平成23年12月16日【市内の犯罪抑制について】

 平成23年度12月 第4回定例会一般質問(12月16日)
【市内の犯罪抑制について】

5番目は「市内の犯罪抑制」についてです。
 近年の市内における刑法犯発生件数を見ますと、平成21年まで減少傾向でありましたが、平成21年度には対前年比159件と増加をしております。発生件数の大多数が窃盗の犯罪と認識しておりますが、市内も高齢化が進み、独居の方々もふえてくる地域もあり、ますます窃盗などの犯罪が心配になってきております。また、高齢化が進む中で、日本全体として深刻な問題になってきておりますのが振り込め詐欺でございます。手口がますます巧妙になってきており、新聞報道を見ますと、10月末で県内の振り込め詐欺認知件数は763件、被害総額17億3100万円となっております。海老名市内においても昨年より増加していると聞いております。
 そこで、ご質問をさせていただきます。今年度の市内での刑法犯の発生状況、また、その中で振り込め詐欺の被害状況について教えてください。また、その振り込め詐欺について、海老名市としてはどのような取り組みをされているか、お答えを下さい。

◎市長(内野優)
5番目の「市内の犯罪抑制」についてでございます。
 平成12年から平成22年までの市内犯罪認知件数は、平成13年の3455件をピークに、平成22年には1809件と減少してきております。
 なお、ことしの1月から10月までの件数は1161件と、前年同月比でマイナス358件の減少となっております。しかしながら、振り込め詐欺につきましては、平成22年は5件でございましたが、平成23年は11月20日現在で9件となっており、被害額も平成22年の445万円に対し、平成23年は1390万7000円と大幅に増加しております。高齢者の心のすき間をねらった振り込め詐欺は卑劣な犯罪で、到底許されるものではございません。市といたしましては、警察署と連携を取りながら、犯罪防止に努めてまいります。
 1番目の詳細につきましては市長室長から、2番目の「放課後子どもプラン事業」についてと3番目の詳細につきましては教育長から、4番目の詳細につきましては井上保健福祉部次長から、5番目の詳細につきましては市民協働部次長から答弁いたします。
 以上でございます。

◎市民協働部次長(山﨑日出雄) 
5番目の「市内の犯罪抑制」についてでございます。
 県内の振り込め詐欺の認知件数は、平成22年は780件、被害額は11億2000万円ですが、平成23年は、12月8日現在で824件、被害額は18億7760万円と急増しております。このような状況から、神奈川県警は、11月を振り込め詐欺の予防活動の強化推進期間として犯罪防止に努めているところでございます。
 次に、県内警察署別のおれおれ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金詐欺の発生状況ですが、発生件数の多いのは、①大和警察署管内の44件、②青葉署管内の44件、③厚木署管内の15件、④茅ヶ崎署管内の同じく15件、⑤座間署管内と海老名署管内が同じく9件となっております。振り込め詐欺への対策ですが、神奈川県警や海老名警察署はホームページで最近の振り込め詐欺の手口を紹介しています。また、神奈川県警では、平成23年5月より振り込め詐欺被害防止コールセンターを開設し、最近の手口などを照会し、県民に対し直接電話で注意を呼びかけております。11月からは、携帯電話の番号が変わったという振り込め詐欺の事前電話が入った地域の金融機関を対象に、多額な引きおろしの警戒強化の協力依頼をしております。
 海老名警察署では、県のくらし安全指導員と協力して行った11月27日の交番の日のキャンペーンで振り込め詐欺の寸劇を実施し、犯罪防止に努めたところでございます。海老名警察署では、被害が高齢者に多いことから、敬老のつどいなど地域の行事に出向き、注意喚起を行っております。さらに、自治会を初め、高齢者に接する民生委員にも犯罪手口を説明するなど機会あるたびに啓発を行い、犯罪防止に努めております。また、振り込め詐欺の手口を最新の内容に改め、啓発チラシを市の関係課を通じて高齢者への配布をしております。被害発生が予測される地区に通う小学校の子どもから祖父母らに手紙という形での注意喚起も行っております。毎週金曜日にはパトカー3台による広報活動を実施していますし、各種キャンペーンでも啓発に努めております。
 市では、振り込め詐欺の被害が発生した際には、警察と連携をとり、市民の財産を守るために防災行政無線や安全安心メールにて注意喚起を行っています。これまでも、おれおれ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金詐欺の手口をホームページ上に掲載し、被害に遭わないように周知をしております。今後も市民が振り込め詐欺に遭わないよう防犯対策に取り組んでまいります。

◆(久保田英賢 議員)
5番目の「市内の犯罪抑制」についてでございますが、振り込め詐欺が市内では1500万円からの被害が出ているということを先ほどお聞きしました。高齢化率が上がってきているこの海老名においては、やっぱり警察だけではなくて、そして行政が一体となった高齢者の皆様に対して振り込め詐欺の被害に遭わないような取り組みは必要だと思っております。市内の中で警察がチラシ等を配布しているということもお聞きしておりますが、チラシを配布しただけではやっぱりなかなかわかりづらいというふうにも思います。海老名市では「広報えびな」が非常に見やすくなったと市民の皆様から言われております。ぜひこの「広報えびな」を使っていただいて、多少やわらかい、漫画調の形で振り込め詐欺の実際に起きた事例などを載せていただき、壁や冷蔵庫にでも張って、高齢者の方々がそんな電話がかかってきたときに見られるような形のものを「広報えびな」を活用した形で行っていただければと思っております。
 いろいろ申し上げましたが、海老名市として、市民の皆様と協力し、犯罪のないまちを目指して、市民の皆様が安全・安心に住み続けられるよう、関係各所との協力をいただいて「住みたい、住み続けたいまち海老名」になることをお願い申し上げて、私の初めての質問を終わりとさせていただきます。
 ありがとうございました。