平成28年6月第2回定例会 280614
『海老名市における乳児期から成人に至るまでの子育てについて』
1)子育て支援策の現状について
◆ 久保田英賢 議員
「海老名市における乳幼児期から成人に至るまでの子育て」の現状についてお伺いをしてまいります。子育てにかかわる部署としては保健福祉部と教育部があると思いますので、それぞれについてご回答をお願いいたします。
まず1点目は、子育て支援策の現状についてであります。海老名市では、他市にはないさまざまな子育て支援策があると思いますが、現在行われている支援策の現状をお伺いいたします。
内野市長の明快なるご答弁をお願いいたしまして、この場からの質問とさせていただきます。
○議長 (森下賢人 議員)
市長の答弁を求めます。
◎市長 (内野優)
久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
「海老名市における乳幼児期から成人に至るまでの子育て」の1点目、子育て支援策の現状についてでございます。当市では、社会全体で子育てを支援し、明るく元気なえびなの子どもたちを育てることを基本理念とした子ども・子育て支援事業計画を昨年3月に策定し、現在、計画に基づき各種事業を進めているところでございます。また、若者の結婚・出産・子育ての希望をかなえることを基本目標としたかがやき持続総合戦略を本年2月に策定しており、子育て世帯に魅力あるまちづくりを推進していくこととしております。具体的には、不妊、不育症の治療費助成や母子保健の推進、子ども医療費の助成や待機児童ゼロを目指した保育環境の整備、子育て支援センターやファミリー・サポート・センター事業の充実に向けた取り組みを進めているところでございます。
いずれにいたしましても、子育て世帯をふやすことはまちの元気の源に直結いたしますので、今後も子育てしやすいまちの実現に向け、鋭意取り組んでまいります。教育部所管部分につきましては教育長から答弁いたします。
以上でございます。
○議長 (森下賢人 議員)
教育部所管部分について教育長。
◎教育長 (伊藤文康)
1番目の「海老名市における乳児期から成人に至るまでの子育て」についての教育部所管部分です。
1点目の子育て支援策の現状についてでございます。これは、私に言えと言われると、何も見ないで1時間以上話しますので、ちょっとかいつまんでお願いします。施設面では既に耐震も終わって、エアコンも全教室、トイレも改修しました。去年から体育館のトイレ、今補正で出させていただきましたけれども、これが通れば今年度中に体育館も19校全て終わる状況です。保護者への負担軽減は、野外教育の負担、小学校1年生と中1の教材費の公費負担もやっております。それから、人的としては、市費で9名、教員をふやしております。あとは、介助員、看護介助員、補助指導員等も配置している。それから、不登校の子に対しては、小学校では別室登校支援員、中学校では心の教室相談員も派遣しております。学校教育以外では、学校応援団を13校で設置して、長期休業、放課後の子どもたちの支援を地域の方々に取り組んでいただいています。そのほか、えびなっ子しあわせプランの中では、今、授業改善に取り組んでいまして、それによって先生方の授業を改善することによって学力の向上、小中一貫教育、コミュニティスクールについては年次計画を進めております。私としては、神奈川県ではトップレベルの教育環境を進められていると思っているところでございます。
◆ 久保田英賢 議員
ありがとうございました。それでは、順次再質問をさせていただきたいと思います。
1点目の子育て支援策に関しましては、市長も、教育長も言われていました。市長部局としても、トイレの改修、エアコンの設置、耐震補強、ほかではまだまだできていないことが既にもう海老名市の中ではできている。そして、教育部門でいえば、少人数学級、補助指導員、もしくは学校の相談体制、教育長も言われていましたけれども、私もほかの市にはどう考えても負けないというぐらいの施策がたくさんあると思います。今回この質問をさせてもらったのは、海老名市って子育てに関しては本当にすごいいろいろな事業をやられています。ただ、そこがいま1つ見えなかったり、もしくは連携がうまくいっていない点が多少あるというところに気づきながら、ぜひいろいろな面で皆さんからご意見をいただきたいなと思い、この質問にさせていただきました。
1点目なのですけれども、今の教育長のお話の中で、確かにソフト面でも少人数の対応とか、さまざまな先生たちの対応というのはしていただいていると思います。市費の単独で9人、新たに教職員の方を入れていただいているところなので、すごくうれしいことではあるのですけれども、1点、教職員の年齢構成というところでは非常に心配な点があります。これは予算のときなんかでもお話をさせてもらったのですけれども、40代の教職員の方、今、小中全体で15.1パーセントしかいられないということなのですが、本当に多様化している保護者の対応だとか、教育委員会としてもいろいろなことを進めようとしている中で、やっぱり経験豊かな先生たちというところが保護者としても非常に安心感があるところではあるのですね。ただ、それを補完するためには、既定的な研修もそうなのですけれども、やっぱり海老名市独自に、そういう若い世代の人たちに独自のアナログ的な研修も必要だと思うのですけれども、その点に関してのお考えをお伺いします。
◎教育長 (伊藤文康)
市費は別ですけれども、採用は県ですので、我々ではいかんともしがたい、これが現状です。先ほど述べたように。ただ、その中で、1つは昨年度から半分半分、ことし半分なのですけれども、学校に行って、非常勤、臨時的任用職員、本務を問わず、全員の授業を全員の指導主事が見て、ちゃんと対話するということで、よりよい授業づくりのための学校訪問をやらせていただいています。あとは、現職教育というのは学校そのものなので、学校の中で、例えば若い先生とか経験の少ない先生がいたとしても、その人が単独で対応するのでなくて、チーム学校とか、チーム学年とか、多くの複数で、チームで保護者対応なり、子どもたちの指導を考える、そういうシステムは今後学校とも詰めながら充実してまいりたいと思います。そのためのコーディネーターが必要なら、市としては何とかできるかなと。でも、現場は現場ですので、その中でチームとして学校がまとまって対応できるシステムをつくってまいりたいと思います。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
まさに校長先生を中心に学校の中でそういう若い先生たちを育てていく、非常に大切なことだと思いますので、ぜひこの点はお願いをしておきます。
保健福祉部のほうのお話になりますと、子ども医療費の助成、待機児童対策においては、ぴよぴよ棟から今度は2歳児を受け入れる施設もできました。そして、先ほどお話がありましたけれども、出張療育相談というもの。これはわかば学園の方々が保育園、幼稚園、また、学校も回られているということで、この間、保育園を幾つか回らせていただいたのですけれども、このサービス、この事業は非常にありがたいという声を聞きました。先生たちがどうやって対応したらいいかわからないところを、専門的なアドバイスをもらえ、そしてその先生たちが1カ月間、そのアドバイスをもとに対応していく。その結果が手にとってわかるようなことで、やっぱり子どもたちの変化という部分に関しては、プロのアドバイスというのは非常に効果があるというようなお話を伺いました。そして、子育て支援センターでの各種サロンや講座というものも非常に数多く参加をされていて、評価ができるところであります。
市長は、子育てしやすいまちを標榜されております。その代名詞でもある子育て支援センターがこの役割を私は担っていくのではないかなと思います。各種サロンについて非常に喜ばれているという声も支援センターに行って伺いました。このサロンの中身、実績に関して少しお伺いをさせていただきたいと思います。
◎保健福祉部次長 (小澤孝夫)
サロンの実績でございますが、サロンは2種類行っております。まず、年齢別サロンにつきましては月4回程度実施しており、1年間で42回、2669人の利用がございました。また、もう1つ、移動サロンにつきましては月10回程度実施をしており、1年間で113回、3092人の利用実績がございました。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
本当に非常に多くの方々がサロンに来られています。サロンに来られている方の大半の方は専業主婦の方が多いのです。お勤めになられている方々というのは保育園とかに預ける方が多くて、サロンに来られる方は、おうちにいる方が子どもを遊びに連れていこうと思ったときに、いろいろな方々の交流をしようというときにここに連れてこられているというのが多いとお聞きしました。子育て支援センターを維持されている職員の体制についてお伺いしたいのと、もう1つ、健診の話もさっきありましたけれども、6カ月もしくは3歳6カ月の健診のときにも発育が気になる子たちを見る保育士がいると聞いています。その保育士も子育て支援センターの中の保育士なのかどうなのか、その点に関してお伺いします。
◎保健福祉部次長 (小澤孝夫)
それではまず、子育て支援センターの職員の体制についてですが、平成28年6月1日現在では、正規保育士が1名、非常勤特別職が1名、非常勤保育士12名、そのほか臨時職員1名と病後児担当の非常勤看護師3名の職員体制で行っております。また、発達が気になるお子さんの健診ということですが、こちらにつきましては健康づくり課のほうでにこにこ教室やちびっこ教室というのを行っております。こちらの保育士につきましては健康づくり課のほうの非常勤保育士が担当してございます。
以上でございます。
◆ 久保田英賢 議員
すくすくや、もしくは年齢別サロン、そして移動サロンというのは、さっきも言われましたけれども、すごい数の方が来られています。親同士が気軽に交流できたり、もしくは子ども同士が集団でいろいろな活動ができる場所。また、親が子育てに関して相談もできるような場所であると伺いました。保育園とか幼稚園に行っている親御さんというか、子どもさんたちは、先生たちがかかわったりするから、いろいろな意味で子どもを見る目というのがあるのですね。保育園とか幼稚園には、市長もよく言いますけれども、公費が随分と入っているところでありますけれども、さっきも言いましたけれども、ここの利用者というのは、実は家庭で子育てをしながら、こういうサービスを利用している人たちだと思います。
今、お聞きしたら、非常勤がほぼほぼこのサロン等に関しては対応されているということなのですけれども、ちょっとお聞きをしましたところ、やっぱり気になるお子さんを見たりとか、いろいろな対応をとったりとかいうようなことがあるそうで、平均では約90人の子どもが毎日そこに来ているそうです。多いときには100人を超える子どもさんたちがその場所で遊んでいるということを聞きました。1つの保育園とか幼稚園が月10回ぐらいあると思うので、私、ここに関してはもう少し充実をさせていく必要があるのではないかなと思います。利用する方々の子育てのニーズ調査のときの結果なのですけれども、利用する場合の手続がちょっとわかりづらい、相談する場所、情報を得る場所が欲しいなんていうニーズ調査の結果も出ています。私はさっきも言いましたけれども、これから子育てがしやすいまちを全面的に推していく中では、子育て支援センターというのはまさに子育て支援センターですから、海老名市の子育て全般に対する指令塔のような場所になるのではないかなと思います。海老名市の子育てに関しては全てここが集約をしていく、そんなことが必要ではないかなと思います。そういった面では体制が、非常勤がだめと言っているわけではなくて、子育ての拠点にしていくという部分であれば、保育経験がある、もしくは園長経験があるような方がそこにいて、そして全般的な子育ての支援の計画に携わっていくなんていうことが理想ではないかなと思っております。
現場を見させていただくと、すくすくの案内が、通常日本語なのですけれども、中国語で全部書かれているような案内がありました。保健福祉部次長といろいろお話をしていたら、職員の方で中国語ができる方が独自にそういう案内をつくっていられるというようなお話でした。やっぱり現場はそうやって非常に努力をされていると思いますので、ぜひこの拠点を充実していっていただくことをお願いさせていただきます。