平成24年9月19日【高齢者等の外出支援について】

2012-09-19

平成24年9月第3回定例会(平成24年9月19日)
【高齢者等の外出支援について】

次に、3番目「高齢者等の外出支援」についてです。
 私は、12月の一般質問においても同じテーマでご質問をさせていただきました。少子・高齢化の波はこの海老名の地域でもとめることはできません。理想は、高齢者の皆様がやりがい、生きがいを持って生涯現役の精神で生活していただくことだというふうに思います。
 しかし一方では、最近では高齢者のちょっとした運転のミス、ブレーキとアクセルを踏み間違えるなどの事故が多発しております。みずから運転をする機会を控える人もふえていると聞いております。今までさっと出かけられていたことも、運転を控えることにより外出がおっくうになってきたという意見はそのとおりであろうと思います。高齢者の外出を促進することは、高齢者本人のみならず社会や地域にもさまざまな効果をもたらすものと考えます。前にもお話ししましたが、高齢者が積極的に外出し、人と接し、かかわることによって、ご本人においては身体面や精神面でのよい影響をもたらされ、その結果、社会的にも介護費や医療費などのコストの削減、さらには地域活性化や消費拡大にも効果を与えることも期待できるのではないでしょうか。
 ここでお伺いをいたします。高齢者などの外出支援について、現在海老名市が行っている具体的な支援策はどのようなものがあるのでしょうか。また、12月にもご質問させていただきましたが、外出支援策の1つである社協のぬくもり号の利用状況などを含めた現状の状況はどのようになっているのでしょうか。

◎市長(内野優) 3番目の「高齢者等の外出支援」についてでございます。
 高齢者や障がい者など、地域において支援を必要とする方々の把握と適切に支援するための方策は、行政としても重要な課題であると認識しております。このため、市といたしましては、高齢者や障がい者の孤立や閉じこもりを防止するとともに、社会参加を促すための支援策としてさまざまな事業に取り組んでいるところでございます。このような各種事業に参加していただくことは、外出の動機づけになるとともに、介護予防や社会参加の機会の創出につながるものと考えております。さらに、ご質問にございましたように、社会福祉協議会が高齢者などの外出支援のために運行しているぬくもり号に対しましても支援を行っております。ぬくもり号につきましては、今回の市長タウンミーティングなどにおきましても多くのご意見やご要望があり、高齢者の方々の足としてすっかり定着しているものと感じているところでございます。なお、7月には新たに車両を1台増車し、3台体制による運行がされております。
 いずれにいたしましても、高齢化が進展していく中で、このような外出支援策はさらに重要になってくると思われますので、今後とも外出支援策の充実を図るよう、市といたしましても積極的に取り組んでまいります。

◎保健福祉部次長(柳田信英) 3番目の「高齢者等の外出支援」についてでございます。
 まず、高齢者のための外出支援策についてでございますが、趣味の教室、プールやトレーニング機器利用に対する助成、各種の介護予防教室、運動器の機能向上のための水中ウオーキング教室などの事業を行っております。また、5月末から配布を始めました救急安心カードでございますが、持病や常用薬、かかりつけの医療機関などを記入して携帯していただくことで外出時の安心につながるものでございます。これまで、市の窓口のほか、民生委員や地域包括支援センター、社会福祉協議会などを通じて約4300枚を配布しております。
 障がい者につきましては、障がい福祉の拠点であるわかば会館やデイサービスセンターの改修を行い、通所による創作的活動や文化的活動、社会生活適応訓練等のサービスを提供しております。また、昨年度行ったフライングディスク大会には約350名のご参加をいただいており、障がい者スポーツの普及によっても社会参加につながっているものと考えております。
 次に、社会福祉協議会が行っている外出支援策についてでございます。ご質問にもございますぬくもり号の運行状況につきましては、4月から8月までの間で延べ5234名、1日平均41.5名の方のご利用がございました。これは、前年度の同じ時期に比べて延べ684名の増加となっており、高齢者などの足として定着しているものと認識しております。また、この7月からは1台増車することで、昨年度の市長タウンミーティングなどで多くのご要望をいただきました門沢橋、中野、社家と海老名駅の往復ルートへの増便を行っております。さらに社会福祉協議会では、このぬくもり号を活用した買い物支援事業の実施を予定しているとのことで、高齢者の方にとっての新たな外出機会の創出となるものと期待しております。
 ぬくもり号につきましては、市長タウンミーティングなどでも多くのご意見やご要望をいただきましたが、今後の事業の方向性につきましては、増車後の運行状況や新しい事業の実施状況などを検証し、社会福祉協議会と協議したいと考えております。
 以上でございます。

 ◆(久保田英賢 議員)次に、3番目の「高齢者等の外出支援」についてお伺いをしたいと思います。
 高齢者の外出支援としては、あらゆる場の提供を行って、そこに参加をしていただく機会をつくられているというお話がありました。市内では最近2件の常設サロンが開設されて、利用の状況を聞いたら、多くの人がその場に来て食事をしたり、そんなことで有効に使われているということをお聞きしました。
 先ほどぬくもり号のお話も聞きましたが、7月からは門沢橋、中野、社家ルートが1台増車をされたと聞きました。上今泉のルートとしてはコミバスの運行があるのですけれども、メーンの通りだけの運行で、高齢者、障がい者にとっては大変山坂がきつい地域でありまして、その地域にはコミバスが走っていません。特に上今泉の五丁目、六丁目というところでは、人口の10パーセント以上が75歳以上の高齢者で、山坂がきつい場所というふうになっています。12月の市長の答弁で、コミバスの運行については路線検証をし、変更ができるかできないか検討をしていただける。変更ができない場合は、当然西部にぬくもり号が走っているのだから、東部にも問題も必然と出てくるであろう、これについて社協と十分協議をしていただくという話がありました。細い道もあり、行き来が非常に厳しいところでコミバスは難しいと思います。ぜひぬくもり号の上今泉の五、六丁目の導入に関してご検討をいただきたいと思いますが、この点に関しまして市長のお考えをお聞かせください。

◎市長(内野優) 五、六丁目はコミバスが走っています。そういった部分で、上今泉全体で三、四丁目に、いわゆる走っていないコミバスのルートに今回試験運行させていただきました。いわゆる試乗をしました。正式運行できるかというのは今後協議してまいりたいと思うのですけれども、議員ご指摘の五、六丁目はやっぱり山坂がありますから、その部分については、ぬくもり号が今回3台になりました。今後ぬくもり号の運行状況、あるいはそういった総合的なものを社協等で中心になって協議する予定になっています。それを踏まえながら十分検討していきたいと思います。
 以上でございます。

◆(久保田英賢 議員) 山坂がきついので、非常にお年寄りたちは元気でもあるのです。ただ、やっぱりかしわ台駅が近いといっても、夏場なんていうのは非常に厳しい状況がありますので、ぜひご検討いただきたいと思います。
 外出支援策というのは、そういうバスを走らせるとかぬくもり号を走らせるというだけではなくて、やっぱりお年寄り同士がお互いに支援をするとか、そういういろんな支援策があるというふうに思いますので、ぜひその有効な支援策をご検討いただければと思います。

平成24年9月19日【住宅リフォーム助成事業について】

2012-09-19

平成24年9月第3回定例会(平成24年9月19日)
【住宅リフォーム助成事業について】

 2番目、「住宅リフォーム助成事業」についてです。
 住宅リフォーム助成事業は、リフォーム工事費の一部を助成することで市民の消費を促すとともに、居住環境の向上を図り、あわせて地域経済の活性化を図ることを目的とし、最大12万円の助成金を交付する事業であります。
 また、私は住環境の向上を図ることで市民の定住化が一層進むという効果があるのではないかと思っております。長年住みなれた場所で、知人も多く、この場所で生活を続けたいという気持ちはだれしも同じだと思っております。こんな話がありました。築30年くらいたった建物でだんだん老朽化も進んできた。このまま住み続けたい気持ちはある。しかし、今後居住の使い勝手も含め、リフォーム工事を行い住み続けるか、またマンションなどに移るかなど、どのようにしようかと検討していた。定年を迎え収入が少なくなった今、このリフォーム助成制度は決断の大きな後押しになったとお聞きしました。特に外壁や屋根などのリフォーム工事などは工事費も高額となることから、なかなか決心がつかなかった人も多いのではないでしょうか。多くの市民の皆様が今回のリフォーム助成事業を利用され工事を行ったことで、居住環境の向上につながり、海老名市に住み続けるという定住策の1つとしてとても有意義な事業であると評価をしております。
 そこでお伺いをいたします。1点目として、平成23年度は10月から前・後期の2回、平成24年度も既に4月と7月の2回の申請を受け、平成25年度まで予定されている事業期間の半分が過ぎました。合計4回の交付申請について、内容はどのようなものかお伺いをいたします。具体的には、先ほど述べましたように、どの年代の市民の皆様が多く利用されたのか、特に退職をされた年代の方の利用の割合はどれくらいなのか、またどのようなリフォーム工事が多かったのか、その工事費は幾らぐらいが多いのかをお伺いします。
 2点目として、市民の皆様や施工業者の方からの意見に対する分析はしているのかについてお伺いをいたします。多くの市民の皆様がこのリフォーム助成事業について喜んで評価をしていることは承知をしております。一方、その工事を市内業者限定としたことにより、市内業者の経済波及効果もあり、業者の皆さんも大変喜んでいるかとは思います。具体的にどんな点で喜んでいるのかなどの意見聴取はどのような形で行っているのか。もし行っているのであれば、それに対してどのような分析をされているのかをお伺いいたします。
 3点目として、現段階でこの事業に対してどのような評価をしているのかについてお伺いをいたします。住宅リフォーム助成を受けるためには、施工は市内業者とすることや、住宅1棟につき1回限りの助成とすることなどを条件としています。過去4回の住宅リフォーム助成事業を振り返って、市としてこの事業の目的を達成するための制度設計に関してどのように評価をされているのか、また事業開始後に制度などについて問題や改善点などの検討は行ったことがあるのかをお伺いいたします。

◎市長(内野優)2番目の「住宅リフォーム助成事業」についてでございます。
 住宅リフォーム助成事業は、市民の快適な住環境の向上及び地域経済の活性化や市内業者の育成を図ることを目的として、平成23年10月から開始したところでございます。本市の住宅リフォーム助成事業は、助成金額が12万円と高額であり、また助成件数に上限を設けずに利用を希望する市民全員に助成するという、他市のリフォーム助成事業と比べて大きな特徴がございます。現在までの申請件数は1400件を超えており、市民や市内業者に大変喜ばれている事業でございます。この事業は、地域経済の活性化対策として、平成25年度までの時限的事業でございますが、限られた予算の中で最大限実施してまいりたいと考えておりますので、随時申し込み状況等を見きわめながら進めてまいりたいと考えております。

◎まちづくり部長(松井俊治) 2番目の「住宅リフォーム助成事業」についてお答えいたします。
 まず1点目、助成事業の実績と工事内容についてでございます。平成23年度は10月と1月の2回の申請受け付けで777件、助成金額は8788万9000円、対象工事費は3億8300万円でございました。平成24年度は4月と7月の2回の受け付けを終了いたしております。受け付け件数は683件、申請助成額は7704万8000円、対象工事費は3億8400万円でございます。これまでに申請受け付けを実施した4回の合計で1460件、対象工事費は7億6700万円となり、総務省の産業連関表を用いて算出しました経済波及効果では約14億8400万円になります。
 リフォーム助成の分析といたしましては、これまでの4回の申請では、利用者の年代は60歳代が37パーセント、70歳代が31パーセント、50歳代が13パーセント、80歳代以上が7パーセント、75パーセントが60歳以上の方でございます。工事内容は、浴室、台所、洗面所、トイレ等の水回り関連で28パーセント、床、内壁等の内装が19パーセント、外壁の張りかえ塗装で15パーセント、屋根のふきかえや塗装で13パーセント、ふすま、障子、畳の取りかえ等で11パーセントとなっております。次に、金額別の対象工事費といたしましては20万円台が33パーセント、以下60万円から100万円までが17パーセント、30万円台が14パーセント、100万円を超える工事も12パーセントとなっております。この傾向は、これまでの4回の申請の中では大きな変化がないことから、今後も同様の傾向が続くのではないかと考えております。
 次に2点目、市民や施工業者からの意見に対する分析についてでございますが、23年度のリフォーム助成事業の事業評価を行うため、ことし3月にリフォーム助成を利用された市民の方と届け出業者を対象にアンケートを実施いたしました。アンケートの回収率は、市民は83.4パーセント、届け出業者は50.8パーセントでございました。
 利用された市民からは、96パーセントの方が満足、あるいはやや満足と回答をされております。元々リフォームを考えていたがなかなか工事まで決心がつかなかったが、この助成制度を知って決心がつきました、また、地元のよい業者さんを知るきっかけになりました、地元業者と相談できたことは心強かったなどの意見をいただいております。
 さらに受注に関しては、受注した137社のうち回答を寄せたのは87社です。このうち57社の65パーセントの業者が前年度より受注件数がふえたと回答しております。また、28社、32パーセントの業者が、リフォーム助成による工事を受注できたため前年度と同様の件数であったと回答しており、ほとんどの受注業者がこの住宅リフォーム助成事業により前年度と同様またはそれ以上の工事件数を受注しておりますことから、地元業者にとって下支えとなる有効な制度であると考えております。市内業者に限定したため、初めてのお客様が大半を占めたとの感想もございます。新規の受注件数の拡大により、地域経済の活性化に効果があったものと認識しております。
 3点目、現段階で事業に対してどのような評価をしているのかでございます。今回のリフォーム助成事業は、緊急経済対策として市内に本社、本店を置いている業者が施工することを条件の1つとしております。平成23年度は、申請期間ごとに1社10件までという限度といたしましたが、777件のリフォーム件数に対し137社が受注しております。平成24年度からは、より多くの業者に受注の機会が得られるように、1回の申請期間の受注件数の限度を10件から5件に変更いたしました。これにより平成24年度の2回の申請受け付けでは683件の申請に対して148社の受注となっております。地域経済の活性化が図られるとともに、より多くの業者が受注することができたものと考えております。
 現在の助成事業の制度につきましては、特に問題はないと考えておりますが、今後も市民や業者から意見を聞きながら、必要に応じて随時見直しをしていきたいと考えております。
 以上です。

◆(久保田英賢 議員)次に、2番目の「住宅リフォーム助成事業」についてでございます。
 住宅リフォーム助成事業は、市内業者の経済波及効果を目的としたなんていうふうに言われることもありますが、私はこの事業に関しては、もちろんそういう効果もありますが、海老名のまちにずっと住み続けたい、そう思っている方々がリフォームをすることによってやはりずっと住み続けるのですよね。そのリフォームをしたことによって、してすぐ引っ越す人というのは多分やっぱりいないと思います。そういった意味では、このリフォーム事業というのは定住の政策としては非常に効果があるものだと思います。
 1つお伺いをしたいと思います。平成25年度でこの事業は終了しますけれども、この住宅政策というものに関して、今後どのようにお考えかをお聞かせください。

◎まちづくり部長(松井俊治) 住宅リフォーム制度は、地元経済対策と住宅政策として始めた事業でありますので、当初の予定どおり、リフォームとしては25年度までの時限的な事業として行ってまいります。その後につきましては、2世帯住宅取得助成事業や、親元近居助成事業など、他市で行われている事業も参考にしながら、住宅政策全般について検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。随時補正予算を使ってというようなところで、ご異議を出される議員もいらっしゃったりもしますが、ぜひしっかりとその辺を検証しながら進めていっていただきたいことと、26年以降、さらに定住のために有効な政策を考えていっていただきたいなと思います。

平成24年9月19日【海老名市の教育理念について】

2012-09-19

平成24年9月第3回定例会(平成24年9月19日)
【海老名市の教育理念について】

まず1番目は「海老名市の教育理念」についてお伺いをいたします。
 ここでは2点ご質問をさせていただきます。まず1点目は、小学校6年間と中学校3年間の義務教育についてです。海老名市では、第四次総合計画の第3章「次世代を担う子どものためのフィールド」の第2節「ひびきあう教育を行う海老名の魅力づくり」において、ひびきあう教育の推進を掲げ、基本方針を次のようにうたってあります。「子どもたち一人ひとりに豊かな人間性や社会性を育み、確かな学力の向上を図るとともに、国際社会で活躍できる心豊かでたくましい人間の育成に努めます。また、家庭や地域社会との連携を強化し、地域に開かれた信頼される学校経営に取り組み、魅力ある学校づくりを推進します。」となっております。豊かな人間性、社会性を身につけ、勉強もでき、国際社会でも活躍できる子どもを育てる、そして地域に開かれた学校をつくっていくとなっております。確かに立派な基本方針だと思います。しかし、私はこのような方針だけではなく、もっと具体的に海老名市としてこの海老名市の義務教育の小学校6年間と中学校3年間の9年間を過ごした子どもたちを、まちとしてどんな子どもに育てていきたいか、何を一番大事に習得してもらいたいかという理念、ビジョンが必要だと感じております。例えば、海老名で育った子どもはあいさつのできる子どもが多い、他人に対する思いやりを持った子が多いなど、柏ケ谷小学校で学んだ子も有馬小学校で学んだ子も、どこの学校でもこのまちで育った子どもを具体的にどういう子どもたちに育てていきたいかという理念、ビジョンを市民全体で共有することが大事なことだと考えます。
 海老名市では、ひびきあう教育の推進の施策のもと、具体的な方策として平成22年度から24年度まで3年間の計画で学び合い・思いやり・元気なえびなっ子プランが策定され、実行しております。知・徳・体のバランスのとれた健やかなえびなっ子をはぐくむためといった基本的生活習慣の定着を目指しているプランだと思います。私は、海老名市としてこの基本的生活習慣、早寝・早起き・朝ごはん・あいさつができるえびなっ子に育てていこうと考えているのではないかと思っているわけでございます。そこでお伺いします。海老名市では平成22年から市内19校でこのプランの実施をされ、3年目を迎えている現在、この基本的生活習慣の定着の取り組みの成果がどのように出ているかを伺います。
 次に2点目は、生きる力についてです。大津市に代表するいじめの問題は、現在全国的な社会問題として取り上げられています。先日の新聞報道では、2011年に児童生徒の問題行動調査で全国の学校が把握したいじめの件数は7万231件だったそうです。神奈川県では4283件、この海老名市を見ますと57件の認知件数であったとされていました。報道では、いずれも前年より減少しているとありましたが、大津の事件を受け、各教育委員会や学校がいじめの調査を本格化させたのは7月以降ということもあり、文科省ではまだ認知できていないものもあるのではないかと言っております。また、新聞記事によりますと、県内の公立小学校での暴力行為もふえており、暴力を起こす子どもを学年別に見ると小学校4年が212人、小学校5年が314人、小学校6年が470人と、小学校4年以降に暴力行為が急激にふえており、暴力行為の低年齢化が進んでいると言われております。いじめや虐待などを受けてもだれにも相談できず1人で悩んだり、親や先生に相談するものの、不適切な言動などでさらに追い詰められてしまうケースも少なくないと言われております。
 私は、いじめや虐待を許してはいけない、いじめや虐待をなくす取り組みを強化していくことは絶対必要だと思っております。しかし、現実にはさまざまな取り組みをしていても、いじめや虐待はなくならない現実もあると思います。そこで、今大事なことは、自分自身を守る、生きる力を身につけることだと思います。海老名市ではひびきあう教育イコール生きる力をはぐくむ教育となっており、身につけておきたい力として、確かな学力、社会性、道徳性、健康、体力の増進となっています。今回私が取り上げたい生きる力というのは、先ほどの身につけておきたい力だけではなく、みずからあらゆる問題、課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力、知恵、勇気などを身につけることなのです。いじめや虐待の電話での相談ホットラインや専門の相談窓口も準備されております。専門家の方が相談に乗ってくれるので、このような対策もとても有効なことだと思います。しかし、ここに相談に来てくれなければ何も始まらないのです。1人で悩むのではなく相談できる勇気を持たせることが大事だと思います。
 ここでお尋ねします。現在、いじめに対する指導はさまざまな機会で行われていると聞いております。みずからあらゆる問題、課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力、知恵、勇気などを身につけるための指導についてはどのように取り組まれているのか、伺います。

◎教育長(沖原次久) 1番目の「海老名市の教育理念」についての1点目、小学校6年間と中学校3年間の義務教育についてでございます。
 学び合い・思いやり・元気なえびなっ子プランは、ご承知のとおり子どもたちに基本的な生活習慣を定着させることを柱として、知・徳・体のバランスのとれた元気なえびなっ子の育成に取り組んでいるものでございます。基本的には、子どもの教育や人格形成に対し最終的な責任を負うのは家庭であり、子どもの教育に対する責任を自覚し、家庭が本来果たすべき役割を見詰め直していく必要があると考えております。とりわけ基本的な生活習慣や生活能力などは、家庭教育においてこそ培われるものであるととらえております。しかしながら、家庭だけではなく学校や地域が連携することで、よりよい教育が展開でき、効果も期待できることから、このえびなっ子プランは市民総がかりの取り組みとしているものでございます。
 さて、このプランの取り組みの状況についてでございますが、平成22年度と23年度に実施した小中学生を対象とした生活習慣等調査の結果をもとにご説明いたします。この調査は毎年1学期に市内のすべての児童生徒約1万800人を対象に行っている悉皆の調査でございます。内容は、主に食事や睡眠、運動、体調などについてでございまして、テレビやゲーム、携帯電話の使用状況についても調べております。平成22年度と23年度の結果を比較してみますと、まだわずか1年間の取り組みということもあり、全体としては特に大きな変化は見られません。しかし、中には寝る時間や体調の面などで幾つか改善傾向が見られる項目もございますので、少しずつではありますが、取り組みの成果が出てきているのではないかととらえております。生活習慣の定着は1年や2年の短期間でできるものではなく、長い期間をかけて継続的に取り組むことが必要であると考えておりますので、今後も成果を検証しながら継続的に取り組んでいく必要があるととらえております。
 続きまして、2点目の生きる力についてでございます。いじめはどの学校でもどの子どもにも起こり得る問題であり、いつ自分がいじめの被害者になるかわからない状況にあるととらえております。学校では、日ごろの生活指導の中で自分を主張すること、意思をきちんと伝えることなどの大切さを指導しているところでございますが、昨今のいじめの問題にかんがみ、指導の一層の充実を図る必要があると考えております。
 詳細につきましては、教育部専任参事から答弁をいたします。
 以上でございます。

◎教育部専任参事(仲戸川元和) 1番目の「海老名市の教育理念」についての詳細についてでございます。
 まず、1点目の小学校6年間中学校3年間の義務教育についてでございます。先ほど教育長答弁にございました、子どもたちの生活習慣等調査の結果の詳細についてでございますが、平成22年度と23年度を比べますと、朝食を食べる割合や朝起きる時間など、全体的には大きな変化はあらわれておりません。しかし、夜寝る時間は少し早くなっており、学校で眠くなる、いらいらする、お腹が痛いと訴える子どもの割合も減少しておりまして、体調面での改善傾向が見られております。また、1日の中でテレビを見る時間やゲームをする時間についても全体的に減少してきておりまして、例えばテレビを1日4時間以上見る子どもの割合は26.2パーセントから18.8パーセントに減っております。このように一部で改善傾向があらわれておりますので、今後も取り組みの一層の充実を図りながら継続していきたいと考えております。
 続きまして、2点目の生きる力についてでございます。いじめを防止するには、子どもたちが互いに尊重し合い、思いやりの心を持って接することのできる良好な人間関係を築くことが重要であると考えております。しかしながら、集団の中ではさまざまな要因からいじめが発生し、いじめを完全に防止することは難しく、どの学校でも起こり得るものでございます。いじめがあった際には、周囲が素早くそのサインをキャッチし、迅速かつ適切に対応することが求められます。また、いじめから自分の身を守るためには、その子どもがそういったいじめのサインをきちんと発信したり、嫌なことをはっきりと断ったり、周囲に助けを求めたりすることができるようにすることが望まれます。そういうことができるよう、学校ではこれまで日々の生活指導や教科指導、さらには学校行事等を通じて指導をしてきております。また、さまざまな活動を通じて子どもたちに自信をつけたり、自分を大切にすることを学べるように指導しております。
 以上でございます。

◆(久保田英賢 議員) それでは、順次再質問に入りたいと思います。
 まず、1点目の小学校6年間と中学校3年間の義務教育についてでございます。今ご答弁の中で、子どもの教育とか人間形成に対して最終的な責任を負うのは家庭だと、そんな話がありました。それは、私ももちろんそうだとは思います。最終的な責任を負うのはもちろん家庭ですが、でも、そのプロセスに大きな影響を与えているのは学校の教育現場、学校にいる時間というのは相当やっぱり長い時間子どもたちはいます。その最終的なことは家庭ですけれども、プロセスに関しては教育現場ではないかと思っております。特に義務教育の小学校の6年間と中学校の3年間に大きな影響を与えるということは間違いないというふうに思っております。海老名市では、先ほども言いましたこの3年計画のえびなっ子プランの取り組みを市民総がかりで行っていく、子どもを育てるというふうになっています。これは、家庭、学校、地域で響き合いながら基本的生活習慣、早寝・早起き・朝ごはん・あいさつを子どもたちに身につけさせようと、そういう考えだと思います。このまちで育った子どもたちに、この基本的生活習慣、早寝・早起き・朝ごはん・あいさつをしっかり定着させていこうと考えているのであれば、まずその大事さを大人たち、とりわけ学校の先生と保護者がしっかりと理解をして、子どもたちにそういう背中を見せていかなければならないのではないかなと思います。
 私がここで言いたいことは、市内で統一した、えびなっ子をこういう子どもに育てていくのだという意識を大人たちの中で共有することが大事なのではないかということをお伝えしたいと思います。どの先生に聞いても、どの保護者に聞いても、海老名の義務教育を受けた子どもたちは早寝・早起き・朝ごはん・あいさつがしっかりとできる子どもなのだという、その共通の認識を持つことが大事だと思います。そのためには、子どもと多くの時間を共有する、先ほども言いましたけれども、市内に500名余りの先生たちがいると聞いています。この基本的生活習慣、早寝・早起き・朝ごはん・あいさつの定着のために、この先生たちの指導力、もちろんいろいろやられていると思いますが、その指導力の向上が大事だと思います。
 先生たちは多くの研修を行って日々指導力の向上に努められていると思います。しかし、えびなっ子プランのその基本的生活習慣に特化した研修は、先ほどのお話の中でもまだされているというふうにはお伺いをしていません。ここでお伺いしたいのですが、基本的生活習慣、この定着に向けた先生の研修についてどのようにお考えでしょうか。また、22年からこの24年で最終年となるえびなっ子プランの今後の方向性についてもあわせてお答えをいただきたいと思います。

◎教育部専任参事(仲戸川元和) 1点目の教員の指導力向上のための研修についてでございます。基本的な生活習慣については、日常から保健の学習、あるいは道徳、あるいは生活指導の中で健康や体力の指導の一環としてこれまでも指導を行ってきたところでございます。しかし、指導のより一層の充実を図る必要があると考えております。基本的な生活習慣の大切さについて、子どもたちに直接指導する教員の指導力を向上させることは、学び合い・思いやり・元気なえびなっ子プランを実現させる上で必要なことであると考えております。また現在、本市では各学校に経験5年以内の若い先生たちがたくさんおります。早期に指導力を向上させるような、そういったことが課題ともなっております。
 このようなことから、具体的な指導法について学び、各学校で指導を実践できるようにするための研修が必要になってまいりますので、現在もちろんやっているわけですけれども、現在の研修体系や内容を踏まえながら、新たな研修の実施について検討してまいりたいと考えております。
 2点目の学び合い・思いやり・元気なえびなっ子プランの今後の方向性についてでございます。学び合い・思いやり・元気なえびなっ子プランは今年度で3年間の取り組みが終了しますが、本プランで目指している基本的な生活習慣を子どもたちにしっかりと定着させるためには、もっともっと長い期間が必要であるというふうに考えております。この3年間の取り組みをこれからのさらに大きな動きのための誘い水として今後も継続して取り組んでいくことが重要なことであると考えております。年度末までにこれまでの成果と課題についてまとめ、今後の新たな取り組み計画を検討してまいりたい、そのように考えております。
 以上でございます。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。前向きなご答弁をいただきました。やはり500人からの先生たちみんな、金太郎あめのように切ってその先生たちに話を聞いて、どの先生もやっぱりこの生活習慣、海老名の子どもたちにとっては大事なのだ、やっぱりそういうふうに感じてもらえるような、研修のための研修をやってもらっても仕方がないと思うのです。やっぱりそうではなくて、中身をしっかり子どもたちに伝える、この基本的生活習慣を定着できる指導力の向上をぜひお願いしたいと思います。
 あわせて、保護者もやはり大事だと思うのです。その保護者に対してこの基本的生活習慣を学ぶ機会というのが必要だと思うのですが、やっぱり保護者が学ぶ機会というのはなかなかありません。この海老名市では19校で家庭教育学級というのを、幼稚園も含めてですがやっておられると思います。ぜひこの家庭教育学級というものにも注目をしていただいて、教育委員会がこの生活習慣を海老名の子どもたち全部に定着をさせるのだという思いがあるのであれば、年3回行われるこの家庭教育学級の1コマを、子どもたちと保護者が一緒になって学ぶ機会として使うことも有効なことではないかなと思いますので、ぜひご検討をいただきたいと思います。
 私は、地域の子どもは地域で育てるということをPTAなどを通じて常々発信させていただいてきました。今、まさに市民総がかりで次代の子どもたちを育てるビジョンを共有してかかわることで、世代という縦軸と地域という横軸が紡ぎ合い、地域に包まれた温かい子どもが育つのではないかなと思っております。海老名の子どもをどういうふうに海老名のまちとして育てていくのかということをしっかりと共通認識を持つことが非常に大事だと思います。ここで市長にお伺いをしたいと思います。海老名市として、この、どんな子どもたちに育てていきたいかというビジョンの必要性についてどのようにお感じかをお聞かせいただければと思います。

◎市長(内野優) つい最近、敬老の集いがありました。私が生まれたのは河原口でございまして、河原口の敬老の集いに行きましたら、高齢者の方が多かったのですけれども、半分以上の方ははっきり言って私の同級生のお母さんとか、私が小学校のころいたずらして怒ってくれた人とか、そういう人ばかりでした。私に対する見方が、いやあ優ちゃん、こういうふうになったんだねとか、あるいは年とったねとか、そういった印象がありました。いわゆる地域で育てるというのは、昔はみんな各家庭では生活するたびに大変だったという状況がありました。だけれども、そのときにやっぱり地域が何かあったときにまとまってきたという問題です。それを子どもたちが見ていたのではないかと。私もそうでありますし、議員の中でもほとんどがそうだと思います。やはりそういった部分では、地域があえて育てる、育てるというのではなくて、地域が包括していたという形ではなかったかなと思っています。
 そういった面では、いろいろなことがありますけれども、やはり私も地域に行って言うことは、昔は若いころ、海老名に住んで近所づき合いは苦手だった人がいますけれども、その人たちがある程度60、70になっていくと、やっぱり地域の人と会話をしていることもあります。それだけある程度いろんなことがありますけれども、人間の人生の中で経過すると、そういった近所づき合いとか、やっぱり人と人との触れ合いとか、そういった土壌があるからこそできるのではないかなというふうに思っています。
 子どもたちも、いじめの問題やいろんな形がありますけれども、やっぱり思いやりを持つということの、私ははっきり申し上げてけんかをやったっていいと思います。けんかがなければ子どもたちだって成長しませんから。しかしながら、いわゆるどこまでけんかは限度なのかという問題も、そういったこともやっぱり教えるのも地域でありますし、まず家庭教育だと私は思っています。何でもこれは危ない、危ないといったら、危機管理ができない子どもに育ってしまいます。ところが、みんな今はそうではないですか。危ないところへは行ってはだめ、こういうところは危ないから遊んではだめ。だけれども、危ないということを学ぶということをさせないと、子どもは危機管理ができないのではないかと思っています。
 よって、私どもいろんな関係がありますけれども、地域、学校、それから家庭。やっぱり基本は家庭でありますから、家庭が地域の中でどういう役割を果たしているのか、これを考える時代。そして、その中で地域が新しい住民の方も旧の住民の方ももう一緒になっていく、そういった形だと思います。あるいは学校として、先ほど先生のあれがありましたけれども、私が感じているのは、こんなことを言っては悪いのですけれども、学校へ行きますと若い先生はあいさつするのです。ある程度の中堅はあいさつしない。これは市の職員も同じです。若い新採用はばんばんあいさつするのです。3年たつとあいさつしない。これはだれがいけないかというと、上の上司がいけないという話になる。いわゆるそれだけなれてくるといけないわけです。やっぱり課の中でもあいさつをしていこうよという形で今言っています。これは基本的な問題として、教職員の中でもそういった土壌をつくっていく、そういった形ではないかなと。こういった継続が、最終的には海老名の教育の基本理念が本当に温かいものになっていくのではないかなと思っております。
 以上でございます。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。ぜひやっぱり海老名、統一してこんな子どもたちを育てていこう、そんなビジョンを掲げていただきたいと思います。
 次に、1番目の2点目、生きる力についてお伺いします。先ほどご答弁の中で、いじめに遭ったときは周囲がいち早くキャッチすることが大事だというお話がありました。キャッチするためには、子どもみずからが相談できる力を養うこと、そして保護者や先生がそのことに気づく力を養うこと、この3つが重要になってくるのではないかなと思います。
 私は本年、ある団体が小学校低学年に行ったワークショップ型の研修を見る機会をいただきました。ワークショップには3人のスタッフがいて、1人が進行役を、他の2人がロールプレー、寸劇で役を演じて子どもたちに見せます。内容は、1人の子が1人の子に万一かばんを持たせるという設定や、親戚のお兄ちゃんがゲームをあげるからキスさせて、そんな設定があります。ロールプレイングをやった後、その子どもたちと、実際にそのロールプレイングを見た意見を交わしながら、どうやったら防止できるのかということを一緒になって考えます。そして、その防止方法を使って、今度は逃れる、その状況からこうやったら逃れるのだよということをやるロールプレイングを演じます。例えば誘拐を想定したロールプレイングでは、実際に子どもたちに声を出させるような場面がありました。皆さん、子どもが誘拐されたときにどんな声を出せばいいかご存じですか。「キャー」とか「助けて」というのではだめだそうです。「ウォー、ウォー」、こんな叫び声が、その周りにいた人たちが異変に気づいてその子どもたちに注目するそうです。
 私はこの模擬体験のワークショップの研修を受けている子どもたちを見て、ゼロと1というのは大きな差があるなということを感じました。それは何かというと、市内の児童生徒がこういうようなことを体験しているのと体験していないのでは、大きな違いがあるということを言いたいのです。もしかしたら、今現在も万一ランドセルを持たされている子どもがいるかもしれません。自分でどうしたらいいか悩んでいる子がいるかもしれません。大人から性的嫌がらせを受けて悩んでいる子がいるかもしれません。親から虐待を受けて悩んでいる子がいるかもしれません。いじめの認知件数は先ほど言ったように57件、虐待の認知件数をお伺いしましたら25件となっています。
 私は、いじめや虐待をゼロにはできないと思っています。しかし、いじめで悩む子どもたちをゼロにすることはできると思っています。それは、子どもみずからが生きる力、相談できる力を養って、保護者とか先生とかが気づく力を養うことによって、いじめや虐待から悩む子どもをゼロにできるのではないかと思っております。そのためには、子どもばかりが一生懸命そういう勉強をしてもだめで、やはり保護者であったり先生たちがその力を養う必要があると思います。家庭と学校で異変に気づく力があれば、すべての子どもたちを救うことができるのではないでしょうか。
 例えば子どもたちを体育館に集めて、いじめはいけませんよ、暴力はいけませんよと話すだけの研修ではなくて、実際にやっぱり先生たちが模擬体験をやってみたりやらせてみたりすることが大事なのではないかなというふうに思います。ここでお伺いします。子どもを含め、保護者や先生がこのような模擬体験のワークショップ型研修を行うことについてどのようにお考えでしょうか。

◎教育部専任参事(仲戸川元和) ワークショップ型の研修についてでございますけれども、先ほど答弁させていただきましたが、いじめや虐待から自分の身を守るためには、嫌なことをはっきりと断る、あるいは周りに助けを求める、こういうことができるようになることが非常に大事なことだと思います。そういうことができるように、学校ではさまざまな教育活動を通じて指導をしてきております。まさに今のワークショップ型の研修についても、過去多くの学校でやった経験はもちろんございます。
 この議員ご提案の模擬体験のワークショップ型の研修は、子どもたちがロールプレー等で実際に嫌なことを嫌と言ったり、大きな声で助けを求めたりすることを体験することができるという意味では、非常に大きな意義があり、またとても有効な方法であるととらえております。こういったトレーニングについてはさまざまな手法がございますので、今後はこれまでの指導の充実を図るとともに、議員のご提案を参考にさせていただきながら、新たな指導法についても研究を進めていきたいと考えております。そして、子どもたちが自分で自分の身を守れるようにすること、そういったことでいじめや虐待を防ぐという取り組みの充実を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。何で先生とか保護者がそのような力を養うことが必要か。それは、やっぱり子どもたちが勇気を持って大人に相談をしたときに、その大人が対処できない、先生の場合もあります、親の場合も、そんなの大したことないよ、それによって子どもが自殺に追い込まれる、そんなケースが多いと思います。私は、とにかく大人に相談をすれば絶対大丈夫なのだ、この海老名の子どもたちは何かあったときに海老名の大人に相談すれば本当に救ってくれるのだということをしっかりと子どもたちに伝え、それに対応ができる大人をつくっていく必要があると思います。
 ほとんどの自治体では、やはり問題が起きてから、大きな事件が起きてからいろんなことに取り組む、こういう研修に取り組んだりアンケートをやったりということがあると思います。繰り返しますけれども、いじめや虐待をゼロにはできません。だけれども、いじめや虐待に悩む子をゼロにすることはできると私は思います。小学校や中学校の適した年齢でそういう体験型の研修をすることによって、そのいじめや虐待で悩む子どもたちをなくすことができると思っております。予算的にも120万円ぐらいという中で研修が行われるというふうにも聞いております。子どもに対する教育は費用対効果ではないというふうに思っておりますし、ぜひこの海老名のまちでは基本的生活習慣ができる子どもたち、そしていじめや虐待で悩む子どもたちがいないまち、こんなまちを目指してまいりたいなと思っております。