平成28年6月14日【子育て支援策の現状について】
平成28年6月第2回定例会 280614
『海老名市における乳児期から成人に至るまでの子育てについて』
1)子育て支援策の現状について
◆ 久保田英賢 議員
「海老名市における乳幼児期から成人に至るまでの子育て」の現状についてお伺いをしてまいります。子育てにかかわる部署としては保健福祉部と教育部があると思いますので、それぞれについてご回答をお願いいたします。
まず1点目は、子育て支援策の現状についてであります。海老名市では、他市にはないさまざまな子育て支援策があると思いますが、現在行われている支援策の現状をお伺いいたします。
内野市長の明快なるご答弁をお願いいたしまして、この場からの質問とさせていただきます。
○議長 (森下賢人 議員)
市長の答弁を求めます。
◎市長 (内野優)
久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
「海老名市における乳幼児期から成人に至るまでの子育て」の1点目、子育て支援策の現状についてでございます。当市では、社会全体で子育てを支援し、明るく元気なえびなの子どもたちを育てることを基本理念とした子ども・子育て支援事業計画を昨年3月に策定し、現在、計画に基づき各種事業を進めているところでございます。また、若者の結婚・出産・子育ての希望をかなえることを基本目標としたかがやき持続総合戦略を本年2月に策定しており、子育て世帯に魅力あるまちづくりを推進していくこととしております。具体的には、不妊、不育症の治療費助成や母子保健の推進、子ども医療費の助成や待機児童ゼロを目指した保育環境の整備、子育て支援センターやファミリー・サポート・センター事業の充実に向けた取り組みを進めているところでございます。
いずれにいたしましても、子育て世帯をふやすことはまちの元気の源に直結いたしますので、今後も子育てしやすいまちの実現に向け、鋭意取り組んでまいります。教育部所管部分につきましては教育長から答弁いたします。
以上でございます。
○議長 (森下賢人 議員)
教育部所管部分について教育長。
◎教育長 (伊藤文康)
1番目の「海老名市における乳児期から成人に至るまでの子育て」についての教育部所管部分です。
1点目の子育て支援策の現状についてでございます。これは、私に言えと言われると、何も見ないで1時間以上話しますので、ちょっとかいつまんでお願いします。施設面では既に耐震も終わって、エアコンも全教室、トイレも改修しました。去年から体育館のトイレ、今補正で出させていただきましたけれども、これが通れば今年度中に体育館も19校全て終わる状況です。保護者への負担軽減は、野外教育の負担、小学校1年生と中1の教材費の公費負担もやっております。それから、人的としては、市費で9名、教員をふやしております。あとは、介助員、看護介助員、補助指導員等も配置している。それから、不登校の子に対しては、小学校では別室登校支援員、中学校では心の教室相談員も派遣しております。学校教育以外では、学校応援団を13校で設置して、長期休業、放課後の子どもたちの支援を地域の方々に取り組んでいただいています。そのほか、えびなっ子しあわせプランの中では、今、授業改善に取り組んでいまして、それによって先生方の授業を改善することによって学力の向上、小中一貫教育、コミュニティスクールについては年次計画を進めております。私としては、神奈川県ではトップレベルの教育環境を進められていると思っているところでございます。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございました。それでは、順次再質問をさせていただきたいと思います。
1点目の子育て支援策に関しましては、市長も、教育長も言われていました。市長部局としても、トイレの改修、エアコンの設置、耐震補強、ほかではまだまだできていないことが既にもう海老名市の中ではできている。そして、教育部門でいえば、少人数学級、補助指導員、もしくは学校の相談体制、教育長も言われていましたけれども、私もほかの市にはどう考えても負けないというぐらいの施策がたくさんあると思います。今回この質問をさせてもらったのは、海老名市って子育てに関しては本当にすごいいろいろな事業をやられています。ただ、そこがいま1つ見えなかったり、もしくは連携がうまくいっていない点が多少あるというところに気づきながら、ぜひいろいろな面で皆さんからご意見をいただきたいなと思い、この質問にさせていただきました。
1点目なのですけれども、今の教育長のお話の中で、確かにソフト面でも少人数の対応とか、さまざまな先生たちの対応というのはしていただいていると思います。市費の単独で9人、新たに教職員の方を入れていただいているところなので、すごくうれしいことではあるのですけれども、1点、教職員の年齢構成というところでは非常に心配な点があります。これは予算のときなんかでもお話をさせてもらったのですけれども、40代の教職員の方、今、小中全体で15.1パーセントしかいられないということなのですが、本当に多様化している保護者の対応だとか、教育委員会としてもいろいろなことを進めようとしている中で、やっぱり経験豊かな先生たちというところが保護者としても非常に安心感があるところではあるのですね。ただ、それを補完するためには、既定的な研修もそうなのですけれども、やっぱり海老名市独自に、そういう若い世代の人たちに独自のアナログ的な研修も必要だと思うのですけれども、その点に関してのお考えをお伺いします。
◎教育長 (伊藤文康)
市費は別ですけれども、採用は県ですので、我々ではいかんともしがたい、これが現状です。先ほど述べたように。ただ、その中で、1つは昨年度から半分半分、ことし半分なのですけれども、学校に行って、非常勤、臨時的任用職員、本務を問わず、全員の授業を全員の指導主事が見て、ちゃんと対話するということで、よりよい授業づくりのための学校訪問をやらせていただいています。あとは、現職教育というのは学校そのものなので、学校の中で、例えば若い先生とか経験の少ない先生がいたとしても、その人が単独で対応するのでなくて、チーム学校とか、チーム学年とか、多くの複数で、チームで保護者対応なり、子どもたちの指導を考える、そういうシステムは今後学校とも詰めながら充実してまいりたいと思います。そのためのコーディネーターが必要なら、市としては何とかできるかなと。でも、現場は現場ですので、その中でチームとして学校がまとまって対応できるシステムをつくってまいりたいと思います。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
まさに校長先生を中心に学校の中でそういう若い先生たちを育てていく、非常に大切なことだと思いますので、ぜひこの点はお願いをしておきます。
保健福祉部のほうのお話になりますと、子ども医療費の助成、待機児童対策においては、ぴよぴよ棟から今度は2歳児を受け入れる施設もできました。そして、先ほどお話がありましたけれども、出張療育相談というもの。これはわかば学園の方々が保育園、幼稚園、また、学校も回られているということで、この間、保育園を幾つか回らせていただいたのですけれども、このサービス、この事業は非常にありがたいという声を聞きました。先生たちがどうやって対応したらいいかわからないところを、専門的なアドバイスをもらえ、そしてその先生たちが1カ月間、そのアドバイスをもとに対応していく。その結果が手にとってわかるようなことで、やっぱり子どもたちの変化という部分に関しては、プロのアドバイスというのは非常に効果があるというようなお話を伺いました。そして、子育て支援センターでの各種サロンや講座というものも非常に数多く参加をされていて、評価ができるところであります。
市長は、子育てしやすいまちを標榜されております。その代名詞でもある子育て支援センターがこの役割を私は担っていくのではないかなと思います。各種サロンについて非常に喜ばれているという声も支援センターに行って伺いました。このサロンの中身、実績に関して少しお伺いをさせていただきたいと思います。
◎保健福祉部次長 (小澤孝夫)
サロンの実績でございますが、サロンは2種類行っております。まず、年齢別サロンにつきましては月4回程度実施しており、1年間で42回、2669人の利用がございました。また、もう1つ、移動サロンにつきましては月10回程度実施をしており、1年間で113回、3092人の利用実績がございました。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
本当に非常に多くの方々がサロンに来られています。サロンに来られている方の大半の方は専業主婦の方が多いのです。お勤めになられている方々というのは保育園とかに預ける方が多くて、サロンに来られる方は、おうちにいる方が子どもを遊びに連れていこうと思ったときに、いろいろな方々の交流をしようというときにここに連れてこられているというのが多いとお聞きしました。子育て支援センターを維持されている職員の体制についてお伺いしたいのと、もう1つ、健診の話もさっきありましたけれども、6カ月もしくは3歳6カ月の健診のときにも発育が気になる子たちを見る保育士がいると聞いています。その保育士も子育て支援センターの中の保育士なのかどうなのか、その点に関してお伺いします。
◎保健福祉部次長 (小澤孝夫)
それではまず、子育て支援センターの職員の体制についてですが、平成28年6月1日現在では、正規保育士が1名、非常勤特別職が1名、非常勤保育士12名、そのほか臨時職員1名と病後児担当の非常勤看護師3名の職員体制で行っております。また、発達が気になるお子さんの健診ということですが、こちらにつきましては健康づくり課のほうでにこにこ教室やちびっこ教室というのを行っております。こちらの保育士につきましては健康づくり課のほうの非常勤保育士が担当してございます。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
すくすくや、もしくは年齢別サロン、そして移動サロンというのは、さっきも言われましたけれども、すごい数の方が来られています。親同士が気軽に交流できたり、もしくは子ども同士が集団でいろいろな活動ができる場所。また、親が子育てに関して相談もできるような場所であると伺いました。保育園とか幼稚園に行っている親御さんというか、子どもさんたちは、先生たちがかかわったりするから、いろいろな意味で子どもを見る目というのがあるのですね。保育園とか幼稚園には、市長もよく言いますけれども、公費が随分と入っているところでありますけれども、さっきも言いましたけれども、ここの利用者というのは、実は家庭で子育てをしながら、こういうサービスを利用している人たちだと思います。
今、お聞きしたら、非常勤がほぼほぼこのサロン等に関しては対応されているということなのですけれども、ちょっとお聞きをしましたところ、やっぱり気になるお子さんを見たりとか、いろいろな対応をとったりとかいうようなことがあるそうで、平均では約90人の子どもが毎日そこに来ているそうです。多いときには100人を超える子どもさんたちがその場所で遊んでいるということを聞きました。1つの保育園とか幼稚園が月10回ぐらいあると思うので、私、ここに関してはもう少し充実をさせていく必要があるのではないかなと思います。利用する方々の子育てのニーズ調査のときの結果なのですけれども、利用する場合の手続がちょっとわかりづらい、相談する場所、情報を得る場所が欲しいなんていうニーズ調査の結果も出ています。私はさっきも言いましたけれども、これから子育てがしやすいまちを全面的に推していく中では、子育て支援センターというのはまさに子育て支援センターですから、海老名市の子育て全般に対する指令塔のような場所になるのではないかなと思います。海老名市の子育てに関しては全てここが集約をしていく、そんなことが必要ではないかなと思います。そういった面では体制が、非常勤がだめと言っているわけではなくて、子育ての拠点にしていくという部分であれば、保育経験がある、もしくは園長経験があるような方がそこにいて、そして全般的な子育ての支援の計画に携わっていくなんていうことが理想ではないかなと思っております。
現場を見させていただくと、すくすくの案内が、通常日本語なのですけれども、中国語で全部書かれているような案内がありました。保健福祉部次長といろいろお話をしていたら、職員の方で中国語ができる方が独自にそういう案内をつくっていられるというようなお話でした。やっぱり現場はそうやって非常に努力をされていると思いますので、ぜひこの拠点を充実していっていただくことをお願いさせていただきます。
平成28年6月14日【子育て世代の生活困窮世帯に対する支援策の現状について】
平成28年6月第2回定例会 280614
『海老名市における乳児期から成人に至るまでの子育てについて』
2)子育て世代の生活困窮世帯に対する支援策の現状について
◆ 久保田英賢 議員
2点目は、子育て世代の生活困窮世帯に対する支援策の現状についてであります。生活困窮世帯における学力低下の実態も国の調査で明らかになっており、海老名市においても平成26年度決算の実績を見ますと、就学援助を受けている児童が全体の9.4パーセント、生徒においては12.1パーセント、合計1114人となっています。前回の定例会において西田議員の一般質問でも同様のテーマがありましたが、改めて生活困窮者に対する支援策の現状についてお伺いをいたします。
◎市長 (内野優)
2点目の子育て世代の生活困窮世帯に対する支援策の現状についての詳細につきましては小澤保健福祉部次長から、教育部所管部分につきましては教育長から答弁いたします。
以上でございます。
◎保健福祉部次長 (小澤孝夫)
1番目の「海老名市における乳幼児期から成人に至るまでの子育て」の2点目、子育て世代の生活困窮世帯に対する支援策の現状についての詳細でございます。子どもの貧困対策は、貧困の世代間連鎖を断ち切ることが必要となっております。このため、海老名市では、子どもの貧困対策については、セーフティーネットである生活保護を活用した経済支援を行いながら、あわせて、親の就労支援も充実させております。特にひとり親家庭については市役所の就労支援に加え、ハローワークの特別な職業訓練も受けることができるため、大部分の方が就労に結びついております。こうした支援が実り、生活保護から自立し、結果として生活保護世帯の子どもの数が毎年減少しております。
なお、貧困から立ち直っていただくためには、親や子どもたちに寄り添った対応も必要でございます。このため、今後も生活保護制度を活用し、学校や児童相談所とも連携したきめ細かな支援を継続してまいります。
○議長 (森下賢人 議員)
教育部所管部分について教育長。
◎教育長 (伊藤文康)
2番目の子育て世代の生活困窮世帯に対する支援策の現状についてでございます。これについては先ほど佐々木議員にお伝えしていますように、まずは就学援助制度がございます。その点については、就学援助制度の拡充はどのようにできるか、支給の前倒しはどのようにできるか、今、研究、検討を進めているところでございます。今年度から、就学援助世帯を対象に、学童保育の保育料の補助制度も開始いたします。これについては、就学援助を受けている保護者の方については、その子どもの学童の保育料を上限1万2000円で全て公費で負担しようというものでございます。これによって、今まで学童に通わせたいけれども、ちょっとお金がかかるなというご父兄の方とか、何人も兄弟がいる中で難しいなということについては非常に有効な手だてになるかなと思っているところでございます。これについては、保護者の負担軽減だけでなく、保護者の安定的な就労にもつながると考えておるところでございます。いっぱいあるので済みません。
◆ 久保田英賢 議員
2点目の生活困窮に対する支援策についてであります。先ほど就学援助に関してのお話がありました。もう1回確認をしてみたいのですが、通常第1回の支払いは7月ぐらいになるのかなと思うのですけれども、これを前倒しにというようなお話がありました。前倒しできそうかどうか、お答えをいただきたいと思います。
◎教育長 (伊藤文康)
できそうかどうかということなのですけれども、どこの時点で認定するかということだと思うのです。今は6月に入って、税の前年度の状況がわかった時点でそれを認定している状況で、そこまで待たないと前年度の税を確認できないと。ただ、認定としては、例えば子どもたちの児童扶養手当とか、そういうものの認定は前年の8月にできていますので、我々のほうで就学の認定をするときも、さまざまな手帳が出ていたりすることによって、もう既に認定されるということがあるのですよ。それらの条件を鑑みてすると、前倒しで、もう既にこの子は認定できているということがわかった子については支払えるのではないかということで、これは市長からも指示をいただいていますので、そういう点を研究してやれるようになるのではないかということで、私どもは今、進めている状況でございます。
◆ 久保田英賢 議員
ぜひお願いをしたいと思います。前回の西田議員の一般質問のときに、高校への海老名の進学率が99.48パーセントであるというようなことがありました。これはもう非常に喜ばしいことだと思います。ただ、文科省の家計負担の現状と教育投資の水準というものを見ますと、就学援助を受けている生徒の割合が高い学校は平均正答回答率が低くなる傾向があるとか、収入別に見る高校卒業後の予定進路状況を見ると、世帯の収入が高い人ほど四年制の大学への進学率が明らかに高い結果があります。私が今回この問題で言いたいことは、高校の部分もそうなのです。高校の進学のときもそうなのですけれども、やっぱりその上の大学への進学を目指していくというところが貧困の連鎖を断ち切る部分に値をしていくということであります。文科省のほうでいろいろ調査をしている中で、高校を卒業した人と大学を卒業した人との就職においての継続率と、あとは年収の高さというのは、やはり大学を卒業した子たちのほうが高いという結果も出ております。
ただ、海老名市では生活保護家庭の中での高校進学の方々も、皆さんほぼ高校に行かれているということをお伺いしたのですけれども、その進学者数の推移をわかれば教えてください。
◎保健福祉部次長 (小澤孝夫)
生活保護家庭の高校進学率ですが、28年4月に高校へ進学された方は22名いらっしゃいます。また、27年4月ですと16名、その前の26年4月になりますと15名の方が進学をしてございます。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
これは対象者全員という理解でよろしいのでしょうか。
◎保健福祉部次長 (小澤孝夫)
高校進学率は100パーセントでございます。
◆ 久保田英賢 議員
恐らく大学までというところは、私も事前にお伺いをしなかったので、ここではお聞きしませんけれども、その先、大学までどうなっているのかなというところを見ていく必要があると思いますし、そういうサポートが後につながる若者支援室にもなってくるのかなと思います。文科省のほうでの教育投資の水準を見ると、大学卒業までに国公立でかかるのが約1000万円、そして、私立のほうで2300万円という数字が出ています。先ほども言いましたけれども、進学先と卒業後の就業状態、生涯賃金を見るとどのような学校段階。要は高校なのか、大学などかに進んだか。そのことによって所得に影響を与えるということを明確に言っております。やはり高校まででいいのではなくて、大学までしっかり支援をしていくのだということ。世帯収入が低い子どもが大学の進学率が低くなるということは予想をされていますし、その子どもの将来にもやっぱり影響を及ぼしていくと私は思います。
生活保護の中に、じゃ、例えば塾に行くお金まで含まれているかといったら、含まれていませんよね。そういう意味では、大学を目指していきたいという意識を持ったときに、西田議員の質問の中にもありましたけれども、やっぱり親の顔色を見て諦めてしまうのではなくて、しっかりとその先を目指せるものが海老名市の中にあるのだというようなことも、私はつくっていく必要があると思っております。その中で自立支援法がありまして、生活困窮者の自立支援法の中で、任意事業でありますけれども、生活困窮者の学習支援事業というアイテムがあります。このアイテムに関して、教育部としてこういうアイテムを使ってみるようなことはどうお考えでしょうか。
◎教育部長 (岡田尚子)
今現在、まさにその制度の内容の確認をしておるところでございます。活用の可能性について研究してまいりたいと思っております。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
まさに国庫補助が入って、生活困窮世帯の子どもたちにそういう仕組みがある。前回の答弁ではまなびっ子の拡充というような話がありました。私、それを否定するわけではないのですけれども、やっぱり現状の部分、大学の進学率というところまで見たときにどうなのだというところに踏み込んでいくことも大切だと思いますので、ぜひお願いをしたいなと思います。
米子市の学習支援ボランティア事業というものを視察してきました。資料は金指教育部次長にもお渡しをさせていただきましたが、福祉と教育が協力をしながら、そういう貧困世帯の子どもたちの教育水準を上げていくというようなことに取り組まれている事業であります。国の制度がある中でありますので、ぜひ海老名市としても研究をしていっていただきたいと思います。この点は終わりにします。
平成28年6月14日【障がい児の子育て支援策の現状について】
平成28年6月第2回定例会 280614
『海老名市における乳児期から成人に至るまでの子育てについて』
3)障がい児の子育て支援策の現状について
◆ 久保田英賢 議員
3点目は障がい児の子育て支援策の現状についてであります。障がいの種類には、知的、身体、精神とあります。幼少期の早期に障がいが発見されることにより、適切な対応がとれ、将来に大きな違いが出ると言われております。海老名市においても、障がい者福祉計画の中で数々の支援策を展開されております。現状の取り組みについてお伺いをいたします。
◎市長 (内野優)
3点目の障がい児の子育て支援策の現状についてでございます。障がいがあるお子さんに対する支援につきましては、お子さんが地域で健やかに成長できるよう、今後も地域の関係機関が連携し、障がい児の子育てを支援してまいります。私が市長になってから、障がい福祉につきましては県下のナンバーワンを目指してやってまいりました。障がい者団体からも評価を得ています。これを維持するのは大変でございます。財政的にいいときにはそれなりにできますけれども、財政が落ち込むことによって福祉が切り捨てられるといった現状はあります。しかしながら、障がい者の方は、やっぱり生活力とか、さまざまな環境の面である程度苦しいという面がありますので、そういった面をやっていくと。
先ほどありましたけれども、やっぱり自立が必要でありまして、先ほど日吉議員から農業との関係がありましたけれども、私どもできるだけ障がい者の自立を促すために今までやっている市の業務。例えばの話、公園の維持、管理は団体が今までやってきた。これにつきましては、国分寺史跡公園等は今までボーイスカウトが全てやってまいりました。それを障がい者の団体がやるという方向で、一緒にやってもらいましょうという形で今、変えています。地域もそうであります。地域の自治会や各種団体には、地域の公園は地域でやってくださいと言いながら維持管理費を出していました。そこにある程度障がい者の雇用という面も入れていくことによって、つながっていくだろうと思っています。シルバー人材センターにもそういった話をさせていただいております。草刈りや、シルバーの事業はさまざまありますけれども、そこに障がい者雇用という1つの新しい部分を入れていただいて、私ども障がい者1に対してシルバーが1だと2人分の賃金しか出ません。しかしながら、そこは障がい者の雇用強化のために少し考えていく必要もあるだろうと思っています。今回は特別支援学校、中新田に神奈川県でできましたけれども、あそこは高校3年まででありますけれども、あそこを卒業した段階で今後どう就業していくか。そういった部分は大きな課題でありまして、しっかりと地域で。海老名市だけでできるわけではありませんけれども、海老名市の中でできることは一生懸命やっていきたいと思っているところでございます。3点目の詳細につきましては小澤保健福祉部次長から、教育部所管部分につきましては教育長から答弁いたします。
以上でございます。
◎保健福祉部次長 (小澤孝夫)
3点目の障がい児の子育て支援策についてでございます。市では、障がい児の早期発見、早期支援として、乳幼児期からお子さんの発達の節目の時期に合わせて健診を行い、障がいの早期発見に努めております。各種健診を行っている中で発達のおくれなどが発見された場合、健診の事後指導として、保健師が家庭訪問等を通じて継続的な支援を行い、発達の様子を確認しております。また、お子さんの発達を促すため、遊びの教室を開設し、臨床心理士、保健師、保育士が発達の確認とかかわり方の指導を行っております。これらの支援の中で、専門的な療育や継続的な見守りが必要なお子さんについては、わかば学園へ支援を引き継いでおります。わかば学園は昨年9月から児童発達支援センターとなり、より専門的な療育を提供できるようになるとともに、保護者がお子さんの障がい理解や家庭での適切な対応方法を学ぶためのペアレントトレーニングも実施してまいります。
このほかにも、幼稚園や保育園からの求めに応じてわかば学園から臨床心理士を派遣し、発達の気になるお子さんの対応について、指導、助言を行う出張療育相談事業も障がい児の早期発見の役割を果たしております。また、最近では、学園以外の民間の療育機関を利用するお子さんもふえてきたため、そうした民間機関との情報交換の場として連絡会を組織し、市内全体の療育の質の向上や連携の強化を図っております。
そのほか市では、障がい児の家族の就労支援や一時的な休息等を目的としたレスパイトのため、お子さんを一時的に預かる日中一時支援等を実施しております。今後も市内のあらゆる支援機関が連携して、障がい児の子育てを支えていくための体制づくりを進めてまいります。
以上でございます。
◎教育長 (伊藤文康)
3点目は、障がい児の子育て支援策の現状についてでございます。先ほど保健福祉部からわかば学園の話が出ました。私ども小学校に入る前に担当の者が、わかば学園はもちろんのこと、市内の幼稚園、保育園、市外も含めて、全てに行って子どもの様子を見て、また、保護者と相談して小学校につなげます。小学校と中学校は小中連携でつながります。中学校からの進学は、先ほど市長からもありましたように支援学校ができましたので、そこに地域支援の担当というコーディネーターもいますので、その方々が小中学校に来ていろいろつないでくれたり、我々のほうがそこに連携をとったりします。
そういう中で、実を言うと、海老名市は平成20年に文科省の委託で特別支援教育のグランドモデル地区になったのですよ。そのグランドモデル地区に文科省の委託でなったときに、えびなっ子サポートファイルというものをつくったのです。これは実を言うと、学校に入る前からの自分のプロフィールから相談の経歴、わかば学園の幼児はわかばのものが入って、小学校や中学校では個別支援計画が全てそれに入って、それを特別支援学校に渡して、要するに乳幼児から就労までのやつを1つのファイルにして、ご家族が持っているものというので、今ここにあるのですけれども、こういうものをつくったのです。これが今後活用されることが一番かな。要するに十分に活用されることについては、教育委員会としては支援してまいりたいと思っておるところでございます。
◆ 久保田英賢 議員
3点目、障がい児の子育て支援策の現状であります。本当に充実しております。健診から保育園、出張療育、さっきも言いました。学校でも心理相談なんかも充実しているものができております。先ほど教育長からお話がありましたけれども、就学前の幼稚園、保育園、そして小学校、中学校との連携は今現在行われていると思いますが、どんな感じで行われているのか、お伺いしたいと思います。
◎教育部参事 (小宮洋子)
教育委員会主催で以前から市内の幼稚園、保育園、小学校、中学校の教職員、保育士が一堂に会して、または2つ、3つのグループに分かれて連携等についての課題を協議する協議会を開催しておりましたが、昨年度よりその協議会の持ち方を少し変えまして、それぞれの中学校区で6回に分けて協議会を行うようにいたしました。それによって協議の内容が非常に充実してまいりまして、目の前の子どもたちを12年間なり15年間かけて、どのように育てていくかというような協議がされるようになりました。保育園や幼稚園からも非常に具体的な提案がされるようになりまして、例えば入学前に校舎の中を園児たちに見学させていただけないか、小学校1年生の子どもたちがしっかり座って勉強しているところを見せていただけないかとか、または昼休みに園児たちをグラウンドに連れていくので、そこで小学生と遊んだりということができないかどうかといったような具体的な提案が出されるようになってきております。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございました。就学前はわかば学園で療育をしっかり受けていて、1年生になると今度は支援級の中で情緒の級に入っての支援ということになると思うのですけれども、そうやって同じ子を教育部と保健福祉部において連携していくということは非常に重要なことだと思いますし、例えば発達障がいの子においていえば、生まれてから健康づくり課が健診で気がつき、子育て支援課がかかわり、障がい福祉課がかかわり、そして教育支援課がかかわっていくというようなのが現状だと思うのです。そういうことに関しては一本筋を通して、1人の子どもをみんなでしっかり連携を図っていく。さっきのえびなっ子サポートファイルの話がありましたけれども、何か海老名市としてこのような育ちを目標にしていくのだというような連携をする場所が非常に必要だと思うのですが、今現在そういうことがあるのかないのか、お伺いしたいと思います。
◎教育長 (伊藤文康)
現状では実際ありません。ですので、子ども1人のケースについて、この子に対してというときに、ケース会議をといろいろな方々が集まってやることはあるのですけれども、すべてそれを全体の計画としていることではない。ただ、それをやるには制度か何かで連携の柱はこうだということですので、それは保健福祉部と我々が協議する中である程度の時間があれば1つの柱はできるかなと思っております。
以上です。
◆ 久保田英賢 議員
ぜひお願いをしたいなと思います。例えばですけれども、わかば会館が今度児童発達支援センターという機能になりました。わかばが中心でそういう発達の子どもたちに対しては、しっかりと全部、オール海老名のチームで見ていく。それには健康づくり課もあり、障がい福祉課もあり、教育支援課もあり、子育て支援課もあるというような連携を1つの拠点。さっきも拠点の話しをしましたけれども、拠点をつくって、子どもを最後まで見ていくことが必要だと思います。ぜひ考えていっていただきたいなと思います。
わかば会館がセンター化に特化するという部分の話をしました。逆に障がいの部分でいうと、あきばの部分があります。あきばの建てかえ計画というものも言われておりますが、現在あきばの建てかえ計画がどうなっているのか、現状に関して市長にお伺いしたいと思います。
◎市長 (内野優)
あきばの再整備は、障がい者福祉計画第4期で明確に議会にも示しておりますし、やっていこうという形でございます。成人の障がい者の居場所づくりの生活介護とか、今、短期入所のニーズも多く、高まっております。そういった面で、あきばの場所としてあそこが適正か、適正でないか、以前からいろいろ問題がありましたけれども、入所している人たちからいうと、あの場所がいいということで明確になりました。しかしながら、現状のところは、皆さんご承知のとおり調整区域でありまして、あの建物を拡大するには一定の用地を確保しないとできない。それも調整区域の開発になりますから、神奈川県の許認可が必要であります。そういったことを含めて、今まで調整してまいりました。それから、拡大する以上は用地が必要ですから、隣接の地権者とも協議を進めてまいりました。
その結果、方向性が定まりましたので、あすの一般質問が終わった後に補正予算を上程したいと思っています。その上程内容は設計等の費用と用地取得の費用であります。私どもこれが議会で承認された段階で障がい者団体等とどういう内容でやっていくのか、どういうサービスが必要なのか、いろいろな協議をしながら早急に建てかえというか、再整備に向けて取り組んでまいりたいと思います。よって、あすの上程につきましては早期の採決をよろしくお願い申し上げたいと思います。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
わかば会館に今、障がいの団体のスペースがあります。児童発達支援センターになって、実はわかば学園のスペースも今、狭いのですね。新たに建てるのであれば、わかば会館を児童に特化する、そして障がいのほうをあきばに移していく、そんなことをぜひ考えていっていただきたいなと思います。
平成28年6月14日【義務教育を終えた生徒のその後の状況把握の現状について】
平成28年6月第2回定例会 280614
『海老名市における乳児期から成人に至るまでの子育てについて』
4) 義務教育を終えた生徒のその後の状況把握の現状について
◆ 久保田英賢 議員
4点目は義務教育を終えた生徒のその後の状況把握の現状についてであります。小学校6年間、中学校3年間の義務教育期間については、学校において児童生徒の心の変化など、その子たちの状況の把握はできます。しかし、その後、高校などに進学した後の状況の把握の現状はどのようになっているのでしょうか。高校に進学した後、学業不振や学校生活がうまくいかず、不登校になり、その後、中退して引きこもってしまっている例も多々あると聞いております。全国的には公立高校の中途退学率は1.4パーセント、私立高校では1.7パーセントと言われております。海老名市において義務教育を終えた後の生徒に対する支援策の現状についてお伺いをいたします。また、今年度より若者支援室が新設されました。その役割についてお伺いをします。
◎市長 (内野優)
教育部所管部分につきましては教育長から答弁いたします。
◎教育長 (伊藤文康)
次に、4点目の義務教育を終えた生徒のその後の状況把握の現状についてでございます。二十までは教育支援センターで対応しております。特に小中学校のときに不登校が続いている場合とか、さまざまな支援が必要な子たちについては、その後もびなるーむといって、あそこに通った子どもたちがいますけれども、それは追跡でやっているところでございます。ただ、久保田議員がおっしゃったように、その後にそういう状況になる子もありますので、今年度若者支援室ができた段階では、それら全てを調査しようかなと一瞬考えたのですけれども、まずは、昨年度中3の子たちについては若者支援室で十分にやりとりをして、調査をして、それを積み重ねていくのがいいかな。それ以外はいつでも相談を受けるという体制をとる中で把握するしかないかなとは考えているところでございます。
ただ、いずれにしましても、二十以上の方々については若者支援室、新支援室のほうで今度は対応することになると思います。これについては、私としては、今までは何かしたくても、それは海老名では対応できない、神奈川県のここの施設に行ってくださいと言っていたものが、一応海老名市でまずは受けて、その中でどんなところがいいか、コーディネートする。今は担当の者がいろいろな県の施設を回って名刺交換をしながら、どんなことができますかということをつなぐ役割、体制づくりをしています。電話相談なんかはもう既に7月1日からこれを進めるというので、既に3件ぐらい対応が入っているそうでございますけれども、そういう意味で今後、コーディネーター役が重要な1つになって、そういう中で就労まで、できればひきこもりの子が社会に出られるようなものを支援してまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
4点目の義務教育を終えた生徒のその後の状況把握の現状についてであります。平成22年7月の内閣の調査で、ひきこもりの状態にある人の数が約70万人いると数字化されています。義務教育を終えて高校に進学して、中退して引きこもってしまったというような例も数多くあると聞いています。義務教育期間だったら、学校とかえびりーぶがしっかりと窓口になってくださると思うのですけれども、そこからいろいろなところにサービスがつながっていくと思います。しかし、現在、海老名市においてのひきこもりという相談窓口は、例えば保健福祉部の部分、教育部の部分ではどういう窓口になっているのか、お伺いしたいと思います。
◎保健福祉部次長 (小澤孝夫)
保健福祉部としましては、ひきこもりと言われる方の支援の窓口は相談支援事業所のびーな’S(ビーナス)や結夢で対応してございます。また、そのほか市の障がい福祉課においてもケースワーカーが対応しております。
以上でございます。
◎教育部次長 (金指太一郎)
教育部の窓口でございますけれども、先ほどの教育長のご答弁にもございましたが、本年の4月に新たに教育委員会教育部学び支援課に若者支援室を設置してございますので、こちらが相談窓口ということでございます。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
となりますと、教育部はえびりーぶをもって若者支援室があって、保健福祉部は障がい福祉課の窓口があってというようなことになってくると思うのです。みんなが連携すればいいのだろうけれども、やっぱりわかりづらいところがあると思うので、ここも一元化が必要だと思います。ぜひその辺は、これから若者支援室をつくっていく中でしっかりと教育部と保健福祉部で、そういう相談が来たときには、どこが窓口で、どこがコーディネートしていくのかというところは本当に必要だと思います。
そのひきこもりに関してなのですけれども、ひきこもりの背景にあるのは精神の障がいが95パーセントあると言われております。なので、なかなかひきこもりの人に出てきてくださいと言っても、ひきこもっているのだから出てくるわけがなくて、家族の人もそういう形では親御さんも恥ずかしくてなかなか行けないとか、周りには言えないという現状がある中で、そういう人たちをどうやって拾っていくかという部分に関しては、ひきこもりでもこういう相談ができるのだよ、こういうことが安心できるのだよというようなものをしっかりと海老名市としてもPRしていったりとかする必要が私はあるのではないかなと思います。和歌山大学ひきこもり回復支援プログラムというのがありまして、大学生を使ってのプログラムなのですけれども、そのプログラムを受けたひきこもりの大学生は、96パーセントが社会復帰できたというようなプログラムもあります。こんな実践をやられているセンターなんかも今、各地域にあると思いますので、ぜひそういうところとの連携をしていっていただきたいなと思います。
赤ちゃんから成人になるまで、海老名市は本当に充実した子育て支援策があると思います。ぜひ1つ1つの支援策に関して、やっぱり教育部と保健福祉部と同じ方向は向いているのだけれども、連携が若干できていない点というものがありますし、そこが重なっていくことによってさらにいいサービスにつながってくると思いますので、ぜひその点を協議していただいて、いいものをつくっていただくことをお願いして、私の一般質問を終わります。