平成30年3月12日【自治会に対する取り組みの現状】
平成30年3月第1回定例会 30.3.12
「自治会に対する取り組みの現状」
◆久保田英賢 議員
創志会の久保田英賢でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い市政に関する一般質問をさせていただきます。
今回は2つのテーマについて質問させていただきます。
1点目の質問は「自治会に対する取り組みの現状」についてです。
現在市には59の自治会があり、行政からの情報伝達や地域コミュニティの核となる役割を担っていただいております。回覧板の運営、レクリエーション活動、防犯活動、福祉活動、清掃活動など、その役割は多岐にわたっております。地域で安全で安心して生活していくためには、欠かせない行政のパートナーであると認識をしております。一方、高齢化やひとり住まいの世帯の急増、価値観の多様化等によって、役員のなり手不足は全国的にも大きな課題となっております。また、自治会長の業務多忙という声も伺っております。自治会自体を不要との声も少なくありません。地域コミュニティにおいて人間関係のつながりが希薄と言われている現在、地域コミュニティを強くしていくためには、自治会の役割は重要であると思います。高齢化による老老介護、ひとり暮らしの高齢者、ひとり親家庭、災害対応などなど、地域の結束があることによって生まれる効果ははかり知れません。市域全体での自治会活動を活発にしていくことは重要であり、そのためには自治会の加入率を上げていく取り組みは重要だと考えます。
現在、海老名市において自治会はどのような業務を担っていただいているのか、また、市は自治会活動に対してどのような支援を行っているのか、お伺いいたします。
以上、明快なるご答弁をお願い申し上げ、この場からの質問といたします。
○議長 倉橋正美 議員
市長の答弁を求めます。
◎市長 内野優
久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
1番目の「自治会に対する取り組みの現状」についてでございます。
地域住民が安心して快適な生活を送ることが地域と市の共通の目的であり、自治会は地域のリーダー、さらには行政のよきパートナーとしてさまざまな地域活動に取り組んでいただいております。また、地域住民の声を自治会として市に届けることにより、市民1人の声ではなく、多くの地域住民の声として捉え、市政に反映するなど、まさに地域自治の役割も果たしていると考えております。しかしながら、超高齢社会の到来や環境の変化などにより、加入率の低下や役員のなり手不足といった課題が浮き彫りになっております。こうした状況に歯どめをかけるため、新たな取り組みとして自治会懇談会を開催し、地域づくりファイルを作成いたしました。さらには、補助金の見直しや自治会員の加入メリットにつながる方策を検討しております。
いずれにいたしましても、地域が元気でなければ海老名は元気にならないため、引き続き自治会の取り組みついて支援をしていきたいと思っております。どこの組織でも役員のなり手というのは不足をしています。学校のPTAにしてもそうであります。いろいろな関係で、やはり今、人口は多くなりましたけれども、地域性とか、そういったまとまり、組織の加入というのはなかなか嫌がるという問題があります。しかしながら、何といっても今後の防災の関係とか、防犯の関係とか、さまざま地域の力、地域力が必要な時代になってきています。いわゆる個人の力というのは本当に小さいものです。だけれども、地域がまとまったときに、皆さんで向かっていくという力があれば、私は海老名が真にいいまちになっていくだろうと思っています。
私どもこの間、さまざま自治会の負担軽減もしてまいりました。後ほど説明があると思いますけれども、防犯灯の関係、あるいは配布物の関係も極力少なくしてまいりました。あるいは広報も今、シルバーに頼んで、1軒ずつポステンィングに入っています。しかしながら、逆に言うと、自治会に入らなくても広報が来るのだということも、自治会の加入を阻害しています。自治会に入らなくても、ポスティングされます。そういった部分も出てきています。よって、何がいいのか、悪いのか、いろいろありますけれども、やはり私ども市としては、何しろ地域のリーダーというか、地域のまとまりの最大の組織は自治会だと思っています。これをやっぱりレベルアップというか、力をアップすることによって海老名市が真によくなる。先ほど申し上げたとおりでございます。いろいろな懇談会を通し、あるいは自治会の役員を通し、いろいろな意見交換をしながら一緒にやっていく、これも1つの協働のまちづくりだと私は思っています。そういった部分では、どうかこれからも地域の議員としてよろしくお願い申し上げたいと思います。
1番目の詳細につきましては市民協働部長から答弁いたします。
以上でございます。
○議長 倉橋正美 議員
1番目の詳細について市民協働部長。
◎市民協働部長 深澤宏
1番目の「自治会に対する取り組みの現状」についての詳細でございます。初めに、市から自治会に依頼しております業務内容でございますが、自治会は行政のよきパートナーとして、市政の一翼を担っていただいていることから、さまざまな分野でご協力をいただいております。一部の道路や公園等における草刈り等の環境整備、自治会連絡協議会を通じた各種委員等の推薦、市内に約300カ所あります広報掲示板の管理、回覧物等の配布、市内約8700灯の防犯灯の見守り、健康推進事業など、このほかにもさまざまな市の活動に対してご協力をいただいておるところでございます。
ただし、先ほど市長からもありましたように、回覧物におきましては、平成27年度の91件に対しまして、平成29年度は28件と大きく削減したところでございます。その他の業務においても、自治会への負担軽減を図っているところでございます。
次に、自治会に対する支援内容でございますが、各自治会が実施しております地域活動、イベント、備品等の購入に係る補助、自治会館等の新築、増改築、改修事業に伴う補助、防犯活動に対する補助、寄附金等徴収に係る協力金、美化活動に伴う奨励金などが挙げられます。このようにさまざまな地域の共通利益の実現に向けた活動を通じて、地域のリーダー、そして行政のよきパートナーとして、欠かすことのできない存在であることは明確でございます。こうしたことから、今後もさらに自治会と連携を深めながら、地域の特性を生かした魅力ある地域づくりのために自治会に対する支援を継続して実施してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
それでは、順次再質問をさせていただきます。
まず「自治会に関する取り組みの現状」ですが、自治連があります。その自治連には各部会というのが設置をされていると伺っております。自治連だよりなんかを見ると、部会の報告なんていうこともしっかりといろいろと載っているわけでありますけれども、その部会が今どういう役割を担っていらっしゃるのか、また、市としてその部会の活用というか、部会とのかかわりというのはどのようにされているのか、お伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
自治連の中には専門部会という形でございます。総務、防災、防犯、福祉、広報、PRの6つの部会に分けております。これらは市内59の自治会長にいずれかの部会に所属していただいて、それぞれ年3回から5回程度、会議の中で専門的なテーマに基づき協議などを行っております。そして、自治会活動の充実に努めているところでございます。この部会におきまして、事務局またはいろいろな形での支援をしているところでございます。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
地域の自治会長たちが、地域の活動もしながら、また、自治会のあり方等、各分野に分かれてそういう部会の活動もされているということだと思います。先ほどお話の中で回覧板の件数、回数を減らして負担軽減もやっていますよということでした。お話だと91件から28件に、随分2年間の中で減っているなと思うのですけれども、その情報提供。先ほど市長からは広報なんていう話もありました。回数が減ることによって情報提供が落ちていないのかというところが少し疑問になるところなのですけれども、その情報提供、補完策というのはどのようにやられているのか、お伺いします。
◎市民協働部長 深澤宏
情報提供の補完部分でございますけれども、削減したのは、今まで同じ市からの情報を回覧板とホームページ、広報等重複して行っておりまして、もう1度全体を見直しまして、その結果、91件から28件になったところでございます。この補完としましては、市のホームページですとか、全戸配布をしております広報等が補完の情報提供となっております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
わかりました。
次に、その加入率の推移に関して伺いたいと思うのですけれども、平成28年では全体で71.9パーセント、そして29年には71パーセントということになりました。地域づくりファイルの中で非常に細かく各自治会の現状が載っておりますけれども、この減少している要因をどのように捉えられているのか、お伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
自治会加入率の減少の要因でございますけれども、これは全国的な大きな課題でございます。全国と同じように、高齢社会に伴って高齢者が活動に参加しづらくなったところ、あと若い人が忙しくて活動に参加できなくなっているところ、または加入につながる明確なメリットが見えないといったところが理由になっているのかなと把握しております。
◆ 久保田英賢 議員
今、市民協働部長からいろいろご答弁いただきました。この地域づくりファイルを見ますと、90パーセント以上のところの顕著な傾向としては、やっぱり集合住宅、マンションとかなのですね。一般的な住宅の中で90パーセントを超えているところは、上今泉五丁目とか国分北三丁目、あと望地等となっております。集合住宅だと皆さんで入っていただきやすい現状ではあるのですけれども、ただ、傾向を見ていくと、やはりどこもだんだん下がっていっているというところは、これからの地域のコミュニティをつくっていくところでは、今何かをしっかりやっていかなければいけない、そんなことがしっかり数字にあらわれているのかなと思います。加入促進の名目で、部会のほうでも加入促進のPR等やられていると伺っておりますけれども、具体的にどのような取り組みをされているのか、お伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
自治会活動のPRという形で、えびな市民まつりにPRのブースを設けておりまして、そこで加入促進活動を行っています。また、加入促進月間ということで、11月に加入促進活動ということで市役所1階のエントランスホールでキャンペーンを打って、加入に努めたところでございます。
◆ 久保田英賢 議員
そういうキャンペーンというのは、市民協働部長、お伺いしたいのですけれども、基本的に毎年同じような形で続けられているのか、それとも、例えばその年その年によってやり方を変えられているのか、お伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
ここ数年は同じような形でやっております。そのPRの実績ということで、効果も上がっているといったところもございます。
◆ 久保田英賢 議員
なかなか加入をされないという人がどんな理由でというところ、非常に難しいところであるので、即効果があらわれることというのはなかなか難しいのかなと思いますけれども、ぜひ自治連の皆さんがやられるPR活動を続けていっていただきたいなと思います。
ちょっと話題が変わりまして、掲示板の話が先ほどありました。約300カ所ある掲示板が、伺ったところによると、自治会のほうに移管されるということを伺いました。移管をされることによって何がどう変わっていくのか、お伺いしたいと思います。
◎市民協働部長 深澤宏
掲示板につきましては、社会情勢の変化を見て、一定の役割は終えたかなと思っております。今まで自治会とこの掲示板のあり方というのを協議してまいりまして、今後の方向性としましては、30年度につきましては、撤去を希望する自治会においては、随時撤去、移設等をしていく、31年度以降については、地域のための掲示板として活用していただくといった形での方向性でおります。
◆ 久保田英賢 議員
一定の役割は終えたというような部分のその役割というのは、多分、行政からの情報伝達の手段として、昔から使われていた掲示板というのは役割を終えたのだろうというふうなことでは理解ができるのですが、地域の小さなコミュニティの中での掲示板の役割というのは、私はまだまだあると思うのです。困るのは、掲示板が自治会に移管された、じゃ、全てにおいての費用の負担も自治会費の中から賄ってやってくれというようなことになると非常に困ると懸念しております。先ほどの話のように、行政からの情報の提供としては「広報えびな」もありますし、回覧板もありますし、ホームページもありますという部分での話はわかりますが、地域の中での情報の共有をするという部分においては、やっぱりふだんであれば、メールも使えない方々、ホームページを見ることもできない方々もいらっしゃる中では、掲示板という役割は地域の中では大きいと思います。なので、ぜひ自治会に移管されるという部分においては、しっかり費用面も含めて補完をしていただくように、この件に関しては強く要望させていただきます。
先ほど回覧板の話がありました、掲示板の話もありました。実は働く世代の人たち、回覧板をほとんど見られないのですね。結構ためてしまって次に送ることができないと迷惑がかかるからと言って、うちなんかもそうなのですけれども、知らない間にもう回っていたということで、見られていないことがやっぱりあります。そういった面では、今、海老名市では安心安全メールサービスがあります。学校メールも昔提案をさせていただいて、今では学校ごとに校長先生の権限で送れるようになっています。ぜひご検討いただきたいのは自治会版のメールサービス、自治会ごとの自治会長の権限でメールサービスが送れるような仕組みというのもあれば、いろいろな活用もできるのではないのかなと思っております。もちろん自治会長自身がメールはできないよというような方もいらっしゃるかもしれませんが、選択肢として、自分の地域のコミュニティの中でのメールサービスができるなんていう部分も1つの手段だと思いますが、ご見解はいかがでしょうか。
◎市民協働部長 深澤宏
自治会の中でそういう必要性とかいった形で意向があれば、何かしら市としても支援していきたいと思っています。
◆ 久保田英賢 議員
自治連の会議等があると思うので、ぜひ議題にしていただいて、ご議論いただければなと思います。
次に、加入のためのいろいろな手法に関してお話をしたいと思います。海老名市は若者定住ということで、奨学金返還補助事業、そして家賃補助事業をやられております。制度設計をされてこのサービスをつくられたと思うのですけれども、この議論のときに、こういう家賃補助であるとか、もしくは奨学金補助を受ける人は自治会へ入るべきだよというような議論があったのか、なかったのか、お伺いしたいと思います。
◎まちづくり部次長 平本和彦
ただいまご質問いただきました若者定住促進のための家賃補助事業でございますけれども、これ平成29年の4月から交付の対象ということで今動いています。今回この制度設計をするに当たってということでございます。確かにいろいろな議論はあったというふうには聞いておるのですけれども、ただ、基本的には、やはり将来にわたって、定住していただくということをまず重点的に考えています。ですから、基本的には、まず、海老名市内に住民票を移していただく。学生ですから一定期間という形になってしまうのですけれども、いわゆる卒業後もそのまま海老名市に定住していただくことに重きを置いて制度設計したということでございます。
以上でございます。(久保田英賢議員「奨学金のほうは」と呼ぶ)
奨学金は事務主管ではないのですが、基本的には同じような内容で制度設計しているところでございます。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
家賃補助金交付要綱の11条にシティプロモーション活動の実施等ということで、家賃補助のほうは「交付決定者は、当該年度において、Webサイト(ホームページ、ブログ、SNS等)を利用した本市のシティプロモーション活動の実施又は地域貢献活動、市民イベント等への参加を1回以上行わなければならない」という仕掛けになっています。例えば札幌とか神戸、京都なんていう大きなまちなのですけれども、家賃補助をやっぱりいろいろやっています。1つの目的としては、高齢化もあわせて各地域に起きている中で、家賃補助をしたときに、やっぱり若い人との交わりをつくるということで、札幌においては自治会加入という要件もつけられております。これは今後ご検討いただきたいと思うのですけれども、余りこういうことをやってしまうと、そういう制度を利用しなくなってしまうのではないかということもありますが、地域のコミュニティ、若い人がただそこに家賃補助だけで住むのではなくて、やっぱりその地域の人たちと触れ合うという仕組みをつくることも非常に重要だと思いますので、自治会加入をという要件は高い要件なのかもしれませんけれども、ぜひ地域コミュニティにそういう若い人たちが来て、ああ、あんな人と知り合いになったから、やっぱり海老名に住み続けよう。そんなことになることもあるのではないかなと思いますので、ぜひご検討をいただきたいと思います。
また、海老名市では、海老名市宅建業者協力会と空き家について協定を結んでいると思います。これは不動産会社のノウハウを使って空き家をうまく活用しましょうというところではあるのですけれども、例えば住宅の購入とか賃貸契約をする協会というのは、海老名に住むときの入り口になるのですね。その入り口の宅建業者協力会の方と空き家の協定だけではなくて、そのときに自治会加入のPRをしっかりしてもらう。これは先ほど永井議員も美濃加茂市のお話をされていましたけれども、美濃加茂市ではそういう協定をやられているそうです。宅建業の方々が何かやるときに、しっかりと各自治会の案内を出して自治会活動のPRをしておりますが、この件に関してご見解をお伺いします。
◎まちづくり部次長 平本和彦
ただいま空き家の関係で、仲介に当たって自治会への加入を条件、義務づけるようなお話でございます。基本的には、例えば開発に該当して、都市計画法32条の同意協議に当たって、例えばでかい開発なんかの場合ですと同意協議の中で、新しい入居者の方には自治会にできるだけ加入してくださいというようなことで協議しているという事例はございます。ただ、空き家は昨年度から宅建業者協力会と協定を結んで取り組んでいるのですけれども、そもそも空き家を流通のほうに出すということがまだなかなか実績として上がってきていないところですから、まずはそういう実績づくりに今は重きを置いているといったところで、動きが活発になれば、今ご提案の内容についても、今後いろいろ宅建業者協力会の業者さんとも話ができるのではないかと思っております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございます。空き家は空き家、自治会加入は自治会加入というところでPRしていっていただきたいなと思うのですけれども、先日会派の視察で那覇のほうに行ってまいりました。そのときにそれぞれの自治会の活動、海老名で言うと59の各自治会の年間予定、ニュースみたいなものが市役所に置いてありました。全部いただいてきたのですけれども、非常に参考になるのですね。自治会、4月には何をやって、5月には何をやって、うちの自治会はこういう特徴がありますよというニュースをつくっています。恐らく年間を通してつくっていると思うのですけれども、こういうものをそのエリアに住む人に対して宅建業者協力会を通じて渡してもらう。そのことによって、自分の住む地域はこんな自治会で、こんな活動をしているのかというのが目に見える。私は非常に重要なことだと思いますので、ぜひ自治会、宅建業者協力会、そして市とで協定を結んで、そんな取り組みをしていっていただきたいなと思います。
もう1つ、自治会加入のメリットという話をよく聞きます。自治会に入っても何のメリットもない、ごみ置き場の問題に関しても、情報に関しても、別に自治会に入っていなくても変わらないよねという話があります。そこで、やはり何か1つ、自治会に加入することによってのメリットをつくっていく必要もあるのではないかなということで、相模原市では自治会の会員、自治会に入っている人には人間ドッグを割引しますよとか、もしくは遊園地、ホテル、旅館、もちろん割引率はそれぞれによって違いますけれども、自治会に加入をしているというポイントカードを見せると、そういうサービスを受けられるというようなものをやられているそうです。私は以前、市民に対してのポイントカードというもの、市民カードをつくったらどうだろうかというご提案をさせていただきました。改めて、市民カードをつくるのですけれども、自治会に入っている人に関しては、また違う特典。例えば行政の検診とかを受けたときにポイントをつけるとかというのは市民全体でいいと思います。例えば行政の行事に参加して、ポイントをつける。ただ、自治会に入っている人のカードの場合は、地域の商店で買い物をしたときにポイントがつくなんていうようなことも可能ではないかなと思いますが、この点に関してのご見解をお伺いします。
◎市民協働部長 深澤宏
あくまでも任意団体である自治会での事業になってきますので、自治会のほうでそういった意向があれば、市のほうでも何かしらの支援ができるものがあるかどうか、検討してまいりたいと思います。
◆ 久保田英賢 議員
ぜひ海老名の商工業者の方々、自治会の加入率もしくは地域コミュニティが希薄になっていることに危機感を持っている若い団体の皆さんもいらっしゃいます。ぜひそんな方々と、こんなメリットをつくったらおもしろいのではないかというようなことを、自治会と行政とそういう若い人たちとでお話を進めていっていただければいいなと思いますので、よろしくお願いをしておきます。
自治会の役割というのは、行政から地域住民に対してのいろいろな情報の伝達とか、意見を聞いたり、草刈りをお願いしたり、防犯灯の環境整備、いろいろなことをお願いしています。ただ、冒頭にも言いましたように自治会長は本当に業務多忙です。この際、いろいろと調べさせていただいたところ、自治会にお願いしているのは、保健福祉部であっても本当にもう数え切れないぐらいあります。教育委員会のほうも本当にたくさんのことを自治会を通してお願いしています。私、思うのですけれども、自治会に全部お願いをして、じゃ、自治会で決めてきてね、自治会で推薦してきてねというようなことばかりだと、やはりその負担感というのはふえてしまうと思うのです。1つご提案なのですけれども、宮崎県日向市は地域担当職員という制度をつくっています。これは、1つの地域に担当の職員がそこにいるというところです。日向市のほうは8つの地域に分かれていて、そこに担当の職員がいて、その担当の職員が自治会の人たちと行政のパイプ役を担っているというやり方があります。コミセンに関しての指定管理なんていう話もありますし、行政嘱託を新たにつくるという話もありますが、そんなやり方に関して市長のご見解をお伺いします。
◎市長 内野優
基本的には、担当職員を置くという形は前の議員からも以前出ました。それを置くことによって、やっぱり今の負担というものを軽減できるかというと、そうではないと思います。職員である以上、いわゆる担当職員で仕事をやるという部分では、事務的なものとか、そういうものは地域活動としてお手伝いできると思います。はっきり申し上げて、現実に今、市の職員で自治会の役員になっている人が多くいらっしゃいます。そういった面では当然役に立ちますけれども、それでは地域担当職員として置いて、その職員の費用対効果。賃金を払うわけですから。どうかというと、1回コミセンに職員を配置して市政相談をやったら、全然なかったのですね。初めて私が市長になったとき。だから、海老名はすごく狭い地域ですから、基本的には直結にして自治会と行政ができるという範囲の面積だと私は思っています。そういったさまざまな点で、自治会長がいろいろ忙しいという形の中では、私どもその部分を精査して、どういうことを削っていこうとか、先ほどの回覧板でありますけれども、二十何回かありますけれども、それが本当に地域の人が必要な回覧板なのか、地域の高齢者が集まったお知らせなのか、それから行政がタッチしているのか、あるいは地域包括支援センターがタッチする場合もありますけれども、そういったことを少し考えないといけないなと思っています。
先ほどの掲示板の関係もそうなのですけれども、掲示板は300カ所あります。私はその300カ所のうち、150カ所を見ました。なぜかというと、計画停電のときに全部張りましたから。そのときに思ったことは、300カ所全部が地域の方が知りたいという場所にあるかというと、違うのです。掲示板というのは、開発があったとき、開発指導要綱で掲示板の必要性を訴えて掲示板をつくらせています。よって、1つの集合住宅、40軒か50軒のところに掲示板があるのです。ところが、その掲示板は、そこのマンション専用なのです。誰も行かない。張るところも少し高いところにあって、大変だったのですけれども、私どもは300カ所、地域が必要なところについてはある程度……。掲示板もつくり方が問題で、画びょうが全然通らないのですよ。通らないので、両面テープで張ると、今度はおかしくなるのです。いわゆるその素材までうちが指示をしていないのです。だから、使いにくい掲示板がすごく多いのです。だから、その部分、何とか統廃合を図りながら、雨にぬれないような形の掲示板でもいいではないかと。市が管理するのは59の自治会だから、いわゆる50カ所とか、あとは地域に任せましょうよと。費用の問題はその部分で、今後の問題だと思うのですよ。だけれども、問題は、いかに地域の皆さんの仕事が少なくなるような形が必要だと思っています。
しかしながら、やはり長となる人は忙しいと思います。それは、はっきり言って、みんなでやっていくという形であると思いますから。はっきり言って働いている人が多い、この間もある地域でお祭りとか、そういうのを高齢者の人が一生懸命やっていた。ところが、私が市長になって行ったときは、そのやっていた人が、うちの若い者が来ない、来ないと愚痴をこぼしていたのが、5年か6年たったら、若い人は地域の活動をやらないで、一生懸命働いて、税金を納めてもらえばいいのだ、俺なんかを支えてくれればいいのだ、そのかわり、私たちは地域のためにやろうよと言う高齢者の方もいらっしゃいます。59の自治会がありますから、さまざま特性が違うと私は思っています。それをどうやって負担軽減するかというのは今後の課題として受けとめさせていただいて、職員を置くか、置かないかにおいても別な問題として、市の職員の仕事というのは常に住民福祉と密接にしていますから、どこの部署でも地域ということを実感しながら、そう感じながら仕事をやることが必要だと思っています。
以上であります。
◆ 久保田英賢 議員
今、自治会の窓口は地域づくり課になっていると思います。ただ、そこから現実にいろいろなことを自治会の皆さんにお願いしているのは各所管だと思います。その辺の膝詰めでの話というのがないと、実際何をお願いして、どういうことをやってもらいたいのだということが伝わらないところもあると思います。改めてまた、シリーズでやりたいと思いますので、よろしくお願いをします。
平成30年3月12日【学用品等経費負担のあり方】
平成30年3月第1回定例会 30.3.12
「学用品等経費負担のあり方」
◆ 久保田英賢 議員
2点目は「学用品等経費負担のあり方」についてです。平成29年3月定例会でも取り上げさせていただいたテーマを、シリーズとして今回も質問させていただきます。
平成29年7月8日、第1回海老名市総合教育会議において、制服、運動着、教材費、修学旅行費、卒業アルバムなどが保護者負担されており、その軽減策について考え始めるということでした。平成30年度から柔道着や彫刻刀について新たなる取り組みが始まるということについては、素早い対応と非常に評価をさせていただいております。前回の質問をさせていただいた際、保護者負担をしているものについて、教材以外については、それぞれの学校で、先生、保護者、児童や生徒で協議して仕様書をつくり、その仕様書にのっとった形でプロポーザルを行うなどの提案をさせていただきました。教育長からは「親もちゃんと意見を言って、自分たちでつくったというものにして、それは参考にして進めたいと思います」との答弁もいただきました。また、平成29年11月に公正取引委員会が公立中学校における制服の取引実態に関する調査報告書をまとめて、一定の考え方が示されました。その後、3回の保護者負担経費検討委員会が開催されていますが、その検討委員会でどのような議論が行われたのか、お伺いをいたします。また、先ほどお話をした小中学校での彫刻刀や柔道着の無償貸与に対するものとして、今年度の補正予算500万円、新年度予算に約90万円が計上されております。この内容についてもお伺いをいたします。
以上、明快なるご答弁をお願い申し上げ、この場からの質問といたします。
○議長 倉橋正美 議員
市長の答弁を求めます。
◎市長 内野優
久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
2番目の「学用品等経費負担のあり方」につきましては教育長から答弁いたします。
以上でございます。
○議長 倉橋正美 議員
2番目の「学用品等経費負担のあり方」について教育長。
◎教育長(伊藤文康) 2番目の「学用品等経費負担のあり方」についてでございます。
そのうちの保護者負担経費検討委員会の現状ということでございますけれども、まず、全ての学校、6中学校の制服、ジャージ等のデータを調べて、それを公表しました。それを受けて保護者にアンケートをとりました。そういう中で、まず、次年度に向けて学用品費ということで、頻度が少なくて、価格が高いものということで、市長からの助言もありまして、柔道着とか彫刻刀については今年度補正予算を認めていただいて、新年度から、30年度からそれを活用できるようにしました。もともと本丸は、私、校長室にいるときに、段ボール2つにジャージが入っていて、更衣室にも制服がいっぱい並んでいたのです。それは、子どもたちにこれは負担だとわかっていましたので、何かあればすぐ貸し出せるようにしていたところでございます。そういう中で、ここから、制服、ジャージ、その先は修学旅行も十分に話し合いたいと思っています。その中で公正取引委員会から7つの提言が出ました。その提言の中で、それを守れないことの責任は、現状だと学校長なのですね。でも、学校がその責任を負うことはできませんので、教育委員会もそこで同一の形で、海老名市としてどのようにするかの議論を今進めているところでございます。
2番目のうちの中学校における彫刻刀、柔道着の無償貸与については教育部長から答弁いたします。
○議長 倉橋正美 議員
教育部長。
◎教育部長 岡田尚子
2番目のうち中学校における彫刻刀と柔道着の無償貸与についてでございます。これは、保護者負担経費検討委員会の中での議論ですとか、今、教育長が申したアンケートの結果で、やはり負担と感じている、使用頻度が低いから学校で貸し出してほしいといったような声が多数あったことなどを踏まえまして、保護者負担軽減策の1つとして実施するものでございます。ただいま申しましたとおり、12月の補正にてご承認をいただきまして、柔道着につきましては各中学校に80着、合計480着。こちらについては新年度予算としてクリーニング代も計上させていただいております。そして、彫刻刀につきましては、小学校に1211セット、中学校に300セットを配備いたしました。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員)
次に「学用品等経費負担のあり方」の件に移ります。
制服の件に関して、コンペや入札もしくは取扱店の拡大をしていくという方向ですけれども、保護者から見たときに、今後、現在とどのように変わっていくのかということに関してお伺いします。
◎教育部長 岡田尚子
保護者の視点からすると、やはり第一には経費の節減といった面が考えられると思います。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
現在買うお店の選択肢は幾つかあると思います。ただ、有馬中学校、海老名中学校、大谷中学校以外の価格は全部一緒ということです。保護者は価格や素材の選択肢を望んでいると思いますし、例えば夏服で言うと、検討会の中でも、7月、9月はジャージ登校もいいよというような学校もある中では、じゃ、夏服は買わなくてもいいよねという選択肢もあると思うのです。こういう選択肢をふやしていく必要があると思いますけれども、それに対しての見解をお伺いします。
◎教育部長 岡田尚子
さまざまな考え方がある中で、議員がおっしゃったような、夏服はほとんど着ないのだったら、本当に必要なときは冬服のまま登校すればいいのではないかとか、あとは、夏服、冬服のほかにスリーシーズンというか、オールシーズン着用できるような素材のものを選択できるようにしてもいいのではないかとか、さまざまな考え方がありますので、そちらを念頭に踏まえながら議論しているところでございます。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
決まったところでとなると、やっぱりずっと同じことの繰り返しとなりますけれども、いろいろな形で学校ごとに保護者と一緒に考えて、こういうふうにしていったらいいよねというようなことを逆に提案して、そういうことに関してしっかりとサービスをしてくれる業者はいると思います。他市はそのようなやり方でやっているところがたくさんあると思うので、ぜひ進めていっていただきたいなと思います。
運動着に関してなのですけれども、運動着に関してはその検討会の中でも取扱業者が1社だというところに関しては課題とされていると認識をしています。運動着に関しての購入の考え方も、今後は制服と同じような形でいいのかどうか、お伺いしたいと思います。
◎教育部長 岡田尚子
制服と同様、負担の軽減といった見方で考えております。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
運動着の取り扱いは、市内の2校においてはワンポイントの白Tでいいよというようなことも検討会で言われていますので、その件もまた後ほどお話をしたいと思います。
生活困窮世帯の部分に関して少しお伺いしますけれども、やっぱり制服、高いですよね。大きな負担になっていると思います。生活保護とか、もしくは準要保護の世帯に対しての補助というのはどうなっているのか、お伺いしたいと思います。
◎教育部長 岡田尚子
制服というか、標準服というだけではありませんけれども、新入学用品費として生活保護の方には入学準備金といたしましては4万7400円。それから、いわゆる準要保護ですね。スクールライフサポートの中で3万7920円を支給させていただいております。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
そうなると、制服は安くても5万円を超える中で言うと、この費用ではやっぱりなかなか購入ができないということだと思います。実際、生保の世帯、準要保護保の世帯の制服購入の実態としてどのようになっているか、把握をする必要があると考えますけれども、その方法はありますか。
◎教育部長 岡田尚子
準要保護の世帯につきましては、具体的にはまだそういう動きはとっておりませんけれども、ただ、実態の把握というのは、事務局をやっている以上、可能であるとは考えております。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
ぜひその実態を把握していただきたいと思います。というのは、やはり国の公取のほうでの指針としても、中古の制服ということにいろいろと提案をされております。そんな形の充実をしていくということは非常に重要なことだと思いますので、まず実態の把握をしていっていただきたいなと思います。
海老名市内6中学校の制服のバザーに関して調べさせていただきましたが、ほぼほぼ皆さん、やられている、PTAが全て主体でやっているということです。生活困窮世帯とか兄弟姉妹が多い世帯、もしくは成長に伴って買いかえをしなければいけないという世帯に関しては、やっぱり新品をまた買うというと大変なところで、中古、リユースというニーズはあると考えますけれども、ご見解をお伺いします。
◎教育部長 岡田尚子
議員おっしゃるとおり、それから先ほど教育長も申しましたけれども、いつでも使えるようにストックを持っているようなところですとか、それから、リユースの活動をしている学校ですとか、さまざまございますけれども、やはり必要なときに着用できるような体制づくりというのは必要だと考えております。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
これは高松市の事例なのですけれども、リサイクルの業者がバザーの協力をしているというケースがあります。具体的な例を今話すと時間がもうなくなってしまいますので、学校のバザーは集めるのが大変だというところを、そういうリユースの業者に手伝ってもらいながらバザーの開催をしていると。そこに行政もお手伝いをしているということですので、これはまた、具体的に改めてお話をさせていただきます。
先ほどのTシャツの話、運動着の話に移りますけれども、今2校で運動着の自由化が始まっていると聞いています。ほかの4つの学校の動向というのはどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。
◎教育部長 岡田尚子
実はこの検討委員会の中でその2校の取り組みが明らかになって、横での情報共有が図られたという部分もございますので、今のところ、4校については具体的な動きはないといった状況です。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
教育長、ちょっとお伺いしたいのですが、2校でもう既にできているという中で、この運動着に関して、うちの息子は今度柏ケ谷中学校の1年生になるので、私はもう運動着を買ってしまったのですけれども、こういうのはすぐやれることだと思います。教育長の見解をお伺いし
ます。
◎教育長 伊藤文康
実を言うと、先ほど教育部長が言ったように、それも去年調べて、初めてわかったことであって、話をしている中で、うちの学校はそういう指定はないよ、白ならいいよと。これはもう早急に校長会で連絡調整を図って。
ただ、そこについては、今年度の子どもたちには本当に申しわけない気持ちがありますけれども、次年度以降、工夫すれば結構安くなる部分があるので、そういう工夫はどんどん取り組んでいきたいと思っています。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
伺うところによると、有馬中学校はもうかなり昔からやられているということも聞いています。やれないことではないと思うので、いつやるかというところで、早急に取り組んでいただきたいと思います。
柔道着について伺いたいと思います。各学校80着を配備されるということなのですけれども、今後、保護者としてはどういう選択肢があるのか、お伺いしたいと思います。
◎教育部長 岡田尚子
保護者の負担軽減ということで、私ども80着ずつ購入していますけれども、従来どおりレンタルで使いたいとか、それから、ずっと使うから購入したいのだといった方もおいでになると思います。その選択肢を排除するものではございません。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
ただ、80着というと、1学年分では足らないのですね。伺ったところ、柔道着は一応着回すと。最初の学年が使ったら、その次また使って、その次また使って、最後にクリーニングをするようなことを伺いました。できれば、衛生面的に言うと、各学年分ぐらいの柔道着を準備いただくといいかなと思います。
これは1つご提案なのですけれども、平成20年から柔道着の購入が始まりました。約10年間、そんなに使っていない柔道着は市内に多分あると思うのですね。これをしっかりと学校というか、市のほうで集めて、そういうものをリユースするという方法があると思いますが、その件に関してのご見解をお伺いします。
◎教育部長 岡田尚子
使わないから、もったいないからというお気持ちの方、割といらっしゃるのかなとも思っておりますので、その手法については検討してまいりたいと思っております。
以上です。
◆久保田英賢 議員
冬場、ジャージを着た上に柔道着を着てやるから衛生的だというお話も聞いてはいるのですけれども、できれば、他市例なんかを見ると、やはり毎回、白衣と同じように使った人が洗っていくような制度もあるようです。ぜひその辺はご検討いただきたいと思います。
そして、クリーニングに関してなのですけれども、これは高松の例なのですけれども、障がい者の施設を使った形。障がい者施設との連携の中でクリーニングをしてもらって、保管とかのこともお手伝いいただいているという例がありますが、そういうことの連携に関してご見解をお伺いしたいと思います。
◎教育部長 岡田尚子
そういった先進的と申しましょうか、そういう取り組みを参考にしながら研究を進めてまいりたいと思っております。
以上です。
◆久保田英賢 議員
さまざまな学校で、さまざまな取り組みをしていて、違いがいろいろあるのですけれども、ぜひ海老名市として、保護者経費の負担を減らすような取り組みをしていっていただくことをお願い申し上げ、私の一般質問を終わります。