平成28年3月15日【海老名市北部地域における農業施策の方向性】

2016-03-15

平成28年3月第1回定例会 280315

『海老名市北部地域における農業施策の方向性』

◆ 久保田英賢 議員 

2番目は「海老名市北部地域における農業施策の方向性」についてです。
 市長は、施政方針の中で「『地域経済の活性化、地域力アップのまちづくり』」について述べられていますが、私も海老名固有の財産を生かしたまちづくりは、これからの海老名市にとって非常に重要なことだと思っています。前回の一般質問でもこの海老名市固有の財産である歴史や田園風景について質問させていただき、その重要性については共通の認識であることが確認できました。3川の結節点であるがゆえに、河川の氾濫が頻繁に起こり、沖積平野ができ上がったこの土地は、まさに農業を行うにふさわしい土地となっていたわけであります。「海老名市史」「えびな歴史ものがたり」では、海老名市で米づくりをしながら人々が定着したのは2000年くらい前、弥生時代の中期の時期で、本郷中谷津、国分尼寺の遺跡でその状況が発見され、河原口坊中遺跡では農機具も出土していることから、大きなあかしでもあると言えます。
 こうしてできた約2000年も続く海老名の肥沃な大地は、他市にはない、まさに海老名市だけの固有の財産であります。2000年の歴史を持った農地こそ海老名市の大きな財産であり、まちづくりの資源であると思います。新年度予算を見ると、地域営農活動の促進や都市農業などの促進に予算が例年より充実しております。市としてもこの資源を生かしていこうとの考えがうかがえます。また、四次総合計画の平成28年度実施計画を見ても、総合戦略の中に魅力ある農業の振興が入っており、今後農業振興に注力していこうという姿が感じられます。
 ここでお伺いいたします。市として、悠久の農地を生かした農業振興を今後どのように進めていこうと考えているのか、お伺いします。また、北部地域は農用地も集約されていますが、この北部地域の農業施策の方向についてもお伺いをいたします。

○議長(森下賢人 議員) 市長の答弁を求めます。

◎市長(内野優) 

久保田英賢議員のご質問にお答えいたします。
「海老名市北部地域における農業施策の方向性」についてでございます。
 海老名は今、さまざまな攻めの農業を展開しようとしています。これは農地の集団や集約化を図るとともに、農業生産法人の設立などを検討しております。さらに、ICTを活用した農業施策の推進や第6次産業化の支援などを行って、農業従事者の収益向上に努めてまいりたいと思っています。なかなか難しい問題ではありますけれども、特に北部地域は農用地も集約されております。そして、その間に246バイパスが走っておりますし、その南側には産業技術センターがございます。あるいはその近くにはリコーなどの工業地域、そして西口になっております。そういった面では、残すべき農地をしっかりと残していくというビジョンが必要ではないかなと思っております。そういった面では、北部のこの地域は県内一の生産量を誇る酒米の山田錦も多く栽培されております。地域の特性に着目しながら、しっかりと農業振興ビジョンに位置づけながら、1つずつやってまいりたいと思っております。

◆ 久保田英賢 議員   

 今、市長の答弁にもありました。あの地域は本当に農用地が集約をされているわけでありますけれども、この北部地域に新たな新設道路の計画があるということを伺っております。昨年、地元にもお話があったように聞いておりますが、新たな道路建設の予定はどんなものか、お伺いをしたいと思います。

○議長(森下賢人 議員) 建設部長。

◎建設部長(御守伸) 

議員おっしゃっているのは下今泉の新設道路のことだと思いますけれども、こちらにつきましては、海老名市の道路交通マスタープランにおきまして地区幹線道路として位置づけられております。下今泉地区周辺の道路交通の分散化を図ることを目的に、市内の道路ネットワークを担う重要な路線となってございます。下今泉保育園付近の変則5差路の解消、改良、また、県道51号、町田厚木と市道63号線。酒造会社の裏の道路、県道へ抜けるまでの道路、また、県道を挟んで相模川に向かう市道65号線が変則的なクランクの交差点になってございます。こちらのほうを解消するのが目的、また、1つとしてはバリアフリーに対応した歩道などを整備する計画でございます。今年度におきまして現況測量、また、境界確認等を行いまして、概略設計等を行っているような状況でございます。

◆ 久保田英賢 議員  

ホームセンターから直進、東のほうに真っすぐの変則の交差点をそのまま直進で抜けて、今泉中学校のほうに行こうというような道路と聞いていますけれども、もともと地域の中では、西口ができて渋滞がある中では、やっぱりこの道路を考えていかなければいけないよねというような話もありました。実際西口のららぽーとがオープンした中で、渋滞自体は今そんなにあの付近は起こっていないように思いますが、この道路の意義というか、渋滞……。西口だけの対策だけではないと思うのですが、この道路ができることによっての効果というものをどうお考えなのか、お伺いしたいと思います。

◎建設部長(御守伸)

 答弁は重複するかもしれませんけれども、やはりこちらは道路交通マスタープランに位置づけられております地区幹線道路として考えてございます。こちらを整備することによりまして、先ほどの下今泉保育園の変則5差路の解消にもなりますし、また、平成17年度の交通量推計では5000台、32年度では8200台というふうな交通推計が出ている中で、交通の分散化が図られることによりまして、県道への渋滞の負荷が削減されるのではないかと考えてございます。
 以上です。

◆ 久保田英賢 議員

わかりました。道路建設に当たって、昨年地元との協議があったと思います。この地域、まさに、先ほどの市長の答弁にもありました酒米を中心に、農用地の中で農業の振興が非常に図られている場所で、聞くところによると、一部農用地にもかかってくるような部分もあるというふうに聞いておりますが、地元との現状の協議の状況がわかれば教えてください。
◎建設部長(御守伸) 
議員おっしゃるとおりでございまして、道路の新設や拡幅整備に当たりましては、沿線地権者を含めまして、関係者の皆様の協力が必要不可欠となってございます。昨年度改正いたしました事業説明会におきまして、一部の地権者の方からさまざまな意見を頂戴しております。今後も関係者の皆様の理解が得られるように十分な調整を行いながら進めてまいりたいと考えてございます。
 以上です。

◆ 久保田英賢 議員 

 今、酒造会社のところから北側を見渡しますと、一円の田園風景が見えると思うのですけれども、その間に道路が通って分断されるという部分に関しては地元の思いもいろいろとあるのだろうと思いますが、この道路ができることによって、北部地域の農業という観点の中で何か農地に与える影響等というものがあるのか、どうなのか、お伺いしたいと思います。

◎建設部長(御守伸) 

私が答えるところかどうかはあれなのですけれども、先ほど説明会を行ったときにもさまざまなご意見をいただきました。今まさに議員おっしゃったように農作業への影響がないのかとか、また、景観面の部分で配慮はできるのかとか、また、田んぼへの用排水路への計画高さがどうなるのかとかといったご意見をいただきました。どのような状況になるかというところで先ほどの概略設計等をやらせていただいておりまして、こちらのほうを地元からの宿題というふうにいただいておりまして、こちらのほうの回答を今準備しているような状況でございます。農作業への影響というところになりますと、やっぱり道路をつくっていくとなりますと反比例する部分がございます。地元からの意見をよく捉えまして、影響のないというのはちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、影響にも配慮したような形での道路をつくっていきたいと考えてございます。

◆ 久保田英賢 議員

 ありがとうございました。まさにきれいな形で農用地ができ上がっている場所でありますし、先ほど来、酒米なんていう話も出ておりますので、道路ができることによって農用地がなくなってしまう。農用地はしっかりとつけかえをしていかなくてはいけなくて、そういう圃場整備なんていうことも重要になってくることでありますし、何よりも地元の農家が、整備されたきれいな北部の農地に関して、この道路ができることによってその価値が下がらないような、逆にこの道路ができたことによって北部地域の価値が上がる、海老名市全体の農業としても価値が上がるような、そんなことをしっかりと地元の皆さんとお話をしていっていただいて、つくり上げていっていただきたいなと思います。
 次なのですけれども、今、南部と中部には営農組合ができ上がっております。過去に私、北部の営農組合の関係の質問もさせていただいたのですけれども、そのときは今後考えていきますというような答弁がありました。農地という部分、やっぱり北部の部分に関しても農地の集積をしていく集団化というものは必要だと思いますし、営農組合的な役割というのは北部にも重要なものであると私は考えておりますが、その北部の営農組合に関しての考えをお伺いしたいと思います。

○議長(森下賢人 議員) 都市・経済担当理事。

◎都市・経済担当理事(畑めぐみ) 

北部における営農組合の今後の考え方ということだと思います。まず、議員ご指摘のとおり、中部、南部と整備を進めてまいりまして、営農組合設立と同時に、ライスセンターといいますか、拠点の整備もあわせて行ってきているところでございまして、北部につきましても、何らかの団体とセットとなる拠点整備というものは必要性があることは認識しております。
 ただ、同じ市内といいましても、やはりそれぞれの地域によって営農のスタイルですとか、あるいは地元のニーズというのも若干違うようなところも聞こえてきてございますので、この件についてはこれまでとまるきり同じような営農組合としての形がいいのかも含めて、検証が必要なのではないかなと思ってございますので、北部の地域としてどういった形で、どういった施設が必要で、どのような運営方法が適切なのかということにつきましても、地元農業者の方々としっかり意見交換をして、ご意向などを十分に把握した上で検討してまいりたいと思っております。
 以上です。

◆ 久保田英賢 議員

 ありがとうございます。ちょっとこれは市長に伺いたいのですけれども、さっきの答弁の中でも農業生産法人のお話がありました。今、北部の営農組合のお話を伺ったのですけれども、南部、中部ができ上がっている中で、北部の話だけではなく、海老名市全体としての考えという部分に関して市長のお考えがあればお伺いしたいと思います。

◎市長(内野優) 

農業法人化というのは意外と難しいということを聞いています。さまざまな点で。これは大谷の営農組合の経験の中でも生まれておりますし、そういった面では、海老名全域の中で農業振興公社というものをつくっていって、その中で行政と農業者の皆さんが手助けしながら1つのものをつくっていくといった組織は必要だと認識しています。私ども今回、農業振興プランをつくっておりまして、ある程度固まっております。今、農業者への聞き取り等も行いながら始まっておりますけれども、来年度、28年度は、その公社に向けた研究というか、調査をしていきたい、そのスタッフをちゃんと配置しながらやっていきたいと思っています。
 以上でございます。

◆ 久保田英賢 議員

 ありがとうございます。まさに南部は南部の役割で、中部は中部、そして北部、海老名市の中でもそれぞれの特性がやっぱり違うと思います。ただ、それを海老名の大きな、先ほども話をさせていただきましたが、資源として、これからのにぎわいも含めてですが、そのように活用していくのであれば、しっかり海老名市全体の考え方も必要だと思いますので、ぜひその点に関しては、振興プランというものができ上がった中で進めていっていただければなと思います。
 28年度予算に農業基盤整備事業費の計上があります。現在、海老名市内は用水路と排水路を分離している現状があると思いますが、現在の状況もしくは28年度に何か計画があるならばお伺いをしたいと思います。

○議長(森下賢人 議員) 経済環境部長。

◎経済環境部長(神部孝志)

 農業基盤整備についてのご質問ですけれども、本郷上谷津、中谷津のほうは、農業用地としまして計画的に、今年度、来年度、再来年度にかけて整備しております。そのほかの地域におきましても、必要なところは順次整備のほうを考えたいと思っております。
 以上です。

○議長(森下賢人 議員) 久保田英賢議員。

◆(久保田英賢 議員)

 前回も用水路と排水路の話をさせてもらいました。現状の中では下今泉の北部の地域も用水路と排水路が分離をされているところもあると聞いておりますけれども、前回もちょっとお話をさせていただきましたが、海老名の1つの目玉ではないですけれども、農業の1つの基盤になってくるような部分に関しては、やっぱり6次産業化の問題なんかもあると思います。その中で、海老名の北部の地域、酒米の生産が活発に行われておりまして、まさに農地の集積が進んでいます。地域間の連携が図れれば、用水路、排水路の関係がしっかりとできれば、高品質の、まさに世界基準の有機JASの認定をとることも可能になります。今、各地域の中で用水路と排水路を分離することによって、そういう声があれば進めていける。そんなお答えもあったのですが、北部地域の有機JASの関係での用排水分離のことに関しまして考えがあればお伺いしたいと思います。

○議長(森下賢人 議員) 経済環境部長。

◎経済環境部長(神部孝志) 

食の安全の消費者意識が高まる中、市内農産物の価値向上の手段として、議員おっしゃるとおり、有機JAS認定の取得も有効な手段の1つであると考えております。酒米で認定する場合は、上手の田んぼで使用した農薬が流入しないように用水路と排水路を分離する、いわゆる用排水分離を行っていなければなりません。ご指摘のとおり、上今泉、下今泉地区につきましては、現在用排水分離ができている部分とできていない部分がある状況です。そこの部分については、今後順次考えていきたいと考えております。

◆ 久保田英賢 議員

 いかに海老名のまちのブランド力を上げていくかという部分に関しては、先ほども冒頭登壇で話をさせていただきましたが、2000年から続く肥沃な大地というのはほかのまちにはないわけでありますし、海老名の歴史を振り返った中で、これだけ肥沃な土地がある、これこそ海老名の資源である。そんな中では、そういうことを生かした施策というのは非常に重要だと思いますし、有機JASのことに関しては全国的にもまだ本当に数例しかないとも聞いておりますので、ぜひ地元農家の皆さんと研究を進めていっていただいて、海老名発の有機JAS酒米なんていうのも可能であると思いますので、研究をしていっていただければと思います。
 観光資源の1つに私は農地はなると思っていますし、そういう考え方も28年度の中には見え隠れしているかなと思いますが、海老名市全体を見たときに、北部の地域というのはまさに中心市街地、西口からも近いわけで、こういう場所で農業が進んでいる、見せられような農業をつくっていけるという部分に関しては、海老名としてもすごく拠点になると思いますし、先ほどお話をさせていただいた、まさに農業の6次産業化をしていくモデルケースにもなってくる場所かなと思います。地元でつくった野菜を地元で消費していく、地元で使っていくということが、農業者としても出口がちゃんと見えていれば、一生懸命つくれるよというような話も聞いています。
 そんな中で、例えばですけれども、北部地域に農家レストランみたいな……。農家レストランって農用地につくれますよという特殊なもので、普通の法律の中では多分できないというふうに聞いておりますが、例えば観光資源の1つとしてそういうものをつくっていく中で、市がそういう部分で進められるようなことが何かあるのかどうか、お伺いしたいと思います。

◎都市・経済担当理事(畑めぐみ) 

農政と都市計画両方の制度に関することですので、私のほうから回答させていただきますけれども、議員ご指摘のとおり、地元で生産される農産物ですとか、その加工品をレストランなり、直売所なり、そういったところで出口と同時に提供していくというのは農業の6次産業化の有効な手段の1つということで、国のほうでも近年非常に後押しをしているというふうに感じているところです。特にそのレストランが農産物の生産を身近に感じられる農地の周辺にあるような場合には、周囲の風景とも相まって、できたところを見ながら味わえるというようなことで、地域の観光の拠点ともなり得る可能性があるとも認識しております。議員ご指摘のとおり、一般に農地というのは通常、市街化を抑制するところに保存すべきものとしてつくられておりますので、普通に考えると、農地法なり、農振法なり、あるいは都市計画法という制度がさまざま絡み合っておりまして、レストランのような集客施設というのは基本的にはできないことになってございますが、先ほどもご指摘ございましたとおり、近年、国家戦略特区という手法を活用することによりまして、一定の条件をクリアした農家レストランというのは道が開かれたところにございます。
 ただ、この件につきましても、お話しありましたとおり、まず設置者が農業者でないといけないですとか、あるいは提供する食品の半分以上というか、主にというふうに言われていますけれども、地元産、市内産でなければいけないですとか、そのほかにも細かないろいろな条件がついておりまして、実際農家レストランをやろうとするのは農業者なりの方なわけなのですけれども、クリアしなければいけないハードルは低くはないと考えております。ですので、市の役割といたしましては、そういった新しい制度がどんどん出てきておりますので、そちらについては実際のニーズなりご相談が出てきた場合に備えまして、しっかりと関連制度を研究していきながら、そういったものをつくりたいのだけれどもというようなご相談あれば、最新の情報を提供できるように準備していきたいと考えております。
 以上です。

◆ 久保田英賢 議員

 今現在、国家戦略特区の部分でいうと、新潟とか、そちらのほうが進んでいますけれども、エリアでいうと、市長もこの間、話していましたけれども、首都圏って特区に余り合致をしてこないというところでは、この件も結構難しい話なのかと思いますが、ただ観光のスポットをつくってくれ、そういうことに協力してくれと言っているのではなくて、海老名市というまちが歴史に裏打ちをされた肥沃な大地を持っている土地なのだということから、農家レストランであるとか、そういうにぎわいをつくっていくという部分に関しては、ぜひ市としても協力をしていっていただきたいなと思います。
 そして、加藤副市長に1つお伺いをしたいのですが、歴史の部分で、昔、市史をつくられたり、農業の部分に関していろいろとお考えをお持ちだと思いますので、ぜひ副市長から海老名の今後の農業の振興に関してご意見があれば伺いたいと思います。

○議長(森下賢人 議員) 加藤副市長。

◎副市長(加藤豊彦) 

上今泉方面、北部方面の農業につきましては、今までの答弁にもありましたように、それなりに用排水分離がある程度進んでいるところもございますし、農用地と、いわゆる第1種農地といいまして、開発が一切できない農地がまとまっています。したがって、これについてはそれなりの北部の営農拠点をつくった上で、さらに振興させるべきではないかと思います。
 また、海老名市全体の農業につきましては、いわゆる3Kの産業と言われてきた農業が、今後ICT化によって大きく脱却するのではないかと思っておりまして、これを実現するために現在、先ほど市長が申し上げたように農業振興プランでもその面を強化していくというふうな計画として策定しようと考えております。
 以上でございます。

◆ 久保田英賢 議員 
 ありがとうございます。西口が開発をされ、28年度2億8500万円ほど新たな税収として入ってくる。そして、29年度には8億4000万円という新たなお金が入ってくる中では、まさにこれからの10年先、20年先というものを見据えたときに、計画にもあります海老名のビジョンというものをしっかりつくっていくべく、それにおいては私は1つ、歴史に裏打ちされた海老名の農地というものをしっかりと打ち出していっていただきたいということをお願いして、この質問を終わらせていただきます。