令和2年12月10日 第4回定例会
「学校給食の今後の計画」 R2.12.10
◆(久保田英賢 議員)「学校給食の今後の計画」についてです。
令和2年3月に、海老名市学校給食検討委員会が7つの提言を上げられ、それを受けて海老名市教育委員会が方針を決定されました。その中で、中学校給食については、6校同時に給食を開始できるセンター方式で進めるという方針が決定されたと理解をしております。改めて、教育委員会で決定した方針がどのようなものであったのか、そして、その方針を踏まえた具体的な計画はどのようなものであったのかをお伺いいたします。
◎市長(内野優)「学校給食の今後の計画」についてでございます。
今後の学校給食の在り方については、教育委員会での決定を踏まえ、スピード感を持って取り組んでまいります。詳細については教育長から答弁いたします。
◎教育長(伊藤文康)、昨年度の学校給食検討委員会は、本当に大きな7つの提言だと私は思っています。というのは、あそこでは子どもたちの声を聞いて、保護者の声も全て聞いて、それで、そこに集まった専門家とか、学校の代表者、保護者の代表者、それから、市民の声を聞く機会もそこでつくりました。その提言を受けて、我々教育委員会として、3月に方針を決定したのですけれども、大まかに言うと、1点目は小学校給食の、よりおいしい給食というか、その改善と、2点目が、中学校給食の再開ということだったと思います。その中で中学校給食の再開については、11月に教育委員会としてこのようなコロナの中であったのですけれども、給食の実施方式、センター方式でやる、建設場所、給食調理施設の運営方法とか、実施スケジュールはそこで決定させていただいたわけでございます。このようなコロナ禍の状況でありますけれども、小学校給食の見直しと中学校給食の再開については、前向きに教育委員会としては取り組んでまいりたいと考えているところでございます。詳細につきましては教育部長から答弁いたします。
◎教育部長(伊藤修) 3番目の「学校給食の今後の計画」についての詳細でございます。
昨年度、今後の学校給食の在り方を検討するために、学校給食検討委員会を設置いたしまして、そこから受けた提言を踏まえて、小学校給食の改善、中学校給食の方向性につきまして、令和2年3月に教育委員会で方針を決定したところでございます。この決定を受けまして、先月11月に中学校給食の再開につきまして、教育委員会で方針を決定したところでございます。決定の内容でございますけれども、実施方式につきましては、6校同時に再開したいということから、新たに給食調理施設を建設いたしまして、調理した給食を中学校各校へ配送するセンター方式といたしました。また、給食調理施設の建設場所につきましては、現在の食の創造館の東側敷地と決定したところでございます。給食調理施設につきましては、安定的かつ継続的に提供する必要があることから、公設民営の手法を採用してまいります。今回の方針決定を踏まえまして、早期に中学校給食が再開できるように、着実に取り組んでまいります。
以上でございます。
◆(久保田英賢 議員)「学校給食の今後の計画」に関して、昨年の12月にも一般質問をさせていただきました。令和4年度中に実施するという方針を示されておりましたけれども、今年の9月の代表質疑において、新型コロナウイルス感染症の影響で、方針に変更はないけれども、スケジュールについては検討するというような答弁がありました。これまでどんな議論をここで行われてきたのか、お伺いしたいと思います。
◎教育部長(伊藤修) 今年度につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響によりましてまず最優先したのは、学校現場における生徒の安全性でございまして、このようなことから、当初計画したいと思っておりました中学校での試行ですとか、また、準備等についての学校との協議がなかなかできなかったような状況がございます。このような状況の中にあっても、やはり中学校給食の完全実施に向けて歩みを止めないということから、実施スケジュールや給食提供の方式等については改めて検討を行ったところでございます。そして、先ほど答弁申し上げましたとおり、令和2年11月、先月の教育委員会の方針を踏まえまして、今後、中学校給食の完全実施に向けて事業を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
◆(久保田英賢 議員) ありがとうございました。先ほどの答弁の中で、新しい調理施設に関しては民間で行っていくというような答弁がありました。今現在、食の創造館、あと東柏ケ谷小学校とあります。そこ自体は今、委託で行われていると思いますけれども、この次の施設に関してはどういうお考えなのか。また、連携をもし図っていくとした場合に、令和5年3月までの食の創造館と東柏ケ谷小学校の委託との兼ね合いが出てくると思うのですけれども、その点に関してのご答弁をお願いします。
◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。目的は3施設とも同じ目的だと思います。ご答弁のとおり、スケールメリットであるとか、また、新しい施設は、食の創造館の東側の場所であるということも明らかにされましたので、効率を含めて、一番いい形になるように進めていっていただきたいと思います。要望させていただきます。
9月定例会、また、先日の教育委員会、または総合教育会議においても、中学校給食の話題がありました。それで、スケジュールについては早期に取り組むというような答えがありましたが、実際、ここで令和4年という話から変わってきているわけなので、具体的に開始めどがいつ頃になるのか、お伺いしたいと思います。
◎教育部長(伊藤修) 昨年、学校給食検討委員会を開催いたしまして、そのアンケート等についても実施いたしました。また、その結果を学校給食のシンポジウムを開きまして、説明を行うとともに、様々な意見をお聞きいたしました。その中でやはり共通しているのが、中学校給食については、早期に実施していただきたいという意見をいただいておりますので、我々としては、早期に実施したいと思っております。また、どうしても新たな給食調理施設を建設いたしますので、設計、また、建築に相当の時間はかかりますけれども、令和5年度中の完全給食の実施に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
◆(久保田英賢 議員) 令和5年度中にということであります。コロナの状況があったことを踏まえても、楽しみにしている子どもたち、また保護者もたくさんいると思いますので、できるだけ早い展開で行われるようにお願いいたします。
中学校給食に関してはこれで終わりにさせていただいて、小学校給食に移ります。小学校給食でも検討会で、小学校給食の改善であるとか、魅力ある給食をどうするのだとか、もしくは適正な給食費の水準についてどうしていこうというような話があったということを、前回の質問の中でも聞いております。小学校給食の今の現状についてお伺いしたいと思います。
◎教育部長(伊藤修) 小学校給食につきましては、昨年開催いたしました学校給食検討委員会におきましては、小学校給食の改善を検討テーマといたしました。また、現状としては、通常の給食の提供に加えまして、昨年度であればラグビーワールドカップの公認キャンプ地としてロシアが海老名市を訪れたということをきっかけといたしまして、ピロシキやボルシチを提供したり、それ以外でもイベント給食の実施ですとか、あとは季節の行事食を献立に取り入れるなど、常に魅力ある給食の提供に努めているところでございます。このような小学校給食につきまして、昨年、アンケートを実施したところ、現状においても十分満足しているという児童のアンケート結果がございました。しかしながら、学校給食の食材における地産地消の推進ですとか、また、子どもたちにとってさらに魅力ある給食を提供するためには、今後は学校給食費の見直しが必要ではないかと考えております。
以上でございます。
◆(久保田英賢 議員) その改善というところの中では、冒頭に市長も給食費のことをちょっと触れられていましたけれども、やっぱりいろいろ話を伺うと、果物の提供がだんだん減ってきてしまっていたり、食材の幅が狭くなってきているという話を聞いております。給食費を見直していこうという話にも言及されている部分がありますけれども、現状のその考え方についてお伺いしたいと思います。
◆(久保田英賢 議員) ありがとうございます。給食費を見直ししていく、もちろんおいしいものを子どもたちに食べさせてあげたい、アンケートに、満足しているからこれでいいのかと言ったら、10年間の中でそうやって消費税等値段が上がっている中で、原材料費にかける値段が少なくなっている中で、でも、子どもたちは満足してくれている、でも、やっぱり我々としてみたら、10年前できていたようなことができないようになっているのであれば、そのことはぜひやってあげたいと思いますし、その中での給食費の値上げに関しては、ある意味、一定理解もされてくるのではないかと思います。ただ、その部分に関しては非常に丁寧なことが必要だと思いますけれども、そういう値上げに関しての部分は保護者等からの意見というのは聞いていられるのでしょうか、お伺いします。
◎教育部長(伊藤修) 今年2月に学校給食のシンポジウムを開催いたしました。その中でも、我々から、給食費の状況等について説明をする中で、ご意見としては、物価が上昇している今日でも子どもたちにはおいしい給食を提供してほしい、また、いろいろな食材に触れる機会を大切にしてほしいなどの意見をいただいております。また、給食費を見直すときには、何のために見直しをしていくのかを丁寧に学校や保護者に説明してほしいといった声もいただいておりますので、給食費の見直しを行う場合には、アンケート等を用いて、また、改めて保護者等から広く意見を聴取したり、しっかり丁寧な説明を行うことによってご理解をいただけるように努めていく必要があると認識しております。
以上でございます。
◆(久保田英賢 議員) ある一定、今のお話に関しては本当に理解ができるところであります。とはいうものの、現在、コロナ禍の状況にあって、値上げを保護者に求めるのはなかなか難しいのではないかと思います。給食費自体、今、公会計であります。まず、市がどういう給食を子どもたちに提供するのかということを考えて、それにかかる費用に関しては、まずは歳出として負担するというやり方もあるのではないかな、その後、段階的に保護者に対してお話をしていくという考え方ができると思いますけれども、この公会計の部分に関して、市長の見解をお伺いしたいと思います。
◎市長(内野優) 基本的には海老名市は公会計でやっています。ほかの市では給食運営委員会が主体としてやっています。そういった部分では、公費を繰り入れるということは公会計の中ではやりやすいという点があります。給食運営委員会だと、どう公費をやっていくか、難しい問題があります。ところが、今回、調べてみますと、県下33市町村ありますけれども、海老名市の給食費は下から数えて5番目ぐらいなのですね。一番高いところは4600円なのです。川崎などが。食の単価を見ても、10年前は245円ぐらいかかったものが、今は238円であります。だから、言ったとおり、牛丼をやめて豚丼になってしまう。どんどんどんどん素材は落ちるわけです。一番問題は、お金ありきでやるのか、お金で献立をつくるのか。議員、よく言うではないですか。学校給食は食育だ、食育だと言うではないですか。食育で、輸入のものは使っては駄目ですよとか、すごい規制を言われます。そういった部分で考えると、いろいろなことを考えながら、教育委員会で、あるべき、魅力ある給食の献立を1年間つくっていただいて、そのモデルをつくった上で、幾らかかるのだと。そういったお金が出てきた段階で、その負担が大きいという形になれば、こういった状況でありますから、公費負担を視野に入れて検討していきたい。まずは基本的に、どういう給食がいいのだということなのです。お金からやるのではなくて、子どもたちがどういった給食を食べたいのか。私は豚丼より牛丼のほうが食べたい。中には豚丼がいいという人もいるでしょう。だけど、豚丼は、牛丼が始まってから豚丼ですから。そういったことで考えると、いろいろな考え方はありますけれども、どういう形がいいのかというのは、魅力ある献立を教育委員会で検討していただいて、その単価がどのぐらいの単価なのか、それをやると、見直しの幅はこれだけ、しかしながら、それを上げると、負担が大きいということで、上げた段階で公費負担をやって保護者負担の軽減を図っていく、これが考え方だと思っています。
以上であります。
◆(久保田英賢 議員) それでは、最後に、教育長のほうからもお伺いしたいと思います。
◎教育長(伊藤文康) 市長のほうから、給食としてどれぐらい子どもたちのために必要なのかということは教育委員会として、それについて早期にその形を示したいと思っています。牛丼、豚丼のことはあれですけれども、子どもたちのアンケートでは満足しているのですけれども、ただ、このコロナ禍の中で、実を言うと土曜日授業をやって、土曜日だけ特別な給食を出したのですよ。ビーフシチューです。パンもふだんのパンではなくて、デザートも。それはすごく、子どもってやっぱりそれはそれで食は楽しみだから、それについては市長が言うように、定められた金額の中で食をやるのではなくて、子どもたちにとって何が必要か。それが毎日ではなくても、何回に1遍は、例えば有名シェフの人がメニューをつくってくれたとか、そういうものをやれるような、そういう意味で給食費については市長のほうに示して、その後、協議をさせていただきたいと思います。ただ、市長のほうは、コロナ禍の中ですので、ここで負担をしないとなると、それだとしても、我々の立場としても、今、このような状況でこうで、市が負担したとしてもこういう状況でと説明をして、保護者の意見を十分に聞いて、その先のことは考えなければいけない。これは私自身の個人的な考え方ですが、食べるものはセーフティーネットがちゃんと敷けていれば、食べる人が負担するというのが私の個人的な考え方もありますので、そういう中で給食費をどうするかということを、その先のことについても十分に時間をかけて、先ほど教育部長のほうから、アンケート等もありましたけれども、協議して決定してまいりたいと思っているところでございます。
以上でございます。
◆(久保田英賢 議員) それぞれの思いを聞かせていただきました。ぜひ進めていっていただきたいと思いますが、喫食率の問題であるとか、あと、給食費の未納の問題、この問題も併せて考えて進めていっていただくことをお願いして、終わります。