平成24年9月第3回定例会(平成24年9月19日)
【高齢者等の外出支援について】
次に、3番目「高齢者等の外出支援」についてです。
私は、12月の一般質問においても同じテーマでご質問をさせていただきました。少子・高齢化の波はこの海老名の地域でもとめることはできません。理想は、高齢者の皆様がやりがい、生きがいを持って生涯現役の精神で生活していただくことだというふうに思います。
しかし一方では、最近では高齢者のちょっとした運転のミス、ブレーキとアクセルを踏み間違えるなどの事故が多発しております。みずから運転をする機会を控える人もふえていると聞いております。今までさっと出かけられていたことも、運転を控えることにより外出がおっくうになってきたという意見はそのとおりであろうと思います。高齢者の外出を促進することは、高齢者本人のみならず社会や地域にもさまざまな効果をもたらすものと考えます。前にもお話ししましたが、高齢者が積極的に外出し、人と接し、かかわることによって、ご本人においては身体面や精神面でのよい影響をもたらされ、その結果、社会的にも介護費や医療費などのコストの削減、さらには地域活性化や消費拡大にも効果を与えることも期待できるのではないでしょうか。
ここでお伺いをいたします。高齢者などの外出支援について、現在海老名市が行っている具体的な支援策はどのようなものがあるのでしょうか。また、12月にもご質問させていただきましたが、外出支援策の1つである社協のぬくもり号の利用状況などを含めた現状の状況はどのようになっているのでしょうか。
◎市長(内野優) 3番目の「高齢者等の外出支援」についてでございます。
高齢者や障がい者など、地域において支援を必要とする方々の把握と適切に支援するための方策は、行政としても重要な課題であると認識しております。このため、市といたしましては、高齢者や障がい者の孤立や閉じこもりを防止するとともに、社会参加を促すための支援策としてさまざまな事業に取り組んでいるところでございます。このような各種事業に参加していただくことは、外出の動機づけになるとともに、介護予防や社会参加の機会の創出につながるものと考えております。さらに、ご質問にございましたように、社会福祉協議会が高齢者などの外出支援のために運行しているぬくもり号に対しましても支援を行っております。ぬくもり号につきましては、今回の市長タウンミーティングなどにおきましても多くのご意見やご要望があり、高齢者の方々の足としてすっかり定着しているものと感じているところでございます。なお、7月には新たに車両を1台増車し、3台体制による運行がされております。
いずれにいたしましても、高齢化が進展していく中で、このような外出支援策はさらに重要になってくると思われますので、今後とも外出支援策の充実を図るよう、市といたしましても積極的に取り組んでまいります。
◎保健福祉部次長(柳田信英) 3番目の「高齢者等の外出支援」についてでございます。
まず、高齢者のための外出支援策についてでございますが、趣味の教室、プールやトレーニング機器利用に対する助成、各種の介護予防教室、運動器の機能向上のための水中ウオーキング教室などの事業を行っております。また、5月末から配布を始めました救急安心カードでございますが、持病や常用薬、かかりつけの医療機関などを記入して携帯していただくことで外出時の安心につながるものでございます。これまで、市の窓口のほか、民生委員や地域包括支援センター、社会福祉協議会などを通じて約4300枚を配布しております。
障がい者につきましては、障がい福祉の拠点であるわかば会館やデイサービスセンターの改修を行い、通所による創作的活動や文化的活動、社会生活適応訓練等のサービスを提供しております。また、昨年度行ったフライングディスク大会には約350名のご参加をいただいており、障がい者スポーツの普及によっても社会参加につながっているものと考えております。
次に、社会福祉協議会が行っている外出支援策についてでございます。ご質問にもございますぬくもり号の運行状況につきましては、4月から8月までの間で延べ5234名、1日平均41.5名の方のご利用がございました。これは、前年度の同じ時期に比べて延べ684名の増加となっており、高齢者などの足として定着しているものと認識しております。また、この7月からは1台増車することで、昨年度の市長タウンミーティングなどで多くのご要望をいただきました門沢橋、中野、社家と海老名駅の往復ルートへの増便を行っております。さらに社会福祉協議会では、このぬくもり号を活用した買い物支援事業の実施を予定しているとのことで、高齢者の方にとっての新たな外出機会の創出となるものと期待しております。
ぬくもり号につきましては、市長タウンミーティングなどでも多くのご意見やご要望をいただきましたが、今後の事業の方向性につきましては、増車後の運行状況や新しい事業の実施状況などを検証し、社会福祉協議会と協議したいと考えております。
以上でございます。
◆(久保田英賢 議員)次に、3番目の「高齢者等の外出支援」についてお伺いをしたいと思います。
高齢者の外出支援としては、あらゆる場の提供を行って、そこに参加をしていただく機会をつくられているというお話がありました。市内では最近2件の常設サロンが開設されて、利用の状況を聞いたら、多くの人がその場に来て食事をしたり、そんなことで有効に使われているということをお聞きしました。
先ほどぬくもり号のお話も聞きましたが、7月からは門沢橋、中野、社家ルートが1台増車をされたと聞きました。上今泉のルートとしてはコミバスの運行があるのですけれども、メーンの通りだけの運行で、高齢者、障がい者にとっては大変山坂がきつい地域でありまして、その地域にはコミバスが走っていません。特に上今泉の五丁目、六丁目というところでは、人口の10パーセント以上が75歳以上の高齢者で、山坂がきつい場所というふうになっています。12月の市長の答弁で、コミバスの運行については路線検証をし、変更ができるかできないか検討をしていただける。変更ができない場合は、当然西部にぬくもり号が走っているのだから、東部にも問題も必然と出てくるであろう、これについて社協と十分協議をしていただくという話がありました。細い道もあり、行き来が非常に厳しいところでコミバスは難しいと思います。ぜひぬくもり号の上今泉の五、六丁目の導入に関してご検討をいただきたいと思いますが、この点に関しまして市長のお考えをお聞かせください。
◎市長(内野優) 五、六丁目はコミバスが走っています。そういった部分で、上今泉全体で三、四丁目に、いわゆる走っていないコミバスのルートに今回試験運行させていただきました。いわゆる試乗をしました。正式運行できるかというのは今後協議してまいりたいと思うのですけれども、議員ご指摘の五、六丁目はやっぱり山坂がありますから、その部分については、ぬくもり号が今回3台になりました。今後ぬくもり号の運行状況、あるいはそういった総合的なものを社協等で中心になって協議する予定になっています。それを踏まえながら十分検討していきたいと思います。
以上でございます。
◆(久保田英賢 議員) 山坂がきついので、非常にお年寄りたちは元気でもあるのです。ただ、やっぱりかしわ台駅が近いといっても、夏場なんていうのは非常に厳しい状況がありますので、ぜひご検討いただきたいと思います。
外出支援策というのは、そういうバスを走らせるとかぬくもり号を走らせるというだけではなくて、やっぱりお年寄り同士がお互いに支援をするとか、そういういろんな支援策があるというふうに思いますので、ぜひその有効な支援策をご検討いただければと思います。