平成29年3月第1回定例会 29.03.15
「健康寿命に対する取り組み」
◆久保田英賢 議員
2点目の質問は「健康寿命に対する取り組み」についてです。
海老名市の高齢化率は平成29年2月1日現在、23.8パーセントと年々増加しております。公共施設白書にある将来人口の全体推移を見ますと、人口は平成35年13万7000人をピークに減少に転じ、年少人口ゼロ歳から14歳と生産年齢人口15歳から64歳が減少、65歳以上の老年人口は現在の5人に1人の割合から30年後には4人に1人に増加すると見込まれています。高齢化の推移を見ますと、平成22年時点で高齢化率18.8パーセントだったものが、現時点では23.8パーセントと5ポイント上昇しております。しかし、現時点での海老名市の高齢化率は、全国791市中704位、区を含めた989市区の中でも831位と非常に低い状態であります。とはいっても、団塊の世代や高度成長期に市に転入してきた世代の高齢化が進行するため、今後全国平均を上回るスピードで超高齢化社会へ移行することが予測されます。超高齢化が避けられない中、対策を考えるならば、年をとっても元気な高齢者をふやすこと、すなわち健康寿命の延伸が重要になっています。健康寿命の延伸は、高齢者自身の生活を豊かにすることはもとより、医療費の抑制にもつながるため、その取り組みは近年注目されています。海老名市では健康寿命を延伸するためにさまざまな取り組みが行われていると思いますが、具体的にどのような取り組みをされているか、お伺いします。また、健康寿命の考え方についてどのように考えているか、お伺いいたします。
以上内野市長の明快なるご答弁をお願い申し上げ、この場からの質問といたします。
○議長 森下賢人 議員
市長の答弁を求めます。
◎市長 内野優
久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
2番目の「健康寿命に対する取り組み」についてでございます。
生活の質の向上、医療費の抑制などが期待できる健康寿命の延伸への取り組みが重要であると考えております。具体的には、スポーツ健康推進計画、データヘルス計画、えびな高齢者プラン21など、健康増進施策を推進してまいっております。今後も各種健康増進事業や介護予防事業、国保の特定健診などを実施してまいりたいと考えております。
2番目は小澤保健福祉部次長から、答弁いたします。
以上でございます。
○議長(森下賢人 議員)
2番目について小澤保健福祉部次長。
◎保健福祉部次長 小澤孝夫
健康寿命につきましては、日常生活に制限なく生活できる期間のことであり、健康寿命を延ばすことは、誰もが生き生きと充実した生活を送ることにつながるものと考えております。このため、健康増進事業では、生活習慣病の予防やがん対策、食育の推進など関係団体と協力して実施しております。国民健康保険加入者に対しましては、特定健康診査や特定保健指導を実施し、受診率の向上を初め生活習慣改善の指導を行っております。健康づくりの動機づけのためには、健康マイレージ事業を行い、今年度4月から、未病センターを設置し、健康づくりの見える化を図り、継続的に生活習慣の改善ができるよう支援しておるところでございます。また、介護予防事業では、要介護状態にならないように、地域包括支援センター等と連携し、運動器機能の向上、栄養改善、認知症予防などの教室開催や相談に取り組んでおります。新年度からは、市民の方に、より身近な場所で教室に参加していただけるよう、運動器具を用いた移動型の介護予防教室を開催してまいります。今後も市民の皆様が、健康で元気に生涯を過ごせるように、健康寿命の延伸につながる各種事業を推進してまいります。
以上でございます。
◆久保田英賢 議員
「健康寿命に対する取り組み」についてお伺いをしたいと思います。
先ほどいろいろお話があった健康教室とか介護予防、いろいろな事業が行われておりますけれども、その事業に参加している人たちというのは、どうやって、どういうきっかけで、そういう事業に参加をしているのか、お伺いします。
◎保健福祉部次長 小澤孝夫
各種教室につきましては、基本的に広報や、また、チラシ等で周知しておりますので、それらをごらんいただいて、ご希望の教室への参加の申し込みをいただいております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
参加者の数も幾つか見させていただきましたけれども、それなりに参加されているなというふうに思います。その中で特定健診をしている人たちがいらっしゃって、保健指導をしたりとか、もしくは生活習慣病の改善の指導を受けているというようなことをお聞きしましたけれども、具体的にどんな形で行われているのか、お伺いします。
◎保健福祉部次長 小澤孝夫
国民健康保険の加入者に対して行う特定健康診査なのですが、こちらにつきましては、腹囲や血圧の値などの結果によりまして、生活習慣改善のための保健指導を行っております。具体的には、保健師、栄養士、理学療法士などによりまして、生活や栄養に関する文書指導や健康教室のほか、取り組みの状況をサポートする電話指導なども行っております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
国保の方々はそういう形で指導をいただけると思うのですが、例えば社会保険に加入している人というのは、会社でそういう指導ができるところの大きな会社だったらいいのですけれども、そうではなくて、中小零細企業の皆さんというのは、社会保険に入っているけれども、なかなかそういう指導が受けられないというような現状もあると思うのですが、例えば国保ではなくて、社保の人たちに対する市の取り組みというのはどんな取り組みがあるのか、お伺いしたいと思います。
◎保健福祉部次長 小澤孝夫
社保の方につきましては、職場によりましては、健診後の指導を行っていないという場合も考えられますので、保健相談センターに健診結果をご持参いただければ、結果の内容を確認しながら、保健師や栄養士が栄養相談とか保健指導を行っております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
健康寿命を伸ばすというところは、例えば65歳、70歳になってから健康寿命を伸ばそうと思ってもなかなか難しくて、やっぱり40代から50代、それぐらいのところからそういう取り組みをしていく必要があるのではないかと思う中では、今のようないろいろな相談をしてくれたり、指導してくれたりということに、やっぱり若い人たちがいろいろな事業にも積極的に参加できる仕組みをつくっていくということは非常に重要ではないかなというふうに思っています。今、いろいろな形で、健康寿命延伸のためにさまざまな事業の取り組みをされております。その取り組みをしている中で、市として課題だと思われていることはどんなことなのか、お伺いしたいと思います。
◎保健福祉部次長 小澤孝夫
1つには、特定健康診査の受診率が低いことが1つの課題と捉えております。また、生活習慣病は重篤な病気につながるおそれがあります。特に糖尿病の重症化を予防することが大きな課題と考えております。このため、糖尿病の重症化予防については、家庭訪問を行うことで、合併症の1つである人工透析につながらないような支援をしております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
いろいろなことをやっていただいているというところはよく理解しているのですけれども、やっぱりなかなか参加者が多様に広がらない。割と特定の人たちが繰り返し利用されているとかという実態もあるということみたいです。いろいろなことをやっていただいているのですけれども、例えば若い世代の人が参加したいと思うときに、時間帯の設定とか、日にちの設定というところで、まさに40代とか50代の人が参加できるような状況に、今、余りないのですよね。そういうところをもうちょっと身近な形で、何かみんなが健康を意識したときにできるような、そんな仕組みをつくってもらいたいなと思うのですけれども。
1つご紹介したいのが、東海市にこの間会派で視察に行ってまいりました。東海市は健康診断の健診の結果を市の出先機関みたいなところに持っていくと、その人に合った運動メニューとか、もしくは食事の健康診断、メニューを提供してもらうのですね。それはどこでも当たり前かなと思うのだけれども、おもしろいのが、例えば市内に10の公園がありまして、その10の公園、大きな公園ですけれども、その公園のウオーキングスペースがあるのですけれども、そこの路上にペイントをしています。どんなペイントをしているかというと、スタート地点があって、そこから星が1つ、2つ、3つ、4つとだんだん距離が伸びるのですね。そのゾーンをつくっていて、例えばそこで持っていって、久保田さんが判定されました、久保田さん、最近、肥満ぎみで、ちょっとメタボチックなので、じゃ、あなたはこの公園でややきつ目のプランで行きましょう、だから、距離が長い、星4つまでのところに30秒で歩く、そのスピードで20分間歩いてください、そうすると、あなたの健康にとってはいいですというようなことが、その診断結果を持っていくと、そういうプランをつくってくれます。それだけではなくて、筋トレなんかも、スポーツジムに行くといってもなかなかやっぱり行けません。そういう中では、例えば自宅でできる筋トレのメニューを、1日10回4セットやってくださいとかというような形で、しっかりとそういうメニュー表をつくってくれます。例えば食事で言うと、あなたの結果は1日2100カロリーで抑えてください。何が言いたいかというと、今ある資源を使って、手軽に運動ができるというような仕組みをつくっています。例えば海老名市でも今ある社会資源を有効に使うという部分で言えば、運動公園とか近隣公園、そこにちょっとそういう標示というものをペイントしてもらって、例えば僕がコミセンに行って、その診断をしてもらったら、じゃ、上今泉の北部地区だから、北部公園の外周を大体1日20分、これぐらいのスピードでできるというようなことを東海市はやられています。すごくいいのは、そのプログラムを地元の医師会の先生の監修のもと、職員がアクセスというプログラムを使ってつくりました。なので、ほとんど費用がかかっていない中で、手軽に運動ができるというようなことが取り組みをされています。
今、ジョギングとかウオーキング、非常にはやっている中では、例えば南伸道路も、ジョギングをよくやられています。市役所から南伸道路を下っていった中の距離を市役所から何メートルですよということを書いてもらうと、ジョギングしている人たちが、きょうはここまでやってみようとか、もしくは南伸道路から今度は中新田鍛冶返線に入って運動公園まで、そこを一体としてジョギングスペースであったり、ウオーキングスペースということにして、今度は運動公園の中に入ったらまたそういう整備をしていくということが手っ取り早くできると思うのですね。仕事をしている人が具体的に何かを気になってやりたいと言ったとしても、スポーツジムに行くというのはなかなかやっぱり難しくて、できない、でも、何かやりたいと思っているときに相談に行ったら、あなたの近くのところでこんなことをやってみなさいなんていうことができたらいいのではないかなというふうに思います。健康寿命を伸ばしていくということは、何か難しいことをやるよりは、ちゃんと診断をしてもらった結果を持って、近くの社会資源を使っていく、そんなオール海老名での取り組みをできたらいいなというふうに思いますけれども、ご見解をお伺いしたいと思います。
◎保健福祉部次長 小澤孝夫
身近な場所で気軽に実践できるということは非常に有効だと思いますので、研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
東海市が何でこういう取り組みをされたかというと、平均寿命が愛知県の中で一番低かったらしいです。その平均寿命を上げていくためには、全市的にやっていかなければいけないということで、全市的な中で、ワーキングチームをつくって、そういう取り組みをされたそうですので、新たに何かお金をつけて具体的なことをやるというよりは、いろいろな事業もやってもらっていますけれども、そうではなくて、手軽にそういう取り組みができる、そんなことをしていっていただければなということをお願いして、この質問は終わりにします。