平成24年12月第4回定例会(平成24年12月11日)
【学校地震防災計画について】
3番目、「学校地震防災計画」についてです。
前回、6月定例会の倉橋議員の一般質問で扱ったテーマでもあり、その際にも、この計画の内容は非常によくできているものだとの意見がございました。私もまさにそう思います。しかし、その学校地震防災計画が2月にでき上がってから約10カ月がたっています。この間、この計画に従ってどのような取り組みをしてきたか、また、各学校が具体的にどのような取り組みをしてきたのか、お伺いをいたします。
◎市長(内野優)3番目の「学校地震防災計画」につきましては教育長職務代理者のほうからお答えしますけれども、私が今回のこの質問通告を受け取ったときに、今の地域防災計画の中で地域との関係というのは自治会が中心となる自主防災組織。そういったときに、東日本大震災で元気を与えた、明るくなったというのは子どもたちだったと思います。これは大きな力でありました。学校があるところ、大学があるところ、高校があるところは、高校生が集結したり、大学生が集まってきたり、いろいろな活動をされたという報告を受けています。私ども、やはり地域防災計画の中でしっかりと若い人たち、あるいは中学生とか、そういったものを含んだ位置づけをしないといけないということが今回、1つの課題として浮かび上がりました。今後は学校のほうでそういった防災計画を先生と保護者がつくるのではなくて、中学生を中に取り込む中でやっていくことによって、高校生になったり、若者になった人たちがボランティア活動とか、あるいは防災を再認識するのではないかなと思っています。それにつきましては教育委員会のほうから答弁させていただきたいと思います。
◎教育長職務代理者(瀬戸清規) 3番目の「学校地震防災計画」についてでございます。
学校の地震防災計画につきましては、平成23年3月11日の東日本大震災によって明らかになった課題に対応し、各学校における地震防災対策の実効性を高め、一層の充実を図るため、平成24年2月に見直しを行いました。教育委員会では検討委員会及び研究調査委員会を設置し、学校長の代表、保護者の代表とともに被災地での研究、調査を行うとともに、協議を重ね、海老名市学校地震防災計画の見直しを行いました。今後におきましても、海老名市地域防災計画が改定された場合など、必要に応じた見直しを行うとともに、最終的には、例えば避難所運営に中学生を可能な範囲で参画させるなど、将来に向け、より有効な防災対策を目指していきたいと考えております。学校地震防災計画の見直しから、現在までの間の取り組み内容の詳細につきましては教育部次長から答弁をいたします。
○議長(倉橋正美 議員) 詳細について教育部次長。
◎教育部次長(植松正) 海老名市学校地震防災計画の見直しから、現在までの間の学校での取り組み内容の詳細についてでございます。
その1つとしまして、海老名市学校地震防災計画の主な確認事項や見直し内容につきまして、小中学校の保護者に対して、平成24年4月にお知らせを配布いたしました。そのお知らせの内容としましては、児童生徒の保護者への引き渡しの徹底や学校からの情報発信の方法、大規模地震発生時の初期対応などについてでございます。
2つ目としましては、学校での防災研修として市危機管理課職員の指導を受け、7月23日には杉久保小学校で、7月27日は今泉小学校で、8月30日には海西中学校で、8月31日には海老名小学校と海老名中学校で、学校教職員や一部PTA役員などが参加し実施いたしました。防災研修の内容としましては、防災備蓄倉庫の物品の確認や飲料水兼用貯水槽の使用方法、簡易トイレの組み立て、使用方法の実習、非常用発電機及び災害用特設公衆電話の取り扱い方法などについて、その確認や使用方法を実習いたしました。現在のところ、5校において防災研修を実施いたしましたが、今後、全校で実施するよう取り組んでまいります。また、8月27日には、学校が避難所となった場合に避難所運営が円滑に行われるようにと、海老名市が実施している避難所開設訓練を今泉小学校において、市危機管理課職員や消防本部職員の指導のもと、市内小中学校教職員の多数が参加して行いました。この避難所開設訓練では、危機管理課職員から訓練概要説明の後、参加した教職員が避難者となり、一時待避場所の校庭に移動し、実際に体育館を避難所として避難者登録票の記入や避難者の受け入れなどの訓練を体験いたしました。
3つ目としては、災害時における児童生徒の保護者への引き渡しにつきましては、以前から防災の日に合わせて実施しておりました。今回の学校地震防災計画の見直しでは、学校での授業中に災害が発生した場合には、児童生徒の保護者への引き渡しを徹底し、保護者への引き渡しができるまでは、児童生徒を在籍校にとめ置き、教職員が寄り添うことといたしました。ことしは、学校地震防災計画の見直しにより作成された新たな児童生徒引き渡しカードによって、あらかじめ届け出された保護者等への引き渡し訓練を実施いたしました。
4つ目としましては、災害時に備えて、児童生徒、教職員用の非常食を市内小中学校に、11月末に市危機管理課職員により配備いたしました。非常食の内容は、児童生徒用としてパンの缶詰を1人当たり1食分、教職員用としてアルファ化米を1人当たり6食分を確保いたしました。今後も平常時からの定期的な打ち合わせや模擬訓練等を実施することにより、海老名市学校地震防災計画の実効性を高めたいと考えております。
以上でございます。
◆(久保田英賢 議員)そして「学校地震防災計画」は時間がなくなりました。1点だけ、簡潔にお伺いをします。
学校地震防災計画の中に避難所運営委員会の設置というものが書かれております。構成に関しては、地域から各学校単位で20名、学校から10名、市から当該避難担当者ということになっていますが、学校の避難所においての避難所運営委員会に関して、いまだ一切動いておりません。今この役割に関しての地域、学校から、市からというものに関してどのような状況になっているか、お聞かせください。
◎教育部次長(植松正) 市内19校の小中学校においての現状を説明いたします。平成24年の2月の学校地震防災計画の見直しに伴いまして、学校におきましては避難所運営委員会のメンバーといたしまして、校長、教頭、校内防災担当教諭、連絡調整者3名、運営委員4名、合計10名の教職員の選出が学校では現状では済んでおります。
以上でございます。
◆(久保田英賢 議員) それでは、地域からという点に関してお答えください。
◎市長室次長(萩原圭一) 市長室の危機管理課で地域との連携を図っておりますので、私のほうでお答えさせていただきますけれども、避難所の開設訓練をここで9月にコミセンで一斉に行いました。その総括も含めて現在、自治会の自主防災組織の再編を行っておりまして、それが完了次第、学校との連携も含めた模擬訓練、それから、マニュアルの作成等を行っていきたいと思っております。
以上でございます。
◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。避難所運営委員会は、実際に被害が起きる前に、しっかりとその運営委員会の中で学校の先生と地域の人と合わさって、被害が起きたときにどういうふうな避難所運営をしようかというものを考える委員会だというふうになっています。しかし、これはできたのが2月で、今は12月です。この間も大きな地震がありました。もしあした同じようなものがあった場合、どういうふうにして避難所を運営していけばいいのでしょうか。私は多くの子どもたちがいる避難所運営に関して、対応が非常に遅いと感じております。もちろん学校の問題は教育委員会が、地域の問題は危機管理課がという問題もあるかと思いますが、やはりそこはまず、一緒になって、この避難所をどうやって運営していくのだということを検討していっていただきたいと思います。
例えば柏ケ谷小学校でありますと、自治会がいっぱい重なっているのです。そうすると、コミセンも、避難所も持っている自治会、学校の避難所も持つ自治会、自治会のほうからしてみたら、どちらをやればいいのだよという話も出ております。ぜひその辺を庁内の中で整理をしていただいて、まず本当にあした来たら、この避難所をどういうふうに運営していくのだということをしっかり考えていただいて、早急に避難所運営委員会の設置をお願いしたいと思います。