平成26年9月17日【海老名市の保険における補償制度の現状について】

平成26年9月第3回定例会 260917
「海老名市の保険における補償制度の現状について」

 1番目は「海老名市の保険における補償制度の現状」についてです。
 私は、20歳のときに保険業界に入り、現在まで27年間、保険業界に携わっております。今回は、この経験を生かし、市の保険における補償制度がどのようになっているか、質問していきたいと思います。
 海老名市でも、建物や自動車など市が保有する財産に対してのリスクや、市が管理している道路や、市が行う事業などにまつわる第三者への賠償に対してのリスクなど、市政運営においてはさまざまなリスクがあると思います。このリスクに対しての対策が必要になるわけでありますが、その対策の1つが保険や共済という制度であると思います。
 ここでお伺いいたしますが、このようなリスクに対して海老名市ではどのような対策をとられているか、お伺いいたします。また、保険を活用しているのであれば、どのような手順のもと、保険に加入しているか、お伺いをいたします。
○議長(市川敏彦 議員) 市長の答弁を求めます。

                〔市長(内野 優) 登壇〕
◎市長(内野優) 久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
 1番目の「海老名市の保険における補償制度の現状」についてでございますけれども、当市では、全国市長会が全国の都市を対象に実施している損害保険事業の市民総合賠償補償保険に加入しております。この保険は、市が所有、使用または管理する施設の管理上の瑕疵や、市が行う業務遂行上の過失に起因する事故に備えるものでございます。また、このほかに学校災害、予防接種事故、公金総合の3種類の損害保険があり、当市ではこの全てに加入しております。市民総合賠償補償保険は、平成25年度に全国で621の市が加入しており、加入率は78.6パーセントとなっております。また、市民総合賠償補償保険の対象外の業務やさまざまなボランティア活動などによる事故等に備え、各所管課におきましては、民間保険等に加入しているところでございます。
1番目の詳細につきましては財務部次長から答弁いたします。
 以上でございます。

○議長(市川敏彦 議員) 1番目の詳細について財務部次長。

◎財務部次長(鴨志田政治) 1番目の「海老名市の保険における補償制度の現状」についての詳細でございます。
 本市が加入している市民総合賠償補償保険は、市に法的責任がある場合の賠償責任保険と、法的責任のあるなしにかかわらず対応できる補償保険により構成されております。保険内容は、賠償責任保険の場合、身体賠償は1名につき1億5000万円、1事故につき15億円、財物賠償は1事故につき2000万円が上限となっております。補償保険は、市主催行事に参加している人が被災した場合に見舞金を支払うため、死亡保険500万円、入院時上限15万円、通院時上限6万円のタイプに加入しております。この保険の加入手続につきましては、財務部施設管理課が行っており、事故発生時には、事業担当課が現場対応を行いつつ、施設管理課と連携をとりながら、損害保険会社との調整や保険金請求手続を行っております。なお、市民総合賠償補償保険は、医療業務、消防、救急、治安または災害救助などの業務が対象とはならないこと、さらには、ボランティア活動も保険対象となるものは一定の要件が必要となるため、各所管課の判断におきまして、別途民間保険に加入しております。また、学校災害、予防接種事故、公金の事故に対応する公金総合の損害保険は、それぞれの所管課が事故処理を一括して行っております。
 以上でございます。

○議長(市川敏彦 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。それでは、順次再質問をさせていただきたいと思います。
 まず、1点目、保険の補償制度の件でございますけれども、今回質問するに当たって、調査依頼をかけさせていただきました。詳細が全部見えているわけではないので、全てわかってはいないのですけれども、総体的に言えることは、市としての統一の基準を持って保険に加入しているような形になっていないというところなのですね。例えば建物なんかだと、建てるときに建物の金額は決まっていますよね。その金額に対して保険を掛けるから、その掛ける金額というのは決まっているのですけれども、例えば賠償とか、もしくはさっき言っていたボランティアの方々が参加をされたときに、ボランティアの方々に掛ける基準というのが、それぞればらばらなのですね。例えばその賠償、ある課では5000万円、ある課では1億円の賠償に入っている。これ、例えば8000万円の事故が起きました、認定された額が8000万円でした。ある課の事業で起きた場合は、その賠償は5000万円までなので、3000万円公金を入れて賠償しなければいけない、でも、もう1つの課では1億円入っていたから、そこでは公金を入れなくても済む、そんな状況になっています。また、ボランティアの部分に関しても、ある課の事業でけがをした場合、万が一亡くなってしまった場合は500万円までおりるけれども、違う課でけがをした場合は300万円しかおりない。差額分に関しては公金をということに多分なるのだろうと思いますが、ここで私が言いたいのは、保険に加入するときに、ある意味、統一の基準というものをしっかり持っていったほうがいいかなというふうに思っております。
 もう1点は、なぜそういうことが起きるのかなと思うと、先ほどご答弁にもありましたが、各所管の中で掛けられているということで、一元的な管理がされていないように思われます。こういった点で補償がばらばらであったり、もしくは賠償に関してもボランティアに対する傷害保険に関しても、それぞれの課で確認されて入られている、こんな現状をいかがかなというところで、今回質問させていただいたのですけれども、この保険に加入する要項ですね、ある一定、市として、こういう補償が必要だからこういう補償に入ろうとかというところのお考え、また、一元管理をすることによってそういうことが整理できるというふうに思うのですが、その点に関してのお考えをお伺いします。

○議長(市川敏彦 議員) 市長。

◎市長(内野優) 久保田議員の指摘のとおり、調べましたら、今の状況でいくと、海老名市内で庁舎管理の問題は施設管理課、それぞれ、事業があると、事業の保険に入っています。やっぱり補償額に差があるのですね。今調べた段階では、47の保険に入っていまして、年間2700万円が支出されています。これが所管課に全て予算化を回しますから、そういった矛盾が問題が出てきます。今後は、保険の加入については、各所管の考え方はありますけれども、窓口を一元化していくことによって、経費削減、あるいは基準の統一といったものがありますので、これについてはしっかりと指示をし、そういった形の方向にシステムを変えていきたいと思っています。
 以上でございます。

○議長(市川敏彦 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。コストの問題もそうなのですけれども、保険はなかなか難しいではないですか。わかりづらくて、何のために幾ら掛けているのかというところの設定が、しっかりと市としてその基準は持つべきだと思うのですね。先ほども話したように、この事業だったらこれ、こっちの事業だと違うということではなくて、市としての考えが明確にするためには、要項みたいなものの作成も大事だと思いますので、ぜひご検討いただいて、進めていただければと思います。
 ちょっと話は変わりまして、自転車による事故も今非常にふえております。2008年に、小学校5年生が散歩中の女性と接触して、寝たきりにさせてしまった事故が起きました。これ、賠償額として9500万円の高額な賠償がおりたわけですけれども、これは寝たきりになってしまったというところでもあります。海老名市内を見ますと、有馬中学校が自転車通学をされているように思うのですが、この点に関して自転車通学の許可とか、そういう点に関してはどういうふうに整理をされているのか、お伺いします。

○議長(市川敏彦 議員) 教育部長。

◎教育部長(萩原圭一) 有馬中学校ですけれども、やっぱり徒歩通学が原則になっております。ただ、保護者の方から自転車の通学の希望が多いことから、許可制で一部の生徒に自転車通学を認めております。学校から半径1.5キロメートル以上の生徒は希望制で認めているというところです。現在、391名加入していまして、全校609人ですので、約64パーセントが自転車通学を行っております。その条件としましては、保険に加入していただくのですけれども、その保険の内容は、自転車に乗っていてけがをしてしまった場合の傷害の保険が、死亡、後遺障がいで133万9000円、入院が日額5000円、通院が日額3000円です。また、自転車に乗っていて、別の人をけがさせてしまった場合の賠償保険なのですけれども、こちらが1億円になっています。なお、保険料ですけれども、全部保護者に負担していただいていますけれども、3年間で4000円という形になってございます。
 以上です。

○議長(市川敏彦 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。その点、また後で触れたいと思います。
 また、別の角度で言いますと、2007年に、認知症の徘回者がJRの踏切に入ってしまって、亡くなる事故がありました。この判決で裁判長が、徘回の可能性がある男性の監督が十分でなかったということで、85歳の奥さんに対して、賠償額360万円を請求する判決が名古屋高裁で起きました。これ、死亡した男性は要介護4、見ていた奥さんのほうが要介護1と認定されていたわけなのですけれども、出入り口のセンサーの電源を切っていた、そういうところに過失があるということで、賠償額が発生したということです。NHKのニュースによると、認知症による、その疑いがあり、行方不明になる人は年間1万人近くいて、そのうち約350人が死亡されているということらしいです。
 先ほども高齢者の問題がいろいろ出ていましたけれども、海老名市では高齢者数が2万7912人、認知症の数を伺ったところ、1927人いらっしゃるということで、海老名市の場合、高齢者の約7パーセントが認知症の方がいらっしゃると。先ほどの自転車の話もそうなのですけれども、この認知症の方の問題も、知らないでそういう事故に巻き込まれてしまうと大変なことになるというふうに思うのですね。1つは、埼玉県の杉戸町というところでは、町内の小中学生約3700人に、自転車事故などで加害者になってしまった場合、最大5000万円を使う保険に町が加入しているそうです。費用は185万円ぐらいだということです。自転車の事故も認知症の徘回者から起きる事故も、個人が基本的には備えておけばいいと思うのですが、なかなかこういう社会問題になっているときに、公が何もしないという部分に関してはいかがなのかなというふうに思います。これは私は保険を市で掛けてくださいということを言っているのではなくて、何か起きたときのために、市としてそういう仕組みをしっかりとつくっていく、伝えているということもそうですけれども、そういう体制をつくっていくことが必要だと思いますが、その点に関しての市長のご見解を伺います。

○議長(市川敏彦 議員) 市長。

◎市長(内野優) 私も判決はびっくりしました。基本的には、鉄道事業者というのは、私も事例をよく知っていますけれども、これは会社で面倒を見ようという話もあるらしいのですね。しかし、お客さんを迂回させると、違う列車に乗せると、そのお金を出さないといけない。例えば海老名駅で事故があると、大和から相鉄を回さないといけない。そのお金は切符か、それが出て、それは事故があった場合、小田急が出さないといけないという形で、自腹をはたかないといけないという問題があるそうです。そういった部分では、どうしても請求せざるを得ないということも鉄道事業者から聞いたことがあります。今回の判決は、認知症を抱えて、在宅という形で、悲痛な気持ちだと思っています。施設の入所者は、施設が管理していますから、介護保険ですから、サービスを利用していただく、お客さんとして見るわけですから、そういった部分では、施設の管理下で、ちゃんとしっかりしていると思います。ところが、在宅となると、その辺は大きな課題があります。そういった面、私ども、今後、在宅介護、医療という形でいろいろな検討を始めていますので、認知症の関係、徘回する方について何ができるのか、GPSをつけてもGPSを外してしまうという人もいらっしゃいますし、さまざまな点がありますので、保険とか、認知症の関係の徘回についての十分な検討をこの時期に、来年、後期高齢者の関係の計画もスタートしますから、しっかりと踏まえて、担当には指示し、どういったことが行政としてできるかという形を、特に在宅という中で考えていきたいと思っています。
 以上でございます。

○議長(市川敏彦 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。認知症の方も、また、市内の小中学生の自転車の事故に巻き込まれること、そんなこともあります。補償能力がなかったら、一族崩壊になってしまう可能性があります。補償をつけないまでも、そういう不幸な市民の人を出さないような施策というものをしっかり考えていっていただければと思います。この件に関してはここで終わります。