平成30年3月12日【学用品等経費負担のあり方】

平成30年3月第1回定例会 30.3.12
「学用品等経費負担のあり方」

◆ 久保田英賢 議員
  2点目は「学用品等経費負担のあり方」についてです。平成29年3月定例会でも取り上げさせていただいたテーマを、シリーズとして今回も質問させていただきます。
 平成29年7月8日、第1回海老名市総合教育会議において、制服、運動着、教材費、修学旅行費、卒業アルバムなどが保護者負担されており、その軽減策について考え始めるということでした。平成30年度から柔道着や彫刻刀について新たなる取り組みが始まるということについては、素早い対応と非常に評価をさせていただいております。前回の質問をさせていただいた際、保護者負担をしているものについて、教材以外については、それぞれの学校で、先生、保護者、児童や生徒で協議して仕様書をつくり、その仕様書にのっとった形でプロポーザルを行うなどの提案をさせていただきました。教育長からは「親もちゃんと意見を言って、自分たちでつくったというものにして、それは参考にして進めたいと思います」との答弁もいただきました。また、平成29年11月に公正取引委員会が公立中学校における制服の取引実態に関する調査報告書をまとめて、一定の考え方が示されました。その後、3回の保護者負担経費検討委員会が開催されていますが、その検討委員会でどのような議論が行われたのか、お伺いをいたします。また、先ほどお話をした小中学校での彫刻刀や柔道着の無償貸与に対するものとして、今年度の補正予算500万円、新年度予算に約90万円が計上されております。この内容についてもお伺いをいたします。
 以上、明快なるご答弁をお願い申し上げ、この場からの質問といたします。
                
○議長 倉橋正美 議員
 市長の答弁を求めます。
            
◎市長 内野優
 久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
 2番目の「学用品等経費負担のあり方」につきましては教育長から答弁いたします。
 以上でございます。
            
○議長 倉橋正美 議員
 2番目の「学用品等経費負担のあり方」について教育長。

◎教育長(伊藤文康) 2番目の「学用品等経費負担のあり方」についてでございます。
 そのうちの保護者負担経費検討委員会の現状ということでございますけれども、まず、全ての学校、6中学校の制服、ジャージ等のデータを調べて、それを公表しました。それを受けて保護者にアンケートをとりました。そういう中で、まず、次年度に向けて学用品費ということで、頻度が少なくて、価格が高いものということで、市長からの助言もありまして、柔道着とか彫刻刀については今年度補正予算を認めていただいて、新年度から、30年度からそれを活用できるようにしました。もともと本丸は、私、校長室にいるときに、段ボール2つにジャージが入っていて、更衣室にも制服がいっぱい並んでいたのです。それは、子どもたちにこれは負担だとわかっていましたので、何かあればすぐ貸し出せるようにしていたところでございます。そういう中で、ここから、制服、ジャージ、その先は修学旅行も十分に話し合いたいと思っています。その中で公正取引委員会から7つの提言が出ました。その提言の中で、それを守れないことの責任は、現状だと学校長なのですね。でも、学校がその責任を負うことはできませんので、教育委員会もそこで同一の形で、海老名市としてどのようにするかの議論を今進めているところでございます。
 2番目のうちの中学校における彫刻刀、柔道着の無償貸与については教育部長から答弁いたします。

○議長 倉橋正美 議員
 教育部長。

◎教育部長 岡田尚子
 2番目のうち中学校における彫刻刀と柔道着の無償貸与についてでございます。これは、保護者負担経費検討委員会の中での議論ですとか、今、教育長が申したアンケートの結果で、やはり負担と感じている、使用頻度が低いから学校で貸し出してほしいといったような声が多数あったことなどを踏まえまして、保護者負担軽減策の1つとして実施するものでございます。ただいま申しましたとおり、12月の補正にてご承認をいただきまして、柔道着につきましては各中学校に80着、合計480着。こちらについては新年度予算としてクリーニング代も計上させていただいております。そして、彫刻刀につきましては、小学校に1211セット、中学校に300セットを配備いたしました。
 以上でございます。

◆ 久保田英賢 議員)
 次に「学用品等経費負担のあり方」の件に移ります。
 制服の件に関して、コンペや入札もしくは取扱店の拡大をしていくという方向ですけれども、保護者から見たときに、今後、現在とどのように変わっていくのかということに関してお伺いします。

◎教育部長 岡田尚子
 保護者の視点からすると、やはり第一には経費の節減といった面が考えられると思います。
 以上でございます。

◆ 久保田英賢 議員
 現在買うお店の選択肢は幾つかあると思います。ただ、有馬中学校、海老名中学校、大谷中学校以外の価格は全部一緒ということです。保護者は価格や素材の選択肢を望んでいると思いますし、例えば夏服で言うと、検討会の中でも、7月、9月はジャージ登校もいいよというような学校もある中では、じゃ、夏服は買わなくてもいいよねという選択肢もあると思うのです。こういう選択肢をふやしていく必要があると思いますけれども、それに対しての見解をお伺いします。

◎教育部長 岡田尚子
 さまざまな考え方がある中で、議員がおっしゃったような、夏服はほとんど着ないのだったら、本当に必要なときは冬服のまま登校すればいいのではないかとか、あとは、夏服、冬服のほかにスリーシーズンというか、オールシーズン着用できるような素材のものを選択できるようにしてもいいのではないかとか、さまざまな考え方がありますので、そちらを念頭に踏まえながら議論しているところでございます。
 以上です。

◆ 久保田英賢 議員
 決まったところでとなると、やっぱりずっと同じことの繰り返しとなりますけれども、いろいろな形で学校ごとに保護者と一緒に考えて、こういうふうにしていったらいいよねというようなことを逆に提案して、そういうことに関してしっかりとサービスをしてくれる業者はいると思います。他市はそのようなやり方でやっているところがたくさんあると思うので、ぜひ進めていっていただきたいなと思います。
 運動着に関してなのですけれども、運動着に関してはその検討会の中でも取扱業者が1社だというところに関しては課題とされていると認識をしています。運動着に関しての購入の考え方も、今後は制服と同じような形でいいのかどうか、お伺いしたいと思います。

◎教育部長 岡田尚子
 制服と同様、負担の軽減といった見方で考えております。
 以上です。

◆ 久保田英賢 議員
 運動着の取り扱いは、市内の2校においてはワンポイントの白Tでいいよというようなことも検討会で言われていますので、その件もまた後ほどお話をしたいと思います。
 生活困窮世帯の部分に関して少しお伺いしますけれども、やっぱり制服、高いですよね。大きな負担になっていると思います。生活保護とか、もしくは準要保護の世帯に対しての補助というのはどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

◎教育部長 岡田尚子
 制服というか、標準服というだけではありませんけれども、新入学用品費として生活保護の方には入学準備金といたしましては4万7400円。それから、いわゆる準要保護ですね。スクールライフサポートの中で3万7920円を支給させていただいております。
 以上です。

◆ 久保田英賢 議員
 そうなると、制服は安くても5万円を超える中で言うと、この費用ではやっぱりなかなか購入ができないということだと思います。実際、生保の世帯、準要保護保の世帯の制服購入の実態としてどのようになっているか、把握をする必要があると考えますけれども、その方法はありますか。

◎教育部長 岡田尚子
 準要保護の世帯につきましては、具体的にはまだそういう動きはとっておりませんけれども、ただ、実態の把握というのは、事務局をやっている以上、可能であるとは考えております。
 以上です。

◆ 久保田英賢 議員
 ぜひその実態を把握していただきたいと思います。というのは、やはり国の公取のほうでの指針としても、中古の制服ということにいろいろと提案をされております。そんな形の充実をしていくということは非常に重要なことだと思いますので、まず実態の把握をしていっていただきたいなと思います。
 海老名市内6中学校の制服のバザーに関して調べさせていただきましたが、ほぼほぼ皆さん、やられている、PTAが全て主体でやっているということです。生活困窮世帯とか兄弟姉妹が多い世帯、もしくは成長に伴って買いかえをしなければいけないという世帯に関しては、やっぱり新品をまた買うというと大変なところで、中古、リユースというニーズはあると考えますけれども、ご見解をお伺いします。

◎教育部長 岡田尚子
 議員おっしゃるとおり、それから先ほど教育長も申しましたけれども、いつでも使えるようにストックを持っているようなところですとか、それから、リユースの活動をしている学校ですとか、さまざまございますけれども、やはり必要なときに着用できるような体制づくりというのは必要だと考えております。
 以上です。

◆ 久保田英賢 議員
 これは高松市の事例なのですけれども、リサイクルの業者がバザーの協力をしているというケースがあります。具体的な例を今話すと時間がもうなくなってしまいますので、学校のバザーは集めるのが大変だというところを、そういうリユースの業者に手伝ってもらいながらバザーの開催をしていると。そこに行政もお手伝いをしているということですので、これはまた、具体的に改めてお話をさせていただきます。
 先ほどのTシャツの話、運動着の話に移りますけれども、今2校で運動着の自由化が始まっていると聞いています。ほかの4つの学校の動向というのはどのようになっているのか、お伺いしたいと思います。
◎教育部長 岡田尚子
 実はこの検討委員会の中でその2校の取り組みが明らかになって、横での情報共有が図られたという部分もございますので、今のところ、4校については具体的な動きはないといった状況です。
 以上です。

◆ 久保田英賢 議員
 教育長、ちょっとお伺いしたいのですが、2校でもう既にできているという中で、この運動着に関して、うちの息子は今度柏ケ谷中学校の1年生になるので、私はもう運動着を買ってしまったのですけれども、こういうのはすぐやれることだと思います。教育長の見解をお伺いし
ます。
◎教育長 伊藤文康
 実を言うと、先ほど教育部長が言ったように、それも去年調べて、初めてわかったことであって、話をしている中で、うちの学校はそういう指定はないよ、白ならいいよと。これはもう早急に校長会で連絡調整を図って。
 ただ、そこについては、今年度の子どもたちには本当に申しわけない気持ちがありますけれども、次年度以降、工夫すれば結構安くなる部分があるので、そういう工夫はどんどん取り組んでいきたいと思っています。
 以上です。
◆ 久保田英賢 議員
 伺うところによると、有馬中学校はもうかなり昔からやられているということも聞いています。やれないことではないと思うので、いつやるかというところで、早急に取り組んでいただきたいと思います。
 柔道着について伺いたいと思います。各学校80着を配備されるということなのですけれども、今後、保護者としてはどういう選択肢があるのか、お伺いしたいと思います。

◎教育部長 岡田尚子
 保護者の負担軽減ということで、私ども80着ずつ購入していますけれども、従来どおりレンタルで使いたいとか、それから、ずっと使うから購入したいのだといった方もおいでになると思います。その選択肢を排除するものではございません。
 以上です。

◆ 久保田英賢 議員
 ただ、80着というと、1学年分では足らないのですね。伺ったところ、柔道着は一応着回すと。最初の学年が使ったら、その次また使って、その次また使って、最後にクリーニングをするようなことを伺いました。できれば、衛生面的に言うと、各学年分ぐらいの柔道着を準備いただくといいかなと思います。
 これは1つご提案なのですけれども、平成20年から柔道着の購入が始まりました。約10年間、そんなに使っていない柔道着は市内に多分あると思うのですね。これをしっかりと学校というか、市のほうで集めて、そういうものをリユースするという方法があると思いますが、その件に関してのご見解をお伺いします。
◎教育部長 岡田尚子
 使わないから、もったいないからというお気持ちの方、割といらっしゃるのかなとも思っておりますので、その手法については検討してまいりたいと思っております。
 以上です。

◆久保田英賢 議員 
 冬場、ジャージを着た上に柔道着を着てやるから衛生的だというお話も聞いてはいるのですけれども、できれば、他市例なんかを見ると、やはり毎回、白衣と同じように使った人が洗っていくような制度もあるようです。ぜひその辺はご検討いただきたいと思います。
 そして、クリーニングに関してなのですけれども、これは高松の例なのですけれども、障がい者の施設を使った形。障がい者施設との連携の中でクリーニングをしてもらって、保管とかのこともお手伝いいただいているという例がありますが、そういうことの連携に関してご見解をお伺いしたいと思います。

◎教育部長 岡田尚子
 そういった先進的と申しましょうか、そういう取り組みを参考にしながら研究を進めてまいりたいと思っております。
 以上です。

◆久保田英賢 議員
 さまざまな学校で、さまざまな取り組みをしていて、違いがいろいろあるのですけれども、ぜひ海老名市として、保護者経費の負担を減らすような取り組みをしていっていただくことをお願い申し上げ、私の一般質問を終わります。