平成30年12月11日【認知症高齢者対策の現状と今後のあり方】

平成30年12月第4回定例会 30.12.11
「認知症高齢者対策の現状と今後のあり方」   
                       
◆ 久保田英賢 議員
 創志会の久保田英賢でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、市政に関する一般質問をさせていただきます。今回は3つのテーマについて質問をさせていただきます。
 1点目の質問は「認知症高齢者対策の現状と今後のあり方」についてです。
 厚生労働省は2015年1月、認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(新オレンジプラン)を発表しました。この戦略の中では、認知症を患う人の数が2025年には700万人を超えるとの推計値が発表されています。これは65歳以上の高齢者のうち、5人に1人が認知症となる計算になります。認知症高齢者の数は2012年の時点で全国に約462万人と推計されており、約10年で1.5倍にもふえる見通しです。海老名市においても平成30年10月現在での要介護認定者数は4533人となっており、認知症と判断される認知症高齢者の日常生活自立度Ⅱa以上の数が2703人となっており、そのうち在宅で生活している人の数が1578人となっております。年々その数は増加しております。
 日常生活自立度Ⅱa以上の人とは、たびたび道に迷うとか、買い物や事務、金銭管理など、それまでできていたことにミスが目立つなど、家庭外で日常生活に支障を来たすなど、行動や意思疎通の困難さが多少見られるが、誰かが注意していれば自立できる人を言います。しかし、言いかえれば、認知症で、誰かが注意していなければ自立できない人が1578人も在宅でいるということであります。今回は、この在宅で認知症の高齢者を介護されている方々にフォーカスを当てて、現状の対策についてお伺いをいたします。
 海老名市では認知症高齢者対策として、認知症サポーターの養成講座や認知症初期集中支援チーム、認知症高齢者に対する保険制度の確立など、さまざまな事業を行っています。現在、認知症高齢者に対して具体的にどのような対策を行われているのか、お伺いをいたします。
 以上、内野市長の明快なるご答弁をお願い申し上げ、この場からの質問とさせていただきます。
           
○議長 倉橋正美 議員
市長の答弁を求めます。

◎市長 内野優
 久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
 1番目の「認知症高齢者対策の現状と今後のあり方」についてでございます。2025年、団塊の世代全ての方が75歳以上となり、2042年には団塊ジュニア世代が65歳を迎える等、高齢化は一層進展いたします。高齢化の進展とともに、認知症の人数も増加しているのが現状であります。65歳以上の高齢者では2012年の時点で7人に1人とされ、2025年には5人に1人が発症すると推計されております。
 本市ではえびな高齢者プラン21を策定し、「地域で共に支え合い生きがいを持って安心できる生活の実現」を基本理念として計画的に取り組んでおります。さらに、在宅での生活を充実させるための取り組みを行い、地域包括ケアシステムの構築から深化・推進を基本目標に認知症高齢者支援の推進を図ってまいります。
 1番目の詳細につきましては萩原保健福祉部次長から答弁いたします。
 以上でございます。
              
 ○議長 倉橋正美 議員
 1番目の詳細について萩原保健福祉部次長。

◎保健福祉部次長 萩原明美
 1番目の「認知症高齢者対策の現状と今後のあり方」についての詳細でございます。
 認知症施策では、認知症に関する正しい知識と理解を持ち、地域や職域で認知症の人や家族に対して手助けをする人として、認知症サポーターの養成を行っております。平成29年度は14回、430名を養成し、現在のサポーター数総計は4294名となり、今年度は子ども向け養成講座を実施しております。また、認知症が疑われる人や、ご家族に対して医療、福祉の専門職による支援を行う認知症初期集中支援チームを設置いたしました。認知症サポート医、医療職、福祉職、チーム員が協力し、現在5名の方々に継続した支援を実施しております。今年度には、認知症による徘回のおそれがある高齢者を対象とした高齢者あんしん補償事業を開始しました。はいかいSOSネットワークシステム登録者を対象に賠償責任保険に加入するもので、現在60名の方々が契約されております。また、各地域包括支援センターに認知症地域支援推進員を配置し、認知症カフェや予防教室、相談支援などを行っております。今後も、関係機関や関係者とともに、認知症対策の推進を図ってまいります。

◆ 久保田英賢 議員
 ありがとうございました。それでは、順次再質問をさせていただきます。
 まず、認知症高齢者の対策に関してです。
 今回、このテーマにさせていただいた部分は、先ほどもお話ししました1578人の方が認知症を患いながら在宅で生活をされている。想像するだけでも本当に大変なことだと思いますし、その実態を何か行政としてできないのかというところを思い、このテーマにさせてもらいました。
 いろいろな活動をしていただいておりますし、私も認知症高齢者に対する徘回などの損害賠償保険の提案もさせていただき、ご採用いただいて実施していただいていることにまずは感謝を申し上げたいと思います。
 そんな中で、認知症サポーター、毎年毎年繰り返し、数が今どんどんふえているところでありますけれども、今、海老名市として認知症サポーターの意義をどのように捉えられているのか、お伺いしたいと思います。

◎保健福祉部次長 萩原明美
 認証サポーターは、認知症について正しく理解し、そういった方を広い目で見守っていただく。そして、そういったことで困っていらっしゃる方がいられたら、そっと手を差し伸べていただくということで養成しております。また、そういった基礎知識を得ていただいた方には、自分の中でそういったことが理解できますと、もしご家族ですとか身近な方がそういった状況になったときに、必要な支援だとか、どういったところにサービスがあるのだということを理解できている方になりますので、そういった方へのサービスの充足、相談機関へのつなぎというものがスムーズにいくと思っております。

◆ 久保田英賢 議員
 ありがとうございます。まさにそのとおりだと思いますし、サポーターを養成することによって、認知症の認知度が広がる、市民の方々がそういう講座を受けることで、認知症ってどういう方なのだろう、もしくは認知症になったときにどうしたらいいのだろうということがわかってくることは非常に重要なことだと思いますので、ぜひサポーターの養成は広く進めていってもらいたいと思います。
 その中で、他市の例なんかを聞くと、金融機関とかサービス業とか、いろいろな場面で直接市民の方と触れ合うようなところにすごく力を入れて、サポーター養成講座をやられているということを聞いています。それは何かというと、買い物に来るときに、毎日同じものを買っていく方がいるとか、お金を出す金額が毎回一緒だとか、そういうときに、養成講座を受けていると、あっ、これはもしかしてということで、地域包括支援センターなんかとつながるという例を聞いていますし、金融機関なんかもまさにそういうことが重要だと言われていますけれども、そういうサービス業とか金融機関とかに対する働きかけとかというのがあるのかどうか、お伺いしたいと思います。

◎保健福祉部次長 萩原明美
 認知症サポーター養成講座には、地域での活動はもちろんですが、職域、具体的には、金融機関ですとか、あと新聞販売店等での実施をしております。こういった職域への拡大というのは、これからも十分に拡大していかなければいけないと思っております。

◆ 久保田英賢 議員
 ありがとうございます。広く受けてもらうことも大切ですけれども、あえて行政としてスポットを当てて、そういう業種の方々にまずはとっていってもらうなんていうことも進めていただければと思います。
 このたび、介護職をやられている方なんかともいろいろ話をさせていただいたときに、今、認知症を抱えている家族とかの方だけではなくて、全く今、普通の生活をしている方々がもし認知症になられた家族を持ったときに、どう対応していいか、いきなりだとわからない。そういったときに、いきなりそういう場面が訪れると、介護離職をしなければならないのだということを考える方々も今ふえているともお話がありました。介護離職が起きることによって、実は生活の面での負の連鎖が起きてくるというところで、ぜひそういう介護離職をしなくても、行政のサービスでいろいろとつながっていくのだということを理解してもらう取り組みが必要だという話がありました。海老名市として、広く市民にいろいろな講話もやられていると思いますけれども、そういう市民の方がもしそんな状態になったときに、しっかりと正しい知識を身につけられるような、そんな取り組みというのは今やられているのかどうか、お伺いしたいと思います。

◎保健福祉部次長 萩原明美
 認知症サポーター養成講座が広く知っていただくというものになります。あと、地域での見守りというところでは、在宅支援のサービスというものも取り入れながら見守り等を進めております。

◆ 久保田英賢 議員
 先ほどの認知症サポーターの講座もそうですけれども、正しいそういう介護に対する知識というのが、一般のまだそういう方とかかわっていないような状態でも学べるような、そんな取り組みもしてもらいたいと思います。例えば、商工会議所なんかは各企業のオーナーがいらっしゃいます。そういうところの方々に講演会を行うとかサポーターの養成講座を行うとかすることによって、オーナー自身が認知症を患ったときにどうしたらいいのかということを身につけることができれば、従業員が悩んだときに、介護離職ということではなくて、いろいろな制度があるのだということにもつながっていくと思いますので、ぜひそんな取り組みをしていっていただきたいと思います。
 認知症のことで今回一番お話をしたかった1500人からの在宅の方についてのお話ですけれども、先ほど話した日常生活自立度Ⅱa以上の徘回のおそれのある人というのは、在宅で抱えられている方の中で何人ぐらいいらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

◎保健福祉部次長 萩原明美
 Ⅱ以上の在宅の方について1299人ということで把握しております。

◆ 久保田英賢 議員
 そうすると、認知症の方で在宅で何とか介護をしている人が約1300人いらっしゃるという状態であります。恐らくこの中ではひとり暮らしをされている方もいらっしゃるでしょうし、老老で介護をされている方々もいらっしゃると思います。そういう方々に対して、ご家族がいればいいということではもちろんないのですけれども、特にそういうひとり暮らしであったり、もしくは老老で認知症を患っている人たちに対する対応というのは、今どんなことをやられているのか、お伺いしたいと思います。

◎保健福祉部次長 萩原明美
 老老介護ですとかお1人で暮らしていらっしゃる方もいらっしゃいます。そういった方には徘回に対する見守り等が大切なことになってきますので、先ほどちょっとお話しさせていただきました配食サービスがございます。こういったものは、お食事をお届けするのですが、そのときには必ず顔を見て手渡しすることを徹底しておりますので、配達に行ったときに、もしいらっしゃらないということがあれば、市のほうに通報が入るような仕組みになっておりますので、そこで支援者のほうに連絡するなどの対応をとっております。

◆ 久保田英賢 議員
 ありがとうございます。まさに徘回をしてしまって、戻ってこれらなくなってなんていう話のときに、配食サービスを利用していれば、その利用者がいないよということが市につながるところだと思いますけれども、この事業というのは市が独自にやられているものなのかどうなのか、お伺いしたいと思います。

◎保健福祉部次長 萩原明美
 このサービスは市の単独の事業ということで、独自に行っております。

◆ 久保田英賢 議員
 ありがとうございます。まさに介護をしていく中で、認知症の方がお家にいて、仕事をやめてという方も本当に大変だと想うのですけれども、ひとり暮らしをされている方、もしくは老老でやられている方という部分に関しては、本当に大きな負担があると思います。1つ、他の例ですけれども、同じようなことでヤクルトという企業があります。ヤクルトと市が協定を結んで、ヤクルトが日を決めて必ず訪問をして、その状況を確認して、何かあれば市につなぐなんていう対応をとられている町もかなり多くあると聞いていますし、今その制度をふるさと納税でやっているなんていう、福島県の須賀川市とか、もしくは栃木県の小山市なんていう町もあると聞いていますので、何かまたこれから独自に認知症の方々を抱えている家族に対する支援、在宅でやられている方に対する支援というのは広くやっていただきたいと思います。
 そんな中で、認知症の方々を抱えられている家族の方々、介護をされている家族の方々から今どんな声があるのかということをどういうふうに把握されているのか、お伺いしたいと思います。

◎保健福祉部次長 萩原明美
 地域包括支援センターのほうにはそういったご家族からの相談も入っております。そういったところから、包括の中でケア会議等を進めておりますが、そういったところですとか、あと介護される介護者の会なども市内にはございますので、そういった方々などから家族の声というものを伺っております。

◆ 久保田英賢 議員
 私も聞いているところで言うと、虐待ではないのですけれども、本当にどうにかになってしまいそうなぐらい、そういうふうに家族間の中でも関係が悪化するなんていうことがあるとも聞いています。家族の方が一番言うのは、目が離せない、要は、認知症で体が動く人たちが在宅をやっているというと、本当に目が離せない、ひとときも放置することができないということを聞いています。海老名市ではリフレッシュ事業というのをやられていますけれども、このリフレッシュ事業を使えるのが介護度が4と5の人です。それはどこか温泉に行くとか食事に行くとかというところですけれども、声を聞いていると、何とか少しショートでも、もしくはデイサービスでもいいから、普通の介護度が低い人がサービスが利用できないところを、何か市の独自のそういうリフレッシュ事業みたいなもので手厚くしてもらえないかという話を聞いておりますけれども、福祉に熱い内野市長から、そういうリフレッシュ事業の拡大みたいなことに関してお話が聞ければと思います。

◎市長 内野優
 現状の中で私自身が事業を、箱根の旅館とかいろいろやってまいりました。そういった部分で何が必要なのかということを今後は地域包括ケアシステムの中で、介護している人は大変なのです。介護されている人も自分が望んでそうなったわけではないのですけれども、介護している人はすごく大変だというのを現実にわかります。100歳以上を訪問しても、そういう実態もわかりますし、さまざまな点でどういった支援ができるかということを、配食サービスもそうです。配食サービスをあの当時、私が議員の当時から始めましたから二十数年たっています。1人で食べていていいのかと思います。サロンとか行く。そういった高齢者の配食サービス、今後、2025年問題があることが1つの前提がありますけれども、今のサービスとかそういったものを全般的に見直す時期だと私は思っています。
 何が必要なのか。それは予算上の問題がありますから、当然出るものと入ってくるものがあるわけですけれども、高齢者の関係でいきますと、どんどんふえるという実態がありますから、そういった部分では、元気な高齢者というので元気65というのをやっていますから、そういった部分の両立の中で、介護している方、そういった部分について何ができるかというのを見直す時期だと思いますので、十分検討させていただきたいと思います。
 以上であります。

◆ 久保田英賢 議員
 繰り返しになりますけれども、認知症を患った在宅の方に関しては、海老名市としては、そういう方々も生活しやすい、そういう介護をする人たちを守っていくということも大事だと思います。今、晩婚と言われている中で、子育てと介護と両方同じタイミングでやってくる、ダブルケアという時代だと言われています。子育てに手厚い海老名市と言われていますけれども、実はそういう高齢者の人たちにも過ごしやすい、そういう方の対策をすることにも手厚い海老名市ということで、ぜひお願いをしたいと思いますので、この点に関してはここで終わります。