関しても、まちづくり部長が今おっしゃったように、白いキャンバスに色をつけていっているということが徐々に進んでいるのかと思いますし、そういう声を聞いて充実させていっていただきたいと思います。料金体系のことに関しては、指定管理者の料金収入とその指定管理料の関係というものがあると思いますので、その辺、ご一考いただいて、どういう形が人が使いやすくなってくるのかというところをお考えいただければと思います。
今までにぎわいというところは、先ほどもご答弁があったように、イベントということの考え方があったような気がします。今、まさにこのコロナ禍の中で、イベント、イコールにぎわいということではないような形になってきているという気がします。仕様書にある「施設周辺を含めた地区の活性化のため、施設特性を生かした賑わいづくり……駅周辺にふさわしい賑わいづくり」という、この部分に関しては、考え方を少し変えていく必要があるのではないかと思いますけれども、その見解をお伺いします。
◎まちづくり部長(谷澤康徳) おっしゃるとおり、にぎわいづくりのイベントでの西口の利用というのは、今現在ほとんどなくて、先ほど市長が申し上げましたとおり、この間のイルミネーションの点灯式がございまして、久しぶりにああいう人の集まりを見まして、私も非常にうれしく思った次第なのですけれども、早くそういうことで、また使っていただけるときがくればいいなと願っている次第です。確かに今のコロナ禍におきましては、感染症対策だとか、3密の抑制をしなければいけないということで、イベントの在り方がいろいろ変わってくるということはやはり想定されます。今、いろいろな対応がされていますので、それについて軽々しく申し上げることはできないのですけれども、新しい生活様式に合わせた在り方をやはり考えていかなければいけないと考えてございます。指定管理の関係では、来年度に入って、次の指定管理者を選定するということで、公募選定を行うつもりでおりますけれども、そんな中でもいろいろな意見、提案をいただきまして、新たなにぎわいについて考えていきたいと考えてございます。
◆(久保田英賢 議員) ぜひ、仕様書に入っているにぎわいの在り方というものは、まさに市がどういうものなのだということを大きく打ち出して、そして、その指定管理者がそのことをさらに民間活力として膨らませていく、そんな形にしていっていただきたいと思いますし、その部分に関しては、コロナになって、このコロナ禍の中の市が考えるにぎわいというのを打ち出していってもらいたいと思います。
この質問はここで終わりにさせていただきます。
令和元年12月17日【市内公共交通網の竪備】
令和元年12月17日第4回定例会
「市内公共交通網の竪備」R1.12.17
3点目は「市内公共交通網の竪備」についてです。
平成31年3月定例会でも同じテーマで質問をさせていただき、その答弁で、高齢者や妊婦、お子さんを連れての移動は容易ではないことから、誰もが利用しやすい地域公共交通を目指し、ワゴン車両による実証運行を行いたいと考えている。特に門沢橋、中野、社家地域では、JR相模線沿線で若い世代の居住がふえており、駅などまでの公共交通が十分でないことから、実証運行を令和元年10月ごろから2カ年実施をしていくとのお話がありました。この地域コミュニティ交通の実証実験が始まっております。現状についてお伺いをいたします。
また、実施に至る過程で、まちづくり部と保健福祉部のワーキンググループをつくり、市内公共交通網について研究を進めていくというお話もありました。この現状についてもお伺いをいたします。
◎市長(内野優) 久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
市内では、民間事業者が運行するバス路線や市が運行するコミバス、あるいは社協が運行しておりますぬくもり号やさくら号がございます。今後、交通弱者とか移動支援のあり方、公共交通の抱えているまちづくり部と保健福祉部に検討を指示しております。現在、ワーキンググループで検討を進めている中で、それを踏まえて市としての取り組みや方向性をまとめていきたいと考えております。
このほかにも、つい最近、神奈川新聞でも出ましたけれども、あるスーパーが買い物支援という形で、予約があると、買い物の迎えに行って、買い物が終わったら送るという形で新聞にも出ておりました。そういった部分でいくと、先ほどの商工会議所との連携を深めながら、そういった大手のスーパーがあったり、市内の中小があったり、そういったものの連携の中でできることを行政として支援しながら、その部分のフォローをまた市がやっていくということも必要ではないかなと思います。今までのぬくもり号とさくら号が完璧ではありません。コミュニティバスが完璧ではありません。今後の将来を見据えた少子高齢化社会の中でどうやっていくか。それは1つの大きな課題でありますので、これについてもできるだけ方向性をしっかりと踏まえながらやっていきたいと思っています。
◎まちづくり部次長(金指太一郎) 3番目の「市内公共交通網の整備」についての詳細でございます。
まず、コミュニティ交通の運行の現状でございます。高齢者や小さなお子様連れの方々に対する移動支援策として、10月1日より社家、中野、門沢橋地域において、9人乗りワゴン車によるコミュニティ交通の実証運行を開始したところでございます。利用者数の実績といたしましては、10月が854人で、1便当たり2.0人、11月が1185人で、1便当たり2.8人となっており、少しずつではございますが、利用者数は伸びている状況でございます。また利用者の内訳は、高齢者層が6割、生産年齢層が3割、小中学生や未就学児が1割となっております。利用者からは、バス停が家の近くにあり便利である、あるいは荷物があるときに便利であるなどのご意見をいただく一方で、本数がもっとあると助かる、満員で乗れないことがあるなどのご意見もいただいているところでございます。引き続き地域への周知など利用促進を図るとともに、利用者アンケート等により地域の皆様のご意見をいただきたいと考えてございます。これらの結果を踏まえ、運行ルートや時刻表の見直しを行うとともに、費用面や事業効果を含めた検証を行ってまいります。
次に、まちづくり部と保健福祉部のワーキンググループの現状についてでございます。
このワーキンググループは、移動支援のあり方と公共交通のかかわりについて検討を行っており、これまで計6回開催をしているところでございます。特に高齢者や障がい者、妊産婦などの交通弱者に対する移動支援につきましては、福祉政策の観点からも市全域でどのように取り組んでいくかが課題でございます。既存の路線バスやコミュニティバスとぬくもり号、さくら号との連携、あるいは役割分担、改善も視野に入れ、公共交通と福祉交通の共存とともに、交通弱者への移動支援を引き続き検討してまいりたいと考えてございます。
以上です。
◆(久保田英賢 議員)
先ほど一定、今の実証の内容に関してはお伺いしました。2カ月たつにつれて、だんだん伸びてきているという状況もわかりました。では、実際このコミュニティ交通のルートとか時刻もしくは運行のルールというのはどのような経過を経て決まってきたのか、お伺いしたいと思います。
○議長(福地茂 議員) 金指まちづくり部次長。
◎まちづくり部次長(金指太一郎) コミュニティ交通の実施に当たりましては、社会福祉協議会を初めといたしまして、地元、社家、中野、門沢橋の自治会長、それから子育て世代の方々で構成する南部地域における地域公共交通のあり方に関する勉強会を設置し、検討を行っていただきました。また、社家、中野、門沢橋地域の約1600名の方を対象としたアンケートを実施し、あわせて意見を頂戴したところでございます。今ご質問の運行ルートや時間帯、乗降場所などの位置につきましては、勉強会での意見、あるいはアンケート調査に基づき決めさせていただいたというものでございます。
また、運行概要でございますけれども、ルートは本郷の商業施設から門沢橋、中野、社家地域を経由し、運動公園まで運行しており、一部の便は海老名駅まで運行している状況でございます。また、運行時間についてもお決めいただきましたけれども、それらも小さなお子様連れや高齢者の方を対象にしたいということで、昼間の時間帯を採用させていただいたものでございます。さらに、運行ルート上の乗降場所についても、先ほどありましたとおり、アンケート調査等で上がりましたので、その意見を踏まえて設置いたしました。さらに、非常に狭隘の道路を通りますので、通常のバス停のようなものは設置できません。そのため、民地のご協力をいただきまして、そこに表示板を設置させて、現在運行しているというところでございます。
以上でございます。
○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。
◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。この件に関しても私は幾度となく提案をさせていただいて、実証実験までしていただいているところでありますけれども、幾つか乗れなかった等の課題があるようなこともちょっと耳にしております。実際運行してまだ2カ月ですけれども、その課題があればお伺いしたいと思います。
○議長(福地茂 議員) 金指まちづくり部次長。
◎まちづくり部次長(金指太一郎) 議員ご指摘のとおり、今回運行に当たっての現在の課題としては、定員が9名ということで、定員オーバーのために乗車できない、乗り残しがございます。2カ月で、10月に1回、それから11月に5回ということで、計6回乗り残しがございました。また、乗り残しがありましたのは海老名駅の発着の便で、利用者が集中したためだろうと考えてございます。いずれにしましても、今回コンパクトな車両で狭隘な道路を通って、よりきめ細かな対応はできているのですけれども、一方で乗車定員が限られるということで、乗り残しが課題であると認識してございます。
以上でございます。
○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。
◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。2年間の実証実験というところの中で、今回、その課題としてルートが運動公園までの便と海老名駅まで行く便と分かれているという中で、海老名駅まで行く便は、最初に乗ってしまうと、ずっと海老名駅まで乗っていくので、途中で乗りたい人が乗れなくなってしまうという課題がある。それはそのとおりだと思います。海老名駅までそのまま乗っていきたいという人は多いのは当然だと思いますけれども、私、市内公共交通の提案をしたのは、市内には9つの駅があって、その9つの駅をうまく利用して、電車を補足する足にしたらいいのではないかという提案をさせてもらいました。イコール、例えば門沢橋駅、社家駅を通って、その地域を細かに回って、海老名駅まで行きたい人は電車を使って行ってもらう。そういうことが必要だと考えています。
何でも海老名駅まで行ってくれるというのを実現しようと思うとなかなか難しくて、時刻表を見ますと、門沢橋駅のところで見ますと、運動公園との行き来のところで言うと、30分に1本ぐらいで回るのです。それが海老名駅まで行くと1時間に1本になってしまう。地域の中で駅を中心にしたそういう地域の足というものをうまくつくれれば、非常に便利だと思いますし、しかもタクシーで今回は運行していますので、どこでも乗りおりが自由にできるはずなのです。その部分に関して、ルート上であれば、ここでおりたい、ここで乗りたいということが可能なことが今法律的にも認められていると思います。実証実験なので、例えば海老名駅をやめて、実際もう地域だけを走って、そのかわりどこでも乗りおりできるよう、こんなことをトライしてみるということも大切だと思いますけれども、ご見解をお伺いします。
○議長(福地茂 議員) 金指まちづくり部次長。
◎まちづくり部次長(金指太一郎) ご提案ありがとうございます。今実証運行をする中で、実は利用者の方々からもさまざまなご意見をいただいているところでございます。その中には、先ほど乗りこぼしというお話をさせていただきましたけれども、一方で、もっと海老名駅までのアクセス、本数をふやしてほしいといったご意見もいただいております。今後、またアンケート調査も実施いたしますので、議員からのご提案、それからアンケート調査結果等を踏まえて研究していきたいと考えてございます。
以上でございます。
○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。
◆(久保田英賢 議員) 理想は、免許がなくても、海老名のまちは、鉄道が通っていて、その鉄道駅までのアクセスがよくて、バス路線があって、そのバス停までもアクセスがよくて、その補助になるのがそういう地域コミュニティの乗り物だと。それがタクシーで行われることによって、どこでも乗りおりが自由にできる。これはまだ日本でないらしいのです。いろいろな意味でぜひ研究をしていっていただきたいと思いますし、料金を取る取り方とかにも課題がいろいろあることは承知しています。前もっての回数券みたいなやり方をすることによって、その課題も解決ができると思っております。
よくないですか。ルート上、どこもがバス停、自分の近いところで。しかも、9人乗りですから、ちょっと細いところにも行ける。国分寺台なんか、後で永井議員もこの質問をやられるので、一緒にお話ししましたけれども、バス停まで300メートル歩くのが大変なのだ。だから、そういうバス停をも通ってくれる、そして駅を中心に。理想は、そういうネットワークを市内中学校区ぐらいのところ、6中学校区ぐらいにこの便が走ればいいなと思います。それは今、2本バスを今回も使っていると思いますけれども、その2本でうまく小さなエリアで回れば、30分に1本というのはもう可能なのです。鉄道を使ってもらうということを念頭に置いた中で、ぜひご検討をしていっていただきたいなと思います。
ただ、海老名の中では今、ぬくもり号、福祉と公共交通というものが分かれています。ワーキンググループを6回やられているというところですけれども、その整理が今どういうふうになっているのかだけお伺いしたいと思います。
○議長(福地茂 議員) 金指まちづくり部次長。
◎まちづくり部次長(金指太一郎) ワーキンググループの検討経過ということでございますけれども、現在、海老名市の公共交通としては、今おっしゃっていただいたコミバス、えびさむ線、それからコミュニティ交通を運行しています。これは公共交通として市民に欠かせない移動手段であると認識してございます。一方で、福祉政策として現在ぬくもり号、さくら号が走ってございますけれども、これらも高齢者や障がい者の移動手段としての役割を担っていると思っています。ワーキンググループでは、より高い視点に立ってこれらをどういうふうにしていったらいいのか。例えば、地域福祉交通と公共交通のすみ分け、役割分担、あるいは相互補完というものができないだろうかということで議論をまさにしているところでございます。
以上でございます。
○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。
◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。福祉は福祉の視点、公共交通は公共交通の視点ということはしっかりとすみ分けをして検討していっていただきたいと思います。那須塩原市ではうまくタクシーを使ってデマンドではないやり方でもやっていますので、(時間切れのブザーが鳴る)ご検討ください。
終わります。
○議長(福地茂 議員) 以上で久保田英賢議員の市政に関する一般質問を終結いたします。
令和元年12月17日【まちの資源を活かした今後のまちづくり】
令和元年12月17日第4回定例会
「まちの資源を活かした今後のまちづくり」R1.12.17
2点目は「まちの資源を活かした今後のまちづくり」についてです。
海老名市では、海老名駅中心に東西のまちづくりが行われ、中心市街地の活性化が進んできております。令和元年11月30日には相鉄線の都心乗り入れも開始され、さらに交通利便性もよくなってまいりました。一方、海老名市の観光資源を外部に対して発信し、人の誘致を行えていない、そんな現状もあります。今回、今後の10年を見据えた総合的な計画を策定され、議案として上程されております。地政学的にも恵まれたこのまちのまちづくりを今後どの様に考えているのか、お伺いをいたします。
◎市長(内野優) 久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
2番目の「まちの資源を活かした今後のまちづくり」についてでございます。
本定例会では、本市における10年後のめざす姿の方向性を示したえびな未来創造プラン2020の策定について上程しております。本市は、鉄道3線が乗り入れ、市内に9つの駅を抱える交通利便性の高いまちであります。相模鉄道がJRと相互乗り入れを行いました。先月の30日には新宿まで行けるという形でありました。これから川越や大宮など、北関東方面からの乗りかえなしで海老名に来られるという形にもなります。あるいは、数年後には渋谷まで直通します。議会の冒頭でも申し上げたとおり、渋谷が若者のまちから大人のまちへと変貌しつつあるというニュースもあります。そういった面では、今後、海老名が置かれている位置づけというのは、ポテンシャルがより高くなってくるだろうと思っているところでございます。
そういった中では、令和3年に海老名は町から市になって50周年を迎えます。そういった面で、花を添えていただくような形で小田急のロマンスカーミュージアムがオープンしますので、今後、全国から多くの鉄道マニアもいらっしゃると思っております。こういった形を生かしながら、絶好の機会を逃すことなく、引き続き積極的なまちづくりを進めていきたいと思っています。
先ほども話しましたけれども、隣の駅間のマンションの31階から海老名市の周辺を見ると、機会があったら、小田急に言って、議員も視察をされたほうがいいと思います。高さが31階、リコーとはまた違った雰囲気がありまして、周りがばあっとできていて、また田んぼがあって、またこっちに行くとできていて、また田んぼがあったり、高校生が言っているちょっと都会、ちょっと田舎と合っていると思います。
しかしながら、今後は駅間の問題はともかくとして、西口にまだ調整区域が残されております。そういった部分では、今後道路をつくると、何でもできる場所になりますから、そういったものの規制とか秩序あるまちづくりも考えていく必要がある。これについては都市計画審議会でもお話をさせていただきました。そういった部分で、今後、難しいというか、指導的な土地利用の問題というのは出てくるだろうと思いますけれども、そういった部分は議員の皆さんと相談しながら、開発をすべきところと残す農地としっかりとしたことを踏まえながらやっていきたいと思っています。
◆(久保田英賢 議員)
先ほどの答弁で、市の魅力に関しては、市長のほうから交通利便性が高いことを挙げられていました。2022年の下期には相鉄線が東急のほうに直通線が運行される予定にもなって、さらに利便性が見込まれると思います。ほかにもたくさん海老名の魅力はあると思いますけれども、新しくつくられた総合的な計画、えびな未来創造プラン2020ではどのように整理をされているのか、お伺いをしたいと思います。
○議長(福地茂 議員) 財務部次長。
◎財務部次長(告原幸治) えびな未来創造プラン2020では、10年後のめざす姿「みんなが笑顔 みんなが住みやすいまち えびな」を掲げるに当たって、当市の魅力を整理しております。海老名市は、駅周辺で都市化が進む一方、少し離れれば田園が広がるといったように、都市と自然のバランスがとれたまち、先ほど市長の答弁でも、ちょっと都会、ちょっと田舎というお話もあったと思います。また、海老名駅を中心ににぎわいのあるまちであるとともに、歴史と文化の薫るまちでございます。このように、交通利便性の高さのほか、多彩な魅力を抱えているまちであると整理しております。
以上です。
○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。
◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。平成14年に東口の中でまちづくりが行われてビナウォークができてきました。そして平成27年には、先ほど来お話がありました西口の区画整理事業によって、新たなるまちがあらわれてきました。大型商業施設の誘致も行われて、本当に今までの海老名のまちとはもう違った顔ができてきたなと思いますし、駅周辺の都市化が進んだというところは非常に喜ばしいことではあると思います。もちろんこれを否定する話では全くなくて、ありがたいことだと思います。
ただ、1つ懸念することは他人の資本であるというところであります。他人の資本が入った中で、将来にわたってずっと運営をしていっていただけることはありがたいことではあるのですけれども、その魅力というもの自体は、まち固有の魅力というものをしっかりつくっていく必要があるのではないかということを私自身は思っております。
海老名というまちは、歴史的背景を見ても、肥沃な土地があり、そして昔から交通の要所であったということであります。弥生の時代には、河原口坊中遺跡でもありますように、あの地に人が多く住んでいた。そして、そのかいわい、中野までのあの平地のところに多く栄えていたというそんな事実もあります。私は、そういう歴史とか肥沃な土地、農地というものが海老名の1つの個性ではないかなと思います。市長、先ほどもお話しされていましたけれども、ちょっと田舎という部分を表すると、農地というものが1つはちょっと田舎というところにもなるのかなと思います。
弥生時代中期の話を先ほどしましたけれども、河原口坊中遺跡では、木片のきねと臼が原形をとどめて出てきた。これは日本全国の中でも、この木片のきねと臼が出てきたということは珍しいことだとなりますけれども、そういう背景の中からも、海老名のまちは2000年以上前からしっかりと稲作が行われていて、そして肥沃な農地があったのだ、そんなことを1つの個性と考えるのであれば、これから海老名のまち、ちょっと都会という部分が中心市街地であれば、ちょっと田舎というところが農地と考えてもいいのではないかなと私は思います。
そんな持論は置いておいて、では、現実の海老名の農地を担っている農家の戸数もしくは農地が実際どれぐらいの面積としてあるのか、その現状をお伺いしたいと思います。
○議長(福地茂 議員) 経済環境部長。
◎経済環境部長(谷澤康徳) 農家、それから農地の関係でございますけれども、現在の総農家戸数は687戸でございまして、専業でやられている方は109戸という形です。
それから、農地の関係でございますけれども、現状では、これは平成29年のデータになります。524ヘクタールでございまして、年々減少しているという状況にはございますけれども、市域面積の約5分の1を占めているといった状況でございます。
○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。
◆(久保田英賢 議員) 農家の戸数が少しずつ減っているという中で、年齢の構成なんていうことも影響しているのではないかなと思いますけれども、今の農家の年齢の割合ということもお答えいただければと思います。
○議長(福地茂 議員) 経済環境部長。
◎経済環境部長(谷澤康徳) 農家の年代別の従事者ということでございますけれども、現状では、50歳以上で全体の80.2パーセント、その中でも70歳以上が41.5パーセントと最も多い割合になってございます。
○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。
◆(久保田英賢 議員) この小さいなまちの面積の5分の1が農地である。そして、田んぼで言うと約2400反、畑で言うと2880反という面積だということをお伺いしました。この農地の部分があるから、何かほっとするという意見も市民の皆さんからあるのかなと思います。この現状に関してはよくわかりました。先ほど年齢の割合も聞きましたけれども、全国的にも農業、農地を守るというところの部分で言えば、高齢化の問題とか後継者不足もしくは担い手の不足ということが言われております。この海老名においての課題をどういうふうに認識しているのかお伺いします。
○議長(福地茂 議員) 経済環境部長。
◎経済環境部長(谷澤康徳) 議員のほうから今お示しいただきましたけれども、海老名市におきましても、今おっしゃられたとおり、従事者の高齢化だとか後継者不足、担い手不足、こういった課題を抱えてございます。具体的に申しますと、今申し上げました年齢が70歳以上が41.5パーセントを占めているということがございますし、専業農家は比較的後継者がいられるようですけれども、それ以外の農家は、今の状況からいくと、引き続き後継者が不足していく、こういった状況は否めないかな。だから、若手の方にぜひ農業従事者として活躍していただきたいところですけれども、それもなかなか難しい、こういった状況にあろうかと思います。
○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。
◆(久保田英賢 議員) 今お話があったように、専業の方はまあまあ、1種兼業の方も何とかなるだろうけれども、687軒のうちの544軒が2種兼業の方もしくは自給的農家の皆さんであるという中では、この高齢化の問題によって、ちょっと田舎である農地がしっかりと維持していけるのかというのは大きな課題だと思っております。海老名市の農地を維持していくため、市としては、どういうふうにこれから農業を支えていくのがいいのかという考えがあればお伺いしたいと思います。
○議長(福地茂 議員) 経済環境部長。
◎経済環境部長(谷澤康徳) 農業もなかなか大変でございますけれども、収益性が高くなければいけないというところがあろうかと思うのです。そういった点では、施設園芸だとか大規模に土地を利用していく形、それに関連すると、農地の集約化だとか機械化、こういったことが必要で、作業を効率化したり省力化する、こういった農業を展開することが1つの方策かなという形で考えてございます。一言でこう言いますけれども、実際は農地の集約化につきましても、権利関係だとか土地所有者の方々のいろいろなお考えがございますから、その辺につきましては意向が大事になってきますので、慎重に進めていく必要はあるのかなとは思っております。
○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。
◆(久保田英賢 議員) まさにそのとおりで、集約化を図りたいといっても、地権者の合意がなければ、その集約化も図れないというところは大きな課題だと思います。そういったところでは、ちょっと田舎という、駅からこれだけ近いところに農地があって、稲穂の季節には本当に豊かな風景が望めるわけであります。そういったものを維持するために、いろいろな手だてを考えていくことが必要だと思うのですけれども、まずは農地を持っている人たちがどういう意向があるのか、本当に自分がこのまま維持をしていきたいのか、誰かに貸して維持をしたいのか、もしくは売却をしたいのか、その辺が市としてやることであると思います。平成27年にアンケートを行ったということは伺っております。市内で30アール以上の耕作地を所有している農家だということを伺っておりますが、私は、そこではなくてもう全て、農地を持っている方に、これはちょっと大変な作業かもしれませんけれども、市として皆さんの意向を聞く必要があると思いますけれども、ご見解をお伺いします。
○議長(福地茂 議員) 経済環境部長。
◎経済環境部長(谷澤康徳) 議員おっしゃるとおり、平成27年に調査を実施してございますけれども、確かに限定的な範囲でということでございます。おっしゃられるとおり、ニーズを捉えていくということは基本的に大事なことでございますので、実際将来的にどう農業を考えていられるのか、そういった点については意向調査を実施してまいりたいなと考えてございます。
○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。
◆(久保田英賢 議員) 前向きなご答弁ありがとうございます。ぜひ令和2年度の中でしっかりとそういう農地を持っている方の意向を聞いて、それに伴ってどういう政策を上げていくのかということをお考えいただきたいと思いますので、この点に関してはここで終わりにさせていただきます。では、市長、何かお考えがあれば。
○議長(福地茂 議員) 市長。
◎市長(内野優) だからこそ農業法人が必要なのです。農業法人か公社か、それは後ほど質問者がまた聞きますけれども、そういった組織が必要。間に入って、地権者同士の問題の信頼関係をちゃんと確保していく、そういったことが必要。それはなぜかというと、行政側が担保しても、行政側がそれを生かすことはできません。だから、そういった部分の活用の組織をつくっていくということが今回の私の公約であります。
もう1つ言えることは、アンケートを全部とれといっても、私は大体わかります。この方はこういう考え方だ。農業をやる人たちは、一番いいのは、農地に値段がつかなければ問題ないです。これはもう一斉に皆さんがやる。だから、農地に値段がついてしまっている。ここに大きな問題があります。だから、売ればお金になる。ところが、売れるかというと、売れない。なぜかというと、売ると、おまえのところは農地を売ったではないかと始まるわけです。だって、考えてみてください。農家の家ってすごい広いではないですか。住んでいる人は4人しか住んでいないとか高齢者が住んでいる。ところが、家を考えれば、ちょっとした家、市街化区域のほうですよ。そこを売ったほうが相続税でいいのではないかと思うと、母屋はなかなか売れないのです。そういった立場もあられるのです。
だから、そういった部分では個々的にはあるのですけれども、海老名の問題は1つ言えることは、南部のほうでも農地に単価、お金がつくということの中の難しさがあります。そういった中では、だけれども、では、やっていけるかというと、やりたくない。だから、先ほど経済環境部長が言ったとおり、園芸的な農業に移行、あるいは集約化を図る、機械化を図っていく。そういった形でやる人間の皆さんを集約しながら維持をしていく、そういったことが今後求められていると思っています。
以上です。
○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。
◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。都市近郊農業というところの立地としてはすばらしい場所だと思いますし、そういう農家のいろいろな考え方があることをまずしっかりと分析して、今ベンチャーなんかでもすごく都市農業を盛んにやられているところもありますので、そんなものも研究しながら進めていければと私も思っております。では、この点に関しては終わりにします。
平成31年3月13日【市内交通網の現状と今後の整備について】
平成31年3月第1回定例会 31.3.13
「市内交通網の現状と今後の整備」
◆ 久保田英賢 議員
創志会の久保田英賢でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、市政に関する一般質問をさせていただきます。今回は3つのテーマについて質問をさせていただきます。
1点目は「市内交通網の現状と今後の整備」についてです。
このテーマは、平成29年12月定例会にて取り扱わせていただきました。前回の一般質問では、1998年から運転免許証の自主返納が制度化され、免許返納が進められている中で、お出かけの足を奪われてしまう方々に対する交通網を補完する市内交通網整備の必要性について提案をさせていただきました。新年度、交通弱者に対する移動支援について新たな事業を計画していると思いますが、現在の市内交通網の状況と新たなる事業の内容についてお伺いをいたします。
以上、内野市長の明快なるご答弁をお願い申し上げ、この場からの質問とさせていただきます。
○議長 倉橋正美 議員
市長の答弁を求めます。
◎市長 内野優
久保田議員のご質問にお答えいたします。
1番目の「市内交通網の現状と今後の整備」についてでございます。
市内の交通網の現状は、鉄道3線や民間バス路線、コミュニティバスが運行しており、公共交通の充足度は高いものと認識しております。一方で、高齢化等による、外出が困難となる、いわゆる交通弱者については、社会問題となっており、高齢者等の移動手段の確保は重要な課題であると認識しております。高齢者や妊婦、子どもを連れての移動は、健常者と比べ、容易ではないことから、新年度は、誰もが利用しやすい地域公共交通を目指し、ワゴン車両による実証運行を実施いたします。また、社会福祉協議会が、高齢者等の外出支援策として、ぬくもり号を運行しております。現在の運行状況は、さくら号を加え、市内5ルート、6台で実施しております。利用状況については、平成29年度は約4万3000人の方が利用しております。今年度は11月末までで約3万3000人の方が利用しており、通院や買い物に便利との声が聞かれ、一定の効果があると考えております。ぬくもり号につきましては、他の公共交通の状況も踏まえ、運行方法、運行ルートなど、さまざまな角度から検証してまいりたいと考えております。今後も交通弱者に対する移動支援策について積極的に取り組んでまいります。
1番目の詳細につきましては理事兼まちづくり部長から答弁いたします。
以上でございます。
○議長 倉橋正美 議員
1番目の詳細について理事兼まちづくり部長。
◎理事兼まちづくり部長 武石昌明
1番目の「市内交通網の現状と今後の整備」についての詳細でございます。
本市には、鉄道3線9駅で、1日当たり約40万人の乗降があり、定期路線バスについては、海老名駅を中心に31系統が運行され、1日当たり約3万人のご利用がございます。また、市では、公共交通不便地域の解消を目的に、現在3ルートでコミュニティバスを運行しており、1日当たり約700人の方にご利用いただいております。このようなことから、海老名市の公共交通不便地域はおおむね解消されているものと認識しております。しかしながら、高齢者や妊婦、お子さんを連れての移動は、容易ではないことから、誰もが利用しやすい地域公共交通を目指し、ワゴン車両による実証運行を行いたいと考えております。特に、門沢橋、中野、社家地域は、JR相模線沿線で、若い世代の居住がふえております。駅等までの公共交通が十分ではないことから、バスの実証運行を平成31年10月ごろから2カ年実施してまいります。実証運行に当たっては、地域の方々の意見を踏まえ、運賃やバス停の位置、運行ダイヤ等を検討してまいります。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございました。それでは、順次再質問させていただきます。
まずは「市内交通網の現状と今後の整備」の件で再質問させていただきます。前回市長は、誰もが利便性を感じられるような交通網の整備をどのようにしていくかは大きな課題である、保健福祉部とまちづくり部が一体となって整理をして進化させていき、交通網整備につなげたい、こういうふうに答弁をされていました。この間、約1年ちょっとの間ですけれども、どのような検討を行って、今回のような実証実験に至ったのか、経緯をお伺いいたします。
◎理事兼まちづくり部長 武石昌明
まず1点目の検討でございますけれども、市内の南部地域のほうにはどういった交通網がよろしいのかといった検討を部内のほうで進めてまいりました。そういったことから、実証実験につきましては、ワゴン車両を用いて、期間は平成31年10月ごろから2カ年を予定してございます。内容といたしましては、1年目は無償による運行を行い、運賃、ルート及びバス停の位置などの検証と需要測定を行います。また、2年目では、有償での需要測定を行っていきたいと考えてございます。運行便数については、平日12便程度、それから、土休日は6便程度を現在考えてございます。運行地域は、先ほどもご答弁させていただきましたけれども、門沢橋、中野、社家地域を主体に、公共施設や鉄道駅など、利用頻度の高い施設とを結ぶことを考えてございます。なお、この地域にはぬくもり号が運行してございますので、実証運行の結果を踏まえた中で、地域公共交通のあり方を検討してまいる考えでございます。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございます。地域が門沢橋、中野、社家エリアということでお伺いしました。実証実験をしていくに当たって、地域の人たちからの意見の聴取とか、その辺のことは既に行われているのかどうなのか、お伺いしたいと思います。
◎理事兼まちづくり部長 武石昌明
門沢橋、中野、それから、社家地域の方々とは、勉強会というものを立ち上げて、第1回の勉強会をやったところでございます。今後、勉強会を進めていきまして、地元からのご意見等は承っていきたいと考えてございます。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
第1回ということなのですけれども、その勉強会というものはどういったものなのか、具体的に1回しかまだ行われていませんけれども、市が新たに南部地域にそういう交通弱者の対策をするよというようなことは、市民の皆さんからしたら非常に喜ばれることだと思うのですけれども、1回目の勉強会でどんな意見が出たのか、お伺いしたいと思います。
◎理事兼まちづくり部長 武石昌明
1回目の勉強会の内容でございますけれども、南部地域はやはりバスが運行していないということで、お子様だけで利用がなかなかできないといったことがございました。それから、駅を結ぶよりも、店舗など、生活に関係する施設に接続したほうがよいのではないかといったことが子育て世代からは意見が出てございます。一方、高齢者からは、移動がなかなか大変なので、こういった公共交通の需要度は今後も増してくるでしょうということと、それから、駅と駅を接続するのではなくて、できるだけ近い場所から乗って、そういった施設のほうに行きたいといったご意見がございました。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
恐らく今、幅広い年齢層の方々が参加されている勉強会で、いろいろな意見を伺いながら、実証に向けて進んでいるのかなというふうに思います。前回、私も公共交通網の整備というところの中でお話をさせていただいたのは、各地域から海老名駅中心に走らせるのではなくて、その地域、海老名には、先ほど市長のお話もありましたけれども、駅がたくさんあると、それぞれの駅と結ぶ、そして、周辺の施設と結ぶというような提案をさせていただきました。これは鉄道網がこれだけ小さなまちの中で発達しているというまちは本当に少ないと思うのですよね。そういう中では、各地域から海老名駅だけではなくて、駅を中心とした交通網の面の整備をそれぞれしていく、そして、面と面をつなげていくことによって、市内全体で交通網の整備ができるのではないか、こんなことを前回お話しさせていただきました。今回、南部の3つのエリアの中で実証実験に移るということなのですけれども、具体的にルートなんかはまだ決まっていないと思いますが、どういうふうに進めていこうとお考えなのか、お伺いしたいと思います。
◎理事兼まちづくり部長 武石昌明
今考えてございます地域にはぬくもり号が走ってございますので、まちづくり部と保健福祉部の中でまずワーキンググループを立ち上げてまいります。それから、先ほども申し上げました、地元との勉強会によって意見を吸い上げまして、どういったところにバス停を設置したほうがよろしいのか、それから、ルート、最終的には運賃等もしっかり検証していきたいと考えてございます。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございます。これからなのだろうというふうに思います。先ほどぬくもり号の話がありました。ぬくもり号は今無料で、高齢者に対してと障がい者の方々に対してということで特化をして走らせております。そこと、今度は地域の交通弱者の方々をカバーするものというのは、どういうふうに進めていったらいいのかというところは非常に課題があると思うので、まちづくり部と保健福祉部のワーキンググループ、非常に重要なことだと思うので、しっかりと進めていっていただきたいというふうに思います。
ところで、平成31年度の予算では、ぬくもり号が社協への補助事業から委託事業に変わっております。その変わった理由、経緯に関してお伺いしたいと思います。
◎保健福祉部次長 萩原明美
平成30年3月、ちょうど1年前になりますが、国土交通省のほうから、高齢者の移動手段確保のための制度として、道路運送法上の解釈が見解が示されました。この見解の中では、社会福祉法人等が自主的に行う輸送サービスの形態などが示されたものです。このため、利用者に負担を強いることなく、現行のサービスを継続するために、市の直営事業として業務委託にて実施することが望ましいと判断したためでございます。
◆ 久保田英賢 議員
法律の解釈が変わって、改めて今度は補助から委託に変わったということだと思います。ということは、今度は、直接市がぬくもり号を運行していくということになるわけで、今までは社協の独自事業に市が補助していた、今度は委託という形になるということは、市としてのリスクも考えていかなければならないことだと思います。市の直営のリスクというものに関してはどういうふうにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
◎保健福祉部次長 萩原明美
現行の運行は可能となっておりますが、そこで運転していただく方の確保ですとか、また、引き続いてになるかと思うのですが、安全運転のための研修、そういったものが大変重要であり、また、課題であると認識しております。社会福祉協議会のほうに委託という形で業務は実施していきますので、そういった経験等もございますので、社協とも連携を図りながら取り組んでいきたいと思っております。
◆ 久保田英賢 議員
ぬくもり号の実績を調べさせていただきまして、先ほど市長のほうからもご答弁がありましたけれども、各ぬくもり号、非常に伸びているのですよね。買い物にいくに当たっても非常に便利だし、病院に行くにも非常に便利だという声をたくさん聞いております。中には、定員が少なくて、途中で乗れない人も出ているというぐらい、年々乗車数が伸びているという中では、ぬくもり号自体の存在意義というのはしっかりと、先ほどのワーキンググループで考えていっていただきたいと思うのですけれども、1点、市の直営だから、社協事業だったからいいとかということではないのです。いずれにしても、安全対策というものに関しては、法の解釈が変わった部分からにおいては、しっかりと市としては行っていくべきだというふうに思います。そういう中では、運行に関しては、交通事業者をも含めて検討していくべきだと考えますので、その辺、ワーキンググループの中で、交通網の整備の問題と、そして、ぬくもり号のあり方をしっかりと考えていっていただくことをお願いして、この質問は終わりにしたいと思います。
平成31年3月13日【図書館周辺の文化ゾーンの考え方】
平成31年3月第1回定例会 31.3.13
「図書館周辺の文化ゾーンの考え方」
◆ 久保田英賢 議員
3点目は「図書館周辺の文化ゾーンの考え方」についてです。
海老名駅西口周辺地区や駅間地区は、民間事業者の開発などにより、マンションや商業施設の建設が進み、さらににぎわいを感じる地域となってきております。海老名市では、平成31年度予算の計画の中で、文化会館、中央図書館などを中心とする海老名駅駅間地区を新たな文化発信の拠点区域として再構築するため、手法を含め、この地区のあり方について調査研究を行うとあります。この新たな文化発信の拠点区域の考え方についてお伺いをいたします。
○議長 倉橋正美 議員
市長の答弁を求めます。
◎市長 内野優
久保田議員のご質問にお答えいたします。
3番目の「図書館周辺の文化ゾーンの考え方」についてでございます。
文化ゾーンは、文化会館、図書館を中心に、総合福祉会館、商工会館といった多くの施設が立ち並び、本市文化発信の拠点エリアであることに加え、災害時には駅滞留者の一時滞在所としての機能を担うなど重要な区域となっております。一方、海老名駅駅間地区は民間事業者による大規模な開発が進み、現在建設中の住宅用高層マンションも含め、計3棟約900戸の分譲マンションが建ち、このほか商業棟、オフィス棟などの建設も予定されております。平成33年春には、小田急電鉄株式会社が、市制施行50周年に花を添える形で、ロマンスカーミュージアムのオープンが予定されております。駅間地区はますますにぎわいを見せ、文化ゾーンを取り巻く環境も大きく変化しております。これらを踏まえた中で、よりよい文化ゾーンのあり方について、総合的に検討を図ってまいります。
以上でございます。
◆久保田英賢 議員
最後に、「図書館周辺の文化ゾーンの考え方」のお話であります。まず、市が文化ゾーンと言っているエリアはどこのことを指しているのか、そして、委託費として今回330万円が計上されています。これは何のための委託費なのか、基本計画というものは何なのかということをお伺いしたいと思います。
◎市長 内野優
今回の文化ゾーンは何と言っても、海老名駅があって、駅間地区が開発されます。そういった部分では地区計画がある程度そこら辺できておりますけれども、そういった中で、小田急電鉄が再来年にはロマンスカーミュージアムを建てます。その以前の問題として、海老名駅を中心とする東西の一体のまちづくりで、昭和50年代から60年代、平成にかけて、海老名駅の周辺のところについては、特に図書館と文化会館等については、文化ゾーンという位置づけをされていました。これはちゃんと歴史上なっています。そういった部分では、ロマンスカーミュージアムとか、そういったことは想定しておりませんでしたし、あるいは今回、3000人の方が駅間にお住まいになるという形になります。そういった中で、ことしになって小田急電鉄の社長とお話をしたときに、あそこはマンションができて、マンションに居住するだけではないと、これからはあそこに居を構えて、憩いの場とか、あるいは文化芸術とか、さまざまな点で、そこに生活圏を1つつくっていきたいという意見もありました。私ども、そういった中では、今後、そこの部分について、文化会館、図書館等のエリアを、昔から教育ゾーンとか、文化ゾーン、決めていましたけれども、何をやるかというのは、文化会館と図書館と総合福祉会館、それしかありません。それを今後、総合的に、あの土地とか、建物とか、一体をどういう可能性があるのか、効率的な運営というか、あるいはいろいろな問題、課題はないのか、そういうものを全て洗い出して、そういったことの計画のもとをつくりたい。だから、代表質疑での幾らかかるのかとか、それは基本設計とか、実施設計なのですね。その以前の土地のゾーンを今後どうしていくか、そういったことを含んだ形のものをつくっていきたいということであります。
◆ 久保田英賢 議員
今、市長、いろいろお話をいただきましたけれども、じゃ、実際、今現在、そこの文化ゾーンのエリアに抱えている、再構築をするための何か課題というものはお感じになられているのかどうなのか、伺いたいと思います。
◎市長 内野優
まず1点は、今、道路計画をつくっておりまして、道路を、JRを抜いていますよね。道路を抜くということは、両側に側道をつくりますから、当然、駐車場が少なくなります。駐車場が少なくなるということと、駐車場から今度、文化会館等に行くのに歩いていきますと、距離が長くなります。まずそれが1点あります。もう1つは、今、レンブラントホテルに海老名市は市民ギャラリーを持っております。これは市民ギャラリーを海老名市が維持管理費を出して使わせてもらっていますけれども、あそこの部分は、当初、できたときに、あの部分をどうぞ借りてくださいということで、あの内装自体、全て海老名市がやっています。ところが、市民ギャラリーの使い勝手はどうかというと、場所的な問題としては、中心市街地にありますけれども、物の搬入とか、それができにくい。あるいはどこにあるのかわかりづらいというのがあるのですね。そういった部分の中で、もう1つは、あのホテルのギャラリー自体が老朽化が始まっています。あの内装をやるには相当なお金がかかります。そういった部分を総合的なものとして判断しながら、そういったことが問題があるという認識の中で、今回は文化ゾーンという形の中にどう今後やっていくか、それが大きな課題として認識しています。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございます。課題がいろいろあるというところで、私は実は商工会議所の常議員でもありまして、商工会議所の中で今、商工会館の建てかえの話が出ています。その商工会館は、この文化ゾーンのエリアの中に入っておりますけれども、市長、伺いたいのですが、文化ゾーンを考えるときに、市が思っている文化ゾーンの中に、この商工会館の建てかえを考えたときに、ここをエリアとして考えられるのかどうなのか、その辺の見解をお伺いしたいと思います。
◎市長 内野優
今、商工会議所等も検討委員会を設けて考えております。土地については海老名市の土地で、建物は商工会議所の所有になっています。そこを海老名市が勝手に出て行ってくれと言えっこないではないですか。今、商工会議所は、商工業の拠点としてあります。だけど、現実にそれだけですか。今後の将来を見据えたときに、商工業の発展というのは、文化とか、芸術とか、あるいは市民がどう考えているかというのは必要だと思っています。そういった部分で、私どもは、商工会議所の検討委員会の結果というか、方向性を見きわめながら、しっかりと協議をしていきたいというふうに思っています。
以上であります。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございます。それは非常に心強いなというふうに思うのですけれども、まさに今市長がおっしゃったように、文化は、例えば音楽を含めた芸術とか、文学とか、そういうものだけではなくて、そのまち固有のまちづくりであったり、にぎわいづくりであったりということ自体も、辞書を調べたら、それは文化に当たるのだということが書いてありました。まさしく私も、海老名のにぎわいを、あの場所からどうやって発信するのかということは、非常に重要なことだと思っています。商工会議所の特別委員会では、大規模改修をするのか、どこかテナントを見つけて借りるのか、既存のどこかある施設を購入するのか、もしくは建てかえをしていくのか、その4つの選択肢の中で検討を行っていて、今、方向性としてはやっぱり建てかえをしようよと考えています。ただ、会議所としても、建てかえをする、自分のところの建てかえだけではなくて、まさしく文化の発信にふさわしいようなものにしていく必要があるだろうということの話が今出ています。
実は先日、会派の視察で徳島県の神山町というところへ行ってきました。人口5300人です。この5300人のところに、2006年に、テレビが地デジにかわるのに、山間部であったために、アナログから地デジにかえられないということで、国のお金も入った中で、大容量の光ファイバーが整備されました。その整備をされたことにベンチャー企業たちが目をつけて、大容量のブロードバンドが使えるということで、サテライトオフィスの誘致を2009年から始めて、まさに今、サテライトオフィスのパイオニアとして神山町は非常に今にぎやかになっています。そのときに向こうの方にお話を聞いたら、今、企業は首都中心だけではなくて、できれば郊外型であったり、もしくはローカル型であったりということを考えていると。ただ、そのときに一番大事なのは、郊外型が一番ふさわしいと、その郊外型を目指しているのだけれども、なかなか郊外型にふさわしいまちがないのだというような話がありました。海老名市を見てみると、これだけ交通の利便性がよくて、首都圏のアクセスも含めて考えたときに、そういう郊外型のサテライトオフィスに非常にふさわしい場所だというふうに私は思っています。
あわせて、この間、藤沢商工会議所にもちょっと視察に行ってきました。藤沢商工会議所は、現在、インキュベーションの施設を商工会議所の中に持っています。あそこは産業振興財団というものが存在して、隣接する地域の中小企業、もしくは創業者等の支援を行っている組織をつくっているのですけれども、まさしく海老名もあの駅中心のところに、サテライトオフィスの人たちを集める、もしくは新たに創業する、そういうような人たちが使いやすいもの、まさに文化の発信、海老名としては、そういう創業する人たちが仕事をしやすい場所だよということを発信していくことも非常に重要だと思っていますし、そういうことを含めた中の商工会議所もあわせて会館の建てかえなんかを考えるときに、そんなインキュベーションの施設も含めて考えていくことが重要だと思っております。市民の皆さんからも、創業して、仕事を始めたけれども、例えばビナレッジは営利目的では使えないとか、そういう声も上がっていて、自分たちが創業したのだけど、何か仕事したいのだけど、市の施設、使えないよという中では、まさにそういうインキュベーションの施設というのは大切だと思いますけれども、市長の見解をお伺いしたいと思います。
◎市長 内野優
今、公共施設の関係が、全てそういう規則とか、何々してはいけないという問題があります。市民ギャラリーで絵画、いろいろ展示がありますけれども、販売ができません。海老名市に画廊というのがないではないですか。画材とか、そういうのを買おうと思っても、本格的なものはないではないですか。片や芸術、文化を大切にするといったら、そういったことをやるということになると、行政では絶対にできないのです。きのうもいろいろJCの関係で橋場さんと話したときに、どうして文化会館、飲食ができないのですか、そして、落語を聞いていて、何で飲めないのですかと、いろいろありました。今までの既成概念、教育財産ではありませんから、ここはこうあるべきだという話はないと思います。例えばの話、文化会館だって、1100人の企業が研修をやったら、食事はどこでするのですか。1日やったら、1100人が外へ出て弁当を食べれますか。雨が降っているときは。そういった部分でいくと、今までの公共施設のあり方そのものを変えていかないといけない。それには、民間活力を利用した中でやっている。今、指定管理をやっていますけれども、それさえも、まだ条例とか、規則がぎゅうぎゅう詰めで動きがとれない面があります。これはやっぱり官が、行政財産、公の施設だということで、管理をすることが1つの出発になっています。多くの人に使ってもらうということのほうが、私は有効的だと思っています。そういった部分でいくと、今、議員がおっしゃったとおり、今後商工会議所がどうするかという意見を踏まえながら、私ども、あそこの基本計画をつくって、その後に、基本設計とかいろいろあろうと思いますけれども、さまざまな意見を聞いてやっていきたいというふうに思っています。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございました。まさしく文化芸術という、本当に文化芸術もそうなのですけれども、海老名市というまちの文化、海老名市はこういうまちなのだという特色をしっかりと出すためには、1つは海老名市で創業しやすい、仕事がしやすい、それで、そこには人が集まってくる、そんな場所をつくるための文化ゾーンという考え方もしっかり持っていっていただきたいと思いますし、今、商工会議所のほうも考えている中では、そんな意見も計画の中に取り入れていっていただきたいと思います。
あと、総合福祉会館もありますので、福祉会館の扱いということもどう考えていくのかということをお願い申し上げ、私の一般質問とさせていただきます。(時間切れのブザーが鳴る)
平成30年3月12日【自治会に対する取り組みの現状】
平成30年3月第1回定例会 30.3.12
「自治会に対する取り組みの現状」
◆久保田英賢 議員
創志会の久保田英賢でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い市政に関する一般質問をさせていただきます。
今回は2つのテーマについて質問させていただきます。
1点目の質問は「自治会に対する取り組みの現状」についてです。
現在市には59の自治会があり、行政からの情報伝達や地域コミュニティの核となる役割を担っていただいております。回覧板の運営、レクリエーション活動、防犯活動、福祉活動、清掃活動など、その役割は多岐にわたっております。地域で安全で安心して生活していくためには、欠かせない行政のパートナーであると認識をしております。一方、高齢化やひとり住まいの世帯の急増、価値観の多様化等によって、役員のなり手不足は全国的にも大きな課題となっております。また、自治会長の業務多忙という声も伺っております。自治会自体を不要との声も少なくありません。地域コミュニティにおいて人間関係のつながりが希薄と言われている現在、地域コミュニティを強くしていくためには、自治会の役割は重要であると思います。高齢化による老老介護、ひとり暮らしの高齢者、ひとり親家庭、災害対応などなど、地域の結束があることによって生まれる効果ははかり知れません。市域全体での自治会活動を活発にしていくことは重要であり、そのためには自治会の加入率を上げていく取り組みは重要だと考えます。
現在、海老名市において自治会はどのような業務を担っていただいているのか、また、市は自治会活動に対してどのような支援を行っているのか、お伺いいたします。
以上、明快なるご答弁をお願い申し上げ、この場からの質問といたします。
○議長 倉橋正美 議員
市長の答弁を求めます。
◎市長 内野優
久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
1番目の「自治会に対する取り組みの現状」についてでございます。
地域住民が安心して快適な生活を送ることが地域と市の共通の目的であり、自治会は地域のリーダー、さらには行政のよきパートナーとしてさまざまな地域活動に取り組んでいただいております。また、地域住民の声を自治会として市に届けることにより、市民1人の声ではなく、多くの地域住民の声として捉え、市政に反映するなど、まさに地域自治の役割も果たしていると考えております。しかしながら、超高齢社会の到来や環境の変化などにより、加入率の低下や役員のなり手不足といった課題が浮き彫りになっております。こうした状況に歯どめをかけるため、新たな取り組みとして自治会懇談会を開催し、地域づくりファイルを作成いたしました。さらには、補助金の見直しや自治会員の加入メリットにつながる方策を検討しております。
いずれにいたしましても、地域が元気でなければ海老名は元気にならないため、引き続き自治会の取り組みついて支援をしていきたいと思っております。どこの組織でも役員のなり手というのは不足をしています。学校のPTAにしてもそうであります。いろいろな関係で、やはり今、人口は多くなりましたけれども、地域性とか、そういったまとまり、組織の加入というのはなかなか嫌がるという問題があります。しかしながら、何といっても今後の防災の関係とか、防犯の関係とか、さまざま地域の力、地域力が必要な時代になってきています。いわゆる個人の力というのは本当に小さいものです。だけれども、地域がまとまったときに、皆さんで向かっていくという力があれば、私は海老名が真にいいまちになっていくだろうと思っています。
私どもこの間、さまざま自治会の負担軽減もしてまいりました。後ほど説明があると思いますけれども、防犯灯の関係、あるいは配布物の関係も極力少なくしてまいりました。あるいは広報も今、シルバーに頼んで、1軒ずつポステンィングに入っています。しかしながら、逆に言うと、自治会に入らなくても広報が来るのだということも、自治会の加入を阻害しています。自治会に入らなくても、ポスティングされます。そういった部分も出てきています。よって、何がいいのか、悪いのか、いろいろありますけれども、やはり私ども市としては、何しろ地域のリーダーというか、地域のまとまりの最大の組織は自治会だと思っています。これをやっぱりレベルアップというか、力をアップすることによって海老名市が真によくなる。先ほど申し上げたとおりでございます。いろいろな懇談会を通し、あるいは自治会の役員を通し、いろいろな意見交換をしながら一緒にやっていく、これも1つの協働のまちづくりだと私は思っています。そういった部分では、どうかこれからも地域の議員としてよろしくお願い申し上げたいと思います。
1番目の詳細につきましては市民協働部長から答弁いたします。
以上でございます。
○議長 倉橋正美 議員
1番目の詳細について市民協働部長。
◎市民協働部長 深澤宏
1番目の「自治会に対する取り組みの現状」についての詳細でございます。初めに、市から自治会に依頼しております業務内容でございますが、自治会は行政のよきパートナーとして、市政の一翼を担っていただいていることから、さまざまな分野でご協力をいただいております。一部の道路や公園等における草刈り等の環境整備、自治会連絡協議会を通じた各種委員等の推薦、市内に約300カ所あります広報掲示板の管理、回覧物等の配布、市内約8700灯の防犯灯の見守り、健康推進事業など、このほかにもさまざまな市の活動に対してご協力をいただいておるところでございます。
ただし、先ほど市長からもありましたように、回覧物におきましては、平成27年度の91件に対しまして、平成29年度は28件と大きく削減したところでございます。その他の業務においても、自治会への負担軽減を図っているところでございます。
次に、自治会に対する支援内容でございますが、各自治会が実施しております地域活動、イベント、備品等の購入に係る補助、自治会館等の新築、増改築、改修事業に伴う補助、防犯活動に対する補助、寄附金等徴収に係る協力金、美化活動に伴う奨励金などが挙げられます。このようにさまざまな地域の共通利益の実現に向けた活動を通じて、地域のリーダー、そして行政のよきパートナーとして、欠かすことのできない存在であることは明確でございます。こうしたことから、今後もさらに自治会と連携を深めながら、地域の特性を生かした魅力ある地域づくりのために自治会に対する支援を継続して実施してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
それでは、順次再質問をさせていただきます。
まず「自治会に関する取り組みの現状」ですが、自治連があります。その自治連には各部会というのが設置をされていると伺っております。自治連だよりなんかを見ると、部会の報告なんていうこともしっかりといろいろと載っているわけでありますけれども、その部会が今どういう役割を担っていらっしゃるのか、また、市としてその部会の活用というか、部会とのかかわりというのはどのようにされているのか、お伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
自治連の中には専門部会という形でございます。総務、防災、防犯、福祉、広報、PRの6つの部会に分けております。これらは市内59の自治会長にいずれかの部会に所属していただいて、それぞれ年3回から5回程度、会議の中で専門的なテーマに基づき協議などを行っております。そして、自治会活動の充実に努めているところでございます。この部会におきまして、事務局またはいろいろな形での支援をしているところでございます。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
地域の自治会長たちが、地域の活動もしながら、また、自治会のあり方等、各分野に分かれてそういう部会の活動もされているということだと思います。先ほどお話の中で回覧板の件数、回数を減らして負担軽減もやっていますよということでした。お話だと91件から28件に、随分2年間の中で減っているなと思うのですけれども、その情報提供。先ほど市長からは広報なんていう話もありました。回数が減ることによって情報提供が落ちていないのかというところが少し疑問になるところなのですけれども、その情報提供、補完策というのはどのようにやられているのか、お伺いします。
◎市民協働部長 深澤宏
情報提供の補完部分でございますけれども、削減したのは、今まで同じ市からの情報を回覧板とホームページ、広報等重複して行っておりまして、もう1度全体を見直しまして、その結果、91件から28件になったところでございます。この補完としましては、市のホームページですとか、全戸配布をしております広報等が補完の情報提供となっております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
わかりました。
次に、その加入率の推移に関して伺いたいと思うのですけれども、平成28年では全体で71.9パーセント、そして29年には71パーセントということになりました。地域づくりファイルの中で非常に細かく各自治会の現状が載っておりますけれども、この減少している要因をどのように捉えられているのか、お伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
自治会加入率の減少の要因でございますけれども、これは全国的な大きな課題でございます。全国と同じように、高齢社会に伴って高齢者が活動に参加しづらくなったところ、あと若い人が忙しくて活動に参加できなくなっているところ、または加入につながる明確なメリットが見えないといったところが理由になっているのかなと把握しております。
◆ 久保田英賢 議員
今、市民協働部長からいろいろご答弁いただきました。この地域づくりファイルを見ますと、90パーセント以上のところの顕著な傾向としては、やっぱり集合住宅、マンションとかなのですね。一般的な住宅の中で90パーセントを超えているところは、上今泉五丁目とか国分北三丁目、あと望地等となっております。集合住宅だと皆さんで入っていただきやすい現状ではあるのですけれども、ただ、傾向を見ていくと、やはりどこもだんだん下がっていっているというところは、これからの地域のコミュニティをつくっていくところでは、今何かをしっかりやっていかなければいけない、そんなことがしっかり数字にあらわれているのかなと思います。加入促進の名目で、部会のほうでも加入促進のPR等やられていると伺っておりますけれども、具体的にどのような取り組みをされているのか、お伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
自治会活動のPRという形で、えびな市民まつりにPRのブースを設けておりまして、そこで加入促進活動を行っています。また、加入促進月間ということで、11月に加入促進活動ということで市役所1階のエントランスホールでキャンペーンを打って、加入に努めたところでございます。
◆ 久保田英賢 議員
そういうキャンペーンというのは、市民協働部長、お伺いしたいのですけれども、基本的に毎年同じような形で続けられているのか、それとも、例えばその年その年によってやり方を変えられているのか、お伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
ここ数年は同じような形でやっております。そのPRの実績ということで、効果も上がっているといったところもございます。
◆ 久保田英賢 議員
なかなか加入をされないという人がどんな理由でというところ、非常に難しいところであるので、即効果があらわれることというのはなかなか難しいのかなと思いますけれども、ぜひ自治連の皆さんがやられるPR活動を続けていっていただきたいなと思います。
ちょっと話題が変わりまして、掲示板の話が先ほどありました。約300カ所ある掲示板が、伺ったところによると、自治会のほうに移管されるということを伺いました。移管をされることによって何がどう変わっていくのか、お伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
掲示板につきましては、社会情勢の変化を見て、一定の役割は終えたかなと思っております。今まで自治会とこの掲示板のあり方というのを協議してまいりまして、今後の方向性としましては、30年度につきましては、撤去を希望する自治会においては、随時撤去、移設等をしていく、31年度以降については、地域のための掲示板として活用していただくといった形での方向性でおります。
◆ 久保田英賢 議員
一定の役割は終えたというような部分のその役割というのは、多分、行政からの情報伝達の手段として、昔から使われていた掲示板というのは役割を終えたのだろうというふうなことでは理解ができるのですが、地域の小さなコミュニティの中での掲示板の役割というのは、私はまだまだあると思うのです。困るのは、掲示板が自治会に移管された、じゃ、全てにおいての費用の負担も自治会費の中から賄ってやってくれというようなことになると非常に困ると懸念しております。先ほどの話のように、行政からの情報の提供としては「広報えびな」もありますし、回覧板もありますし、ホームページもありますという部分での話はわかりますが、地域の中での情報の共有をするという部分においては、やっぱりふだんであれば、メールも使えない方々、ホームページを見ることもできない方々もいらっしゃる中では、掲示板という役割は地域の中では大きいと思います。なので、ぜひ自治会に移管されるという部分においては、しっかり費用面も含めて補完をしていただくように、この件に関しては強く要望させていただきます。
先ほど回覧板の話がありました、掲示板の話もありました。実は働く世代の人たち、回覧板をほとんど見られないのですね。結構ためてしまって次に送ることができないと迷惑がかかるからと言って、うちなんかもそうなのですけれども、知らない間にもう回っていたということで、見られていないことがやっぱりあります。そういった面では、今、海老名市では安心安全メールサービスがあります。学校メールも昔提案をさせていただいて、今では学校ごとに校長先生の権限で送れるようになっています。ぜひご検討いただきたいのは自治会版のメールサービス、自治会ごとの自治会長の権限でメールサービスが送れるような仕組みというのもあれば、いろいろな活用もできるのではないのかなと思っております。もちろん自治会長自身がメールはできないよというような方もいらっしゃるかもしれませんが、選択肢として、自分の地域のコミュニティの中でのメールサービスができるなんていう部分も1つの手段だと思いますが、ご見解はいかがでしょうか。
◎市民協働部長 深澤宏
自治会の中でそういう必要性とかいった形で意向があれば、何かしら市としても支援していきたいと思っています。
◆ 久保田英賢 議員
自治連の会議等があると思うので、ぜひ議題にしていただいて、ご議論いただければなと思います。
次に、加入のためのいろいろな手法に関してお話をしたいと思います。海老名市は若者定住ということで、奨学金返還補助事業、そして家賃補助事業をやられております。制度設計をされてこのサービスをつくられたと思うのですけれども、この議論のときに、こういう家賃補助であるとか、もしくは奨学金補助を受ける人は自治会へ入るべきだよというような議論があったのか、なかったのか、お伺いしたいと思います。
◎まちづくり部次長 平本和彦
ただいまご質問いただきました若者定住促進のための家賃補助事業でございますけれども、これ平成29年の4月から交付の対象ということで今動いています。今回この制度設計をするに当たってということでございます。確かにいろいろな議論はあったというふうには聞いておるのですけれども、ただ、基本的には、やはり将来にわたって、定住していただくということをまず重点的に考えています。ですから、基本的には、まず、海老名市内に住民票を移していただく。学生ですから一定期間という形になってしまうのですけれども、いわゆる卒業後もそのまま海老名市に定住していただくことに重きを置いて制度設計したということでございます。
以上でございます。(久保田英賢議員「奨学金のほうは」と呼ぶ)
奨学金は事務主管ではないのですが、基本的には同じような内容で制度設計しているところでございます。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
家賃補助金交付要綱の11条にシティプロモーション活動の実施等ということで、家賃補助のほうは「交付決定者は、当該年度において、Webサイト(ホームページ、ブログ、SNS等)を利用した本市のシティプロモーション活動の実施又は地域貢献活動、市民イベント等への参加を1回以上行わなければならない」という仕掛けになっています。例えば札幌とか神戸、京都なんていう大きなまちなのですけれども、家賃補助をやっぱりいろいろやっています。1つの目的としては、高齢化もあわせて各地域に起きている中で、家賃補助をしたときに、やっぱり若い人との交わりをつくるということで、札幌においては自治会加入という要件もつけられております。これは今後ご検討いただきたいと思うのですけれども、余りこういうことをやってしまうと、そういう制度を利用しなくなってしまうのではないかということもありますが、地域のコミュニティ、若い人がただそこに家賃補助だけで住むのではなくて、やっぱりその地域の人たちと触れ合うという仕組みをつくることも非常に重要だと思いますので、自治会加入をという要件は高い要件なのかもしれませんけれども、ぜひ地域コミュニティにそういう若い人たちが来て、ああ、あんな人と知り合いになったから、やっぱり海老名に住み続けよう。そんなことになることもあるのではないかなと思いますので、ぜひご検討をいただきたいと思います。
また、海老名市では、海老名市宅建業者協力会と空き家について協定を結んでいると思います。これは不動産会社のノウハウを使って空き家をうまく活用しましょうというところではあるのですけれども、例えば住宅の購入とか賃貸契約をする協会というのは、海老名に住むときの入り口になるのですね。その入り口の宅建業者協力会の方と空き家の協定だけではなくて、そのときに自治会加入のPRをしっかりしてもらう。これは先ほど永井議員も美濃加茂市のお話をされていましたけれども、美濃加茂市ではそういう協定をやられているそうです。宅建業の方々が何かやるときに、しっかりと各自治会の案内を出して自治会活動のPRをしておりますが、この件に関してご見解をお伺いします。
◎まちづくり部次長 平本和彦
ただいま空き家の関係で、仲介に当たって自治会への加入を条件、義務づけるようなお話でございます。基本的には、例えば開発に該当して、都市計画法32条の同意協議に当たって、例えばでかい開発なんかの場合ですと同意協議の中で、新しい入居者の方には自治会にできるだけ加入してくださいというようなことで協議しているという事例はございます。ただ、空き家は昨年度から宅建業者協力会と協定を結んで取り組んでいるのですけれども、そもそも空き家を流通のほうに出すということがまだなかなか実績として上がってきていないところですから、まずはそういう実績づくりに今は重きを置いているといったところで、動きが活発になれば、今ご提案の内容についても、今後いろいろ宅建業者協力会の業者さんとも話ができるのではないかと思っております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございます。空き家は空き家、自治会加入は自治会加入というところでPRしていっていただきたいなと思うのですけれども、先日会派の視察で那覇のほうに行ってまいりました。そのときにそれぞれの自治会の活動、海老名で言うと59の各自治会の年間予定、ニュースみたいなものが市役所に置いてありました。全部いただいてきたのですけれども、非常に参考になるのですね。自治会、4月には何をやって、5月には何をやって、うちの自治会はこういう特徴がありますよというニュースをつくっています。恐らく年間を通してつくっていると思うのですけれども、こういうものをそのエリアに住む人に対して宅建業者協力会を通じて渡してもらう。そのことによって、自分の住む地域はこんな自治会で、こんな活動をしているのかというのが目に見える。私は非常に重要なことだと思いますので、ぜひ自治会、宅建業者協力会、そして市とで協定を結んで、そんな取り組みをしていっていただきたいなと思います。
もう1つ、自治会加入のメリットという話をよく聞きます。自治会に入っても何のメリットもない、ごみ置き場の問題に関しても、情報に関しても、別に自治会に入っていなくても変わらないよねという話があります。そこで、やはり何か1つ、自治会に加入することによってのメリットをつくっていく必要もあるのではないかなということで、相模原市では自治会の会員、自治会に入っている人には人間ドッグを割引しますよとか、もしくは遊園地、ホテル、旅館、もちろん割引率はそれぞれによって違いますけれども、自治会に加入をしているというポイントカードを見せると、そういうサービスを受けられるというようなものをやられているそうです。私は以前、市民に対してのポイントカードというもの、市民カードをつくったらどうだろうかというご提案をさせていただきました。改めて、市民カードをつくるのですけれども、自治会に入っている人に関しては、また違う特典。例えば行政の検診とかを受けたときにポイントをつけるとかというのは市民全体でいいと思います。例えば行政の行事に参加して、ポイントをつける。ただ、自治会に入っている人のカードの場合は、地域の商店で買い物をしたときにポイントがつくなんていうようなことも可能ではないかなと思いますが、この点に関してのご見解をお伺いします。
◎市民協働部長 深澤宏
あくまでも任意団体である自治会での事業になってきますので、自治会のほうでそういった意向があれば、市のほうでも何かしらの支援ができるものがあるかどうか、検討してまいりたいと思います。
◆ 久保田英賢 議員
ぜひ海老名の商工業者の方々、自治会の加入率もしくは地域コミュニティが希薄になっていることに危機感を持っている若い団体の皆さんもいらっしゃいます。ぜひそんな方々と、こんなメリットをつくったらおもしろいのではないかというようなことを、自治会と行政とそういう若い人たちとでお話を進めていっていただければいいなと思いますので、よろしくお願いをしておきます。
自治会の役割というのは、行政から地域住民に対してのいろいろな情報の伝達とか、意見を聞いたり、草刈りをお願いしたり、防犯灯の環境整備、いろいろなことをお願いしています。ただ、冒頭にも言いましたように自治会長は本当に業務多忙です。この際、いろいろと調べさせていただいたところ、自治会にお願いしているのは、保健福祉部であっても本当にもう数え切れないぐらいあります。教育委員会のほうも本当にたくさんのことを自治会を通してお願いしています。私、思うのですけれども、自治会に全部お願いをして、じゃ、自治会で決めてきてね、自治会で推薦してきてねというようなことばかりだと、やはりその負担感というのはふえてしまうと思うのです。1つご提案なのですけれども、宮崎県日向市は地域担当職員という制度をつくっています。これは、1つの地域に担当の職員がそこにいるというところです。日向市のほうは8つの地域に分かれていて、そこに担当の職員がいて、その担当の職員が自治会の人たちと行政のパイプ役を担っているというやり方があります。コミセンに関しての指定管理なんていう話もありますし、行政嘱託を新たにつくるという話もありますが、そんなやり方に関して市長のご見解をお伺いします。
◎市長 内野優
基本的には、担当職員を置くという形は前の議員からも以前出ました。それを置くことによって、やっぱり今の負担というものを軽減できるかというと、そうではないと思います。職員である以上、いわゆる担当職員で仕事をやるという部分では、事務的なものとか、そういうものは地域活動としてお手伝いできると思います。はっきり申し上げて、現実に今、市の職員で自治会の役員になっている人が多くいらっしゃいます。そういった面では当然役に立ちますけれども、それでは地域担当職員として置いて、その職員の費用対効果。賃金を払うわけですから。どうかというと、1回コミセンに職員を配置して市政相談をやったら、全然なかったのですね。初めて私が市長になったとき。だから、海老名はすごく狭い地域ですから、基本的には直結にして自治会と行政ができるという範囲の面積だと私は思っています。そういったさまざまな点で、自治会長がいろいろ忙しいという形の中では、私どもその部分を精査して、どういうことを削っていこうとか、先ほどの回覧板でありますけれども、二十何回かありますけれども、それが本当に地域の人が必要な回覧板なのか、地域の高齢者が集まったお知らせなのか、それから行政がタッチしているのか、あるいは地域包括支援センターがタッチする場合もありますけれども、そういったことを少し考えないといけないなと思っています。
先ほどの掲示板の関係もそうなのですけれども、掲示板は300カ所あります。私はその300カ所のうち、150カ所を見ました。なぜかというと、計画停電のときに全部張りましたから。そのときに思ったことは、300カ所全部が地域の方が知りたいという場所にあるかというと、違うのです。掲示板というのは、開発があったとき、開発指導要綱で掲示板の必要性を訴えて掲示板をつくらせています。よって、1つの集合住宅、40軒か50軒のところに掲示板があるのです。ところが、その掲示板は、そこのマンション専用なのです。誰も行かない。張るところも少し高いところにあって、大変だったのですけれども、私どもは300カ所、地域が必要なところについてはある程度……。掲示板もつくり方が問題で、画びょうが全然通らないのですよ。通らないので、両面テープで張ると、今度はおかしくなるのです。いわゆるその素材までうちが指示をしていないのです。だから、使いにくい掲示板がすごく多いのです。だから、その部分、何とか統廃合を図りながら、雨にぬれないような形の掲示板でもいいではないかと。市が管理するのは59の自治会だから、いわゆる50カ所とか、あとは地域に任せましょうよと。費用の問題はその部分で、今後の問題だと思うのですよ。だけれども、問題は、いかに地域の皆さんの仕事が少なくなるような形が必要だと思っています。
しかしながら、やはり長となる人は忙しいと思います。それは、はっきり言って、みんなでやっていくという形であると思いますから。はっきり言って働いている人が多い、この間もある地域でお祭りとか、そういうのを高齢者の人が一生懸命やっていた。ところが、私が市長になって行ったときは、そのやっていた人が、うちの若い者が来ない、来ないと愚痴をこぼしていたのが、5年か6年たったら、若い人は地域の活動をやらないで、一生懸命働いて、税金を納めてもらえばいいのだ、俺なんかを支えてくれればいいのだ、そのかわり、私たちは地域のためにやろうよと言う高齢者の方もいらっしゃいます。59の自治会がありますから、さまざま特性が違うと私は思っています。それをどうやって負担軽減するかというのは今後の課題として受けとめさせていただいて、職員を置くか、置かないかにおいても別な問題として、市の職員の仕事というのは常に住民福祉と密接にしていますから、どこの部署でも地域ということを実感しながら、そう感じながら仕事をやることが必要だと思っています。
以上であります。
◆ 久保田英賢 議員
今、自治会の窓口は地域づくり課になっていると思います。ただ、そこから現実にいろいろなことを自治会の皆さんにお願いしているのは各所管だと思います。その辺の膝詰めでの話というのがないと、実際何をお願いして、どういうことをやってもらいたいのだということが伝わらないところもあると思います。改めてまた、シリーズでやりたいと思いますので、よろしくお願いをします。
平成29年12月12日【市内交通網の現状と今後の整備について】
平成29年12月第4回定例会 29.12.12
「市内交通網の現状と今後の整備について」
・公共交通、コミバス、ぬくもり号の現状について
・高齢者の運転免許自主返納について
◆ 久保田英賢 議員
創志会の久保田英賢でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い市政に関する一般質問をさせていただきます。今回は2つのテーマについて質問させていただきます。
1点目は「市内交通網の現状と今後の整備」についてです。
近年、高齢化に伴い、高齢ドライバーによる交通事故が年々増加し、高齢運転者への対策として、1998年から運転免許証の自主返納が制度化されました。高齢者の運転免許証自主返納のメリットとしては、みずから起こしてしまう交通事故を防ぐことができると言われている一方、デメリットとしては、自由にお出かけしにくくなる、お出かけに対する家族の負担がふえるなど、お出かけする機会が減ることや、運転しなくなることで気力、判断力などの低下のおそれがあるなどが考えられます。山梨大学大学院総合研究部の伊藤安海准教授によると、高齢者とお出かけとの関係は福祉の面でも影響があると言われております。それは、免許証返納に伴う高齢者の健康リスクです。自動車の運転は相当な刺激を脳に与える、いわば脳トレになっている。ハンドルを操作するとき、道や歩行者の状況など短い時間内に多くの情報を処理、判断して動かなければならない。一つ判断を間違えると事故を起こしてしまうなどのおそれがあるので、脳をフル回転させている。実際にドライビングシミュレーター運転中の脳の活性化度を計測してみると、80代の方でも運転中には若い年齢の人と同じくらい活性化度が上がっている場合が多く見受けられ、そうした脳トレの習慣を急にやめてしまうと、一気に認知能力が落ちる危険性があると言われております。
また、運転をやめることで買い物や病院通い、友人に会うといった行動が一気に減ると、同様に脳の機能を低下させるおそれがあるとも言われております。75歳の人が18歳から免許証をとったとすると、57年間運転していたことになります。これが突然運転をしなくなるということは、まさしく脳の機能を低下させることに大きな影響を与えるのではないでしょうか。高齢化が進むことにより、高齢者の運転免許証自主返納の数もふえることになります。今後はお出かけの足になる市内交通網の整備が非常に重要になってくると思います。そんな中、海老名市内では、鉄道が3線で9駅、民間バス路線を初め、市の施策としてコミュニティバスやぬくもり号など、さまざまな交通網の整備が行われております。
ここでお伺いいたします。現在の海老名市内におけるお出かけ手段としての市内交通網の現状はどのようになっているのか、福祉的要素も含めてお伺いをいたします。
内野市長におかれましては明快なるご答弁をお願い申し上げ、この場からの質問とさせていただきます。
○議長 倉橋正美 議員
市長の答弁を求めます。
◎市長 内野優
おはようございます。久保田議員への答弁の前に、皆様におわびしなくてはなりません。けさの新聞報道にもありますとおり、先日、救急隊が出場の際、現場到着に約5分の遅延が発生いたしました。ご家族並びに関係者の皆様に心からおわび申し上げます。今後このような事態が起こらないよう、再発防止を徹底してまいります。本当に申しわけございませんでした。
それでは、久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
1番目の「市内交通網の現状と今後の整備」についてでございます。
市内交通網の現状は、鉄道3線や民間バス路線、コミュニティバスが運行しており、公共交通の充足度は高いものと認識しております。一方で、高齢者ドライバーによる交通事故が社会問題となり、対策として運転免許証のいわゆる自主返納が挙げられております。免許証自主返納後の高齢者等の代替手段の確保は重要な課題であると認識しております。このような中で、本市では高齢者の外出支援策として社会福祉協議会がぬくもり号を運行しておりますし、ぬくもり号は病院やスーパー、公共施設などを巡回しており、高齢者の外出の機会を創出しているものと考えております。今後も高齢者が元気に生き生きと暮らすための支援策について積極的に取り組んでまいります。 1番目のうち、まちづくり部所管部分の詳細につきましてはまちづくり部長から、1番目のうち保健福祉部所管部分の詳細は木村保健福祉部次長から答弁いたします。
以上でございます。
○議長 倉橋正美 議員
1番目のうち、まちづくり部所管部分の詳細についてまちづくり部長。
◎まちづくり部長 武石昌明
1番目の「市内交通網の現状と今後の整備」についての詳細でございます。海老名市内には鉄道3線9駅が配置されております。定期路線バスについては海老名駅を中心として33系統が運行されており、1日当たり約3万人のご利用がございます。また、公共交通不便地域の解消を目的に現在3ルートのコミュニティバスを運行しており、1日当たり約700人の方にご利用いただいております。さらに、寒川町と連携し、海老名駅-寒川駅間の路線バスの実証運行を行い、本年4月1日から本格運行を開始しております。こうした取り組みから、海老名市の公共交通不便地域はおおむね解消されているものと認識しております。このような公共交通網については、今後の人口減少、超高齢社会においても維持していけるよう、近隣自治体や交通事業者と引き続き研究を進めてまいります。
以上です。
○議長 倉橋正美 議員
1番目のうち、保健福祉部所管部分の詳細
◎保健福祉部次長 木村洋
1番目の保健福祉部所管部分の詳細でございます。ぬくもり号につきましては、高齢者等の外出の機会をふやすことを主な目的といたしまして運行してございます。現在の運行状況でございますが、市内4ルート、5台に加えまして、今年度から新たに東柏ケ谷地区から市役所周辺までをさくら号という名称で運行を開始したところでございます。今年度の利用状況でございますが、9月末までに延べ2万1000人の方にご利用いただいてございます。声といたしまして、便利で満足といった声も聞かれておりまして、運行には一定の効果があったものと考えてございます。今後もぬくもり号の運行ルート、また、運行時刻の見直し、運行地域の拡大等につきましては、地理的要件、また、ご要望等を勘案しながら、さまざまな角度から検証してまいりたいと考えてございます。
○議長(倉橋正美 議員)
久保田英賢議員。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございます。それでは、順次再質問をさせていただきます。
まず「市内交通網の現状と今後の整備」のほうからなのですけれども、海老名市は26.59平方キロメートルということで、そんなに大きいまちではないにもかかわらず、市内には鉄道が3線も通っております。そこには9駅もあります。お聞きしたら、路線バスが今33系統、コミバスも3ルート、福祉的要素があるぬくもり号においては4ルート、そして今、新たに実証実験として東柏ケ谷のさくら号が1ルートということで、そのほか福祉有償運送という運行車両も13台走らせている。非常にいろいろな形で整備をされていると思います。平成29年5月に行われた海老名市政アンケートで通勤通学先を聞いた項目がありました。それの中身をちょっと見てみますと、厚木、大和、座間、綾瀬、藤沢、寒川あたりにお勤め、もしくは通われている方が29.9パーセント、そして、横浜、川崎、その他県内もしくは東京というところが40.3パーセント、外に出ている方が非常に多いな。それは交通の利便性が整備されているというところも、ひとつ鉄道の影響なんていうのもあるのかなと思いました。コミバスの国分ルート、上今泉ルート、大谷杉久保ルートというのが今走っていると思いますけれども、この実績についてお伺いしたいと思います。
◎まちづくり部長 武石昌明
コミュニティバスの利用実績につきましてお答えいたします。平成28年度の利用者数と公費負担率についてお知らせいたします。国分ルートにつきましては、利用者数が1日平均約223人、年間では8万1509人、公費負担率は45.8パーセントで、上今泉ルートは利用者数が1日平均約246人、年間では8万9888人、公費負担率は42.6パーセント、大谷杉久保ルートでは、利用者数が1日平均約198人、年間では7万2145人、公費負担率は52.9パーセントでございます。3ルート全体では1日平均約667人、年間24万3542人のご利用者があり、公費負担率は47.1パーセントでございます。また、参考までに今年度の11月末までの利用実績でございますが、国分ルートは1日平均利用者数が約243人、公費負担率は41.2パーセント、上今泉ルートは1日平均の利用者数が274人で、公費負担率は36.2パーセント、大谷杉久保ルートは1日平均の利用者数が199人で、公費負担率は52.8パーセント、3ルート全体では1日平均約715人、公費負担率は43.4パーセントであり、これからの季節、利用者が減りますが、現時点では昨年度を上回る実績で推移しているという状況でございます。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございます。私も過去にさかのぼって調べてみました。そうしますと、国分ルートの5年の平均が219人、上今泉ルートにおいては247人、そして2年間の平均でありますけれども、大谷杉久保ルートは202人となっていました。今の実績はちょっと多くなって、まちづくり部長からも時期によってというところもあると思うのですけれども、コミバスの推移を見るとほぼほぼ定着して、人数においてもほとんど大きな差がないような形になっているということが今回わかりました。やっぱりこれは利用されている方々がある程度定着をしてきているのかなと思うところであって、非常にいいことでもあり、逆に公費負担率を減らす部分に関しては少し課題もあるのかなということが、今回コミバスに関して調べさせていただいてわかりました。
一方のぬくもり号とさくら号、そして福祉有償運送というものも整備をいただいていると思います。改めて、ぬくもり号、さくら号、そして福祉有償運送というものがどういうものなのか、どういう対象の方々が乗れるのか、お伺いしたいと思います。
◎保健福祉部次長 木村洋
まず、ぬくもり号の利用条件でございますが、こちらは原則といたしまして65歳以上の高齢者の方、あとまた、64歳以下ですと、障がいがあったり、また、お1人で動くのに介助が要るような方を対象としてございます。ただ、車両の構造上、なかなか車椅子の対応が難しいところが正直ございます。
また、福祉有償運送でございますが、こちらの仕組みといたしまして、都道府県に協議会を設立して、その協議会に登録した団体のみで運営をしていくという形になってございます。海老名市内では社会福祉協議会、あとまた、NPO法人ドリームの2団体が登録をしてございます。利用できる方というのは特段区分はございませんけれども、特に社会福祉協議会の部分については、やはりお体が若干不自由な方というところで、ご様子を見せていただいて、そしてご登録いただいて利用するという形になってございます。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございました。福祉有償運送、移送サービスに関しては、お伺いしたところ、有償でワンコイン、500円程度の費用だということを聞いております。福祉有償運送がまだ余り認知をされていないところもあるのかなという中では、この辺のPRなんていうこともしていただくと、高齢で、歩けるのだけれども、やっぱりちょっとつえをつきながら歩かなければいけないとか、そういう方々もいらっしゃる中で、こういうことが利用できるというところをまだ知らないという声もありました。ぜひその辺は少し宣伝をしていっていただきたいなと思います。
内閣府が平成29年の高齢社会白書の中で、高齢化については2042年まで続くと言われています。2042年時点では、現役が1.5人で1人の高齢者を支えていくようになると。今、全国の高齢化率を見ると27.3パーセント、海老名市の高齢化率を見ると23.8パーセントということで、全国から比べるとまだ緩やかな高齢化の伸びにはなっておりますけれども、今いらっしゃる方々は必ず高齢化していくという事実は間違いないということであります。
平成29年3月の道路交通法改正において、高齢者の交通事故防止のために認知症などに対する対策が強化をされました。75歳以上の人が一定の違反や、もしくは免許証の更新をする際に認知機能の検査を行うことが義務づけられました。ここで検査の結果が、第1分類として認知症のおそれあり、第2分類として認知機能の低下のおそれ、第3分類として認知機能の低下のおそれなしと3つに分類をするそうであります。そして、第1分類に判定をされた人で、医師の診断の結果、認知症と診断された場合は運転免許証の取り消しになるというルールになったということであります。今までは何となくと思っていた人でも、この法の改正によって、75歳以上で免許証を持っている人は必ずそういう機会に対応しなくてはいけない、そんな状況になっております。
平成29年5月に行われた海老名市政アンケートの中で、運転免許証の返納制度についての関連で新たに10項目の設問を聞かれております。このアンケートでこういう設問をしようと思われた経緯に関してお伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
市政アンケートで運転免許証返納制度についてという項目を設けた理由でございますけれども、被害者、加害者両方に関する高齢者の交通事故が社会的な問題になっているという実態から、市としましても市民の運転免許証返納に対する考え方ですとか、ニーズ把握について必要と判断して実施したところでございます。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
まさに高齢化に備えて、運転免許証を持たれている方々の自主返納に関してしっかりと調査していくというところでは、非常に意味がある内容だなと思いました。そして、そのアンケートの中でいろいろな設問があったのですけれども、その中で平成29年10月末現在、海老名市の65歳以上の人口が3万1808人いる中で、65歳以上の免許証の保有者数は1万7247人だそうです。そのうち、65歳以上の免許証を返納された方がどれぐらいいるのか。1万7247人の65歳以上の免許証保有者の中で返納された方がどれぐらいいるのか、そしてまた、75歳以上の人でどれぐらいの方が免許証を返納されたのか、わかればお伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
65歳以上の免許証返納者でございますけれども、336人でございます。そのうち75歳以上の方が173名という数値が出ております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
そうすると、65歳以上の人口が3万1000人からいる中、そして免許証を持った方が1万7000人いる中で今、自主的に返納された方が336人いらっしゃる。そして、そのうちの75歳以上の人で173名の方が返納されている現状があるということだと思います。問題は、今までこの方々は元気に運転をしていたり、自信を持って運転されていたのでしょうけれども、こういう世の中の動きや、もしくは自分が運転しているときに不安を感じる。返納の理由に関しては、やっぱり不安を感じたとか、家族が返納したほうがいいということで返納された方がいらっしゃるというふうになっていますけれども、こういう人たちは今まで元気なわけですから、免許証を返した途端に、先ほど冒頭のお話ではないですけれども、やっぱり認知機能が落ちていくおそれがあるという中で、免許証返納と福祉サービスということに関してのつながりというのが今までなかったわけであります。
1つ例をご紹介したいのですけれども、滋賀県の取り組みであります。認知機能の検査で第1分類、認知症のおそれありとなった人は、全てを対象に警察のほうで面談をされているそうです。できるだけ家族の同席を求めて、免許証を返納する意思を示した人が望めば、高齢者の総合相談窓口である地域包括支援センターにつなぐという流れをつくられているそうです。医師から認知症と診断されて、免許証を失った人も同様の対応をとられているそうです。運転する高齢者は福祉サービスを利用している人がほとんどいないということから、地域包括支援センターの存在を知らない可能性もあって、運転をやめることで孤立したり、生活に困ったりしないか、もしくは高齢者に対するいろいろな施策に関してのつなぎをする、そんな取り組みをされているそうであります。
このように警察と連携をとることによって、福祉サービスにつなげることができると思いますが、海老名市としてこういうサービスの仕組みや取り組みをするべきと考えますけれども、そのご見解をお伺いしたいと思います。
◎ 保健福祉部次長 木村洋
確かに議員おっしゃるご紹介いただいた滋賀県の取り組み、やはり第1分類になりますと、多分認知症のおそれはかなり高かろうと考えてございます。今後、海老名警察署でも免許証返納のご相談がなされると思います。そうした中で海老名の地域包括支援センター、こういった相談窓口があるよというご紹介をいただくような仕組みを今後検討してまいりたいと考えてございます。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
医師の診断でもう免許証取り消しですよという人だけでなくて、第1分類になった方も警察のほうで面談をしてくれているのですね。これはもう市ではどうにもできなくて、警察のほうのご協力をいただかなければならないので、ぜひ働きかけてもらって、海老名市内の免許証更新のときにそういう方がいらっしゃったら、できればこちらにつないでもらいたいという働きかけをぜひお願いしていきたいなと思います。そのほか、免許証を自主返納することによって免許証の履歴証明をもらって、その履歴証明をもらっているといろいろなサービスが受けられますよというような取り組みをしている自治体もあります。例えばコミバスの無料券であったりとか、タクシー券、もしくは自主返納を支援する業者の協議会なんかも設立されて、買い物をすると割引ですよとか、いろいろなサービスをやられておりますけれども、こういうことに関しての海老名市としての見解をお伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
他市で行っている免許証の自主返納に対する支援でございますけれども、一時的な支援ということについては、一時的には非常に有効な手段だと考えております。そういう中で、本市としましても、これからの高齢者の交通事故の対策という面では若干難しい部分もあるのかなという認識でおります。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
私も絶対これをやってくれということでお願いしているのではないのですけれども、やはりできれば免許証を返納しないで、いつまでも元気で運転ができるような高齢者が海老名市に多くいてもらうことがより重要だと思いますので、どんどん免許証を返納しなさいよというよりは、返納しなくても元気で、いつまでも運転できるまちですよというようなところに何か力を注いで……。それは保健福祉部門との介護予防なんかの話にもなるのかもしれませんけれども、していっていただきたいなと思います。
先ほど前段のご答弁で、海老名市は国が定める地域公共交通網形成計画、鉄道が半径1キロ圏内、バスであれば半径300メートル圏内で輪っかをつくっていくと、空白地帯がどれぐらいあるかを調べるそうです。伺ったところ、海老名市は、市街化区域の中では、下今泉の一部を除けばほぼほぼ充足をされているということで、それは私も理解しております。たまたま先日、80歳の高齢者の方と話をしました。その方はまだ運転をされております。しかし、やっぱりだんだん運転に不安を覚えてきているので、家族もそろそろ免許証を返納したほうがいいのではないかというような話もされているそうです。でも、そうすることによって、今まで自由にお出かけができた。ちょっと思いついたら、あそこに行こう。例えばゴルフに行こうとか、そういうことも自由にできていたのですけれども、免許証を返してしまうことによって自由がなくなって、ひきこもってしまうことの不安を覚えているというような話がありました。コミバスもあるのですけれども、1時間に1本では利用しにくいというような話もあります。車なら、ちょっと思いついて出かけられた、近くの駅に行けるだけでもいいのだよな、15分に1本ぐらいの間隔であるとありがたいなという話がありました。
その人はハイブリッドの車に乗っていて、その車は350万円ぐらい。車検もあります、自動車保険もあります。そして、自動車税もありますし、ガソリン代もかかるということでは、その人は維持費を、ランニングコストをずっと払っているのですね。その中でご自身がおっしゃっていたのは、別にただにしてほしいと言っているのではない、市としてそういう仕組みをつくってくれれば受益者の負担、払うのは当然だよというような話をしていました。住みたい、住み続けたいと市長はよく言われております。そんな観点においても、より交通網が整備されているまちというのは非常に魅力的だなと思います。
1つ提案をさせていただきたいと思います。海老名市は海老名駅を除くと6駅あります。その6駅を中心にしたところにゾーンをつくって、11人乗りのルートを指定した循環型コミュニティタクシー、通称コミタクを走らせる。海老名駅は駅を中心に、市役所、病院、警察、ビナレッジ、ビナスポなどを絶えず循環させておく。市内7つのゾーンに循環型のコミタクを決められたコースで走らせて、おおよそ15分で1周回るよう走らせる。タクシーですから、コース上であれば、もちろんどこでも乗降できるということであります。また、7つのゾーンとゾーンの結節点で乗りかえもできるようなものであります。これは高齢者の利用だけではなくて、誰でも乗れる、ただし一定額をお支払いいただくということであります。市内のハートフルタクシーにお伺いをしました。例えば朝の7時から夜の7時までの12時間運行であれば、1日約7万2000円、365日で2630万円、7台を使ったとして年間1億8400万円。これは国交省が決めた定価だそうです。これは、もちろん受益者の負担が全くない中での金額です。その中でこんな形というのは、やっぱり全国初めての地方創生モデルにもなると思います。ルートの設定とか、いろいろな課題はあると思いますけれども、研究する価値はあるのではないかなと思っております。特に高齢者は移動手段がなくなることでひきこもり状態になるリスクが増します。交通網を整備することで、お出かけができることによって認知機能の低下を防げて、もしくは介護予防にもなって、そして介護給付費の抑制にもつながっていくのではないかなと思います。誰もが元気なまちは、まさに住みたい、住み続けたいまちだと思いますが、市長のご見解をお伺いしたいと思います。
◎市長 内野優
基本的には、前にも私、答弁したと思いますけれども、今道路網の整備、幹線道路をやっています。ある一定線が出た段階では、やっぱり車社会からの脱皮というか、歩行者が安全に歩行できるような形、あるいは狭い道路については、両側通行の場合は一方通行にしていく交通規制、そういったものも今後必要になってくる部分があります。そういった面で、高齢者だけではなくて、私ども例えばの話、今の保健相談センターで健診をやるとすると、車がある方は来られます。車がない方は、特に東柏ケ谷の方はどうするのだというと、子どもをだっこしたり、おんぶしたりして、海老名駅に来て、海老名駅から歩いてくるとか、そういった部分があります。今、若い人たちが運転免許証を持たない時代になっていますから、先ほど議員が言ったとおり、誰でも使えるような形は必要だと思っています。健康な方は別なのですけれども、子育て中の母子の関係、あるいは高齢者の関係、そういった部分で今後考えていかないといけないだろうと思っています。健診も今、保健相談センターでやっていますけれども、今後は東柏ケ谷等については別枠で健診をやっていく、あるいは民間の先生に委託していくことも必要ではないかなと思っています。
さまざまな点、いわゆる市民サービスがあったら、来たらできますよではなくて、こちらが積極的に行動していく時代だと思っています。そういった面で、今まで私どもは、公共交通不便地域ということでコミュニティバスを運行してまいりました。その中で上今泉ルートは、最初は民間のバス事業者がやる予定になっていたのです。ところが、国分ルートを走らせた段階で民間が公共、コミバスを利用していただければいいと。最終的には民間に委託するわけですから。そういった部分でいくと、民間が走らせている部分をうちがやることによって民業圧迫にもなりますし、そういった調整は必要だと思っています。
先ほど言われた6駅ゾーンのコミタクについてもいい案だと思います。しかしながら、私ども、バス路線とかいろいろあると民業圧迫というのがありますから、今まちづくり部を中心に公共交通機関と一緒にいろいろな協議をしています。そういった中で、今後のコミバスというか、誰もが利便性を感じられるような交通網の整備をどうやっていくかというのは大きな課題であって、これは研究する必要があるだろうと思っています。社会福祉協議会がやっている有償運送もそうでありますけれども、それと一緒に無料のぬくもり号を行っています。これを拡大することによって、無償ですから、この部分については有償にしていくということも必要ではないかと思っています。あるいは、65歳、75歳の人たちについては減免するとか、さまざまな方法がありますから、払える方には払ってもらうという形の中でこれの一元化ではないのですけれども、1回整理をさせていただいて、今、保健福祉部とまちづくり部で分かれていますから、それを一体の中で、どういう形だったら1日そこの地域には絶対公共交通のバスがある、コミバスがある、あるいはぬくもり号がある。そういったものを一定整理させていただいて、それを今後進化させていく、交通網の整備に持っていきたいという考え方を持っています。今後はその部分を来年度から具体的に、今までのコミバスの整理をしないといけない問題がありますけれども、その部分と、ぬくもり号の運行と、それから高齢者が多いところ、運転免許証を持っていても返納する地域が多いところ、あるいは現実、国分寺台等については高齢化に達していますから、バス停まで歩くのが大変だということがあります。そういったものを総括的に含んで、それぞれ一定の交通網の整備を図ってまいりたいというのが基本的な考え方であります。それを今後は研究しながら、具体的な取り組みを始めていきたいと思います。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございます。1つのキーワードは、やはり15分に1本ぐらいだったら待てるのですね。そして、1つは、どこでも乗れて、どこでもおりられるという仕組みというのもすごく便利だと思います。市長おっしゃったように今いろいろな充実している施策もありますので、よりもっと充実させるための検討をお願いしたいと思います。この質問に関しては終わります。
平成29年9月20日【海老名駅西口地区の現状と将来予測】
平成29年9月第3回定例会 29.09.20
「海老名駅西口地区の現状と将来予測」
◆ 久保田英賢 議員
2点目は「海老名駅西口地区の現状と将来予測」についてです。
海老名駅西口地区は、平成27年10月にまち開きが行われてから2年が経過しようしております。地域の管理、運営も、指定管理者制度を活用して特徴あるまちづくりにも取り組まれております。新たなまちとして、扇町、めぐみ町、泉という地域ができました。その3つの地域の人口を見ますと、平成29年9月1日現在、扇町630名、めぐみ町ゼロ人、泉846人となっております。特に扇町の306世帯630人の人口年齢分布を見ますと、15歳未満人口が132人、15歳から64歳の人口が477人、65歳以上人口が21人となっており、新たな町に若い世代の人々が住んでいることがわかります。先日の新聞報道でも、新たなマンションなどの建設が計画されており、来年から完成し始めるものもあり、3年後には約1700戸の住宅が完成するとされております。人口の推計で考えますと約4250人となります。まさに、海老名市が行ってきたさまざまなまちづくりの施策によってまちの魅力が向上し、海老名のまちが注目されているあかしでもあると思います。今後も西口地区のまちづくりがますます進んでいくのではないかと考えられます。
ここでお伺いいたします。2年が経過しようしている現在、西口の現状は当初計画していたときと比較した場合、どうであったか、その現状分析をどう捉えられているのか、お伺いいたします。また、当初からの計画と変更があるのか、お伺いをいたします。
以上内野市長の明快なるご答弁をお願いして、この場からの質問といたします。
◎市長 内野優
久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
2番目の「海老名駅西口地区の現状と将来予測」についてでございますけれども、海老名駅西口地区と駅間地区は、市街化区域への編入を経て劇的な変革を遂げようとしております。魅力ある商業施設の立地と高度化した土地利用により、新市街地としてのブランドイメージが確固たるものになりつつあります。人口減少社会を迎えている中で扇町には、議員おっしゃるとおり、若い世代が多く居住しております。しかしながら、全ての人が市外から来たという場合は最高というか、いいことでありますけれども、データ的に見ると、やはり4割弱の方が市内で転居をしているという形でございます。そうしますと、そこに住んでいた方がアパートとか一戸建て、マンションもありますけれども、そういった部分が空洞化しないような形というのが必要ではないかなと思っております。そういった中では、人口流動の全てを予測することは大変難しいことでありますけれども、引き続き私どもは、市民ニーズに合わせたまちづくり、行政サービスの提供など柔軟な対応をしていくことが必要であると考えております。2番目の詳細につきましてはまちづくり部次長から答弁いたします。以上でございます。
○議長 森下賢人 議員
2番目の詳細についてまちづくり部次長。
◎まちづくり部次長 平本和彦
2番目の「海老名駅西口地区の現状と将来予測」についての詳細でございます。平成21年に市街化編入しました駅間地区と平成24年に市街化編入した海老名駅西口地区では、それぞれ市街化編入時に将来人口を計画し、道路や下水などの社会インフラの整備に取り組んでまいりました。そのときの計画人口でございますけれども、駅間地区が1000人、西口地区が3000人としております。土地利用につきましては、駅間地区、それから西口地区、それぞれ地区計画を定めて、計画的な土地利用の誘導に努めてきているところでございます。
西口地区ですけれども、商業、業務機能と居住機能を備えた市の中心的な拠点の形成を目的とした海老名駅西口地区地区計画、そして、駅間地区でございますけれども、商業、業務、文化、都市型住宅機能等を集積し、海老名駅を中心とする東西一体の中心市街地の形成を目的とした海老名駅駅間地区地区計画を定めております。しかしながら、平成27年の8月に駅間地区で開発事業者より開発計画が発表されました。その中で居住と業務を合わせた計画人口が3600人という形で示されております。この時点で市街化編入時に想定した人口を上回っているというのが実情でございます。
加えまして、隣接する北側の市街化区域でございますけれども、用途地域が工業地域ではございますけれども、企業の移転などによりまして、現在はマンションなどの建築が進められているとともに、また新たな計画も出てくる見通しとなってございます。これらの状況から、西口地区を中心としたエリア全体としましては、想定以上の人口の流動が予想されているところでございます。今後、開発事業者から示される新たな計画によりまして、個別の行政需要を勘案し、柔軟に対処するよう努めてまいりたいと思います。また現在、制定に向けて手続をしております海老名市住みよいまちづくり条例により、新たな制度を活用した行政指導も行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
「海老名駅西口地区の現状と将来予測」のほうに移ります。
西口ですが、総合計画に照らし合わせて、海老名市全体の人口推計を出されております。平成31年に13万800人という推計でしたが、実際9月1日現在ではもう既に13万1154人となっています。これは西口の影響が大きくあると思いますが、この点に関しての分析をどのように考えているか、お伺いしたいと思います。
◎財務部長 柳田理恵
今、総合計画に照らし合わせてというお話がございました。第四次総合計画後期基本計画では、にぎわいと活力のある元気なまちづくりの実現に向けまして、海老名駅東西一体のまちづくりを施策の1つとして掲げてございます。議員がおっしゃるように平成27年10月には扇町が誕生しまして、現在630人の方がお住まいでございます。また、年齢構成は若い方が多くございまして、15歳未満の方は年少人口が21パーセント、15歳から64歳までの生産年齢人口が約76パーセント、65歳以上の方は約3パーセントとなってございます。また、先ほど市長からも申し上げたところなのですけれども、扇町は約6割の方が市外から転入してきてくださっておりまして、本市の交通の利便性に加え、西口のまちづくりなど市の魅力が要因の1つであると考えているところでございます。平成28年3月に策定しました海老名市人口ビジョンにおきましても、西口地区を含む海西地域は今後10年間、人口が増加すると想定しているところでございます。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
今、財務部長から15歳未満で21パーセント、まさにそうなのですね。先ほど言ったこれから1700戸ができてくる中で、それを人口に置きかえると4200人、それの20パーセントとしても15歳未満が約840人からということになります。6歳未満で見ると15パーセントで見たとしても630人のそういう子どもたちがふえてくる。このことがたった3年の中で起きてくることが予測される中では、保育園、小中学校というものの対応は待ったなしだと思っています。お聞きしたいのは、保育園と小学校の現状と、これを踏まえての今後の対応に関してお伺いしたいと思います。
◎保健福祉部次長 小澤孝夫
それでは、保育園のほうの対応でございます。まず、現状でございますが、保育園の保留者数で申しますと27年の4月1日は193名、28年4月1日では158名、29年4月1日では138名と年々減少しております。このような中、定員拡大に向け、鋭意取り組んでおりますが、ことしの4月1日と来年の4月1日の状況を比較いたしますと、309名の定員拡大が図られる予定となっております。平成30年度以降につきましてはマンション建設の対応が求められてくると考えておりますので、今後の保育所の新設については西口を中心とした海老名駅周辺への設置を進めてまいりたいと考えてございます。
以上です。
◎教育部次長 金指太一郎
小学校の状況でございます。海老名駅西口及び駅間地区の学区は今泉小学校学区でございます。29年度の今泉小学校の全児童数は659名21クラスでございます。私どもとしては、33年度までに、先ほどもお話しありましたように1700戸程度の集合住宅が新たに建築をされる、おおむね200名程度の児童の増加を見込んでいるところでございます。クラスにすると9クラス程度増加するだろうと考えてございます。その対策といたしましては、児童生徒数の受け入れとして、特別教室の普通教室への転用による対応、児童数の増加が見込まれることから、本年4月から、これまで今泉小学校区だった上今泉二丁目に上星小学校と今泉小学校の選択学区を導入しました。どちらでも通うことができるということにさせていただきました。今後はさらなる集合住宅の建設計画、あるいは児童数の推移を十分に見定めながら、当面の教室の増加、不足に対する確保、それから、子どもたちがその後、また減少傾向に入る可能性もありますので、その後の利用も視野に増築等についての準備を進めてまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
恐らく現状とこれからのこととを考えたときに、そんなに年齢人口の構成が変わるようには思えないのですね。海老名の魅力を感じて、そこに住みたいという人たちが来ているという中では、その年齢構成に対しての対応をしっかりしていかないことには、せっかく魅力があると来てみたら、保育園に入れません、学校もなかなか思うようにいきませんではやっぱり困ると思いますので、今からもうわずか3年のことだと思いますので、取り組みをしていっていただきたいなと思います。
最後に、先ほどまちづくり部次長のほうからまちづくり条例のお話がありました。平成29年の2月時点では条例に含まれていた事業者の協力金の項目、要は開発する事業者に少し教育的整備資金の負担をしてもらうというものが入っていたのですけれども、ここでこの項目が削除されております。その経緯に関してお伺いしたいと思います。
◎まちづくり部次長 平本和彦
ただいまご質問いただきました教育社会施設整備協力金の件でございますけれども、確かに議員ご質問のとおり、ことしの2月に、条例概要の段階で教育社会施設整備協力金について概要の中でご提案しております。対象は住戸数500戸以上の場合に、事業者に対して一定の負担をお願いするといった内容でございました。これは当初、開発事業に伴う人口の増加に伴いまして、やはり教育社会施設に対する市の負担も今後ふえていくだろうということから導入を検討したものございます。検討に当たっては、他の自治体の事例を参考に、当市の実情にどのような形で合わせることができるかということを考えておりました。そういった中で、肯定的な考え方としては、利益、利潤を求める企業活動に対して、一定の負担をお願いするというのは適当ではないかというような考え方もございました。一方では、教育社会施設からサービスの受益を受けるのは、主として、人ではなくて、その土地が便益を受けるのではないかという考え方から、そういった費用については固定資産税等からの費用負担が妥当ではないかという考え方、また、協力金そのものの金額をどのような根拠をもって算出するのかというところが難しいのではないかというところがございました。そのため、協力金制度につきましては現段階では整理が難しいと判断しまして、今回の条例案では導入を見送っているものでございます。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
今パブリックコメントがちょうど15日で終わった段階で、これから最終的にまとめていくところだと思いますけれども、地元の不動産業者に聞きますと、海老名の魅力がこれだけ上がって、そこに進出してきて事業をやろうと思われている方々に対して、やっぱりしっかりとそういう協力金はもらうべきではないかというような声もあります。川崎市では181戸以上のものに関して、原則保育所の整備を要請しています。台東区では100戸以上に関して、1戸当たり30万円の協力金を要請しています。そのような部分では、海老名市もこれからリコーの東側に大規模な開発が予測される中では、やっぱりそういう協力金というものに関してはしっかりやっていくべきだと私は思いますが、最後に市長の見解をお伺いしたいと思います。
◎市長 内野優
問題は、人口を抑制していきたいという場合は、協力金とか、いろいろな関係でやっていくということはあり得るのですね。だけれども、今、海老名市は人口を増加させるという政策をとっていますから、そういった部分で法的な問題としてどうなのかということになると、今まちづくり部次長が答弁したとおりだと思います。大変難しい。じゃ、協力金をお願いするなら幾らでいいのか。いわゆるお願いですから、協力金ですから。そういった部分についてもろもろ、今の段階では導入を見送っておりますけれども、いろいろ川崎市の関係とか全部調査をしながら、最終的な案として議会のほうに提案していきたいと思っています。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
税収が見込まれますが、それは真水ではなくて、それだけまた、支出、歳出も出てくるわけです。やっぱり海老名の魅力ができたからに大規模開発がされる中では、応分な負担を求めるべきだと私は思いますので、ぜひご検討いただいて、(時間切れのブザーが鳴る)一般質問を終わります。