令和元年12月17日【学校給食の方向性】

2019-12-17

令和元年12月17日第4回定例会
「学校給食の方向性」R1.12.17 

◆(久保田英賢 議員) 政進会の久保田英賢でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い市政に関する一般質問をさせていただきます。今回は3つのテーマについて質問をさせていただきます。
 1点目は「学校給食の方向性」についてです。
 令和元年9月定例会において、「小中学校給食の現状と今後のあり方」についてという内容で一般質問を行い、検討委員会での議論の内容などについてお伺いをしました。その質問の答弁の中で、中学校給食については、今年度内の検討委員会の協議を受けて、教育委員会としてこれからの給食の方針を年度内に具体策が出せるようにしていくとの答弁がありました。聞くところによると、9月以降の検討委員会を3回開催しているということですが、その内容について及び教育委員会としての方向性が示されたのかについてお伺いをいたします。

◎市長(内野優) 久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
 1番目の「学校給食の方向性」についてでございます。
 私としては、マニフェストで示したとおり、教育委員会における学校給食のあり方の検討結果を踏まえ、中学校給食の実施に向けてスピード感を持って取り組んでいきたいという形で選挙で訴えてまいりました。そういった部分では、多くの支持者を得ましたので、それはやっていく形であります。
 しかしながら、では、今まで海老名市が中学校の給食について全くやってこなかったかというと、そうではありません。特に小学校の給食が話題になっておりませんけれども、見ていただくと、ほかの市は、5日間あると、米飯を2から3やって、パンを2食分つくってあります。ところが、海老名市は米飯を4日間出しています。パンは1食であります。米飯のほうがなぜいいかというと、米飯のほうが人気があります。なぜかというと、一般家庭でいくと、朝はパン。昼はパンになって、夕食はどうかといういろいろ問題がありますから、できるだけ米飯をという形でやってまいりました。これについても、海老名市の食の創造館だけではできません。これについては民間の市内の業者のご協力も必要になったわけであります。
 そういった部分でいくと、今後、この結果につきましては尊重しながらやっていきたいと思いますけれども、教育長は常に言うのです。子どもたちは給食ではなくて弁当を望んでいるとよく言っています。後ほど教育長から答弁を求めれば、教育長の所見が出てきますけれども、それも1つ苦しい立場なのです。子どもたちは弁当を望む、保護者はというと、99パーセント給食だと。なぜそうなるか。手間暇をかけたくないという形なのです。そういった部分は家庭教育としてどうなのかという問題は教育長のほうに委ねていきたいと思っています。

◎教育部長(伊藤修) 1番目の「学校給食の方向性」についての詳細でございます。
 9月定例会以降、3回学校給食検討委員会を開催したところでございます。中学校給食の方向性につきましては、県内市町村の中学校給食の実施状況、給食の実施方式、県内外の給食施設の視察報告などを協議事項として検討を進めてきたところでございます。また、小学校給食の改善につきましては、アンケート結果や先進的取り組みをしている自治体の事例紹介などを行いまして、献立や給食費、食育指導等のあり方などについて検討を進めてまいりました。さらに今後、学校給食検討委員会の中間報告といたしまして、保護者などに対し、検討事項やアンケート結果を説明するためにシンポジウムの開催を予定しているところでございます。今後は、学校給食検討委員会から提出されます報告書の内容を踏まえまして、教育委員会としての方向性を定めてまいります。
 以上でございます。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。それでは、順次再質問をさせていただきます。
 まずは給食のほうからいきたいと思います。3回の検討委員会がこの9月定例会以降行われて、中学校給食の方向性や小学校給食の改善、またシンポジウムなんかのことが議論されてきたということはお伺いをしてわかりました。では、具体的に中学校給食の方向性が定められたということですけれども、現段階においてどういう形の方向性を導いたのか、また教育委員会としてか、教育部としてか、その方向性をどういうふうに考えているのか、お伺いしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 教育長。

◎教育長(伊藤文康) 教育委員会の方向性となると、この後、検討委員会を受けて2月の教育委員会には、教育委員会としての給食のあり方の決定はしたいと思っております。中学校給食ということで、これは教育長ですので、教育委員会ではなくて、教育長としての考え方は、これまでも言っていますけれども、義務教育段階で子どもたちに食の心配はさせたくないというのが基本的な考え方です。お昼の時間にみんなが同じように食がサービスされて、義務教育ではそれをちゃんと食べて、学習とか部活動とかの活動に専念できる。食のことで心配をかけたくないと思っています。
 そういう意味で、市長のほうはスピード感を持ってというので、選挙のほうで中学校給食の実施ということで市民の負託を得ていますので、我々はそれを重く受けとめていますので、それを受けて、私としては、では、中学校給食はどのように展開していくのかということで、市長と周りと話していても、理想は、我々は自校給食というか、学校ごとに給食施設がある。それはさまざまなメリットがある。ただ、これをこれから19校に展開する。小学校は別として、小学校もそれに変えたりすると、かなりの時間がかかるし、今後、学校施設再整備計画でさまざまな学校の改修も考えると、それは20年とか50年とか、そういう長いスパンの中で、そのときにはそれができるかもしれないけれども、今本当に子どもたちが食で心配することないように、それもできるだけ早く。保護者にしてみれば、子育て支援という意味で、ある程度それに対して、子育て支援の中で1つの政策となるということは、これは早い段階での中学校給食の実施が必要だと私は判断しています。
 そうやって考えたときに、今現状で考えるのが、検討委員会のほうはさまざまな、自校給食のところもセンターのところも全てパターンを視察して、話し合いをしたということを聞いています。私は、ここをスピード感を持っていくというのは、1つの方向性の選択肢としては、センター方式による進め方が一番現実的で、なおかつ、子どもたちにそれを実施できる。
 給食って、選択制でどちらかといったら、子どもは弁当なのです。親御さんがつくっていただいた弁当を選ぶのですけれども、ただ、それ以前に全体で同じものを食べるということに対して、海老名は海老名で1つの経緯の中で中学校給食を1度中断しておりますけれども、去年、ご飯を供給しただけで、子どもたちがみんなで同じグループでちゃんと食べられるようになった。それから中学校の学校の給食の時間等、それぞれの全てを改善しなければいけなくて、それはこれから必要なことであって、学習とか部活が忙しいから給食が短くていいということはあり得ないことなので、それらも含めて考えると、同じものを食べて、みんなで役割分担して、よそって、会話をしながらの食。それが食の教育の大事なところですので、みんなで食べるということをとにかく早く実現したい。それは市長も同じ思いだと思います。
 そういうことで考えると、教育長としての考え方としては、一番実現が早くできるのはセンター方式の導入が早いと今判断をしているところでございます。今後、また検討委員会等もありますので、それを受けて、2月には教育委員会としての方向性は決定してまいりたいと考えております。
 以上です。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。今、教育委員会は2月に開かれて、そこで決定をされるが、教育長としての考え方はセンター方式であるというお話だったと思います。その早期実現に向けてということですね。そこに導き出されるまでこれまで検討委員会をやってきて、教育長もそういう意見も聞きながらのことだと思います。では、実際検討委員会でどんな意見が、保護者の方、先生の方が入られていると思いますけれども、その検討委員会ではどんな意見が出ていて、教育長はそういう意見に至ったのか。その背景をお伺いしたいと思います。

◎教育部長(伊藤修) 検討委員会では、給食の方式につきましては、センター方式だけでなくて、自校方式、また親子方式、給食弁当注文方式など、さまざまな方式につきまして、それぞれメリット、デメリット等を踏まえながら議論を重ねたところでございます。その中で、多くの委員からは、コスト面から考えると、現段階ではセンター方式がよいのではないか。またセンター方式でも、温かい給食を子どもたちにも提供できるだろう。また、中学校6校同時に実施するに当たっては、現状の海老名市の状況から考えると、センター方式が望ましいのではないかという意見をいただいたところでございます。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) わかりました。センター方式に至る中でのそれぞれの検討委員会での意見、そういうことを踏まえて教育長のご発言だったのかなと思います。では、実際スピード感を持ってという、市長もそういうことをお話もされています。スピード感を持ってやるに当たってのスケジュール感、今まだ検討段階で、教育委員会の決定も得ていないところですけれども、目標がなければ進んでいかないと思うのです。そのスケジュール感はどのようにお考えなのかお伺いします。

○議長(福地茂 議員) 教育部長。

◎教育部長(伊藤修) 先ほど教育長からご答弁申し上げましたとおり、教育委員会としての方向性につきましては、まず2月中ぐらいに最終的な方向性をまとめてまいりたいと考えております。今後の見通しにつきましては、確定的なことは申し上げられませんが、早期に中学校給食を実施するという観点から考えますと、3年程度を目安に実施してまいりたいと考えているところでございます。その際には、給食施設の建設につきまして庁内関係各課との調整ですとか、また神奈川県との調整、また協議等を進めていく必要があろうかと考えております。いずれにいたしましても、早期に中学生に給食を提供できるために、スケジュール感をしっかり持って取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。3年をめどにということで考えると、令和4年度中ぐらいと私は今思ったのですけれども、それで間違いありませんか。

○議長(福地茂 議員) 教育長。

◎教育長(伊藤文康) 令和4年度中の中で実施していければと思っております。ただ、教育委員会としては、今泉小学校の増築なんかとかというものもありますので、それらを勘案しながら、ただし、それによって大きく給食の実施がおくれることはない。ただ、目指すのは令和4年度中ぐらいをめどに、それに向かって準備を進めてまいりたいとは考えておりますけれども、さまざまな中で、でも、何かそういうことがあったとしても、そのことがもっともっとずっと先になることは絶対ないというか、できるだけ早く、要するに市長の指示どおり、スピード感を持って、子どもたちにとにかく中学校給食を給食としてゆっくりと、食育も含めて子どもたちに給食を楽しんでほしいことは早々に実現したいと考えております。
 以上です。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) わかりました。本当に目標がなければ事業は進んでいきませんので、その中で、令和4年が1つの目標で、これから教育委員会の中での議論も受けるということですけれども、その目標を立てていく中で、では、どこに建てるのですか、どこにつくるのですかということも目標がなければ、これはもう恐らく来年度は設計、再来年度建設という予定でいかないと進んでいかないと、私は今までの経験からは想定をするのです。では、建設予定地というところをどういうところで考えているのか、お伺いしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 教育部長。

◎教育部長(伊藤修) 建設予定地でございますけれども、現在の候補地といたしましては、現在の食の創造館の東側に市有地がございます。面積といたしまして1200平米程度なのですけれども、現時点といたしましては、その市有地の有効活用という観点からも、当該地を候補地として考えているところでございます。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。場所は、今後議論をしていくにしても、教育長として考えられている部分としては、食の創造館東側だということが今わかりました。この場所を考えられたということに対しての何か理由、意図というものがあるのか、お伺いをしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 教育部長。

◎教育部長(伊藤修) 当該地を選定した理由といたしましては、今、直近に食の創造館が建設しているということがまず第1点ございます。また、先ほど申し上げましたとおり、市有地として約1200平米の用地がございますので、市有地の有効活用を図ってまいりたいというのもございます。また、現在の食の創造館と新しく建設予定の給食調理施設が近隣にあるということで、効果的、効率的な運用も図れる可能性もございますし、あとはリスクマネジメント等の観点からも有効ではないかと考えているところでございます。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) 確かに小学校、そして中学校を一体化していくというのは、効率的とかリスク管理とかというのはあると思います。となると、運営をしていくことを考えると、一般的に食の創造館、指定管理で運営をされております。ただ、指定管理の部分が令和2年7月までというところが、7月19日から8月23日までの指定管理者の応募がなかったということを聞いております。11月22日の定例教育委員会で、運営の方針の検討があったというところも調べさせていただいてわかっております。その中で、指定管理ではなく、運営方法が変更になってきた。直営に戻されるということが教育委員会の中で説明があったかと思いますけれども、その内容に関してお伺いしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 教育部長。

◎教育部長(伊藤修) 現在の食の創造館の指定管理の運営方法の変更についてでございますけれども、議員から今ご質問がございましたとおり、11月22日の定例教育委員会の中で、教育委員会としての方向性がまず定まったというところでございまして、最終的な決定につきましては、食の創造館につきましては教育施設ではなくて公の施設でございますので、庁内の決定手続が必要であると認識しております。
 その中で、管理運営方法の変更理由といたしましては、まず1点目といたしまして、今現在、海老名市学校給食検討委員会におきまして、中学校給食実施の方向性など多角的な検討を進めていることから、今後5年間にわたる指定管理者による管理運営ではなくて、今後の小中学校給食の調理業務全体を見据えて弾力的に中学校給食が実施できるような体制を確保したいというのが1点ございます。
 もう1点につきましては、施設の管理運営全般を委ねるメリットについては認められるものでございますけれども、学校給食の提供におきまして最も優先される安全・安心な給食の提供という実現に向けまして、各業務の受託事業者がそれぞれの専門性を強く発揮していただくことを期待したいという2点から、今回、食の創造館の運営方法について変更することを検討しております。
 なお、この変更につきましては、今後ずっと食の創造館について指定管理者制度を導入しないというものではなくて、まずは業務委託に戻して、それ以降については今後しっかり検討を重ねてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) 食の創造館はもともと給食センターではないですよということで建てられて、そして民間活力を使っていこうという中で指定管理をやられてきました。ただ、今お話を伺うと、新たな中学校の給食を担う部分においては、今度は中学校のほうはセンター方式で、これは給食センターという位置づけに多分なるのだろうと思いますけれども、その両方の運営を考えると……と今私は聞こえました。
 ただ、そうはいっても、食の創造館は民間活力を使っていきましょうということで、指定管理を議会としても議決してまいりました。そういう意味での指定管理に関しては一定の成果もあったのだろうと思いますし、検証というものも必要だろうと思う中では、指定管理で行った食の創造館に関しての成果に関してはどういうふうに考えられているのか、お伺いしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 教育部長。

◎教育部長(伊藤修) 食の創造館につきましては、大部分が学校給食の調理施設ということで、指定管理者の民間ノウハウの発揮についてはちょっと限定的な部分がございますけれども、その中におきましても、日々の学校給食の提供に加えまして、例えば、海老名市駅伝競走大会のときの炊き出しですとかスープの提供、親子ふれあい教室の開催ですとか貸し館業務、また給食の試食会など、さまざまな面で企業の専門性を発揮して取り組んできたと我々としても受けとめているところでございます。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) これがまた業務委託になってしまうことによって、せっかく得られた活力というのがなくなってしまうということがないように考えていってもらいたいと思いますし、これから庁内の市長を含めての議論もこれからまだされるということですので、食の創造館の役割と中学校の新たなセンターのというものに関しては、どういう位置づけなのかということをしっかり議論していっていただきたいと思います。
 先ほど教育長のほうで、給食、おいしいものをしっかりみんなに食べさせていきたいという話がありました。運営に関して、そうすると、海老名市は今後方向性としては、食の創造館があり、東柏ケ谷小学校の施設があり、そして中学校のセンターがありという形、3つの施設になってくると思うのです。その点に関しての運営方法、指定管理が外れて、今、東柏ケ谷のほうは業務委託になっていると思いますけれども、その3つの施設に関しての運営をどういうふうに考えるのか、お伺いしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 教育部長。
◎教育部長(伊藤修) 今後、東柏ケ谷小学校の給食の調理場と現在の食の創造館、また新たに給食調理施設を建設した際には、給食を調理する施設が3施設となります。その際には、その3施設につきまして、それぞれがいい形で連携をとりながら運営していくのが一番いいのかなとは思うのですけれども、何せ今の時点では、例えば食の創造館の給食調理業務を行う会社等については、今のところまだ決まっておりませんが、いずれにいたしましても、3施設がうまく有効的に機能するような形で運営していくのが望ましいと考えております。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) 非常に重要なところだと思いますので、しっかりと議論をしていっていただいて、子どもたちにとって何が一番いいのか、そして民間活力を使っての食の創造館の利用ということに関しても、そういうことが落ちることがないようにしていっていただきたいと思いますし、指定管理者の指定に関しては、我々議会の議決が必要になってきますけれども、これは委託になると、恐らく議決ではない話になってくるのか。委託のところでの予算で議論があるのかなと思いますけれども、いずれにしても、その方向性が出たところではしっかりとご説明をいただきたいと思います。
 小学校の給食の改善ということも検討委員会で議論されてきております。教育長が前の質問のときに、おいしいものを食べさせていきたいのだ、いろいろな工夫もしていきたいのだ。伺ったところ、果物の提供がだんだん減ってきて、いろいろとアレンジがしづらくなってきているなんていう話もありました。その部分は、平成21年から給食費が一切変わっていないという部分で、検討委員会の資料を見させていただくと、給食費に関してもいろいろ議論をされてきていると思います。給食費に関して議論の内容、方向性があればお伺いしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 教育部長。

◎教育部長(伊藤修) 小学校の給食費の議論の状況でございますけれども、議員から今ご質問でございましたとおり、小学校の給食費につきましては月額4000円掛ける11カ月分ということで年間4万4000円で、平成21年度からずっと据え置きとなっております。この10年間の中での、例えばパンですとかご飯ですとか牛乳の価格の推移を見ますと、この10年間にかけて、パンの価格も上がっている、牛乳の価格も上がっている、おかずの価格も上がっている。その中で、給食費自体が上がっておりませんので、必然的におかずに充てられる給食費の金額が年々減っている状況がございます。このような中で、小学校給食を今後さらに魅力的な給食とするに当たって、給食費の見直しを行うべきではないかと、検討委員会のほとんどの委員からそういった意見をいただいておりますので、今後、他市の状況なども踏まえまして、今後の給食費のあり方についても検討を深めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。給食費が値上げになる可能性もある、中学校の給食を進めていく、センター方式にしていくという方向性もある。保護者の皆さんに関連をしていることであり、前回も言わせていただきましたけれども、保護者代表者の人がその検討委員会の中に入っていながらも、その議論が一般の役員等をやっていない保護者の人には聞こえてこないという話も前回言わせていただきました。検討委員会の中でシンポジウムをやりますよということが先ほどありましたけれども、そういうシンポジウムを使って、なぜ値上げが必要なのだ、なぜ中学校給食なのだというところ、保護者のアンケートと子どものアンケート、子どもは7割が弁当がいいという結果も出ていますし、そういうようなことをせっかくの機会なので、市内の保護者の皆さんにしっかりと伝えられるようなそんなシンポジウムにしていただきたいと思いますが、そのことに関して何かあればお伺いしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 教育部長。

◎教育部長(伊藤修) シンポジウムでございますけれども、今年度に入って今まで6回、学校給食検討委員会を開催して議論を深めてまいりました。その際には、小中学生からアンケートをとったり、保護者からもアンケートをいただいています。保護者からのアンケートの結果については、まずは保護者に対して、しっかりとその結果をお伝えしたいと思っておりますし、またそれにプラスいたしまして、シンポジウムを開催することによりまして、今までの学校給食検討委員会での議論の状況をしっかり丁寧に説明するとともに、保護者の方などから意見をいただけるような機会として開催してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) そういう丁寧にやってきている内容をしっかりと市内の保護者の皆さん、これから小学生の子が中学生になるし、幼稚園の子もいずれ中学生になるという中では、市民全体に向けてのしっかりとした発信をしていっていただくようお願いをします。
 この質問の最後に市長、マニフェストで、市長も3年以内というところの発言もあったように思います。今、教育部としての考え方としての整理は伺いました。改めて市長としての今の状況に応じてのご意見を伺いたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 市長。

◎市長(内野優) 令和4年に今泉小学校はある程度改修しないと受け入れができません。そういった面では時間はあるのですけれども、総予算で考えると、給食センターと中学校の部分、それからそういった増改築、あるいは今の現状の公共施設も傷んでおりますから、総予算の中でバランスを持ってやっていかないといけない。しかしながら、私の部分では4年間を託されたわけですから、4年のうちにしっかりと責任を持ってやっていきたいと思っています。
 以上であります。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) アンケートの結果もあるように、本当に多くの保護者が期待をしているような話でもありますし、小学校の給食においては、少し質をまた改善して楽しい給食になるようなというところをお願いして、この質問を終わります。

令和元年12月17日【市内公共交通網の竪備】

2019-12-17

令和元年12月17日第4回定例会
「市内公共交通網の竪備」R1.12.17

3点目は「市内公共交通網の竪備」についてです。
 平成31年3月定例会でも同じテーマで質問をさせていただき、その答弁で、高齢者や妊婦、お子さんを連れての移動は容易ではないことから、誰もが利用しやすい地域公共交通を目指し、ワゴン車両による実証運行を行いたいと考えている。特に門沢橋、中野、社家地域では、JR相模線沿線で若い世代の居住がふえており、駅などまでの公共交通が十分でないことから、実証運行を令和元年10月ごろから2カ年実施をしていくとのお話がありました。この地域コミュニティ交通の実証実験が始まっております。現状についてお伺いをいたします。
 また、実施に至る過程で、まちづくり部と保健福祉部のワーキンググループをつくり、市内公共交通網について研究を進めていくというお話もありました。この現状についてもお伺いをいたします。

◎市長(内野優) 久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
市内では、民間事業者が運行するバス路線や市が運行するコミバス、あるいは社協が運行しておりますぬくもり号やさくら号がございます。今後、交通弱者とか移動支援のあり方、公共交通の抱えているまちづくり部と保健福祉部に検討を指示しております。現在、ワーキンググループで検討を進めている中で、それを踏まえて市としての取り組みや方向性をまとめていきたいと考えております。
 このほかにも、つい最近、神奈川新聞でも出ましたけれども、あるスーパーが買い物支援という形で、予約があると、買い物の迎えに行って、買い物が終わったら送るという形で新聞にも出ておりました。そういった部分でいくと、先ほどの商工会議所との連携を深めながら、そういった大手のスーパーがあったり、市内の中小があったり、そういったものの連携の中でできることを行政として支援しながら、その部分のフォローをまた市がやっていくということも必要ではないかなと思います。今までのぬくもり号とさくら号が完璧ではありません。コミュニティバスが完璧ではありません。今後の将来を見据えた少子高齢化社会の中でどうやっていくか。それは1つの大きな課題でありますので、これについてもできるだけ方向性をしっかりと踏まえながらやっていきたいと思っています。

◎まちづくり部次長(金指太一郎) 3番目の「市内公共交通網の整備」についての詳細でございます。
 まず、コミュニティ交通の運行の現状でございます。高齢者や小さなお子様連れの方々に対する移動支援策として、10月1日より社家、中野、門沢橋地域において、9人乗りワゴン車によるコミュニティ交通の実証運行を開始したところでございます。利用者数の実績といたしましては、10月が854人で、1便当たり2.0人、11月が1185人で、1便当たり2.8人となっており、少しずつではございますが、利用者数は伸びている状況でございます。また利用者の内訳は、高齢者層が6割、生産年齢層が3割、小中学生や未就学児が1割となっております。利用者からは、バス停が家の近くにあり便利である、あるいは荷物があるときに便利であるなどのご意見をいただく一方で、本数がもっとあると助かる、満員で乗れないことがあるなどのご意見もいただいているところでございます。引き続き地域への周知など利用促進を図るとともに、利用者アンケート等により地域の皆様のご意見をいただきたいと考えてございます。これらの結果を踏まえ、運行ルートや時刻表の見直しを行うとともに、費用面や事業効果を含めた検証を行ってまいります。
 次に、まちづくり部と保健福祉部のワーキンググループの現状についてでございます。
 このワーキンググループは、移動支援のあり方と公共交通のかかわりについて検討を行っており、これまで計6回開催をしているところでございます。特に高齢者や障がい者、妊産婦などの交通弱者に対する移動支援につきましては、福祉政策の観点からも市全域でどのように取り組んでいくかが課題でございます。既存の路線バスやコミュニティバスとぬくもり号、さくら号との連携、あるいは役割分担、改善も視野に入れ、公共交通と福祉交通の共存とともに、交通弱者への移動支援を引き続き検討してまいりたいと考えてございます。
 以上です。

◆(久保田英賢 議員)
先ほど一定、今の実証の内容に関してはお伺いしました。2カ月たつにつれて、だんだん伸びてきているという状況もわかりました。では、実際このコミュニティ交通のルートとか時刻もしくは運行のルールというのはどのような経過を経て決まってきたのか、お伺いしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 金指まちづくり部次長。

◎まちづくり部次長(金指太一郎) コミュニティ交通の実施に当たりましては、社会福祉協議会を初めといたしまして、地元、社家、中野、門沢橋の自治会長、それから子育て世代の方々で構成する南部地域における地域公共交通のあり方に関する勉強会を設置し、検討を行っていただきました。また、社家、中野、門沢橋地域の約1600名の方を対象としたアンケートを実施し、あわせて意見を頂戴したところでございます。今ご質問の運行ルートや時間帯、乗降場所などの位置につきましては、勉強会での意見、あるいはアンケート調査に基づき決めさせていただいたというものでございます。
 また、運行概要でございますけれども、ルートは本郷の商業施設から門沢橋、中野、社家地域を経由し、運動公園まで運行しており、一部の便は海老名駅まで運行している状況でございます。また、運行時間についてもお決めいただきましたけれども、それらも小さなお子様連れや高齢者の方を対象にしたいということで、昼間の時間帯を採用させていただいたものでございます。さらに、運行ルート上の乗降場所についても、先ほどありましたとおり、アンケート調査等で上がりましたので、その意見を踏まえて設置いたしました。さらに、非常に狭隘の道路を通りますので、通常のバス停のようなものは設置できません。そのため、民地のご協力をいただきまして、そこに表示板を設置させて、現在運行しているというところでございます。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。この件に関しても私は幾度となく提案をさせていただいて、実証実験までしていただいているところでありますけれども、幾つか乗れなかった等の課題があるようなこともちょっと耳にしております。実際運行してまだ2カ月ですけれども、その課題があればお伺いしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 金指まちづくり部次長。

◎まちづくり部次長(金指太一郎) 議員ご指摘のとおり、今回運行に当たっての現在の課題としては、定員が9名ということで、定員オーバーのために乗車できない、乗り残しがございます。2カ月で、10月に1回、それから11月に5回ということで、計6回乗り残しがございました。また、乗り残しがありましたのは海老名駅の発着の便で、利用者が集中したためだろうと考えてございます。いずれにしましても、今回コンパクトな車両で狭隘な道路を通って、よりきめ細かな対応はできているのですけれども、一方で乗車定員が限られるということで、乗り残しが課題であると認識してございます。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。2年間の実証実験というところの中で、今回、その課題としてルートが運動公園までの便と海老名駅まで行く便と分かれているという中で、海老名駅まで行く便は、最初に乗ってしまうと、ずっと海老名駅まで乗っていくので、途中で乗りたい人が乗れなくなってしまうという課題がある。それはそのとおりだと思います。海老名駅までそのまま乗っていきたいという人は多いのは当然だと思いますけれども、私、市内公共交通の提案をしたのは、市内には9つの駅があって、その9つの駅をうまく利用して、電車を補足する足にしたらいいのではないかという提案をさせてもらいました。イコール、例えば門沢橋駅、社家駅を通って、その地域を細かに回って、海老名駅まで行きたい人は電車を使って行ってもらう。そういうことが必要だと考えています。
 何でも海老名駅まで行ってくれるというのを実現しようと思うとなかなか難しくて、時刻表を見ますと、門沢橋駅のところで見ますと、運動公園との行き来のところで言うと、30分に1本ぐらいで回るのです。それが海老名駅まで行くと1時間に1本になってしまう。地域の中で駅を中心にしたそういう地域の足というものをうまくつくれれば、非常に便利だと思いますし、しかもタクシーで今回は運行していますので、どこでも乗りおりが自由にできるはずなのです。その部分に関して、ルート上であれば、ここでおりたい、ここで乗りたいということが可能なことが今法律的にも認められていると思います。実証実験なので、例えば海老名駅をやめて、実際もう地域だけを走って、そのかわりどこでも乗りおりできるよう、こんなことをトライしてみるということも大切だと思いますけれども、ご見解をお伺いします。

○議長(福地茂 議員) 金指まちづくり部次長。

◎まちづくり部次長(金指太一郎) ご提案ありがとうございます。今実証運行をする中で、実は利用者の方々からもさまざまなご意見をいただいているところでございます。その中には、先ほど乗りこぼしというお話をさせていただきましたけれども、一方で、もっと海老名駅までのアクセス、本数をふやしてほしいといったご意見もいただいております。今後、またアンケート調査も実施いたしますので、議員からのご提案、それからアンケート調査結果等を踏まえて研究していきたいと考えてございます。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) 理想は、免許がなくても、海老名のまちは、鉄道が通っていて、その鉄道駅までのアクセスがよくて、バス路線があって、そのバス停までもアクセスがよくて、その補助になるのがそういう地域コミュニティの乗り物だと。それがタクシーで行われることによって、どこでも乗りおりが自由にできる。これはまだ日本でないらしいのです。いろいろな意味でぜひ研究をしていっていただきたいと思いますし、料金を取る取り方とかにも課題がいろいろあることは承知しています。前もっての回数券みたいなやり方をすることによって、その課題も解決ができると思っております。
 よくないですか。ルート上、どこもがバス停、自分の近いところで。しかも、9人乗りですから、ちょっと細いところにも行ける。国分寺台なんか、後で永井議員もこの質問をやられるので、一緒にお話ししましたけれども、バス停まで300メートル歩くのが大変なのだ。だから、そういうバス停をも通ってくれる、そして駅を中心に。理想は、そういうネットワークを市内中学校区ぐらいのところ、6中学校区ぐらいにこの便が走ればいいなと思います。それは今、2本バスを今回も使っていると思いますけれども、その2本でうまく小さなエリアで回れば、30分に1本というのはもう可能なのです。鉄道を使ってもらうということを念頭に置いた中で、ぜひご検討をしていっていただきたいなと思います。
 ただ、海老名の中では今、ぬくもり号、福祉と公共交通というものが分かれています。ワーキンググループを6回やられているというところですけれども、その整理が今どういうふうになっているのかだけお伺いしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 金指まちづくり部次長。

◎まちづくり部次長(金指太一郎) ワーキンググループの検討経過ということでございますけれども、現在、海老名市の公共交通としては、今おっしゃっていただいたコミバス、えびさむ線、それからコミュニティ交通を運行しています。これは公共交通として市民に欠かせない移動手段であると認識してございます。一方で、福祉政策として現在ぬくもり号、さくら号が走ってございますけれども、これらも高齢者や障がい者の移動手段としての役割を担っていると思っています。ワーキンググループでは、より高い視点に立ってこれらをどういうふうにしていったらいいのか。例えば、地域福祉交通と公共交通のすみ分け、役割分担、あるいは相互補完というものができないだろうかということで議論をまさにしているところでございます。
 以上でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。福祉は福祉の視点、公共交通は公共交通の視点ということはしっかりとすみ分けをして検討していっていただきたいと思います。那須塩原市ではうまくタクシーを使ってデマンドではないやり方でもやっていますので、(時間切れのブザーが鳴る)ご検討ください。
 終わります。

○議長(福地茂 議員) 以上で久保田英賢議員の市政に関する一般質問を終結いたします。

令和元年12月17日【まちの資源を活かした今後のまちづくり】

2019-12-17

令和元年12月17日第4回定例会
「まちの資源を活かした今後のまちづくり」R1.12.17

2点目は「まちの資源を活かした今後のまちづくり」についてです。
 海老名市では、海老名駅中心に東西のまちづくりが行われ、中心市街地の活性化が進んできております。令和元年11月30日には相鉄線の都心乗り入れも開始され、さらに交通利便性もよくなってまいりました。一方、海老名市の観光資源を外部に対して発信し、人の誘致を行えていない、そんな現状もあります。今回、今後の10年を見据えた総合的な計画を策定され、議案として上程されております。地政学的にも恵まれたこのまちのまちづくりを今後どの様に考えているのか、お伺いをいたします。

◎市長(内野優) 久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
2番目の「まちの資源を活かした今後のまちづくり」についてでございます。
 本定例会では、本市における10年後のめざす姿の方向性を示したえびな未来創造プラン2020の策定について上程しております。本市は、鉄道3線が乗り入れ、市内に9つの駅を抱える交通利便性の高いまちであります。相模鉄道がJRと相互乗り入れを行いました。先月の30日には新宿まで行けるという形でありました。これから川越や大宮など、北関東方面からの乗りかえなしで海老名に来られるという形にもなります。あるいは、数年後には渋谷まで直通します。議会の冒頭でも申し上げたとおり、渋谷が若者のまちから大人のまちへと変貌しつつあるというニュースもあります。そういった面では、今後、海老名が置かれている位置づけというのは、ポテンシャルがより高くなってくるだろうと思っているところでございます。
 そういった中では、令和3年に海老名は町から市になって50周年を迎えます。そういった面で、花を添えていただくような形で小田急のロマンスカーミュージアムがオープンしますので、今後、全国から多くの鉄道マニアもいらっしゃると思っております。こういった形を生かしながら、絶好の機会を逃すことなく、引き続き積極的なまちづくりを進めていきたいと思っています。
 先ほども話しましたけれども、隣の駅間のマンションの31階から海老名市の周辺を見ると、機会があったら、小田急に言って、議員も視察をされたほうがいいと思います。高さが31階、リコーとはまた違った雰囲気がありまして、周りがばあっとできていて、また田んぼがあって、またこっちに行くとできていて、また田んぼがあったり、高校生が言っているちょっと都会、ちょっと田舎と合っていると思います。
 しかしながら、今後は駅間の問題はともかくとして、西口にまだ調整区域が残されております。そういった部分では、今後道路をつくると、何でもできる場所になりますから、そういったものの規制とか秩序あるまちづくりも考えていく必要がある。これについては都市計画審議会でもお話をさせていただきました。そういった部分で、今後、難しいというか、指導的な土地利用の問題というのは出てくるだろうと思いますけれども、そういった部分は議員の皆さんと相談しながら、開発をすべきところと残す農地としっかりとしたことを踏まえながらやっていきたいと思っています。

◆(久保田英賢 議員)
先ほどの答弁で、市の魅力に関しては、市長のほうから交通利便性が高いことを挙げられていました。2022年の下期には相鉄線が東急のほうに直通線が運行される予定にもなって、さらに利便性が見込まれると思います。ほかにもたくさん海老名の魅力はあると思いますけれども、新しくつくられた総合的な計画、えびな未来創造プラン2020ではどのように整理をされているのか、お伺いをしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 財務部次長。

◎財務部次長(告原幸治) えびな未来創造プラン2020では、10年後のめざす姿「みんなが笑顔 みんなが住みやすいまち えびな」を掲げるに当たって、当市の魅力を整理しております。海老名市は、駅周辺で都市化が進む一方、少し離れれば田園が広がるといったように、都市と自然のバランスがとれたまち、先ほど市長の答弁でも、ちょっと都会、ちょっと田舎というお話もあったと思います。また、海老名駅を中心ににぎわいのあるまちであるとともに、歴史と文化の薫るまちでございます。このように、交通利便性の高さのほか、多彩な魅力を抱えているまちであると整理しております。
 以上です。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。平成14年に東口の中でまちづくりが行われてビナウォークができてきました。そして平成27年には、先ほど来お話がありました西口の区画整理事業によって、新たなるまちがあらわれてきました。大型商業施設の誘致も行われて、本当に今までの海老名のまちとはもう違った顔ができてきたなと思いますし、駅周辺の都市化が進んだというところは非常に喜ばしいことではあると思います。もちろんこれを否定する話では全くなくて、ありがたいことだと思います。
 ただ、1つ懸念することは他人の資本であるというところであります。他人の資本が入った中で、将来にわたってずっと運営をしていっていただけることはありがたいことではあるのですけれども、その魅力というもの自体は、まち固有の魅力というものをしっかりつくっていく必要があるのではないかということを私自身は思っております。
 海老名というまちは、歴史的背景を見ても、肥沃な土地があり、そして昔から交通の要所であったということであります。弥生の時代には、河原口坊中遺跡でもありますように、あの地に人が多く住んでいた。そして、そのかいわい、中野までのあの平地のところに多く栄えていたというそんな事実もあります。私は、そういう歴史とか肥沃な土地、農地というものが海老名の1つの個性ではないかなと思います。市長、先ほどもお話しされていましたけれども、ちょっと田舎という部分を表すると、農地というものが1つはちょっと田舎というところにもなるのかなと思います。
 弥生時代中期の話を先ほどしましたけれども、河原口坊中遺跡では、木片のきねと臼が原形をとどめて出てきた。これは日本全国の中でも、この木片のきねと臼が出てきたということは珍しいことだとなりますけれども、そういう背景の中からも、海老名のまちは2000年以上前からしっかりと稲作が行われていて、そして肥沃な農地があったのだ、そんなことを1つの個性と考えるのであれば、これから海老名のまち、ちょっと都会という部分が中心市街地であれば、ちょっと田舎というところが農地と考えてもいいのではないかなと私は思います。
 そんな持論は置いておいて、では、現実の海老名の農地を担っている農家の戸数もしくは農地が実際どれぐらいの面積としてあるのか、その現状をお伺いしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 経済環境部長。

◎経済環境部長(谷澤康徳) 農家、それから農地の関係でございますけれども、現在の総農家戸数は687戸でございまして、専業でやられている方は109戸という形です。
 それから、農地の関係でございますけれども、現状では、これは平成29年のデータになります。524ヘクタールでございまして、年々減少しているという状況にはございますけれども、市域面積の約5分の1を占めているといった状況でございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) 農家の戸数が少しずつ減っているという中で、年齢の構成なんていうことも影響しているのではないかなと思いますけれども、今の農家の年齢の割合ということもお答えいただければと思います。

○議長(福地茂 議員) 経済環境部長。

◎経済環境部長(谷澤康徳) 農家の年代別の従事者ということでございますけれども、現状では、50歳以上で全体の80.2パーセント、その中でも70歳以上が41.5パーセントと最も多い割合になってございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) この小さいなまちの面積の5分の1が農地である。そして、田んぼで言うと約2400反、畑で言うと2880反という面積だということをお伺いしました。この農地の部分があるから、何かほっとするという意見も市民の皆さんからあるのかなと思います。この現状に関してはよくわかりました。先ほど年齢の割合も聞きましたけれども、全国的にも農業、農地を守るというところの部分で言えば、高齢化の問題とか後継者不足もしくは担い手の不足ということが言われております。この海老名においての課題をどういうふうに認識しているのかお伺いします。

○議長(福地茂 議員) 経済環境部長。

◎経済環境部長(谷澤康徳) 議員のほうから今お示しいただきましたけれども、海老名市におきましても、今おっしゃられたとおり、従事者の高齢化だとか後継者不足、担い手不足、こういった課題を抱えてございます。具体的に申しますと、今申し上げました年齢が70歳以上が41.5パーセントを占めているということがございますし、専業農家は比較的後継者がいられるようですけれども、それ以外の農家は、今の状況からいくと、引き続き後継者が不足していく、こういった状況は否めないかな。だから、若手の方にぜひ農業従事者として活躍していただきたいところですけれども、それもなかなか難しい、こういった状況にあろうかと思います。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) 今お話があったように、専業の方はまあまあ、1種兼業の方も何とかなるだろうけれども、687軒のうちの544軒が2種兼業の方もしくは自給的農家の皆さんであるという中では、この高齢化の問題によって、ちょっと田舎である農地がしっかりと維持していけるのかというのは大きな課題だと思っております。海老名市の農地を維持していくため、市としては、どういうふうにこれから農業を支えていくのがいいのかという考えがあればお伺いしたいと思います。

○議長(福地茂 議員) 経済環境部長。

◎経済環境部長(谷澤康徳) 農業もなかなか大変でございますけれども、収益性が高くなければいけないというところがあろうかと思うのです。そういった点では、施設園芸だとか大規模に土地を利用していく形、それに関連すると、農地の集約化だとか機械化、こういったことが必要で、作業を効率化したり省力化する、こういった農業を展開することが1つの方策かなという形で考えてございます。一言でこう言いますけれども、実際は農地の集約化につきましても、権利関係だとか土地所有者の方々のいろいろなお考えがございますから、その辺につきましては意向が大事になってきますので、慎重に進めていく必要はあるのかなとは思っております。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) まさにそのとおりで、集約化を図りたいといっても、地権者の合意がなければ、その集約化も図れないというところは大きな課題だと思います。そういったところでは、ちょっと田舎という、駅からこれだけ近いところに農地があって、稲穂の季節には本当に豊かな風景が望めるわけであります。そういったものを維持するために、いろいろな手だてを考えていくことが必要だと思うのですけれども、まずは農地を持っている人たちがどういう意向があるのか、本当に自分がこのまま維持をしていきたいのか、誰かに貸して維持をしたいのか、もしくは売却をしたいのか、その辺が市としてやることであると思います。平成27年にアンケートを行ったということは伺っております。市内で30アール以上の耕作地を所有している農家だということを伺っておりますが、私は、そこではなくてもう全て、農地を持っている方に、これはちょっと大変な作業かもしれませんけれども、市として皆さんの意向を聞く必要があると思いますけれども、ご見解をお伺いします。

○議長(福地茂 議員) 経済環境部長。

◎経済環境部長(谷澤康徳) 議員おっしゃるとおり、平成27年に調査を実施してございますけれども、確かに限定的な範囲でということでございます。おっしゃられるとおり、ニーズを捉えていくということは基本的に大事なことでございますので、実際将来的にどう農業を考えていられるのか、そういった点については意向調査を実施してまいりたいなと考えてございます。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) 前向きなご答弁ありがとうございます。ぜひ令和2年度の中でしっかりとそういう農地を持っている方の意向を聞いて、それに伴ってどういう政策を上げていくのかということをお考えいただきたいと思いますので、この点に関してはここで終わりにさせていただきます。では、市長、何かお考えがあれば。

○議長(福地茂 議員) 市長。

◎市長(内野優) だからこそ農業法人が必要なのです。農業法人か公社か、それは後ほど質問者がまた聞きますけれども、そういった組織が必要。間に入って、地権者同士の問題の信頼関係をちゃんと確保していく、そういったことが必要。それはなぜかというと、行政側が担保しても、行政側がそれを生かすことはできません。だから、そういった部分の活用の組織をつくっていくということが今回の私の公約であります。
 もう1つ言えることは、アンケートを全部とれといっても、私は大体わかります。この方はこういう考え方だ。農業をやる人たちは、一番いいのは、農地に値段がつかなければ問題ないです。これはもう一斉に皆さんがやる。だから、農地に値段がついてしまっている。ここに大きな問題があります。だから、売ればお金になる。ところが、売れるかというと、売れない。なぜかというと、売ると、おまえのところは農地を売ったではないかと始まるわけです。だって、考えてみてください。農家の家ってすごい広いではないですか。住んでいる人は4人しか住んでいないとか高齢者が住んでいる。ところが、家を考えれば、ちょっとした家、市街化区域のほうですよ。そこを売ったほうが相続税でいいのではないかと思うと、母屋はなかなか売れないのです。そういった立場もあられるのです。
 だから、そういった部分では個々的にはあるのですけれども、海老名の問題は1つ言えることは、南部のほうでも農地に単価、お金がつくということの中の難しさがあります。そういった中では、だけれども、では、やっていけるかというと、やりたくない。だから、先ほど経済環境部長が言ったとおり、園芸的な農業に移行、あるいは集約化を図る、機械化を図っていく。そういった形でやる人間の皆さんを集約しながら維持をしていく、そういったことが今後求められていると思っています。
 以上です。

○議長(福地茂 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。都市近郊農業というところの立地としてはすばらしい場所だと思いますし、そういう農家のいろいろな考え方があることをまずしっかりと分析して、今ベンチャーなんかでもすごく都市農業を盛んにやられているところもありますので、そんなものも研究しながら進めていければと私も思っております。では、この点に関しては終わりにします。